「古伊万里」とは?歴史や特徴・伊万里焼との違いを解説!独特の魅力も!

ヨーロッパでは「白い金」と呼ばれ、富の象徴だった焼き物、古伊万里。本記事では、その古伊万里の歴史から「なぜ古伊万里がそれほどに高価ばのか」をひも解くと共に、伊万里焼との違いを説明し、おすすめの観光スポットやお土産スポットも紹介します。

「古伊万里」とは?歴史や特徴・伊万里焼との違いを解説!独特の魅力も!のイメージ

目次

  1. 1佐賀の歴史ある有名磁器「古伊万里」
  2. 2「古伊万里」の発祥や歴史
  3. 3「古伊万里」の特徴や魅力
  4. 4「古伊万里」にまつわる観光スポット
  5. 5「古伊万里」や磁器のお土産スポット
  6. 6「古伊万里」は世界的にも人気の高い高級磁器!

佐賀の歴史ある有名磁器「古伊万里」

17世紀初頭、江戸時代。日本で初めて"磁器"が作られました。"土もの"と呼ばれる陶器と違い、"石もの"と呼ばれる磁器は焼成温度が高く、ガラス質の艶やかさが特徴です。この磁器作製に成功したのが、当時の肥前。今の佐賀、長崎エリアです。

作製された磁器は、佐賀県伊万里市に今も重要港湾としてある伊万里港から、江戸へと運ばれました。このことから、作製された磁器は伊万里焼と呼ばれるようになりました。

この記事では、なぜ伊万里焼が「古伊万里」と呼ばれるようになったのかの歴史をお伝えするとともに、伊万里焼が飾られている美術館、伊万里焼と古伊万里の違い、そして偽物の見分け方まで幅ひろくご紹介します。

今も昔も人々を魅了する「古伊万里」

薄くて軽くて丈夫で、艶やかで美しい、魅力あふれる伊万里焼。骨董に詳しくない人でも「古伊万里」という名前には「値段の高いものだ」というイメージがあるでしょう。古伊万里とは、伊万里焼の中で特に江戸時代に作られたものを指します。

この時代、ヨーロッパにはまだ磁器作製の技術はなく、古伊万里はIMARIなどと呼ばれ、宝石のように珍重されました。値段も高く、超高級品、権力の象徴、貴族の憧れだったのです。そのために古伊万里は装飾用のデザインが施されているものが多く、実用的な現代の伊万里焼とは趣が異なるため、今も昔も人々を魅了するのです。

「古伊万里」の発祥や歴史

このように、日本が誇る古伊万里の焼き物。その発祥と歴史を、古伊万里と伊万里焼の違い、偽物との見分け方も含めて、もう少し詳しく見ていきましょう。現代でも偽物が作られるほどの価値を持つ古伊万里の持つ特徴が、浮き彫りになっていきます。

古伊万里の歴史

今から約400年前、1590年代。豊臣秀吉による朝鮮出兵が行われました。そしてこの時、朝鮮に出兵していた鍋島直茂が、多くの朝鮮の陶工を佐賀県(今の有田町)に連れてきたのです。その陶工の一人、李参平(りさんぺい、日本名は金ヶ江 三兵衛(かながえ さんべえ))が、磁器作製にふさわしい大量の白磁石を有田で発見しました。これが伊万里焼きの始まりです。

美しい白に藍色の絵で始まった伊万里焼ですが、中国の技術をもとに色絵がつけられるようになり、さらに魅力あふれるものとなりました。

これらの磁器は芸術品としての価値が認められ、ヨーロッパで大人気に。さらにこの頃、中国で明から清への王朝交代で国が乱れ、磁器の生産が衰えていたことからも、日本の磁器、伊万里焼の需要と値段が高まっていったのです。

1700年代になると、伊万里焼の輸入を請け負っていた東インド会社の衰退、中国での磁器生産開始、ヨーロッパでの磁器の自国生産開始などをうけ、伊万里焼の全体の中の価値は下がっていき、公式の貿易は終了しました。

そこから伊万里焼は、国内の大名などの富裕層、そしてさらに中流階級むけの実用的なものへと、単価当たりの値段も手ごろになっていきました。ちなみに金ヶ江家文書は代々受け継げられ、いまでは14代李参平が作陶されています。

伊万里焼との違いは?

古伊万里焼と伊万里焼の違いは、作られた時代の違いにあります。明治時代、1897年に福岡県の門司、佐賀県の有田、長崎県の佐世保を結ぶ九州鉄道ができました。この頃から、伊万里焼は有田焼、波佐見焼など、産地の名前で呼び、それまでまとめて伊万里焼と呼ばれていたものが、産地の違いを名前で分かるようになりました。

もちろん、伊万里市でも陶工は行っていたので、江戸時代の船で運んでいたものは古伊万里鉄道で運び始めて以降を伊万里焼と違いが分かるようになりました。

古伊万里の偽物と本物の見分け方

骨董価値が高く、良い値段で売られる古伊万里は、残念ながら、偽物を作られることがあります。ここでは、偽物と本物の違いを見分ける方法をご紹介します。1つ目はつやです。江戸時代に作られた古伊万里は、いかに磁器といえど、表面のつやが鈍くなるものです。光を当てた時に、強く反射するものは、最近作られた偽物と考えられます。

2つ目は、ゆがみです。特に大きい作品の場合、本物であれば多少のゆがみがあるはずです。なぜなら当時、技術がそれほど進んでおらず、均一に焼き上げることが大変難しかったからです。したがって、ゆがみがない作品は、偽物の可能性があります。

とはいえ、実際には、上記くらいの特徴なら簡単にまねできる腕のいい職人も多く、古伊万里市場には偽物が多く出回っています。高価なものを、骨董の価値もふくめて買うときには、偽物に騙されない央に鑑定士さんに頼りましょう

「古伊万里」の特徴や魅力

ヨーロッパの王侯貴族にも愛され、いまでも偽物が作られるほどの高い値段が付く、古伊万里の特徴や魅力を、もう少し詳細にお伝えしましょう。

美しい白色の陶石

古伊万里の魅力的な特徴の一つは、つややかな透明感のあるです。李参平が見つけた石、泉山陶石や天草陶石こそが、高い強度をもち白く美しく焼きあがる秘訣でした。その美しさはヨーロッパの貴族から「白い金」と呼ばれたほどです。

滑らかな手触り

磁器である伊万里焼は高温で焼成するため、綺麗なガラス質の、弾けばピンとなる、艶やかで滑らかな手触りも魅力的な特徴の1つです。

骨董品としても価値が高い

伊万里焼が作られた当時、ヨーロッパではまだ磁器の作製に成功していなかったため、ヨーロッパの貴族から宝石同様の価値があるとされ高価な値段で取引されていた、古伊万里。その魅力は現代でも衰えることはなく、むしろ歴史を感じさせる芸術品として、骨董品としての価値を感じさせます。

ちなみに骨董品として価値が高いもの、と言うのは、「収集や美術的価値のある、高価なもの」になります。海外であればアンティークの名を冠せるのは、作製されてから100年以上経ったもの。古伊万里は骨董品としても、大変魅力的なのです。

高額な値段で買取される事も!

バブルがはじけてだいぶ安くなったとは言え、古伊万里は未だに人気です。特に価値があるとされているのは、それまでの青い染付けの伊万里焼に、赤色を導入することに成功した、柿右衛門の古伊万里。17世紀後半に確立された、綺麗な赤色が装飾された柿右衛門様式は、各種オークション会場の目玉となり、大変高額な値段で取引されています。

ちなみに、インターネットのヤフオク!でも古伊万里が販売されています。令和2年4月にみると、過去120日間での落札の最高のお値段は、七寸皿で35万円とか。実物が見られない中でもこのお値段が落札されているのは、すごいですよね。

「古伊万里」にまつわる観光スポット

続いて、この魅力的な特徴あふれる古伊万里の観光スポットをいくつかご紹介します。外観を見ただけであっと驚く美術館、街並みそのものが明治を感じさせる美術館など、古伊万里の持つ世界の深さが実感できるラインナップとなっています。

観光スポット①有田陶磁美術館

明治7年に建てられた焼き物用の倉庫を利用し、佐賀県の登録博物館第1号として建築された、有田陶磁美術館。磁器の町である有田内山地区は、国指定の重要伝統的建造物群として認定されており、外観は石、中は木造の有田陶磁美術館の特徴的な建物も、建造物群の1つとして認定されています。

美術館1階に飾られている佐賀県重要文化財の「染付有田皿山職人尽し絵図大皿」は江戸時代に作られたものですが、平成31年より、美術館の展示の主力は明治時代から昭和初期の有田焼となっています。

有田陶磁美術館の基本情報

住所 佐賀県西松浦郡有田町大樽1-4-2 
営業時間 午前9時〜午後4時30分
定休日 月曜日
ただし陶器市期間中(4月29日〜5月5日)は開館
料金 大 人個人:100円団体:60円(20名以上)
大高生個人:50円団体:30円(20名以上)
小中生個人:30円団体:20円(20名以上)
アクセス 上有田駅から徒歩で15分
または有田駅からタクシーで5分
駐車場 あり
公式HP https://www.town.arita.lg.jp/main/828.html

観光スポット②有田ポーセリンパーク

有田焼の美術館、と聞いて、なかなかこの外観は想像できないでしょう…。18世紀初頭の、ドイツ・ザクセンの選帝候でありポーランド王でもあった、アウグスト王のツヴィンガー宮殿。その宮殿を模して作られた建物の中に、柿右衛門などの高価な古伊万里が、美しく飾られている美術館が、有田ポーセリングパークにあります。

パークの名に恥じず、宮殿前の美しいバロック庭園や、有田焼工房。バイキングが楽しめるレストラン、地ビールの試飲、グラウンドゴルフまで楽しめる、大変魅力的な美術館です。

有田ポーセリングパークの基本情報

住所 賀県西松浦郡有田町戸矢乙340番地28
営業時間 9:00~17:00
定休日 不定期
料金 入場無料
アクセス 西九州道 波佐見有田インターより車で5分
または嬉野温泉街より車で25分
駐車場 あり
公式HP https://www.arita-touki.com/

観光スポット③源右衛門窯 古伊万里資料館

伊万里焼の1つ、有田焼には、酒井田柿右衛門、今泉今右衛門、舘林源右衛門、の3人を祖とする三大窯元があります。上で紹介した柿右衛門様式は、赤絵が特徴。今右衛門の鍋島様式は、幕府や朝廷への献上品として使われており、格調の高さが特徴。そしてその進化に挑戦してきたのが、源右衛門窯になります。

源右衛門窯 古伊万里資料館は、主に輸出用の華やかな古伊万里が展示されており、ヨーロッパやアジアの王侯貴族などに愛されるように進化してきた古伊万里の様子が分かる美術館です。

古伊万里資料館の基本情報

住所 佐賀県西松浦郡有田町丸尾丙2726
営業時間 8:00~17:00
定休日 土・日・祝日、年末年始
料金 無料
アクセス 有田駅から徒歩で20分
または有田駅から車で5分
駐車場 あり
公式HP https://www.gen-emon.co.jp/
documents/museum/

「古伊万里」や磁器のお土産スポット

このように魅力あふれ価値の高い古伊万里。ぜひ自分でも1つは持っておきたい!何か記念になるものを手元に置いておきたい!と思う方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここではそんな気持ちを満たすお土産スポットを紹介します。

お土産スポット①古伊万里酒造蔵元販売所 前

古伊万里酒造蔵元販売所は、伊万里で100年以上、日本酒を手作りで作っている酒蔵です。前(さき)はその販売初。看板品、清酒「古伊万里」は、優しい口当たりが有名とか。ぜひ一度、試してみて下さい。

古伊万里酒造蔵元販売所 前の詳細情報

住所 佐賀県伊万里市二里町中里甲3288-1
営業時間 9:00〜19:00
定休日 不定休
アクセス JR有田駅か伊万里駅よりMR乗り換え金武駅下車徒歩15分
駐車場 あり
公式HP https://sake-koimari.jp/

お土産スポット②伊万里鍋島焼会館

なんと23軒もの窯元の焼き物が展示販売されている、伊万里鍋島焼会館。喫茶コーナーもあり、50種以上あるコーヒーカップの中から、好きなカップを選んで、コーヒーが楽しめちゃいます。生チョコ付きコーヒー、お値段500円はお得です。

伊万里鍋島焼会館の詳細情報

住所 佐賀県伊万里市大川内町乙1806
営業時間 9:00~17:30
喫茶コーナー9:30~16:30
定休日 年末、年始
アクセス JR伊万里駅よりバスで20分
駐車場 あり
参考HP http://saga-travelsupport.com/spot/detail.html?id=380

お土産スポット③秘窯の里 大川内山

1600年代。美しい伊万里焼が誕生された後、鍋島藩の御用窯が有田南川原から、この大川内山(おおかわちやま)へと移されました。二代藩主鍋島光茂公は、この焼き物技術の秘匿に腐心し、その後この大川内山は秘窯の里の歴史をたどるのです。

この大川内山エリアには、鍋島藩窯公園や文化財指定されている建物など観光スポットが多いこともさることながら、何よりも伊万里大川内山の窯元市が催され、まさに多くの焼き物に出会うことができます。

秘窯の里 大川内山の詳細情報

住所 佐賀県伊万里市大川内町乙1806番地 
アクセス 伊万里駅から車で15分
公式HP http://www.imari-ookawachiyama.com/

「古伊万里」は世界的にも人気の高い高級磁器!

以上、歴史的にも価値の高い、魅力あふれる古伊万里を、偽物との見分け方や観光スポットともに紹介しました。日本文化のすごさを感じていただける佐賀の焼き物。ぜひ堪能されてください。

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この記事のライター
松方沙麗
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