倉橋島のおすすめスポット15選！人気の観光地やカフェも！

瀬戸内海は日本で一番大きな内海で、大小700もの島々が点在しています。複雑な地形と見た目の穏やかさとは異なる潮流の流れが、美味しい海の恵みを与えてくれます。

その瀬戸内海に浮かぶ「倉橋島」は、昔は造船や海運の盛んな島として栄え、「遣唐使」の船が造られた場所とも言われています。

現在は、特産の牡蠣や海産物などと同時に、マリンスポーツやレジャー、釣り好きにはたまらない海釣りのメッカとして注目されています。

広島の特産品といえば、誰もが「牡蠣」を思い浮かべると思いますが、ここ倉橋島の海で育った牡蠣は、複雑な地形と栄養豊富な海水で育ち、身がぽってりと大きくて濃厚な甘みが美味しいと評判です。

そのまま生で頂くのはもちろん、焼き牡蠣、蒸し牡蠣、牡蠣フライなどの一般的な食べ方以外にも、倉橋島では、牡蠣めし、牡蠣カレー、牡蠣鍋、アヒージョなど、牡蠣を使った珍しいグルメを堪能することができます。

倉橋島には、流通過程でサイズが不揃いだったり収穫量が少ないなどの理由から、市場で取引されない「お宝食材（未利用食材）」を活用した「倉橋島お宝フリット」という倉橋島の新郷土料理があります。

平成30年7月の豪雨災害で被害を受けた中国四国等の復興に向けた経済産業省の支援プロジェクトで、島民と代官山の人気イタリアンレストラン「ファロ」の樫村仁尊（かしむらのりたか）シェフが協力し、開発したメニューです。

料理に使われている食材は、牡蠣、のうくり（シロザメ）、ネンブツダイ、ボラなど海産物と、トマト、レモン、じゃがいも、にんじん、たまねぎ等の季節の野菜などです。それらを燻製のちりめんパウダーを混ぜた厚めの衣でカリフワに揚げたフリットに、レモンが効いたタルタルソースをかけて頂きます。

「倉橋島お宝フリット」は、倉橋島内の食堂やカフェ、宿泊施設などで頂くことができます。ここでしか味わえないグルメを、是非お試しください。ビールのお供に最高ですよ。

倉橋島への直接のアクセス方法は、車とバス、2つの方法があります。

車の場合は、広島呉道路 呉ICより約20分　広島市内より約50分程で、観光スポットでもある「音戸大橋（おんどおおはし）」を通って倉橋島に入ることができます。

JRで広島まで電車をご利用の場合は、JR広島駅からJR呉駅まで移動し、その後、広電バス（呉倉橋線）を利用すると、倉橋島南側の終点「桂浜・温泉館」までは約1時間程で到着します。

広電バス（呉倉橋線）を音戸渡船口で下車し、渡し船を利用する方法もありましたが、残念ながら令和3年10月をもって廃止となってしまいました。日本一の短い120mの航路を3分で行き来する、地元民に愛され続けてきた渡し舟でした。

倉橋島には、海と山の自然を満喫できる絶景スポットだけでなく、倉橋島や造船の歴史について学べる観光スポットがあります。中には遠く万葉の時代までさかのぼる伝説も。きれいな瀬戸内の海を眺めながら、歴史に思いを馳せてみるのも良いですね。

さらには、穏やかできれいな海を利用したマリンスポーツやレジャー、釣りなども盛んで、初心者でも気軽に体験できる施設がたくさんあります。ここからは、マリンレジャーも含め、おすすめの観光スポットをご紹介します。

四国にも同じ名前の砂浜がありますが、実は、こちらは「桂浜」と書いて、「かつらがはま」と読みます。

「日本の白砂青松100選」や「日本の渚百選」にも選ばれた、きれいな白砂と緑の松林の美しい景観が広がる砂浜です。景勝地として知られている海沿いに続く松林を読んだ歌は、万葉集にもおさめられていて、歌碑「万葉集遺跡長門島之碑」として残っています。

桂浜から松林を抜けて石段を上っていった先に、「桂濱神社（かつらはまじんじゃ）」は建っています。本殿は、三間社流造(さんげんしゃながれつくり)、屋根は柿葺き(こけらぶき)で、国重要文化財に指定されている古い建造物です。

海人の神「宗像三女神」と、武将の神「宇佐八幡三神」を祀っています。

「音戸の瀬戸公園（おんどのせとこうえん）」は平清盛が一日で切り開いたいう「日招き伝説」が伝わる名勝地で、3月下旬から4月上旬には約2300本の桜、4月下旬から5月初旬には約8300本ものツツジが満開となります。

赤いアーチ形の美しい「音戸大橋」と重なる絶景は、観光客だけでなく地元民にも人気のスポットです。

公園内には、呉市ゆかりの歌人「葛原繁氏」の歌碑や、文豪吉川英治が小説「新平家物語」の取材で音戸の瀬戸を訪れた際に残した「君よ今昔の感如何（きみよこんじゃくのかんいかん）」と問いかけた自筆を、富士型の石に刻んだ句碑も建てられています。

古くから倉橋は造船が盛んな町で、遣唐使船や木造船の建造を行っていたとされており、この「長門の造船歴史館」には、木造船の造船技術や海運業に関する資料などが、映像やパネル、模型などによって展示されています。

また館内には、倉橋町の船大工15人が製作にあたった、全長25ｍ、全幅7ｍ、マストの高さ17ｍの遣唐使船が1200年以上前の姿のまま復元されており、船内を見学することもできます。

倉橋島の南側に位置する「海のAJITO 須ノ浦ストーンフィールド」は、カフェ、キャンプ・ゲストハウスでの宿泊、さらにBBQもできるリゾート施設です。さらに、最高のロケーションの中、様々なマリンスポーツやレジャー、海釣りを体験することができます。

レンタルボート・カヤック・手漕ぎボート・水上バイク・フローティングアクティビティ・釣りをはじめ、施設内にはダイビングショップもあり、専門家の元でスキューバーダイビング体験やライセンス取得をすることもできます。

併設のカフェでは、新鮮な海産物を使った「お宝フリット」をはじめとした美味しいカフェグルメを味わえます。また、BBQは食材を準備してくれるので手ぶらで大丈夫。海に沈む夕陽を見ながらのBBQで、贅沢な時間を過ごしてみてはいかがでしょうか？

※須ノ浦ストーンフィールドは2022年9月に閉店しました。（併設のショップは継続。）

倉橋島の中央部に位置する標高408ｍの「火山（ひやま）」は、その昔、瀬戸内海の船の要所であり、山頂で火を焚いたため、この名がついたとされています。

遊歩道や階段も整備されていて、ふもとの桂浜温泉館からは初心者でも1時間ほどあれば登れる山です。山頂には大岩があり、その上に立つと瀬戸内海に浮かぶ島々や遠くは四国まで360度の大パノラマを目にすることができます。

また、８合目付近には駐車場とトイレが整備されていて、途中まで乗用車で登ることもできますから、足に自信のない方でもカンタンに絶景を見ることができますよ。

倉橋島は、釣りやダイビングスポットとしても人気で、穏やかできれいな瀬戸内の海でマリンスポーツやレジャー、釣りを楽しんでもらうための施設もたくさんあります。中でも、人気のアクティビティスポットをご紹介します。

「Diving Pro Shop NAGI」は、「須ノ浦ストーンフィールド」に常設されているダイビングショップです。ダイビングを中心に、大人気のスタンドアップパドル・シーカヤック・シュノーケリング、釣りなど、様々なマリンスポーツやレジャーを楽しむことができます。

特にダイビングに関しては、しっかりメンテナンスされた機材のレンタルはもちろん、海の中で写真撮影をしてくれるプランもあり、完全少人数制でインストラクターが指導してくれますから、初心者の方でも安心して楽しむことができます。

「須ノ浦ストーンフィールド」では、宿泊もできますから、せっかくなら泊りでゆっくりと体験してみるのもいいですね。きれいな瀬戸内の海の中で、色とりどりの生物に出会うことができますよ。※須ノ浦ストーンフィールドは閉店しました。

「マリン倶楽部 カープボート」は、「楽しい思い出を作ってもらい」「倉橋の素晴らしい海を知ってもらい」「また来たいと思える体験をしてもらいたい」をコンセプトに、様々なマリンスポーツやレジャー、海釣りなどを楽しむことができる施設です。

遠浅のビーチなので、海水浴や磯遊びはもちろん、シーカヤック・ボート・スキューバ―ダイビング、レンタルボート、遊覧船に乗ってのクルージングや遊漁船をチャーターしての海釣りなど、海に関するスポーツやレジャーは全てそろっています。

特に釣り用のレンタルボートは人気で、種類も豊富。船舶免許を持っている方は自ら操縦して沖に出れば、ゆっくりと海釣りをすることができます。また船舶免許不要のボートもありますから、誰でも気軽に釣りを楽しむことができます。

さらに、ビーチとしては珍しいドッグランも併設されていて、愛犬と一緒にカヤック、手漕ぎボートに乗ることもできますから、普段とはまた違った体験をして、飼い主さんもワンちゃんも楽しい時間を過ごすことができますね。

1日だけでは物足りない方は、宿泊者用のキャンプ用テントやBBQコンロなどのレンタルもできますから、宿泊してのんびりと過ごしてみるのもおすすめです。自分で釣り上げた魚を食べるなんて、何よりも最高のグルメですね。

倉橋島は、魚の宝庫で、カレイ、メバル、カサゴ、マダイ、アオリイカ、タコ、ハマチなど、新鮮な海産物がたくさんとれる島なので、牡蠣以外にも美味しいグルメがたくさんあります。

地元でとれた新鮮な海産物や旬の野菜や果物を使ったグルメやスイーツなど、倉橋島に訪れたら、是非食べに行って頂きたいカフェやグルメをご紹介します。

桂浜ビーチの横にある「Cafe SLOW（カフェ スロウ）」は、ドライブスポットとしても人気のカフェです。海の家をコンセプトにした南国ムード一色の店内は、 温かみがあってまったりできると地元の方にも評判です。

「SLOWフィッシュバーガー」や「倉橋イカサンド」、「倉橋産ボイセンベリーのフレンチトースト」など、地元の海産や野菜、果物を使用したランチやスイーツが人気です。また、キッズメニューや、キッズルームも準備されていますから、お子様連れでもゆっくりグルメを楽しめますね。

カフェの横には、BBQハウスも併設されていて、夏は牡蠣小屋、冬はBBQとして利用も可能です。BBQは、お肉や海産物、野菜など、食材も全て準備してくれますから、手ぶらで大丈夫です。

目の前は桂浜ビーチですから、カフェを起点に磯遊びや釣りを楽しむこともできます。また、スタンドアップパドルボードのレンタルもできますよから、穏やかな透明度の高い桂浜の海で体験してみてはいかがでしょうか？

「シーサイドカフェ アルファ」は、旅館「シーサイド桂ヶ浜壮」の1階にあるブックカフェです。明るく落ち着いた雰囲気の店内では、イギリス風パンケーキの「クランペット」をはじめ、地元の海産物や野菜を使ったグルメやスイーツを頂くことができます。

また、呉海上自衛隊基地や艦艇のカレーが味わえる「海自カレー」の提供店舗でもあり、訪れた方の人気メニューとなっています。鶏と野菜をじっくり煮込んだチキンカレーに、トッピングで鶏のから揚げが付きます。

窓からは瀬戸内の海が一望できます。暖かい日には外のテラス席もおすすめ。グルメを楽しんだ後は、穏やかな波の音をBGMに、店主がサイフォンで淹れるスペシャリティーコーヒーを飲みながら、まったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

「上海カフェ」は広電バスの終点「桂浜・温泉館」からすぐそばにある「桂浜温泉館」という温泉施設の中にある軽食喫茶です。温泉につかる合間の休憩タイムに、軽く食事をしたい方によく利用されています。

食券で注文するメニューは、ラーメンやカレー、そば、オムライスなどのご飯ものや麺類など気軽に食べられるグルメメニューや、フライドポテト、ミニから揚げなど、ビールにあうおつまみも取りそろえられています。

食後は和室の休憩室で休んで、再び温泉に入ってゆっくりと過ごすのがおすすめです。

ちなみに、温泉はローマ風呂のような石の風呂、南国ムード漂う海の風呂、露天風呂と3種類のお風呂を楽しめます。また、１階の売店では、倉橋や呉のお土産や海産物、地元の野菜なども売られていて、温泉に入らずとも釣りや観光で訪れた方にも人気の施設です。

「お食事処 海里部（おしょくじどころ かりぶ」は、「上海カフェ」と同じく「桂浜温泉館」の中にある食堂です。和食の料理人が、地元の海産物や野菜を使って作る、ここでしか味わえない本格グルメを味わうことができます。

人気は何といっても、お刺身やお寿司、天ぷら、魚の煮つけなど、瀬戸内で水揚げされた新鮮な海産物をふんだんに使った料理が並ぶ「海里部御前」です。また、生のシラスが贅沢に盛られている「生ちりめん丼」も絶品。わざわざ食べに行く価値ありですよ。

「倉橋島」に訪れたら、日常の忙しさから解放され、きれいな海を眺めながら、時間を忘れてのんびりと過ごしたいものですね。もちろん宿泊先での、地元の新鮮な海産物を使った料理も楽しみ。

そんな心も舌も満足させてくれる宿泊施設や、観光に便利な宿泊施設をご紹介します。

桂浜のすぐ横に位置する「シーサイド桂ヶ浜壮」は、瀬戸内の海や島々をお部屋やお風呂からも望むことができる全室オーシャンビューの宿泊施設です。都会の喧騒を離れ、沈む夕陽を眺めながら、ゆったりとした時間を過ごすことができます。

もちろんお部屋だけではなく、グルメも絶品。地元の海産物を使って、牡蠣コース、お造りお魚コース、季節限定のふぐコースなど、予算や希望にあわせて、専門の板前さんが腕をふるってくれます。とれたて新鮮な海産物を使った料理を十分堪能できる宿です。

広島県最南端の島、鹿島にある「さざなみ旅館」は、倉橋島から鹿島へつながる「鹿島大橋」を渡った先にある純和風の旅館です。目の前には穏やかな海が広がっていて、釣りを楽しむ方にも人気の宿泊施設です。

「さざなみ旅館」では、地元漁師から直接仕入れた旬の海産物や地元野菜を使った、さまざまな郷土料理を味わうことができます。特に人気の豪華な鯛の刺身板盛りは、お刺身として味わった後は熱々のごはんにのせて、鯛茶漬けとして頂くのがおすすめです。

周辺には石垣を築いて作られた段々畑などもあり、瀬戸内の潮風を感じながら、どこか懐かしさを感じるこの旅館に泊まって、のんびりと過ごしてみてはいかがでしょうか？

「海辺の宿 えくぼ」は、1棟貸し切り別荘スタイルの宿泊施設で、家族旅行やグループ旅行に最適です。さらに、ペットも大小かかわらず同伴OKですから、一緒に気兼ねなく泊まることができます。また酒類の持ち込みもOKなので、宴会での利用もあるようです。

「海辺の宿 えくぼ」は、実は「蟹宿」とも言われており、年間を通してズワイガニを堪能することができます。他にも、地元特産の島豚・魚・カキなどの海産物、野菜などをたっぷり使ったお料理を格安で提供してくれ、オーナーさんの人柄の良さもあって、泊り客の絶えない人気の宿泊施設です。

今回は「倉橋島」の観光スポットや地元でとれた新鮮な海産物や郷土料理が食べられる食堂やカフェ、宿泊施設などについて、ご紹介してきましたが、今回ご紹介しきれなかった魅力が、まだまだいっぱいある島です。

是非一度訪れて、自然あふれるこの「倉橋島」で、時間を忘れてのんびりと過ごしてみてはいかがでしょうか？