暑寒別岳の登山方法を解説!初心者にもおすすめのルートや魅力とは?

暑寒別岳に登りたい初心者の方に!暑寒別岳の魅力や登山の所要時間についてまとめました。初心者でも登れるルートや服装の注意点とは?暑寒別岳に登る前に知っておきたい情報が満載。絶景スポットについての情報を知れば暑寒別岳の登山が最高のものになるでしょう。

暑寒別岳の登山方法を解説!初心者にもおすすめのルートや魅力とは?のイメージ

目次

  1. 1暑寒別岳とは
  2. 2暑寒別岳登山の魅力
  3. 3暑寒別岳の登山ルートと難易度
  4. 4暑寒別岳登山時の服装&注意点
  5. 5魅力いっぱいの暑寒別岳で登山を楽しもう

暑寒別岳とは

暑寒別岳(しょかんべつたけ)は石狩平野の北にそびえており、日本海と平行に連なる増毛山地の最高峰の山です。難易度の高い山として知られていますが、初心者でも登りやすい整備されたルートもあります。登山初心者から登山の達人まで多くの登山客が暑寒別岳で登山を楽しんでいます。

暑寒別岳はルートによって登山難易度も色々。高山植物の花が綺麗なスポットも数多く存在します。山頂からの景色がとにかく見事です。その美しさから暑寒別岳は北海道百名山にも選ばれています。

二百名山に指定

暑寒別岳は日本二百名山の一つでもあります。日本二百名山とは登山家で小説家の 深田久弥が選定した日本百名山に深田久弥のファンの登山のディープな愛好家(深田クラブ)がさらに100の山を追加して選んだ200の山です。

百名山よりも険しい山や登山ルートの長い山、難易度の高い山が二百名山の中に含まれています。日本の二百名山の一つにも指定されている暑寒別岳は標高1492m。険しい岩場のルートから初心者でも体力さえあれば登れる歩きやすいルートなど、登山者のレベルに合わせて3つのルートから登山道を選びましょう。

名称の由来は?

暑寒別岳(しょかんべつたけ)という名前の由来はアイヌ語から来ていると言われています。アイヌ語でソー(滝)カ(上)アン(ある)ペッ(川)ソーカアンペッ(滝が上にある川)という意味だそうです。面白いですよね。暑寒別と漢字を当てた方のセンスも素晴らしいと思いませんか?

暑寒別岳登山のベストシーズンは?

暑寒別岳の登山のベストシーズンは夏です。6月から8月が登りやすい時期といえます。しかし、真夏でも暑寒別岳周辺の最高気温は20度を下回ることが多く、最低気温は2度近くまで下がりますので、寒暖差を調節できる服装の準備が必要です。

暑寒別岳は雪が大変つもりやすい豪雪地帯ですので、真夏でも雪が残っている場合があります。高山植物が一番綺麗に見られるのは7月ごろですが、その頃にはヒグマも元気に活動しているので、ヒグマに注意しましょう。

暑寒別岳へのアクセス

暑寒別岳へのアクセスは車がおすすめです。レンタカーやタクシー・自家用車で向かいましょう。公共の交通手段はありません。どの登山道から登るかで目指すスポットが違ってきますので注意です。ロングコースですが登りやすいイチオシのルートは雨竜ルートです。

雨竜沼ゲートパークで入山受付をします。環境美化整備協力金として大学生以上は500円を支払い出発です。山頂まで全長25.5kmという距離ですが、登山道も整備されていて登りやすいルートです。そんなに歩けないけど雨竜沼湿原は見たいという方でも雨竜ゲートパークから4.1kmで雨竜沼湿原に到着しますので、気軽に登山気分が味わえますよ。
 

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暑寒別岳登山の魅力

暑寒別岳は何度も登りたくなるような魅力いっぱいの山なのです。高山植物の種類100種以上。ここでしか見られない固有種もあるのです。さらに雨竜沼湿原も素敵な見所スポットです。池塘(ちとう)と呼ばれる沼が点在しており(大小合わせて700くらい)、その美しい湿原の様子から北海道の尾瀬とも呼ばれています。

登山道によっては川に架かる吊橋を渡れたり、白竜の滝を眺めることができます。大自然が作り出すここでしか見れない植物や景色にあふれた山。それが暑寒別岳です。

何度も訪れたい雨竜沼湿原

暑寒別岳の数ある名所の中でイチ押しスポットがこの雨竜沼湿原です。雨竜沼湿原は標高850mに位置し、その広さはなんと100ha。南北に2km東西に4kmも続いているのです。雨竜沼湿原はラムサール条約登録湿原となっています。

ラムサール条約とは1971年にイランのラムサールで開催された国際会議で採択された条約で、正式には「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」といいます。

見どころ①白竜の瀧

登山口から歩き始めて10分ほどで、一つ目のつり橋が見えてきます。おすすめスポットの白竜の滝はこのつり橋の先の分岐点白竜の滝方面の先にあります。滝を見ずにずんずんと次のつり橋に向かうこともできますが、白竜の滝は滝を間近で見ることができて、かなりの迫力です。

是非とも白竜の滝を見て、自然の滝が発するマイナスイオンを浴びながら森林浴をしてみてくださいね。

見どころ②広大な花畑

暑寒別岳の高山植物は可憐な花を咲かせる品種も多く、赤・紫・白・黄色と色とりどりの花々が自生しています。大自然が作り上げた花畑をみていると自然の雄大さと人間の小ささを感じずに入られません。ピンクのエゾツツジや紫のマシケゲンゲなど緑の湿原に一際鮮やかに映える高山植物の花々の写真をカメラにおさめてみませんか?

高山植物の宝庫

高山植物が大好きな方の聖地でもある暑寒別岳の雨竜沼湿原には、毎年全国各地から登山家が高山植物を愛でるためにやってきます。北海道という高緯度にある寒冷な気候が、高山植物にとっても快適なのでしょう。本州ならばは標高2500m級の山に登らなければ見ることができない高山植物にもここなら標高1400mのあたりでお目にかかれるのです。

高山植物が大好きな方におすすめのルートは箸別ルートです。山頂の手前に広がる一面の花畑はまさに登った人にしか味わえない天空の楽園です。箸別ルートの難易度はそれほど高くありません。緩やかの登りの道が続く初心者向けのコースとなっています。ただロングコースなので体力は必要です。

国有種の花が見られる

暑寒別岳にはここでしか出会うことのできない高山植物が存在することもこの山のファンが多い理由の一つでしょう。マシケゲンゲ。マシケレイジンソウ。マシケオトギリソウが暑寒別岳の固有種として知られています。

マシケゲンゲは紫の小さな花。マシケレイジンソウはクリーム色の変わったチョウチンのような花。マシケオトギリソウは5つの花びらの黄色い花を咲かせます。暑寒別岳でこれらの固有種3種を探し、3種全てを写真に収めるとかなりの達成感を味わえそうです。

山頂からの絶景

暑寒別岳の登山の魅力は何と言っても山頂からの景色が最高なことでしょう。晴れた日には雨竜沼湿原を上から一望できます。頑張って一歩一歩踏みしめて登ってきた道のりを山頂から見下ろしたときには、今までの疲れも一瞬で吹き飛んでしまうような達成感で満たされます。暑寒別岳の登頂成功という高揚感と達成感を絶景とともに味わいましょう。

暑寒別岳の登山ルートと難易度

暑寒別岳の登頂ルートは3つあります。難易度ごとに詳しくルートについて説明いたします。選ぶルートによって、所要時間や必要な装備、服装も異なってきますのでしっかりと準備して情報を収集しましょう。初心者でもしっかりと装備と服装を準備すれば十分登頂は可能です。

登頂失敗の原因は服装が寒さに耐えられないものだったり、防水仕様ではないため体温が下がったりという場合が多いです。服装には特に注意が必要です。おしゃれな登山ファッションも気分が盛り上がるのですが、北海道の登山は特に寒暖差が激しいため、機能性にこだわって服装をチョイスする必要があります。

コース①初心者におすすめの箸別ルート

初心者におすすめの暑寒別岳登山コースは箸別ルートです。こちらは緩やかな上り坂と整備された道で初心者の方にも登りやすいルートとして知られています。山道やけもの道が続くため眺望は7合目付近まではあまりよくありませんが、一番高山植物に出会えるルートでもあります。

特に山頂付近の天空の楽園のようなお花畑は箸別ルートを選んで良かったと思える絶景ですよ。コースの全長は17.3kmで目安の所要時間は9時間です。

休憩ポイント「箸別避難小屋」

箸別ルートを選択する場合、箸別避難小屋をまずは目指しましょう。こちらの小屋はとても綺麗に管理されており、宿泊することも可能です。登山を開始する前にこちらでトイレを済ませておきましょう。

小屋までは道も舗装されており車でもアクセス可能です。駐車場は30台駐車可能。こちらの駐車場に車を止めて登り始める方も多いです。箸別避難小屋は15名収容可能です。料金も無料で利用可能です。綺麗な小屋を来た時よりも美しくしてから暑寒別岳へ登りましょう。

コース②中級者には暑寒ルート

中級者にオススメの暑寒別岳登山ルートはスリル満点の岩場のクライミングやロープなしでは渡れない急坂を乗り越えていく暑寒ルートです。距離的には短めですので中距離向きとしましたが、難易度的には次にご紹介する雨竜ルートよりも難しいと感じるかもしれません。

疲れ切った頃(9合目)に登りの一番の難所があらわれます。登った後の達成感は他のルートよりも感慨深いものがあると思います。登りも大変ですが、下る方がもっと大変。登山は難しい方が燃えるというスリル満点なアドベンチャー登山がお好きな方向けのルートです。ケガに注意!無理は禁物ですよ。

暑寒ルートの見所は変化にとんだ登山道と絶景スポットが多いこと。急な登りくだりやガレ地の岩場をよじ登ったりと本格登山を楽しめます。5合目の佐上台、7合目の滝見台、8合目の扇風岩と眺望の良い絶景ポイントが3箇所もあります。

9合目の難所がきついロープの岩場ですがそこを超えると眺望の良い山頂の台地に高山植物が咲き乱れているスポットがあなたを待っています。チングルマの群衆と眼下に広がる天空散歩のような絶景ロードが登山の疲れを癒してくれますよ。

休憩ポイント「暑寒小屋」

暑寒ルートの全長は16.1km所要時間の目安は9時間30分程度です。暑寒ルートから山頂を目指す場合はまずは暑寒荘を目指しましょう。60人収容可能でとても綺麗な山小屋です。お布団などの設備も無料で使えます。暑寒荘の周辺には舗装された駐車場もあり暑寒野営場と簡易水洗のトイレがあります。

コース③上級者には雨竜ルート

雨竜ルートは3つの暑寒別岳登山ルートの中で最長の25.5km目安の所要時間は13時間です。体力に自信がある方にとっては初心者でも難なく登山成功できるルートでしょう。コース自体は難所も特になく、整備された道が続きます。雨竜ルートの見所は雨竜沼湿原の散策と雨竜沼湿原展望台からの眺望です。

自然の織りなす不思議な地形と様々な形の池塘(ちとう)を横目に大自然北海道の中をズンズン進む爽快感を味わえます。

休憩ポイント「南暑寒荘」

雨竜ルートから暑寒別岳の山頂を目指す場合はまず雨竜沼湿原登山口(ゲートパーク)を目指します。初心者の方で雨竜ルートからの登山をする場合はその中にある南署寒荘に前日に入り、宿泊することをおすすめします。

たたみ8畳ほどの相部屋ですが、比較的きれいで水洗の和式トイレも完備。駐車場も60台収容可能で無料です。しかし、寝具などはなく一人1000円の宿泊料と入山料500円が必要になります。

コース④超初心者向け雨竜沼湿原散策コース

高山植物にも会いたいし、雨竜沼湿原も見たいけどきつい登山は嫌だなーという方にもおすすめのコースがあります。それは雨竜沼湿原散策コース。山には登らずに、ゲートパークから雨竜沼湿原の気持ちの良い木道を歩く全長4.1kmの散策コースです。

難易度の高い3つのルートから山頂を目指し、暑寒別岳の人気のスポット雨竜沼湿原を上から眺めるのも気持ちがいいのですが、北海道の尾瀬と呼ばれる雨竜沼湿原のみを散策してみるのはいかがでしょうか?

暑寒別岳登山時の服装&注意点

暑寒別岳に登る際は3つのことに注意が必要です。それは服装・雪渓・ヒグマです。夏でも気温が低い日も多く途中で雨が降ったり霧が出たりすると急に寒くなるため、防水仕様の登山ウェアが必須となります。

夏でも雪が残る雪渓を通過する際は滑りやすく、登山用のトレッキングシューズで登ることをおすすめします。そして、ヒグマに会っても襲われないように万全の準備をしておきましょう。

登山時の服装

登山シーズンは6月から8月と通常なら暑い時期なのですが、北海道暑寒別岳の山頂は平均気温が10度前後と低いです。登山開始の服装は長袖・長ズボンの上に一枚薄手のマウンテンパーカーなどを着て手袋をして登り始めます。ブヨや蚊が多い時期ですので虫除け対策も万全にしておきましょう。

山の天気は変わりやすいため雨が降った時用の防水のレインウェアや、着替えもリュックに詰めておきます。防寒用の上着やフリースなども準備し、気候に合わせて着衣を調整します。登山は服装と装備が大切です。足を怪我をすると山に登れなくなります。厚手の靴下を履き、足首まである登山用のトレッキングシューズで登りましょう。

暑寒別岳の登山ルートはロングコースで所要時間も10時間を超えるルートが多いです。朝の暗いうちから登る場合や日が暮れて山道を歩く場合に備えてヘッドライトを装備しておきましょう。予備の電池もあると安心です。登山ルートにはトイレがないので携帯トイレも持参しましょう。

そして、必ず携帯すべきものは水分と食料。お腹が減ったら前に進む元気がなくなりますし、汗をかいたらその分水分を入れないと脱水症になる危険性もあります。地図やコンパス・登山計画書のコピーもしっかりリュックに入れておきましょう。

登山道の雪渓にも気をつけて

登山解禁となる6月中旬になっても雪渓に注意が必要な場所があります。雪が残っていると滑りやすかったり、雪解けの水分で衣類や手袋が濡れて体温が下がったりします。アイゼンまでは必要ないですが、雪が残る道を通過する場合は注意しましょう。

雨竜ルートは融雪の状況によって登山道が閉鎖されたり、吊橋が渡れなかったりする場合があるので、登山前に必ず雨竜町のHPもしくは雨竜観光協会のHPで確認してから登るようにしてください。

ヒグマやブヨ・蚊に注意

夏の登山で不快なのが虫刺されです。暑寒別岳も登山シーズンに蚊やブヨがたくさんいます。虫除けスプレーを数時間おきに体にふりかけ、刺された時にはかゆみ止めのクリームなどで対策しましょう。ヒグマも登山シーズンには活発に活動しています。

人間の気配をしっかりヒグマに伝えながら歩くことでヒグマは逃げていきます。急にヒグマと遭遇することにならないためにも熊よけの鈴をリュックにつけて、鈴の音と共に山頂を目指しましょう。

魅力いっぱいの暑寒別岳で登山を楽しもう

暑寒別岳は高山植物のお花畑が美しく、雨竜沼湿原の自然が作り出した不思議な風景が楽しめるここでしか見ることのできないものにあふれた魅力ある山です。3つの登山ルートからあなたの体力と好みにあった道を見つけて山頂を目指して登ってみてはいかがでしょうか?登る時間が長い山だからこそ、山頂から見える風景は格別ですよ。

暑寒別岳登山の基本情報

名称 暑寒別岳          
読み しょかんべつたけ
標高 1491.6 m
緯度経度 N 43° 42.952'   E 141° 31.376'
所在地 北海道増毛町 北海道雨竜町
リスト 日本二百名山
参考サイト https://www.town.mashike.hokkaido.jp/
tourism/area/mtsyokan/index.html

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