巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

宮本武蔵と佐々木小次郎の戦いで有名な巌流島は、山口県の関門海峡に位置する小さな無人島で、実際に行われた戦いの歴史を目にすることができます。今回は巌流島の戦いの裏に隠された真実から観光スポット、アクセス方法、イベント情報などについてご紹介します。

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目次

  1. 1巌流島ってどんな場所?
  2. 2巌流島へのアクセス方法
  3. 3巌流島を楽しむ!観光スポットを紹介
  4. 4巌流島に行ったら入手!上陸認定書
  5. 5巌流島で行われるイベントも楽しもう!
  6. 6巌流島観光で歴史の風を感じてみよう!

巌流島ってどんな場所?

山口県の「関門海峡」に浮かぶ「巌流島」は、周囲約1.6㎞ほどの無人島です。昔はもう少し小さな島でしたが、大正時代に、現在も島の一部を所有している三菱重工業によって埋め立てられ、その結果、島の面積は武蔵と小次郎の決闘の頃と比べて約6倍になったと言われています。


以前は人が住んでいましたが、昭和48年(1973年)に最後の島民が去った後、無人島となりました。しかし、下関や門司からは連絡船で10分とアクセスが良い為、ミニクルーズを楽しみながら巌流島に訪れる方も多いようです。

巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

島全体は比較的平らな地形で、島の北側から東側には連絡船が接岸できる浮桟橋や、休憩所、多目的広場などが設置されており、さらに海沿いの遊歩道からは「関門海峡」を行きかう大型貨物船などの様々な船を間近に見ることができます。

さらに、島には歴史を語る神社や石碑が残っていたり、武蔵と小次郎の像や武蔵が乗って来たとされる伝馬船のレプリカなど、観光スポットも沢山ありますよ。

正式名称は「船島」

実は巌流島には正式名称があり、「船島(ふなしま)」と言います。船島が巌流島と呼ばれるようになった理由には諸説あります。

小次郎と武蔵の決闘が行われた当時は豊前小倉藩領の「船島」でしたが、2人の戦いが歌舞伎や浄瑠璃で演じられるようになると、小次郎が「岩流(巌流)」と名乗っていたことから「巖流島」と呼ばれるようになったという説。

そして、別の説としては決闘の後、地元の人々が敗れた小次郎を不憫に思い、小次郎の流派であった「岩流(巌流)」をとって「巌流島」と呼ぶようになったという説もあります。いずれにしても「船島の戦い」よりも「巌流島の戦い」の方が、なにか迫力を感じますね。

宮本武蔵と佐々木小次郎の戦いの舞台

ここ「巌流島」で二人の侍の決闘は、慶長17年4月13日(1612年5月13日)にありました。この決闘に関する最も古い史料である「小倉碑文」には、その時の戦いの様子が記されています。

巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

剣豪として小倉藩の剣術指南役に抜擢された小次郎に、「二天一流」(にてんいちりゅう)の開祖であった武蔵が真剣勝負を挑み、船島(巌流島)を舞台に決闘しました。

3尺(約90㎝)の日本刀で切りかかった小次郎に対して、武蔵が木刀で電光よりも早い一撃で倒したと言い伝えられていますが、実はこの巌流島の戦いには諸説あるようです。

巌流島の戦いには隠された真実があった?

巌流島の戦いの歴史の裏には、実はあまり知られていない真実が諸説あるという事をご存知でしょうか。2人の決闘のきっかけとされるのが、先にご紹介しましたように武蔵が小次郎に決闘を挑んだという説もあれば、実はそれぞれの弟子たちの口論から始まったという説もあります。

また、ドラマや映画で有名なセリフ「遅いぞ、武蔵。臆したか」というフレーズも、武蔵が遅れたのは、後に創られた話で、実は遅刻はしていない。武蔵にやられたはずの小次郎は実はまだ生きていて、武蔵が去った後に武蔵の弟子たちがとどめを刺した。他にも、「小次郎は70歳近いおじいちゃん」だったなど、ちょっと笑えるような説も飛び交っているのです。

巌流島の戦いについては「小倉碑文」をはじめ「沼田家記」、武蔵没後100年以上経って書かれた「武公伝」「二天記」など、少しずつ違った記述の史料があり、謎が多く真実は闇の中です。でも、謎は謎のまま解明されない方が浪漫があって良いかもしれませんね。

巌流島へのアクセス方法

巌流島へのアクセスは、巌流島連絡船チャーター船を利用するようになりますが、下関からも門司からもアクセスが可能で、非常に便利です。

巌流島は無人島のため、船の利用者は基本的に観光客のみですので、運行時間も制限があり、特に連絡船でアクセスする場合は注意が必要です。ここでは巌流島へのアクセスについて、注意事項も含めてご紹介します。

巌流島連絡船

巌流島へのアクセスで一般に利用されているのが、関門汽船「巌流島連絡船」です。下関の唐戸桟橋と福岡の門司港から、それぞれ直行便が出ており、所要時間約10分で簡単に巌流島にアクセスできます。

朝9時台から夕方16時台まで、1時間に1~2便、1日10便程度運行されています。(コロナ感染症の影響で、現在門司港の発着便は土日祝日のみとなっています。)

巌流島へ向かう船からは「関門海峡大橋」をはじめ、両岸の「下関や門司の風景」「行きかう大型タンカーや貨物船」を目にすることができ、まさにミニクルーズ気分を味わえます。

船の2階には展望デッキがあり、360℃パノラマビューが楽しめます。ただし水飛沫がかかる場合があります。それもまた楽しい旅の思い出になりますね。

巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

料金は唐戸桟橋・門司港とも往復便のみで、大人900円、小人は450円です。例えば、往復チケットで、唐戸ターミナル→巌流島→門司港という乗り方もできるので、下関と門司観光を一緒に楽しみたい方におすすめです。

また、大人1,000円、小人500円で当日に限り、一日乗り放題のトライアングルチケットもありますよ。

連絡船使用時の注意点

アクセスの良い「巌流島連絡船」ですが、利用に際して注意すべきことがあります。巌流島から出航の最終便に乗り遅れると、船をチャーターしないと翌日まで島からでることができなくなる可能性があります。

特に16時台は、下関(唐戸桟橋)に向かう船は1便と少ないので、巌流島観光に夢中になって乗り遅れないように、必ず時間を確認しながら観光するようにしましょう。

 

【名称】 巌流島連絡船
【運行会社】 関門汽船
【住所】 山口県下関市あるかぽーと1-15
【URL】 公式サイト
【お問い合わせ先】  083-222-1488(下関営業所)
093-331-0222(門司営業所)
【アクセス】 [車]中国自動車道下関ICから約19分
[電車]JR下関駅よりサンデン交通バス 唐戸下車 徒歩2分
【駐車場】 あり(みらいパーク駐車場・カモンワーフ駐車場など 有料)

チャーター船

巌流島には釣り桟橋もあり、関門海峡の絶景を眺めながら釣りを楽しむ方も多いようです。巌流島連絡船は比較的アクセスが良いので利用者も多いですが、団体で釣りを楽しみたい方や、団体で島内を観光したい方におすすめしたいのが、「チャーター船」です。時間を気にせずにゆっくりと釣りや観光を楽しめます。

巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

チャーター便の運航会社は、巌流島連絡船を運航している「関門汽船」と、巌流島渡船を運航している「森造船」の2社です。関門汽船のチャーター船唐戸桟橋発着。70〜85人乗りで、事前予約による団体に対応したチャーターが可能です。

また、森造船の巌流島渡船は、彦島江の浦桟橋発着。12人乗りで、原則的に事前予約が必要となります。巌流島までの所要時間は、なんと片道わずか3分です。

チャーター船使用時の注意点

チャーター船の利用には、団体予約が原則で、あらかじめ事前予約が必要となりますのでご注意ください。ただ、森造船の巌流島渡船は、席に余裕があれば、予約なしでも乗せてもらえるようですよ。
 

【名称】 巌流島渡船
【運行会社】 森造船
【住所】 山口県下関市彦島江の浦桟橋
【URL】 日本観光振興協会
【お問い合わせ先】  083-266-1009(森造船)
【料金】 1人1,000円
【アクセス】 [車]中国自動車道下関ICから11分
[電車]JR下関駅からサンデン交通バスで唐戸下車 徒歩5分
【駐車場】 あり(みらいパーク駐車場・カモンワーフ駐車場など 有料)

巌流島を楽しむ!観光スポットを紹介

巌流島には、歴史を物語る武蔵と小次郎の像や石碑などが建てられている一方、大部分が公園として整備されており、人工の浜辺、多目的広場、遊歩道などの散策ができます

遊歩道からは「関門海峡」を往来する大型のタンカーや貨物船を眺めれるロケーションです。のんびりと時間を過ごすのもおすすめです。続いて、巌流島の見どころや観光スポットをご紹介します。

スポット①巌流島文学碑

巌流島の船着き場から島の東側の遊歩道を歩いていくと、最初に目にするのがこの「巌流島」と大きく刻まれた「巌流島文学碑」です。文学碑の横には「巌流島 武蔵小次郎決闘の地 慶長17年4月13日(1612年)」と書かれた木碑が建てられています。

舟の帆先をかたどった文学碑に刻まれているのは、作家 村上元三氏の「歌白い雲のわいている空に、小次郎の面影が見える。この後も絶えず兎禰の眼に浮かんで消えることのないであろう小次郎の生きている面影があった」という一文。

敗者であった小次郎を偲ぶ想いがひしひしと伝わってきます。そしてその下には画家・古館充臣氏による、まさに小次郎に木刀を振り落とさんとする武蔵の雄姿が描かれています。

巌流島文学碑の基本情報

巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

【名称】 巌流島文学碑
【住所】 下関市大字彦島字船島648
【URL】 公式サイト
【お問い合わせ先】  083-231-1350(下関市観光政策課)

スポット②人工海浜

武蔵と小次郎が決闘を行った砂浜をイメージして造られた人工の砂浜です。砂浜の上には、武蔵が巌流島に渡る際に乗ったとされる伝馬船が再現されています。壊れかけた小舟はレプリカとわかっていても、小舟に乗っていた武蔵の雄姿が目に浮かんできますね。

「人工海浜」の目の前には、関門海峡の絶景が広がっており、大小様々な船が行きかう様子を眺める事ができます。爽やかな潮風を受けながら遊歩道をゆっくりと散策するのもおすすめですよ。

人工海浜の基本情報

【名称】 人工海浜
【住所】 下関市大字彦島字船島648
【URL】 公式サイト
【お問い合わせ先】  083-231-1350(下関市観光政策課)

スポット③武蔵・小次郎像

巌流島東側中ほどの展望広場では、お互いに真剣と木刀を持って対峙する「武蔵・小次郎像」を見ることができます。今まさに、小次郎に木刀を振り下ろそうとする武蔵。遠くから見ると本物と見がもうばかりの迫力のある姿で必見です。

巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

小次郎像は2002年、武蔵像は2003年に建てられました。それぞれ大河ドラマ「武蔵 MUSASHI」で小次郎役と武蔵役をやっていた松岡昌宏さんと市川海老蔵さんが臨席し、除幕式が行われたそうです。

また、「武蔵・小次郎像」のかたわらには、2018年、下関で行われた将棋の竜王戦の前に、この地を訪れた羽生善治竜王と挑戦者の広瀬章さん手形がありますよ。

武蔵・小次郎像の基本情報

【名称】 武蔵・小次郎像
【住所】 下関市大字彦島字船島648
【URL】 公式サイト
【お問い合わせ先】  083-231-1350(下関市観光政策課)

スポット④佐々木巌流之碑

「佐々木巌流之碑」は、の少し奥に密かに佇んでいます。石碑の解説板には、明治43年(1910)に船島の島の埋め立て工事完了を記念して建てられた碑で、はじめは島の中央に建てられていましたが、いつの頃かこの場所に移されたと説明があります。

さらに、「いまでも佐々木巌流を偲び、手を合わせる方が途絶えません」と記されています。ここでも小次郎を偲ぶ様子がよく伝わってきますね。

佐々木巌流之碑の基本情報

【名称】 佐々木巌流之碑
【住所】 下関市彦島
【URL】 公式サイト
【お問い合わせ先】  083-231-1350(下関市観光政策課)

巌流島に行ったら入手!上陸認定書

関門汽船下関発券所(唐戸桟橋)で巌流島行き乗船券を購入すると、希望者は武蔵と小次郎の決闘の様子が描かれた「巌流島上陸認定証」をゲットすることができます。巌流島観光記念にいかがでしょうか?

「巌流島上陸認定証」(切手代・消費税込100円)を購入後、住所・氏名等を記入し受付に渡すと、後日、巌流島奉行(下関市長)の認定印が押された認定証が郵送されてきます。旅から帰った後に手元に届いたら、ちょっと嬉しいかもしれませんね。

巌流島で行われるイベントも楽しもう!

巌流島では、毎年開催されるイベントがあります。いつもは静かな無人島ですが、イベントの時には大勢の人が集まり、熱く盛り上がるようですよ。

巌流島フェスティバル

「巌流島フェスティバル」は毎年恒例で行われているライブイベントです。ここ数年はコロナ禍で中止となっていますが、2019年の第32回には、日本のアニメソングをけん引する影山ヒロノブさんや遠藤正明さん、ダンスボーカルユニットのSHARE LOCK HOMESなどが出演し、若者を中心に熱いライブが行われました。

フェスティバルの参加には、入場チケットが必要となります。前売り券はシーモール下関1階カウンターで購入、または電話予約して後日、シーモール下関カウンターまで取りに行く形となります。当日、関門汽船の乗船料は自己負担となります。

当日券は巌流島内の入場ゲート横のチケット販売所で購入できたようです。ただ、開催の年により購入方法などが変わる可能性がありますので、必ず公式サイト(Twitter)で確認してくださいね。

巌流島フェスティバルの基本情報

【名称】 巌流島フェスティバル
【住所】 下関市大字彦島字船島
【URL】 公式Twitter
【お問い合わせ先】    083-231-1838(下関市観光・スポーツ部 観光施設課)
【開催場所】 巌流島 多目的広場
【開催時期】 例年5月4日

武蔵・小次郎決闘の寸劇

巌流島に向かう唐戸ターミナルの近くでは、平成15年に巌流島で行われて以来、毎年、武蔵と小次郎の対決をリアルに再現した寸劇が披露され、人気を博しています。迫力のある大立ち回りに観客も釘付け。寸劇を見た後は、巌流島にいざ出陣しましょう。

武蔵・小次郎決闘の寸劇の基本情報

【会場】 カモンワーフ海側ステージ(唐戸市場横)
【住所】 山口県下関市唐戸町6−1
【URL】 公式サイト
【お問い合わせ先】  083-231-1350(しものせき観光キャンペーン実行委員会)
【開催日程】
 ※参考
2022年は(令和4年)5月7日~6月12日の土・日・祝日
11:30~ 13:00~ 14:00~の1日3回 
上演時間10分程度
【料金】 無料

巌流島観光で歴史の風を感じてみよう!

巌流島の行き方と観光スポットを紹介!これを読めば巌流島の戦いの真実もわかる?

巌流島の歴史や武蔵と小次郎の決闘の真実、観光スポットなどをご紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。はるか昔、この地で宮本武蔵と佐々木小次郎の間で決闘が実際に行われたと思うと、感慨深いものがあります。連絡船もありアクセスも良いので是非、気軽に訪れて、歴史の風を感じてみてはいかがでしょうか。

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ryosyuma

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