城崎温泉の旅館『西村屋』を特集!趣の異なる3つの内湯がある宿とは?

城崎温泉にあり、山陰随一と言われる老舗の純日本旅館「西村屋」。創業160年の落ち着いた佇まいと日本庭園、心づくしのおもてなしで非日常を感じさせてくれます。そんな城崎温泉・西村屋で人気の露天風呂付客室をはじめとする客室や料理、プランについても詳しくご紹介します。

城崎温泉の旅館『西村屋』を特集!趣の異なる3つの内湯がある宿とは?のイメージ

目次

  1. 1美しい庭園が自慢の城崎温泉の西村屋を紹介!
  2. 2城崎温泉の西村屋の客室
  3. 3城崎温泉の西村屋の温泉
  4. 4城崎温泉の西村屋の料理
  5. 5城崎温泉の西村屋滞在中の楽しみ
  6. 6歴史と伝統ある城崎温泉の西村屋に行こう!

美しい庭園が自慢の城崎温泉の西村屋を紹介!

兵庫県の日本海側、開湯1300年以上と言われ、関西有数の温泉地である城崎温泉、平安時代には貴族たちの安息の地として親しまれ、長い間愛され続けてきた高貴な場所でもあります。

城崎温泉街の中心を流れる大谿川に沿うように並ぶ柳並木、石造りの端など、風情のある街並みが特徴です。そんな城崎温泉街の中心に、今回ご紹介する老舗旅館・西村屋本館があります。

西村屋とは?

西村屋本館は、創業160年の歴史と伝統を現在に伝える、山陰随一の純和風旅館です。風格が漂う門をくぐると、そこには別世界が広がり、日本庭園を囲むように優雅な数寄屋造りの建物が建ち並んでいます。

西村屋の初代当主・西村佐平衛が江戸安政期、陣屋跡を譲り受けて開業したのが始まりです。季節を感じる和の様式美を、上質な空間、客室、料理、温泉で存分に味わえると、長年にわたり人気の旅館です。

広間「泉霊の間」は登録有形文化財

西村屋本館脇に建つ木造2階建ての西村屋本館大広間棟は、国指定有形文化財に登録されています。宴会場や朝食会場にもなっている泉霊の間は、和の美しさを存分に生かした広さ100畳の広大で優雅な空間です。

桐の格天井で釘を一本も使っておらず、奥には第29代内閣総理大臣・犬養毅直筆の「泉霊」と描かれた掛け軸が印象的です。入口横には開放感のある厨房が見えるような造り、伝統と新しさが融合した中で食事が楽しめます。

西村屋本館では大広間棟以外にも、「門及び塀」と「平田館」が国登録有形文化財に登録されています。歴史を重ねてきた貴重な建物に宿泊する体験をぜひ楽しんでみてください。

『城崎温泉の西村屋』の基本情報

住所 兵庫県豊岡市城崎町湯島469
電話番号 0796-32-2211
CI/CO 15:00/11:00
アクセス JR大阪駅から特急こうのとりで2時間40分、城崎温泉駅から徒歩15分
北近畿豊岡自動車道但馬空港ICから車で20分
駐車場 あり
公式サイト 公式サイト

城崎温泉の西村屋の客室

西村屋本館の客室は全部で23室、大きく分類して5つの種類に分けられます。和室の一般客室、露天風呂付客室、和洋室、特別室、露天風呂付客室の特別室です。日本庭園を囲むように建物が建てられているため、各部屋から異なる景色が眺められます。

特に露天風呂付客室のお風呂からは、四季それぞれの日本庭園の様子を眺めながらゆっくりお湯に浸かることができるのでおすすめです。

おすすめのプラン料金は、2名1室で利用した場合の1名あたりの料金を記載していますので参考にしてください。60日前までの予約「早割60」や30日前までの予約「早割30」は、1人当たり4,400円もしくは2,200円もお得になります。

①一般客室「和室」

一般客室には8畳・広緑つきの一間と、10畳・6畳・広緑付きの二間の客室の2タイプが用意されています。一間の客室は西村屋で最も多い客室タイプで、大きな窓からは日本庭園の様子が眺められ、どっしりとした木造建築のしつらえが落ち着きを感じさせます。

二間続きのお部屋は、2名から6名まで宿泊できるため、家族連れやグループでの滞在におすすめです。ただし、6歳未満の子供の予約は受け付けていない部屋もあるので、ご注意ください。

宿泊プランや料金について

おすすめのプランは、日本海の幸、但馬牛、コウノトリ米などの旬の地元食材をふんだんに使用した会席料理を味わう「大人の夏休みプラン」です。一間の客室は1人46,200円から、二間の客室の場合、1人あたり56,100円からとなっています。

純和風旅館ならではの落ち着いた雰囲気のお部屋で、ゆっくりと夕食が味わえるプランなのがいいですね。部屋数限定のプランなので、早めのご予約がお得です。

②庭園も散策できる「露天風呂付客室」

露天風呂付客室は2タイプ、岩風呂の露天風呂付客室(8畳)・初音の間と、庭と一体となった石造りの露天風呂付客室(10畳)・飛鳥の間です。2部屋とも1階にあり、目の前の庭を独り占め、まるで和の邸宅にいるかのような気分になります。

飛鳥の間は、奥の建物の端の部屋なので、離れのような贅沢な滞在が楽しめます。プライベートを重視した露天風呂付客室で、落ち着きのある石庭を眺めながら優雅な気分になりますよ。

宿泊プランや料金について

おすすめは西村屋の基本プラン「ご夕食お部屋食・季節の会席料理プラン」です。総料理長をはじめ料理人が腕によりをかけ、城崎ならではの旬の食材を使った月替わりの会席料理です。

基本プラン料金は、露天風呂付客室の初音の間は1人55,000円から、飛鳥の間は58,300円からとなります。

③開放感のある「和洋室」

若草の間(1階)、羽衣の間(2階)は、8畳の和室とベッドをしつらえた寝室の和洋室です。日本庭園を眺める風情と、ワーケーションルームを設けた機能性のある客室は、どんな年代の人にもおすすめできます。

檜もしくは信楽焼の浴槽を設置した浴室は、庭に面した窓を開放できるので開放感があり、寛ぎ時間が過ごせます。こちらの客室タイプは、6歳未満の子供の宿泊ができませんのでご注意ください。

宿泊プランや料金について

「【特選但馬牛づくし】但馬牛彩り会席」は、赤身と脂の絶妙なバランスが作るとろけるような味わいの但馬牛を味わう会席料理のプランです。和洋室に宿泊して、部屋食で但馬牛が楽しめるプランの料金は70,400円からとなっています。

前菜から止椀まで但馬牛をにぎりやステーキ、しゃぶしゃぶ鍋など、さまざまな方法で味わい尽くします。西村屋ならではの上質な空間で料理を味わってください。

④書院造り「特別室」

2階に据えられた松の間は、数多くの文人墨客に愛された歴史と由緒のある特別室です。日本庭園が一望できる二間続きの開放感のあるお部屋で、重厚な書院造の建物は風格を感じます。こちらの客室は、6歳未満の子供を伴っての予約はできません。

宿泊プランや料金について

おすすめの宿泊プランは、「1日限定2組・料理長おまかせ特別献立会席」です。料理長がその日仕入れた旬の食材を使ってその日限りの献立を西村屋伝承の器で提供します。料金は松の間で86,400円からです。

⑤贅沢な広さ「露天風呂付特別室」

露天風呂付客室の特別室は5部屋、西村屋本館最奥に位置する開放的な造りの雲居の間、124㎡の広々とした本陣の間、そして、別棟「半田館」にある蓬莱の間、観月の間、半露天風呂付の銀扇の間です。

別棟の「平田館」は、数寄屋造りの巨匠平田雅哉氏が手掛けた名建築で、国の有形文化財にも登録されています。好きな時に露天風呂に浸かったり、日本庭園を眺めながら、文化財に宿泊する贅沢な時間が過ごせます。特別室は6歳未満の子供の予約不可です。

宿泊プランや料金について

期間限定「地物タグ付き活松葉かに・本生かにづくし」プランは冬のいちおしです。津居山港などの地元の漁港より水揚げされた厳選活カニを使った大満足の会席料理が味わえます。料金は117,700円からで、特別な日にもおすすめです。

城崎温泉の西村屋の温泉

城崎温泉と言えば7つの外湯が有名です。賑やかな外湯を巡るのも楽しいですが、西村屋本館にも温泉があります。開湯1300年の城崎温泉のいで湯をじっくり堪能してみてはいかがでしょうか。

趣の異なる3つのお風呂とは

西村屋本館には、趣の異なる大浴場が3か所、内湯と露天風呂があります。どのお風呂からも中庭を眺めながらゆっくり城崎温泉の湯を楽しむことができます。宿の中で湯めぐりが楽しめるとは、とても贅沢なことですね。

西村屋本館のお湯も外湯同様、ナトリウム・カルシウム-塩化物泉のやわらかいお湯で、温まりやすく、湯冷めしにくい、外湯が盛んな城崎温泉のお湯の特徴です。営業時間は15時~24時30分 ・翌朝5時30分~10時30分となっています。

①吉の湯

湯船や壁、天井に至るまで、贅沢に檜を使っているため、檜の香りが癒しの空間を作り出している吉の湯。大浴場には内湯と、竹林に囲まれた東屋風の露天風呂が配置されています。竹林を吹き抜ける風を感じながら、城崎温泉の湯をお楽しみください。

②福の湯

服の湯は、中国の舗地の趣を感じる異国情緒豊かなお風呂です。円形の内湯と丸い円形の窓からは、岩の露天風呂と庭の木々が眺められます。檜香る吉の湯と福の湯は、朝晩男女入替えで、両方のお風呂を体験できるのも楽しみです。

③尚の湯

中庭を臨む大浴場・尚の湯は、平田館の日本庭園に面しており、男女それぞれに配置されています。季節ごとの中庭の様子を眺めながら、ゆったりとした気分で城崎温泉の湯呑みを楽しめます。

城崎温泉の西村屋の料理

城崎温泉は、日本海に近いことから近くの漁港では新鮮な魚介類が水揚げされであり、また、山の幸も揃う食の宝庫です。松葉かにや旬の魚介類、但馬牛、コウノトリ米など、城崎温泉ならではのご当地食材を味わうプランが豊富に揃っています。

①西村屋伝統の季節の料理「夕食」

西村屋本館の夕食は、季節ごとの旬の食材をたっぷり盛り込んだ、見た目にも華やかな和会席です。特に城崎温泉に訪れたならカニを楽しみにしている人も多いでしょう。夕食はお部屋食のプランを予約して贅沢なひと時を過ごしてください。

春の料理

春に旬を迎える食材は、ほたるいか、カレイ、そして筍です。あまり知られていませんが、ほたるいかの水揚げは、兵庫県の浜坂漁港が全国一位、ほたるいか独特の食感と甘味が魅力です。

山の幸の代表格・筍は、シャキシャキとした食感と、新鮮な食材ならではの甘味と風味が春の訪れを感じさせます。春らしい色鮮やかな会席料理でお楽しみください。

夏の料理

夏に甘味を増す高級食材として知られるアワビは、コリコリとした食感と磯の香が、何とも言えない旨味や風味を感じます。新鮮なアワビは、お刺身、ステーキ、炭火焼など、さまざまな料理方法で堪能できます。

和牛のルーツとも言われる地元名産の但馬牛は、但馬牛特有の上品さと柔らかさが特徴で、ステーキやしゃぶしゃぶ、にぎりなど、さまざまな料理方法で味わいます。但馬牛づくしの会席プランもあるので、お肉本来の味をぜひ味わってみてください。

秋の料理

食の宝庫・但馬地方の旬の味覚、まずは何といっても松茸でしょう。焼いたり土瓶蒸しにしたり、松茸ご飯も香りや旨味が一層引き立ちます。この時期にしか味わえない秋の味覚です。

松葉かにに先立って9月頃から味わえるのが、関西で香住漁港でのみ水揚げされる香住カニと言われる紅ズワイガニです。しまった身と甘味、みずみずしさが人気です。松馬かに同様、湯だガニ、鍋、カニ刺しなどさまざまな方法で味わえます。

冬の料理

冬の城崎温泉と言えば、冬の味覚の王様・松葉かにでしょう。ぎっしりと詰まった身と上品な旨味が楽しめるのが特徴です。松葉かには、11月初旬から翌年3月31日までしか味わえない貴重な食材となっています。

西村屋本館では、城崎温泉近くの津居山漁港や柴山漁港などで水揚げされた新鮮な松葉かにを、刺身や炭火焼、茹で、すき焼き、雑炊など、カニづくしの会席料理で味わうことができます。

②和食と洋食が選べる「朝食」

西村屋本館の朝食は、登録有形文化財・泉霊の間でいただきます。広々とした朝食会場は、ほかの宿泊客を気にすることなく、ゆっくり食事ができるように工夫されたつくりになっています。

会場内では、厨房の様子を見ることができるので、臨場感があり、楽しみながら食事ができるようにもなっています。

朝から元気になれるボリューム満点の料理

朝食は、老舗旅館のモダンな洋食と、ボリュームたっぷりの和食から選択できます。特に和食は、種類豊富な食材がテーブルいっぱいに並び、どれから食べようかと迷ってしまうほどの豪華さです。

城崎温泉ならではの食材を含め、日常では味わうことのできない栄養いっぱいの朝食をじっくり味わいましょう。

城崎温泉の西村屋滞在中の楽しみ

城崎温泉の老舗旅館・西村屋本館に宿泊すると、ほかの旅館では経験できないような楽しみがいくつかあります。客室から見える美しい日本庭園や、ロビーラウンジ、西村屋本館の歴史をたどる展示室など、日常を忘れてリラックスできる場所ばかりです。

①日本庭園を散策

西村屋本館の中央に日本庭園があり、庭園を囲むように部屋が点在しています。どこを切り取っても絵画のようで、角度によって表情が変化する石や木々を見ているだけで時間が過ぎていくようです。平田館には平田氏が手掛けた庭園が眺められます。

②ロビーラウンジでお風呂上がりのひと時を

日本の伝統家屋と体操ロマンが融合したようなロビーラウンジは、湯上りの寛ぎタイムにぴったりの場所です。ラウンジには書籍や美術書も用意されているので、夕暮れの中庭を眺めながら夕食までの時間をを思い思いに過ごしてみてはいかがでしょうか。

③展示室で歴史に触れ合おう

館内には資料室があり、開業160年の歴史のなか、棟方志功や伊藤博文などの書画、北大路魯山人の陶芸品など、多くの文人墨客ゆかりの品々が展示されており、西村屋や城崎温泉が多くの人々に愛されてきたかが分かります。

また、城崎温泉の歴史の資料や、城崎のわら細工、古出石焼物などの貴重な伝統工芸品も展示されておいるので、但馬の文化に触れるのもいいでしょう。

歴史と伝統ある城崎温泉の西村屋に行こう!

城崎温泉にある老舗旅館・西村屋本館をご紹介しました。家族連れが宿泊できる部屋、プライベートを楽しみたい露天風呂付客室、有形文化財に宿泊できる半田館の露天風呂付き特別室など、日常から離れて西村屋の和の神髄に浸ることができます。

また、城崎温泉の3つのお風呂や料理の数々、そしておもてなしの心は、160年の間受け継がれてきた西村屋の伝統をぜひ体験してみてください。
 

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この記事のライター
pakumama
旅行と寺社巡りが好きで、特に京都にはよく行きます。いまは宮古島の海の青さに魅せられ、また次いつ行こうかと考えている...

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