南九州の郷土菓子「あくまき」とは?その味や作り方&食べ方を徹底解説!

南九州には保存に長けた、鹿児島発祥のあくまきと呼ばれる郷土菓子があります。ただ、味が苦いと感じてしまう人もいるようです。その理由やちまきに似ている点、あくまきの美味しい食べ方や販売場所、レシピや作り方をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

南九州の郷土菓子「あくまき」とは?その味や作り方&食べ方を徹底解説!のイメージ

目次

  1. 1南九州の郷土菓子「あくまき」とは?
  2. 2「あくまき」の発祥の歴史を解説
  3. 3「あくまき」の特徴は?どんな味?
  4. 4「あくまき」のレシピと作り方
  5. 5「あくまき」の食べ方
  6. 6南九州の名物「あくまき」を作る&食べてみよう!

南九州の郷土菓子「あくまき」とは?

地域にはそれぞれ、郷土料理と呼ばれるものがあります。その中でも南九州の郷土料理と言われているのが、「あくまき」と言われるものです。あくまきは食べる人によっては、味が苦いと感じてしまうこともあります。

そんなあくまきの販売店や作り方、美味しい食べ方、作り方などをご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。また、あくまきの見た目がちまきに見た目が似ている点についても掘り下げていきましょう。

南九州で端午の節句に食べる郷土菓子

あくまきは、端午の節句に食べる郷土菓子です。端午の節句は5月5日で、現在は子どもの日として知られています。カレンダーでも休日になっているため、知らない人は少ないのではないでしょうか。

端午の節句は男の子の健やかな成長を祈願するという意味が込められているため、あくまきにも同じような思いが込められていることが分かります。

鹿児島(薩摩)発祥のお菓子

南九州の郷土料理であるあくまきは、鹿児島の薩摩が発祥だと言われています。昔は今のように冷蔵庫がなかったり、保存食を作ることで栄養を補給することも多かったため、保存に長けているあくまきが誕生したようです。

また、あくまきは男の子がたくましく、健やかに育ってくれるようにと母親が息子に対して作るレシピにもなりました。

「あくまき」の発祥の歴史を解説

先ほど、あくまきは鹿児島の薩摩が発祥だとご紹介しました。しかし、あくまきが鹿児島発祥だと知らなかった人の多くは、そもそもあくまきがどのように誕生して、どのような場面で作られていたのか知らないことがほとんどのはずです。

そのため、あくまきの作り方やレシピ、美味しい食べ方をご紹介する前に、まずはあくまきの歴史について詳しく掘り下げていきましょう。

戦国時代に薩摩で保存食として作られた

鹿児島発祥とされているあくまきは、元々保存食として誕生しました。保存食は長い間保存できることから、戦に利用されることが多かったようです。そして、誕生したのは特に争いの多かった戦国時代です。

鹿児島の薩摩で生まれたことから、現在では鹿児島発祥の南九州の郷土料理と言われています。

時期は朝鮮出兵や関ヶ原の戦い時と言われる

戦国時代に鹿児島で生まれたあくまきですが、その時期は朝鮮出兵や関ヶ原の戦い時と言われています。特に争いが激しい時期だったため、食料を確保することも難しかったのでしょう。あくまきでカロリーを摂取していたと考えられます。

しかし、今でも郷土料理としてレシピが受け継がれていることから、あくまきはカロリーを摂取するだけのものではなく、美味しさもあると言えるのではないでしょうか。

1877年の西南戦争で西郷隆盛が持参

あくまきは、1877年に起きた西南戦争で西郷隆盛が持参していました。西郷隆盛は政治家や武士として有名な人だったため、その知名度もあってあくまきが有名になったと言えるでしょう。

これを機に南九州に広まった

あくまきは、これを機に南九州に広まっていきました。鹿児島が発祥となっていますが、現在は鹿児島以外にも、宮崎県や熊本県などでもあくまきが見られます。もしも、あくまきを食べてみたいと考えているのなら、ぜひ南九州に訪れてみてください。

家庭で季節菓子として食べられるようになる

西郷隆盛があくまきを持ち込んだことにより、南九州で知名度が高まりました。そして、家庭では季節菓子として食べられるようになったと言います。南九州以外ではあまり知られていない季節菓子なので、気になる方は南九州に訪れた際に購入してみてください。

「あくまき」の特徴は?どんな味?

あくまきを食べたことがなかったり、レシピを知らないという人は、あくまきがどのような味なのか、どのような特徴があるのか知らないはずです。そのため、ここからはあくまきの特徴や味について詳しく掘り下げていきましょう。

あくまきの味に関して、一部の人には苦いと感じるという噂もあるようです。その詳細についてもご紹介しますので、あくまきが気になるという人はぜひここから紹介する項目を参考にしてみてください。

灰汁に浸けたもち米を竹皮に包んで炊いたお菓子

あくまきは、灰汁に浸けたもち米を竹皮に包んで炊いたお菓子です。あくまき事態は美味しくありませんが、調味料を利用することで美味しいお菓子になります。和菓子のような優しい甘さがありますので、色々な食べ方に挑戦してみてください。

鹿児島ではちまきと言えばあくまき!

竹の皮に包むといえば、ちまきを思い浮かべる人も多いでしょう。ちまきはもち米を使っているのですが、あくまきも同じようにもち米を使っています。そのことから、鹿児島ではちまきと言えば「あくまき」だと言われているほどです。

そのため、鹿児島でちまきを注文するとあくまきが出てくることもあるでしょう。ちまきはもちろん美味しいのですが、鹿児島に訪れるのならちまきだけでなく、あくまきも食べてみてください。

味は無味でわらび餅や葛切のような食感

ちまきと同じように竹の皮で包まれているあくまきですが、味は無味です。例えるのならわらび餅や葛切のような食感で、そのまま食べるとあまり美味しくありません。あくまきにはいろいろな食べ方があるので、購入する場合はいろんな食べ方に挑戦してみてください。

モチッとした食感は、初めてあくまきを食べる人は気に入るはずです。もしも、あくまきを食べたことがないのであれば、あくまきを販売しているお店で購入してみてはどうでしょうか。

独時の風味があり苦いと思う人もいる

あくまきはちまきとは異なり、灰汁でもち米を炊きます。灰汁が原因なのか独特な風味があるため、あくまきを食べると苦いと感じてしまう人もいるようです。特に、初めてあくまきを食べる人は苦いと感じてしまうことでしょう。

初めは苦い味が気になってしまうことも多いのですが、何度も食べているうちにその苦い味が癖になってしまうはずです。そのため、苦い味が苦手だと感じる人は食べ続けるか、他の食べ方に挑戦してみてください。

約10日間ほど保存できる

元々保存食として作られたあくまきは、平均で約10日間ほど保存できると言われています。水分の多いあくまきですが、常温で1週間ほど保存できるようです。冷蔵保存であれば、2週間保存できることもあるでしょう。

ただし、保存食だからといって長期間保存していると、知らない間に腐ってしまうこともあります。なので、あくまきを手作りする場合は、できるだけ早めに食べるようにしてください。

鹿児島ではコンビニやスーパーで販売している

人によっては苦いと感じてしまうあくまきは、鹿児島ではコンビニやスーパーで販売しています。身近に販売しているため、地域では広く知られていることが分かるでしょう。しかし、販売しているのはコンビニやスーパーだけではありません。

通販や南九州のお土産店で販売していることもあります。好きな時に購入したいと考えているのであれば、いつでも販売しているネット通販を利用してみてはどうでしょうか。

通販購入はこちらから!

「あくまき」のレシピと作り方

コンビニやスーパーで販売されているあくまきですが、作り方さえ知っていれば自分で作ることもできます。ここからは、あくまきのレシピと作り方についてご紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてください。

自分で作ることによって、販売しているあくまきとは違った美味しさを堪能できるでしょう。販売しているあくまきを食べたことがある人も、下記の作り方であくまきを自作してみましょう。

あくまきの材料

■あくまき10本分のレシピ

もち米 1.5kg
灰汁(あく) 3.6リットル
孟宗竹(もうそうちく)の皮 10枚
しゅろの葉 1枚

市販の灰汁を使う

あくまきに使う灰汁は、木灰から作ることができます。しかし、灰汁を作るところから始めるとかなり時間がかかってしまいますし、手間も増えてしまいます。そのため、灰汁は市販のものを利用するのがおすすめです。

通販などで灰汁を購入することができますので、スーパーで販売されていない場合はネット通販を利用してください。

レシピ①餅米を洗い灰汁に一晩浸ける

あくまきはまず、もち米を洗ってから灰汁に一晩浸けます。灰汁に一晩浸けるのは下ごしらえの段階なので、しっかりと行ってください。下ごしらえの有無であくまきの仕上がりが異なります。

もち米はスーパーでも販売されているので手軽に手に入れることができます。洗い方は普段の炊飯を行う時と同じで、軽く表面の汚れを落とすように洗い流してください。

レシピ②竹の皮も一晩水に浸す

下ごしらえの段階でもち米だけでなく、竹の皮も一晩水に浸すようにしてください。竹の皮は灰汁ではなく水に浸すので、間違えないようにしましょう。竹の皮は硬いのですが、水に浸すことで柔らかくすることができます。

レシピ➂餅米を灰汁からあげる

一晩灰汁に浸けたもち米は、灰汁からあげてください。この時、灰汁はしっかりときるようにしましょう。灰汁をしっかりときれていないと、水分量が多くなりすぎて煮た時にべちゃっとしてしまうので注意してください。

灰汁は捨てずに残す

もち米を浸けていた灰汁は、必ず捨てずに残すようにしてください。もち米を浸けた灰汁はあくまきを煮る時に利用しますので、捨ててしまうと作れなくなります。この工程は重要ですので、作り方を初めにすべて確認してから行うようにしてください。

レシピ④竹の皮を広げ餅米を包む

一晩水に浸けて柔らかく戻した竹の皮は、柔らかくなっています。そのため大きく広げ、そこに灰汁に浸けておいたもち米を乗せてください。竹の皮で包めるように長方形に乗せましょう。

この時、しっかりと包んでいないと炊いている間にもち米が流れだしてしまいます。また、竹の皮でしっかりと包んだら、ひも状に割いたしゅろの葉で竹の皮が開かないように縛りましょう。

レシピ⑤鍋に入れ水で薄めた灰汁で3時間以上煮る

餅米があめ色に煮えたら出来上がり

3時間ほど炊いたら、もち米があめ色になります。3時間経ってもあめ色になっていない場合は、もう少し放置しましょう。確認しながら煮ることにより、丁度いい状態を見分けることができるはずです。

「あくまき」の食べ方

これまで、あくまきの作り方やレシピについてご紹介しました。しかし、あくまきは無味なのでそのまま食べても苦いと感じたり、あまり美味しくありません。そのため、あくまきを食べる場合は他の調味料を使う必要があります。

ここからは、あくまきにおすすめな食べ方をご紹介しますので、あくまきを作りたい、購入したいと考えている人はぜひ参考にしてみてください。甘い食べ方だけでなく、おかずとして食べられる方法もあります。

食べ方①きな粉をまぶす

あくまきの最も人気な食べ方は、きな粉をまぶすといった食べ方です。あくまきの食感はわらび餅や葛切に似ているため、きな粉まぶして食べるのが好きだという人が多いようです。初めて食べる時も、きな粉をまぶしてみてください。

きな粉だけでは甘さが足りず、苦いと感じてしまう人も多いでしょう。そのため、あくまきにきな粉をまぶす場合は砂糖も混ぜるようにしてみてください。

食べ方②砂糖や黒砂糖をまぶす

甘いお菓子が好きな人は、あくまきに砂糖や黒砂糖をまぶして食べてみてください。モチッとした食感と、シャリシャリとした砂糖の食感が美味しいです。また、きな粉の次にスタンダードな食べ方でもあります。

白砂糖と黒砂糖では風味が異なるので、どちらが自分に合っているのか食べ比べてみましょう。また、砂糖のシャリシャリが苦手だという人は、あくまきに馴染ませてから食べる方法もおすすめです。

食べ方③黒蜜やはちみつをかける

きな粉や砂糖、黒砂糖は自分に合わないと感じてしまう場合は、黒蜜やはちみつをかけて食べる方法がおすすめです。黒蜜やはちみつは濃厚な甘みがあるため、和菓子が好きな人にピッタリな食べ方だと言えます。

ただし、黒蜜やはちみつはかけすぎると甘すぎると感じてしまうので、初めてあくまきを食べる時は少しずつかけるようにしてください。

食べ方④醤油をかける

甘いのが苦手だという人や、砂糖やきなこをかけて食べるのに飽きてしまったのであれば、あくまきを醤油に付けて食べてみてください。醤油はたんぱくなお刺身にも合うため、無味のあくまきにピッタリです。

また、醤油には2種類あり、甘いタイプの醤油も存在しています。どちらの醤油が美味しいと感じるのかは人によって異なるので、2つの種類の醤油をかけて食べてみてはどうでしょうか。

食べ方⑤天ぷらやフライにする

あくまきを苦いと感じてしまうのであれば、天ぷらやフライにして食べてみてください。あくまきの天ぷらやフライはアレンジレシピとして人気で、揚げてからめんつゆや塩をかけることで美味しく食べられます。

外はカリッとしていて、中はモチッとした食感になります。衣には片栗粉と薄力粉、ベーキングパウダーを使うことでよりカリッとした食感に仕上がるので、あくまきと食感の差を作ることができます。

南九州の名物「あくまき」を作る&食べてみよう!

鹿児島のちまきと言えば、あくまきが有名です。南九州の郷土料理として知られていますが、コンビニやスーパーで販売されていたり、作り方を知っておけば自分で作ることもできます。

気になる方は、ご紹介した作り方であくまきを作ってみてください。また、あくまきには色々な食べ方ががあるので、気になるという方、ちまきが好きな方はすべての食べ方を試してみてください。

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この記事のライター
すうこ
毎年旅行に行き、全国のグルメや心霊スポット、観光地を模索しています。

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