下関「長府庭園」は毛利家ゆかりの廻遊式日本庭園!孫文蓮や紅葉の絶景!

孫文蓮が見所と思われがちな長府庭園ですが、その他にも紫陽花、紅葉、菖蒲と季節に応じて多くの草花が楽しめます。加えて歴史ある庭の風情と書院、茶室の佇まいを観賞できるのは長府庭園の魅力です。昨今では新人作家の作品展示の場にもなっており、見所がつきません。

下関「長府庭園」は毛利家ゆかりの廻遊式日本庭園!孫文蓮や紅葉の絶景!のイメージ

目次

  1. 1下関「長府庭園」は毛利家ゆかりの日本庭園
  2. 2下関「長府庭園」の美しい花々の見頃は?
  3. 3下関「長府庭園」の施設案内
  4. 4下関「長府庭園」のイベント&催し情報
  5. 5下関「長府庭園」のアクセス&駐車場情報
  6. 6下関「長府庭園」で四季を感じてのんびり♪

下関「長府庭園」は毛利家ゆかりの日本庭園

山口県下関にある長府庭園リーズナブルな入園料でゆっくり出来る廻遊式の癒しの日本庭園となっています。建てられた頃の面影をそのままに、歴史を感じさせる建物や庭は日々手入れを欠かさずいい状態を保っています。

昨今ではその本格日本庭園の趣を利用した和モノのコスプレイヤーさん向けの撮影会であったり、手作り作家さんの作品を販売する場所としてさまざまな展開をされ、市民に親しまれる場所にもなっています。

今回はそんな長府庭園をご紹介します。孫文蓮の歴史にも触れていますので、興味を持たれた方はそちらにも目を通してみて下さい。勿論、長府庭園の歴史についても軽く紹介させて頂いています。

歴史ある書院や茶室が残る庭園

長府庭園は幕末に生きた西運長(にしゆきなが)氏の屋敷跡として、現在に残されています。庭園内には橋のかかった池があり、その近くには茶室と書院、そして数点の蔵が立ち並びます。

この他、敷地内は広く取られ竹林や滝、途中には像が立っているのを見る事が出来ます。季節によって植えられた花々が咲き誇り、それがこの庭園の魅力です。

中でも7月に咲く孫文蓮(そんぶんはす)は美しく一見の価値ありです。辛亥革命時に孫文が資金を募った際、田中隆という富豪も献金しました。そのお礼として頂いたのがこの蓮の実であり、発芽し開花に至ったのは彼の死後ですが、皇居や奈良に移植した後現在は中国南京へと寄贈されています。

ここ長府庭園で見られる孫文蓮はその南京に行った株から株分けされたものです。たった4個の実から成長し広がっていった孫文蓮、その歴史もこの長府庭園では感じる事ができる訳です。

下関「長府庭園」の美しい花々の見頃は?

長府庭園の見所ははやり30000平方メートルにも及ぶ敷地に咲く花々です。季節ごとに違う花が咲き誇り、来園者にその都度違った顔を見せてくれます。そんな中で代表的ともいえる3つの植物に絞って見頃をお伝えしたいと思います。紫陽花、紅葉、そして孫文蓮に見出しを分けておきましたので、気になる所からご覧になって下さい。

四季折々の庭園美

海外の方からすると日本にくる理由の一つとして挙げられるのは、四季折々に楽しめる植物の姿愛でる事が出来るからではないでしょうか。昔から庭造りにおいても一つの季節だけにスポットを当てて作るのではなく、春夏秋冬それぞれに愛でる事の出来る植物が植えられている事が常であり、こちらも例外ではありません。

庭師さんが工夫して造られた季節の感じられる日本独特のお庭を来園の際は様々な角度からお楽しみ下さい。

澄んだ青が映える「紫陽花」の見頃は?

茶室に続く道などに植えられている長府庭園の紫陽花の見頃は6月からです。早ければ上旬から咲き始め、大体1か月を目途の咲終わりとなるでしょう。ですので、一番いい時期を狙うのであれば6月半ばがオススメです。

紫陽花の色はツイートのお写真を見て判る通り、青い紫陽花が中心です。成分によって色が変わる事で知られる紫陽花ですが、この辺は弱酸性~酸性に保たれているのでしょう。青い紫陽花は弱酸性と覚えておくと、紫陽花を栽培する際に肥料調整で希望の色を出しやすくなります。

紅や黄色に色づく「紅葉」の見頃は?

長府庭園の紅葉の見頃は関西よりも少し遅めの11月中旬から12月下旬が例年の見頃となっています。庭園内の紅葉は一斉に赤くなるのではなく、徐々に色付くイメージであり、そのグラデーションを観賞頂けます。

紅葉はアップの写真もきれいですが、引きで撮ると緑の部分に映えてまた違った味が出てきます。好みの問題になりますが、庭園の池に写る紅葉と一緒に撮影するとなお素敵な写真が撮れますので、秋に紅葉をとる際はチャレンジして頂きたいです。

白とピンクの花「孫文蓮」の見頃は?

長府庭園の目玉でもあるこの孫文蓮は紫陽花と入れ替わりの7月半ばから8月いっぱいとされています。真っ白な花弁の先がほんのりピンク色のこの蓮の美しさは見惚れてしまう程です。

蓮は仏教では神聖な花とされ、曼荼羅や仏像の足元によく登場します。これは蓮の生育環境がどんなに汚れた池であっても、成長しまっすぐに茎を伸ばし美しい花を咲かせることから清らかさの象徴として描かれているからです。

エサやりができる池の鯉

長府庭園では一の蔵商い処にて鯉のえさが100円で販売されています。こちらを購入する事により実際に鯉に餌やりが出来ます。なお、池には鯉だけでなく亀も住んでおり、時折石の上に登って甲羅干ししている姿も見られるとか。鯉の餌をやると器用に食べる姿を見せてくれます。

下関「長府庭園」の施設案内

長府庭園には主に書院、茶室、そして蔵が建てられています。それぞれ当時からあるものであり、歴史を感じられるものとなっています。そんな建物は一部が貸し出し可能となっておりますので、その辺の詳細をまとめておきました。ご利用の際の参考になさって下さい。

「長府庭園」の入園料は?

長府庭園の入園料は庭園という事もあり、大人210円、小人100円とお安く設定されています。ちなみに小人は小中学生を指し、加えて下関市内あるいは北九州市内の65歳以上の方はシニア料金として小人価格で入園が可能です。

「書院」のご案内

庭園内にある建物の1つ・書院は2つのお部屋に分かれており、このお部屋は貸し出しも行われています。1つは8畳敷きのお部屋であり、ちょっとした集まりに最適です。飲酒は厳禁ですが、飲食は可能との事です。

もう一つは15畳敷きのお部屋になり、展示会や少数作家さんの手作り市などにもご利用頂けます。秋であれば庭園の紅葉が見える和の空間で一味違う催しを企画してみては如何でしょうか。

利用時間は?

書院の利用可能時間は午前と午後に分かれており、利用料金も違います。午前にあたる時間は9~12時まで、午後は13~17時までとなっています。ですので、1日貸切るのであれば両方のご予約が必要になります。

利用料金は?

長府庭園の書院のご利用料金は15畳の間の場合午前は940円、午後は1270円となっています。8畳の場合はそれより少しお安く午前490円、午後670円に設定されています。なお、こちらはあくまで利用料金になりますので、これに別途入園料が加算されます。ご利用の際はご注意下さい。

「茶室」のご案内

書院に続いてもう1つ一般に貸し出しが行われているのが、この茶室です。本格日本庭園にある茶室ですから、茶道をされている方には心ときめく場所ではないでしょうか。お茶室に入る所から茶道は始まっている。習った後は実践あるのみです。

利用時間は?

こちらも書院と同様に午前と午後に利用時間が分けられています。時間も先程と同じで、午前は9~12時まで午後は13~17時までとなっています。

利用料金は?

茶室の利用料金は書院に比べて割高で午前が2650円、午後が3510円と設定されています。ですが、普通の建物の一室を借りるのではなく、歴史ある長府庭園のお茶室を借りる価格としてはお安い方ではないでしょうか。京都のお茶室と比較してみると割とお安いように感じました。

ほっと一息喫茶スペース

受付を終えて入った園内の向かって右側に見える蔵の一つにちょっとした喫茶スペースがあり、そこが一の蔵商い処となっています。

このお店ではお土産となる地元銘菓は勿論、手作り作家さんの商品も並びます。ホットコーヒー200円やお抹茶300円、ソフトクリーム300円など散策後に立ち寄るのにおすすめのお店です。

土日限定のぜんざいや抹茶も

紅葉の季節におすすめなのが、土日限定で販売されるおぜんざい350円です。小さなコロンとしたお餅に甘い小豆がよく合います。合わせて出されるのが緑茶というのもさっぱりして嬉しいです。

「長府庭園」の売店情報

この他、こちらでは地元で有名な老舗の長府せんべいや陶芸家の山下美和子さん、加藤邦彦さんによる作品の販売がされています。実用的な食器類や花瓶などからインテリア用の置物(お地蔵さんシリーズが人気)まで一度覗いてみて下さい。

織物作家の原田利喜恵さんによる実用雑貨も充実しています。お気に入りの一品を思い出と共に持ち帰って頂ければ作家さんも嬉しく思われる事でしょう。

美肌のお茶「はす茶」

孫文蓮をご覧になったその後にははすを頂いてみるのはどうでしょうか。蓮はお茶にもなる事をご存じですか。長府庭園では孫文蓮の人気と同時にはす茶600円にも注目が集まっています。

はす茶自体は古くから飲まれており、その歴史は楊貴妃の時代までも遡ります。美容の為に楊貴妃が飲んでいたとされていますが、それだけでなく蓮の葉は小豆同様にむくみをとる効果もあり、孫文蓮の見れる夏の暑気あたりにもおすすめのお茶です。

キレイな天然石のアクセサリー

手軽に付けられることが魅力の天然石を使ったアクセサリーも一の蔵では販売されています。製作は松山孝さんによるもので種類も色々取り揃えています。パワーストーンのみならずトンボ玉も販売され、オリジナルアクセサリーの制作も可能です。

下関「長府庭園」のイベント&催し情報

長府庭園の敷地内ではチャリティイベントやコスプレイヤーさん達に向けての撮影会などを実施しています。個人の作品展から中規模なものまでさまざま開催されていますので、ご訪問の際は一度公式ページを確認しておくとよいでしょう。

期間限定の作品展や即売会

書院の貸し出し利用がない時期にはツイートの様なイベントも随時開催されています。畳敷きの歴史建造物内での催しは大型の広いスペースを使った展示会と違い、何処か温もりも感じます。

紫陽花の咲く梅雨時期は履物や傘の管理が大変ではありますが、それでも地元の方や作家さんの作品を一目見ようと多くの方が訪れる場所でもあります。

作家さんたちのギャラリー

長府庭園にある三の蔵は無料のギャラリーになっており、その都度色々な作家さんが展示会をされています。最近のですと、竹炭を使ったアート展や動物画展なども開催されていました。

蔵を再利用して行われている為広さはそこまで広くありませんが、小じんまりとしていて作品を近くで見られるのもいい所です。作家さんがいらっしゃることもあり、直でお話しできる機会も多くいい刺激になります。

コスプレイヤーさんたちにも大人気

和モノの作品はどの時代においても割と人気が高く、コスプレイヤーさんがコスプレする機会も増えています。しかし、なかなか和の空間を借りるにはハードルが高く、さらに外となるとなかなか勇気もいるものです。

そんな方々の為に長府庭園では撮影会を実施しています。庭園自体が主催している事から許可取りの必要はありません。参加者は皆レイヤーか撮影者ですから情報交換もでき、参加される方には好評だという事です。

結婚式もできる!

結婚式とは言いましても正確には『フォトウェディング』の事を指しますのでご注意下さい。書院を貸し切り事前に宮司さんなどを手配すれば、出来なくもないかもしれませんが、ここで説明させて頂くのはフォトウェディングの事です。

ちなみにフォトウエディングとは結婚式は洋装でやるけれども、どうしても和装の写真も撮りたいという方や結婚何年目記念にもう一度写真に残してみたい方、子供が先に生まれてしまい、だったら一緒に撮りたいという方向けの商品となっています。

こちらを申し込む際は長府庭園にではなく、それ相応のお店に手配が必要です。大体がブライダル向けのフォトスタジオが運営しているようですが、依頼の際は要確認が必要です。

フォトウェディングの内容

一例としてご紹介しておきますと、長府庭園ロケーションプランは白無垢羽織袴でメイク着付けまで込々で平日は98000円というものがありました。所要時間は4~5時間で撮影した写真データはすべて頂けるというプランです。

天気が肝となりそうですが、プロのカメラマンによる撮影でしかも、この歴史ある場所というロケーションですから記念になる事は間違いありません。大事な記念日に、はたまたサプライズにご利用するもの悪くはないでしょう。

下関「長府庭園」のアクセス&駐車場情報

長府庭園はお隣に下関市立美術館があることから、比較的見つけやすい場所にあると言えます。お車での来園の際は、国道9号線にあたる海沿いを走れば迷う事はないでしょうが念の為、基本情報と共に駐車場の事もご紹介しておきます。

アクセス情報

基本情報には下関駅からのアクセス方法を記載しましたので、こちらでは長府駅からのアクセス方法をご紹介いたします。長府駅からは徒歩で大凡3.7キロメートルの場所に位置している事から、こちらも車がない場合はバスを利用すると便利です。

バス停は変わらず『下関市立美術館』になります。乗るバスにより所要時間は変わりますが21~26分、多く見積もっても30分あれば到着できるでしょう。

駐車場は?

長府庭園の受付のすぐ隣に駐車場があります。台数もそこそこありますので、平日は心配ありません。紅葉や孫文蓮、紫陽花のシーズンですと、土日は少し混み合うかもしれませんので、気になる方は一度問い合わせておくとよいでしょう。

下関「長府庭園」の基本情報

名称 長府庭園(ちょうふていえん)
住所 下関市長府黒門東町8-11
電話 083-246-4120
アクセス ・下関ICから車で約20分
・JR下関駅よりバスに乗り約19分
 最寄りのバス停は「下関市立美術館」 バス停からは徒歩約1分
営業時間 9:00~17:00
(入園最終時間 16:30まで)
定休日 12/28~1/4
料金 大人 210円
小人 100円
 ※団体、障害者割引あり
駐車場 あり
URL 公式HP

下関「長府庭園」で四季を感じてのんびり♪

イベント事も多い長府庭園ですが、普段は静かで緑を求める方にはとてもおすすめの場所となっています。四季折々の植物が楽しめますし、カルガモの親子や蝶やトンボが飛び交う姿を眺める事も可能です。

長府毛利藩の歴史に思いを馳せながら今も変わらず生きる植物達を愛でる時間は束の間の和の良さを再確認させてくれることでしょう。パソコンやスマホの画面に疲れたならば、またにはふらっと庭園の緑たちに癒されて下さい。

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schezo2006
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