広島の紅葉名所ランキングTOP18！見頃の時期や穴場スポットまで紹介！

約8,500㎢の面積を持つ広島県は瀬戸内海沿岸部から中国山地へと階段状の地形を持ち、北部は日本海側気候、南部は瀬戸内海式気候と県内において様々な自然環境が網羅されている点が特徴の一つとなっています。

そのような自然環境が生み出した渓谷や滝と言った絶景、古くから瀬戸内海水運の要衝として栄えてきた歴史を今に残す建造物など広島県には多くの紅葉の名所があり、「県の木」「県の花」にモミジが選ばれる程、紅葉は身近なものとなっています。

広島県の旧国名である「安芸」という名前の由来について、崩落地を意味する「ハキ」や高所を意味する「アギ」、湿地を意味する「アク」などの言葉が転訛したものとする説と並んで、豊かな実りを齎す季節である「秋」に由来するという説も有力視されるなど、古来広島県は秋との縁が深い県でした。

この記事では、そんな広島県内に数多存在する紅葉の名所の中から特に厳選した18か所をランキング形式でご紹介致します。有名な絶景スポットから穴場の名所まで、見頃の時期やライトアップの情報についても網羅しておりますので、広島観光の参考に是非ご覧ください。

それでは早速、広島のおすすめ紅葉名所ランキングをご紹介して参ります。まずは18位から4位までの登場です。広島の豊かな自然を感じられる絶景スポットから歴史を感じさせるスポットまで、いずれも魅力的な紅葉スポットばかりですのでどうぞご期待ください。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第18位は「三景園」です。1993年に広島空港の開港を記念して作られた築山池泉回遊式庭園で、約6ヘクタールという広大な敷地に広島の「山・里・海」の風景が再現されています。設計を担当したのは皇居に隣接する北の丸公園の造園設計を担った事で有名な広島出身の造園家・伊藤邦衛氏です。

11月上旬から中旬の見頃の時期ともなると園内の木々が鮮やかに紅葉し、池や滝と言った風景と織りなす情景はさながら錦絵のように見事です。もみじ祭りの期間中には夜間ライトアップも行われ、昼間とは異なる幽玄の美を堪能する事ができます。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第17位は「唯称庵跡」です。唯称庵は安芸高田市甲田町にあった寺で、1822年に豪農の安国家当主が夭逝した子供の菩提を弔うために、摂津から本励上人を招いて建立しました。

お寺自体は老朽化のために1960年に解体されましたが、本励上人が京の高尾から取り寄せたとされる楓林は残され、1978年には県の天然記念物にも指定されました。見頃となる時期は11月上旬頃で、カエデ祭りも開催されます。川面に映える紅葉の美しさが子を思う親心を思い起こさせる穴場の人気スポットです。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第16位は「龍頭峡」です。三谷川の上流に広がる広島県内有数の峡谷で、森林浴や滝巡りを楽しむ事ができるセラピーロードとして整備されています。

周辺にはキャンプ場、レストハウス、温泉などもあり、広島県民にとってはレジャースポットとして有名です。紅葉の見頃は10月下旬から11月上旬で、カエデやサワグルミなどの木々が鮮やかに色づき、辺り一帯を染める様はまさに絶景です。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第15位は「尾関山公園」です。三次市街地の北西、江の川沿いにあり、山一つが丸々公園として整備されています。江戸時代初期から中期にかけて、広島藩の支藩であった備後三次藩の下屋敷がこの地にあり、天文台・発蒙閣などに往時の面影が残っています。

多くの桜が植えられている事から桜の名所として名高い尾関山公園ですが、穴場の紅葉名所としても知られています。見頃の時期は10月下旬から11月中旬までで、全山が燃えるような紅に彩られる様は圧巻です。また、期間中は夜間ライトアップも行われ、幻想的な美しさを堪能する事ができます。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第14位は「八千代湖」です。中国地方最大の河川で、「中国太郎」の別名を持つ江の川。八千代湖はそんな江の川上流部に建設され、1974年に竣工した土師ダムのダム湖です。

湖畔にはサイクリングロードが整備されており、6,000本もの桜が植えられている事から桜の名所として有名ですが、実は穴場の紅葉名所としても有名です。見頃の時期は10月下旬から11月中旬で、湖面に映り込む紅葉の美しさは格別と好評を博しています。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第13位は「常清滝」です。江の川水系作木川にある落差126mの滝で、広島県内の滝としては唯一、「日本の滝百選」に選ばれている名瀑です。その落差は華厳の滝や那智の滝と言った日本を代表する名瀑にも引けを取らず、その優美な姿が人気を博しています。

滝は三段に分かれており、上が荒波、真ん中が白糸、下が玉水と名付けられています。紅葉の見頃は10月下旬から11月中旬頃までで、壮大な滝と紅葉が織りなすコントラストは一見の価値ありです。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第12位は「瀬戸内海国立公園 極楽寺山」です。瀬戸内海国立公園は1934年に雲仙国立公園、霧島国立公園と共に日本初の国立公園に指定された公園で、現在その範囲は北九州市から和歌山市に及ぶ広大なものとなっています。

広島市佐伯区と廿日市市に跨る標高693mの極楽寺山には、731年に行基が創建したとされる古刹・極楽寺があり、境内からは瀬戸内海を一望する事が可能です。また、穴場の紅葉名所としても知られています。紅葉の見頃は11月上旬から11月中旬頃までで、古寺と紅葉が織りなす風格漂う美しさを堪能する事が可能です。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第11位は「雄滝・雌滝」です。県内最大規模のオートキャンプ場とされる庄原市の大鬼谷オートキャンプ場の上流にある穴場の滝です。

雄滝は落差約21ｍ、雌滝は落差約15mで、雄滝の滝つぼには古くから龍が棲むとされ、かつては雨乞いの儀などが執り行われていました。紅葉の見頃は10月中旬から11月上旬頃までで、水しぶきを浴びて輝く紅葉の美しさが好評を博しています。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第10位は「深山峡」です。清流・深山川沿いに広がる渓谷で、江戸時代後期の漢学者・頼山陽が「安芸の耶馬渓」と讃えた大小の滝や奇岩、絶壁などが織りなす雄大な絶景が人気です。

そんな絶景を彩る紅葉の見頃は10月下旬から11月上旬頃までで、紅や黄に染まった木々が白い絶壁や静かに流れる川面に映える様が好評を博しています。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第9位は「豊国神社」です。1587年、豊臣秀吉の命を受けた安国寺恵瓊によって宮島に創建された大経堂を起源とし、1872年に豊臣秀吉を祀る豊国神社に改称されました。約857畳の広さを持つ本殿は別名を「千畳閣」と言い、国の重要文化財にも指定されています。

宮島と言えば、広島を代表する観光地であり、多くの観光客で賑わっています。しかし、豊国神社周辺は意外と観光客も少なく、静けさが漂う穴場の紅葉名所です。見頃の時期となる11月中旬から11月下旬にかけては黄色く色づく大銀杏が見事で、千畳閣の磨き抜かれた床に反射する美しさは絶景です。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第8位は「吉水園」です。中国地方最大手のたたら製鉄山師であった加計隅屋の16代当主・佐々木八右衛門正任が1781年に作った庭園で、広島県の指定名勝となっています。日本の児童文化運動の父としても有名な広島出身の小説家・鈴木三重吉が小説『山彦』の構想を練った地としても有名です。

普段は一般公開されていませんが、園内に住む天然記念物のモリアオガエルが産卵期を迎える6月と紅葉の見頃の時期となる11月の土日限定のみ一般公開されています。『山彦』の中で「満庭すべて楓の古木ばかり」と表現されている庭が江戸時代から続く「江戸モミジ」によって紅く彩られる様は圧巻の美しさです。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第7位は「大聖院」です。806年、弥山で修業をした空海が創建したと伝わる宮島最古の古刹で、古くは「水精寺」と呼ばれていました。1885年には明治天皇の厳島神社行幸に際して行在所とされましたが、大部分の堂宇は1887年の火災で焼失。現在の堂宇はその後に再建されたものです。

紅葉の見頃は11月中旬から下旬までで、2020年には初の試みとして「紅もみじライトアップ2020」と称する紅葉のライトアップを実施する予定です。このライトアップは日本最大級の写真投稿サイトを運営する「東京カメラ部」とコラボして実施するもので、誰でも簡単に美しいライトアップ風景を写真に収められるよう工夫されたものとなっています。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第6位は「厳島神社」です。593年、地元の豪族・佐伯鞍職が創建したとされる歴史ある神社で、平安時代末期に平清盛の崇敬を集めた事で、現在のような大規模な社殿が造営されました。宮城県の松島、京都府の天橋立と並んで「日本三景」の一つに数えられ、世界文化遺産にも登録されるなど広島県随一の観光地です。

紅葉の名所としても知られ、見頃の時期となる11月中旬から下旬には、普段にも増して多くの観光客が訪れます。また、夜間にはライトアップが行われ、王朝絵巻さながらの幻想的で、神秘的な美しい風景を堪能する事が可能です。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第5位は「帝釈峡」です。庄原市と神石郡神石高原町に跨る全長18㎞の渓谷で、1923年には国の名勝に指定されました。1927年には日本百景にも選ばれるなど、広島県を代表する景勝地の一つです。

紅葉の名所として全国的にも有名で、特に周囲24㎞に及ぶ神龍湖が人気です。約40分かけて周遊する遊覧船も就航しており、紅葉の見頃となる10月下旬から11月上旬にかけては湖や渓谷を彩る紅葉の美しさを求めて広島県内は勿論、他県からも多くの観光客が訪れます。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第4位は「紅葉谷公園」です。厳島神社の背後、弥山の麓にある公園で、110種類のイロハモミジ、60種類のヤマモミジ、10種類のウリハカエデなど約200種類700本以上のカエデが一堂に会する全国的にも珍しい公園です。

宮島を代表する紅葉スポットとして有名で、紅葉の見頃となる10月下旬から11月下旬にかけては「紅葉谷公園ライトアップ」と題する夜間ライトアップが行われます。中でも公園内にある紅葉橋周辺を紅葉が彩る様が美しいと評判で、インスタ映えスポットとしても人気です。

広島のおすすめ紅葉名所ランキングを第4位までご紹介致しました。美しい渓谷が織りなす絶景や幽玄の美を堪能できるライトアップ、静けさ漂う穴場の紅葉スポットなどいずれも劣らぬ魅力的なスポットばかりでした。

続いて、いよいよTOP3の登場です。世界遺産にも数えられる厳島神社や宮島を代表する紅葉スポットをも抑えて第1位の栄冠に輝くのはどんな紅葉スポットなのか、是非ご期待ください。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第3位は「耕三寺博物館」です。「日本最初の溶接工」とも言われ、大正・昭和期に活躍した実業家・耕三寺耕三が母親の菩提を弔うために1936年に建立した寺院で、日光東照宮陽明門を模した孝養門や法隆寺夢殿を模した八角円堂など歴史的建造物を模した堂宇が建てられ、15棟が登録有形文化財となっています。

耕三寺耕三が収蔵した美術品を納める博物館ともども、現在では紅葉スポットとしても有名で、見頃の時期となる11月中旬から12月上旬にかけては多くの観光客で賑わいます。特に、慈照寺銀閣を模した銀龍閣を彩る紅葉が人気で、インスタ映えスポットとしても好評を博しています。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第2位は「三段峡」です。安芸太田市を流れる太田川水系の柴木川にある全長16㎞の渓谷で、国の特別名勝にも指定されています。帝釈峡と並ぶ広島県を代表する景勝地の一つとして紅葉の名所としても有名です。

特に、切り立った断崖と水面に映る紅葉の美しさから「峡内随一」とも言われる黒淵の紅葉が人気を集めています。紅葉の見頃の時期は10月下旬から11月上旬までで、渡し船に乗ればまるでインディージョーンズになったかのような冒険気分を味わう事ができます。

広島のおすすめ紅葉名所ランキング、第1位の栄冠に輝いたのは「佛通寺」です。幕府奉公衆として足利将軍家に仕えた小早川春平が京で知り合った愚中周及を招いて1397年に創建した古刹で、寺の名前は愚中周及の師である即休契了の諡号「仏通禅師」に由来しています。

西日本随一の参禅道場で、杉の古木に囲まれた堂塔伽藍は凛とした空気に包まれています。普段は物静かな境内ですが、紅葉の見頃となる11月上旬から11月中旬にかけては境内各所が色鮮やかに紅葉し、さながら王朝絵巻の如き絶景が広がります。

以上、広島県の紅葉名所ランキングTOP18をご紹介致しました。第1位には歴史ある古刹の凛とした空気を彩る華やかな紅葉が選ばれるという結果になりました。

有名な絶景スポットから穴場のスポットまで、様々な美しさを見せてくれる広島県の紅葉スポット。幽玄の美を堪能できるライトアップなども魅力的です。この記事がそんな広島県の紅葉名所で、秋の到来を肌で感じるきっかけになりましたら幸いです。