【島根】神々が集う出雲では神無月は「神在月」に?出雲大社の神在祭も紹介!

縁結びの神様ヤマトタケルを祀る出雲大社には、年に一度だけ全国から神様たちが集合します。旧暦の10月「神無月」で、出雲ではこの月を「神在月」と呼び、出雲大社ではお祭りが執り行われます。神在月はいつなのか、どのようなお祭りがあるのかなど、詳細をご紹介します。

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目次

  1. 1出雲には「神在月」が存在する!
  2. 2「神在月」の由来は?
  3. 3「神在月」はいつ?
  4. 4「出雲大社」にはどういうご利益があるの?
  5. 5出雲大社で行われる「神在祭」について紹介!
  6. 6出雲大社で行われる「縁結大祭」について紹介!
  7. 7「出雲大社」のアクセス&駐車場情報
  8. 8「出雲大社」に行くなら「神在月」がおすすめ!

出雲には「神在月」が存在する!

和暦で10月を「神無月」といいます。これは全国の神様が出雲へ集う月なので、神様がいなくなる月という意味です。出雲以外では神無月といいますが、神様が集まる出雲では、10月を「神在月(神有月)」と呼びます。

島根県出雲市は宍道湖の西にある神話で有名な町です。出雲大社、須佐神社、荒神谷遺跡など、歴史的文化遺産が多く存在する古代文化の息づく所です。その出雲へ、神在月には全国から神様たちが集まると言われています

「神在月」について詳しく解説!

神在月には出雲大社で神在祭が行われます。出雲大社だけで行われる特別なお祭です。八百万(やおろず)の神々が集まる出雲の神在月について、詳しくご紹介します。

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「神在月」の由来は?

「神無月」の語源ははっきりしていません。雷が鳴らない月だから雷無月、新しい穀物でお酒を醸す月なので醸成月と、諸説ありますが、いつの頃からか、神様が出雲へ集まるため、地方の神社には不在になる事から「神無月」と呼ぶ、という説が一般的にりました。

出雲へ神様が集まるという話が信じられるようになったのは、いつ頃かというと、平安時代以降からと言われています。出雲に全国から神々が集まるので、出雲では「神在月(神有月)」と呼ばれるようになりました。

八百万(やおよろず)の神々が出雲の国に集まる月

神在月に、全国から八百万の神々が出雲へ集まります。日本では古くからすべての物に神様が宿っていると信じられています。山や海、田んぼ、家や台所、厠、食べ物にも神様がいると考えられてきました。八百万(やおろず)とは、無限に近いという意味があります。

日本神話が納められた「古事記」には、初めにたくさんの神様が生まれることが書かれています。すべてに神が宿るという自然を崇高する心の表れとされています。

神様が人の縁にかかわる事について神議り(かむはかり)する

神在月に全国から集まった神様たちは、人の縁にかかわる事柄や、翌年の収穫などについての会議、神議り(かむはかり)をすると言われています。男女の縁結びもこの時に決められるそうです。まず、全国から集まった神様は、稲佐の浜に上陸します。

その後神様たちは出雲大社へ向かいます。出雲大社の近くの上の宮で神議りが行われます。神在月の会議の期間は、神様たちは出雲大社の本殿東と西にある十九社(じゅうくしゃ)に泊まり、期間中の毎日、上の宮と十九社を往復します。

会議がすべて終わると、神様たちは出雲大社を出て出雲に数日間滞在し、旧暦の10月26日に出雲から各地へ帰って行きます。旧暦10月17・26日には「神等去出祭」が執り行われ、神様をお見送りします。

出雲以外の地域は「神無月」になる

神在月には、全国の神様が出雲へ集まってしまうので、地方では神様がいない月、旧暦の10月を「神無月」と呼ぶようになったと言われています。でも、神様が全部出雲へ出かけてしまうわけではありません。留守番の神様が地方に残り、土地を守ってくれています。

留守番の神様は「恵比須様」が多いようです。恵比須様は狩衣姿で、釣り竿を持ち、方脇に鯛を抱えているのが一般的な姿です。漁業の神様として有名な七福神の一柱です。

恵比須様の他にも、出雲へ行かない神様もいます。地上の神様はオオクニヌシがまとめていて、国津神と呼ばれています。アマテラスなど天上の高天原に住む神様たちは、天津神と呼ばれていますが、神在月の際は国津神だけが集まって、天津神は集まらないようです。

「神在月」はいつ?

和暦の10月「神無月」には、全国の神様が出雲へ集まります。出雲ではこの月を「神在月」と呼び、特別なお祭りや神事が執り行われます。それでは神在月とはいつなのでしょうか?詳しくご紹介します。

「神在月」は旧暦の10月!

「神在月」は旧暦の10月です。旧暦の10月とは新暦ではいつ頃かというと、11月中旬から12月中旬頃までになります。出雲地方の地元用カレンダーには、新暦のカレンダーの10月「神無月」を「神在月」と印刷してあるのも発行されているそうです。

毎年日付がずれるため注意が必要

日本は古く太陰太陽歴(旧暦)を使用してきましたが、明治6年に太陽暦(新暦)へ変更しました。旧暦から新暦への移動した際、旧暦の明治5年12月3日が新暦の明治6年1月1日になり、新暦ではおよそ1か月季節が早くなりました

太陰太陽暦(旧暦)では月の満ち欠けが1か月とされています。太陽暦(新暦)より1年で11日短くなってしまうので、32~33か月に一度うるう月を入れて13か月としてずれを解消していました。そのずれのため、毎年旧暦と新暦の日付がずれますので注意が必要です。

「出雲大社」にはどういうご利益があるの?

「神在月」になると、全国の神様が出雲へ集まり会議を行う出雲大社。日本神話にもその伝承が登場し、かつては高さが48mもある大神殿があったとされます。数々の国宝を有する出雲大社ですが、どんなご利益があるのでしょうか

縁結びのご利益があるといわれている

出雲大社のご利益は、「縁結び」「国家繁栄」「商業・農業」「医療」などがあります。「縁結び」は特に有名で、男女の縁を含め、あらゆるご縁にご利益があるとされています。

縁結びの神「オオクニヌシ」が祀られている

出雲大社の御祭神は「オオクニヌシ」です。オオクニヌシは「だいこくさま」として広く親しまれている神様です。オオクニヌシは天照大御神の命により、国造りを行いました。「豊葦原の瑞穂国」と呼ばれる力強い国を作り、後に天照大御神へお還しします。

天照大御神はオオクニヌシの仕事を大変喜び、オオクニヌシへ今後は目に見えない世界を司り、「むすび」の霊力によって人々を導くようにと命じました。その時、高天原の神々がオオクニヌシのために建てた神殿が出雲大社(いずもおおやしろ)です。

「神在月」には「縁結大祭」が行われる!

出雲大社では神在月に「縁結大祭」が行われます。神在月には神様が集まって会議をしますが、その中に「縁結」の話し合いもあります。「縁結大祭」は、縁結びのご利益を願って行われます。

出雲大社で行われる「神在祭」について紹介!

1年に1度、「神在月」に全国の神様が出雲へ集まります。その神様を迎えるために、「神在祭」が執り行われます。「神在祭」はいつ行われるのか、どこで行われるのかなど、詳しくご紹介します。

「神在祭」とは?

旧暦の10月、全国の神様が出雲へ集まり「神議り(かむはかり)」といわれる会議を行います。神様たちは約1週間ほど出雲へ滞在し話し合いを行いますが、その際に「神在祭」と呼ばれるお祭りが行われます。

「神在祭」は旧暦10月11・15日・17日に行われる

「神在祭」は旧暦の10月11・15日・17日に行われます。「神在祭」に先立って10月10日には、神様たちが上陸される稲佐の浜で「神迎神事(かみむかえしんじ)」が行われます。そのあと白い布で覆われた神籬(ひもろぎ)が担がれ奏楽の中を出雲大社へ向かいます

出雲大社へ着くと「神迎祭」が執り行われ、神々は宿舎である東西の十九社に鎮まります。翌日10月11日から「神在祭」が行われます。地元では神様に粗相があってはいけないとして、ひたすら静かに過ごすので、「御忌祭(おいみさい)」とも呼ばれています。

一般の方の参列は不可!

「神在祭」は神事のため、一般の方の参列はできません。「神在祭」前日に稲佐の浜で行われる「神迎神事(かみむかえしんじ)」、出雲大社への行列へは参列することが可能です。観光イベントではありませんので、観客席などは設けられていません。

また、浜に敷かれている菰(こも)は、神様が歩く道とされていますので、踏まないように気を付けます。大声を立てたり、フラッシュをたいて撮影することも避けましょう。

出雲大社で行われる「縁結大祭」について紹介!

出雲大社はヤマトタケルをお祀りしている神社です。ヤマトタケルは縁結びの神様で有名です。縁結びのご利益があるように、出雲大社では神様が集まる神在祭の際に「縁結大祭」が.行われます。縁結大祭はいつ行われるのでしょうか?

「縁結大祭」とは?

目に見えない神事を司っているヤマトタケルの元に、年に一度神々が集まり会議をします。男女の縁を始め、人と人、人と物などあらゆることの縁、むすび事について話し合われます。オオクニヌシを始め、集まった神々に対して、人々の幸縁を願う祝詞が奏上されます。

「縁結大祭」は旧暦10月15日・17日に行われる

「縁結大祭」は旧暦10月15日・17日に、出雲大社御本殿で採り行われます。良縁ご利益を求めて、毎年全国から大勢の参拝客が訪れます

一般の方は事前申込で参列可!

「縁結大祭」は事前申し込みで参列が可能です。定員は500名で、定員になり次第締め切りとなります。旧暦10月15日・17日のどちらかを希望する旨を往復はがきで申し込みます。当日は返信された参列通知を持参して受付を済ませ、祈祷料5000円を納めます。

「出雲大社」のアクセス&駐車場情報

縁結びにご利益がある出雲大社。神様が集まる「神在月」に行ってみたいですね。出雲大社へのアクセス情報や駐車場情報をご紹介します。

アクセス情報

出雲大社へのアクセスをご紹介します。東京・名古屋・大阪・福岡・壱岐・仙台から出雲縁結び空港まで直通便が飛んでいます。出雲空港から出雲大社まで直通バスが出ています。JR出雲駅からは一畑バス「出雲大社・日御碕・宇竜行き」で25分です。

車を利用してのアクセスは、山陰自動車道「出雲インターチェンジ」で下車、国道431号線利用で約20分です。

駐車場は?

出雲大社の駐車場は、3か所あります。本殿向って左の大駐車場は385台、第二駐車場は360台、本殿向って右の第三駐車場は20台駐車可能です。

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出雲大社の基本情報

住所 〒699-0701 島根県出雲市大社町杵築東195
電話番号 0853-53-3100
開門時間 6:30~20:00
アクセス 出雲空港から直通バス運行
JR出雲駅からバスで25分
山陰自動車道「出雲IC」から車で20分
駐車場 あり
URL 出雲大社

「出雲大社」に行くなら「神在月」がおすすめ!

縁結びのご利益で有名な出雲大社は、いつも大勢の参拝客で賑わう国内最大級のパワースポットです。一年に一度、日本中の神様が出雲に集まる神在月。良縁を求めて出雲大社へ参拝するなら、パワーが最大になる「神在月」がおすすめです。

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この記事のライター
ORANGE77
旅行大好きです。特に博物館や神社仏閣巡りが好きです。歴女というほどではありませんが、日本史、世界史にとても興味があ...

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