「尾道城」が遂に解体?取り壊しの理由や現在の様子は?歴史も合わせて調査

歴史と風情がある尾道に突如として現れた「尾道城」。博物館として建設された尾道城は廃墟となり、悲しい歴史に幕を閉じました。しかし、2021年にリニューアルオープンし、新しく生まれ変わる尾道城はどのような歴史を歩んできたのか、たっぷりとご紹介していきます。

「尾道城」が遂に解体?取り壊しの理由や現在の様子は?歴史も合わせて調査のイメージ

目次

  1. 1「尾道城」は広島県尾道市にあるお城の廃墟!
  2. 2「尾道城」の概要や歴史について
  3. 3「尾道城」の現在の様子は?
  4. 4「尾道城」の心霊スポットの噂とは?
  5. 5「尾道城」のアクセス&駐車場情報
  6. 6「尾道城」は新たな姿へ生まれ変わる!

「尾道城」は広島県尾道市にあるお城の廃墟!

雄大な自然と綺麗な瀬戸内の海が一面に広がる広島県尾道市。数多くの歴史的建造物と美味しいグルメが豊富に揃い、ゆったり過ごせる町並みは観光客に絶大な支持を受けています。

映画やアニメ、ゲームの舞台にもなった尾道市は、有名な建築物などを豊富に揃ええいますが、その中には負の遺産となってしまった悲しい歴史を持つ建築物も存在します。その一つが尾道市の博物館として建造された「尾道城」です。

現在は取り壊しの工事が進んでいる尾道城ですが、取り壊しされる20年余りの間費用の問題などで廃墟と化してしまい、内部もボロボロになって心霊スポットなどの噂も立ってしまうほどになっていました。この悲しい歴史を歩んできた尾道城について詳しくご紹介していきます。

心霊スポットとしても有名!

歴史的価値のない、博物館として利用される予定であった尾道城ですが、1992年の閉館から取り壊しの費用の問題などで、ずっと廃墟となってしまっていた悲しい歴史があります。

老朽化が進んでしまった尾道城は不気味な様相を呈しており、人影が見えた、内部から聞こえるはずのない音が聞こえたなどの噂が後を立たず、いつしか尾道の心霊スポットとして噂が立つようになりました。

さて、この噂や心霊スポットの情報は果たして本当なのかどうかも気になります。尾道城が歩んできた歴史と、心霊スポットの噂を検証していきながら、尾道城の行く末について見ていきましょう。

「尾道城」の概要や歴史について

見た目はお城だけれどもお城ではない尾道城は、尾道駅北側にある山の上に築城されており、一時期は尾道のシンボルとしてその名を轟かせてきました。しかし、現在は閉館となり取り壊しになってしまっています。何故このような事になってしまったのか、内部はどうなっているのか尾道城の歴史について詳しく見ていきましょう。

1964年に博物館として建設!

尾道城築城の歴史は、現在から約50年ほど前に遡ります。お隣りの広島県福山市が、戦時中に焼けてしまった福山城を復興しようと建設を開始します。尾道市にはこれといったお城が無かったため、尾道商工会が福山市みたいにお城を建てて観光客を誘致しようと計画が持ち上がります。

そして、外観は青森県にある弘前城天守をモデルにした「全国城の博物館尾道」と名前を付け、内部も観覧者が見やすい設計になり1964年に築城する事となりました。

鉄筋コンクリートの三層三階!

通常のお城と言えば、戦国時代の建築技法を使っており、石や木をふんだんに使って築城しています。お城によっては、築城してから一度も壊れずに現存している石垣や天守などもあり、当時の建築技法の高さを窺わせます。

しかし、尾道城は1960年代に建造された建物であるため、外部はお城でも建築技法は近代的なものでありました。鉄筋コンクリートの3層3階建てで築城され、内部も現代的でおしゃれであった尾道城は、ある意味新しい建物と言って良いでしょう。

近くにあった千光寺山城の関連性

尾道市には、有名ゲーム「龍が如く6~命の詩~」の舞台となった千光寺公園が有名な観光スポットです。ロープウェイを使って丘陵の頂上まで昇り、展望台から見る瀬戸内の海と尾道の街並みは正に絶景です。

その千光寺公園の敷地内に尾道城が築城されたのですが、実は尾道城の前身には建築途中のお城がありました。その名も千光寺山城で、その跡地に尾道城を築城しています。戦国時代に築城しようとして途中で工事が中断していた千光寺山城ですが、尾道城とは一切の関連がありません

千光寺山城とは?

尾道城を語る際に必ずと言って良いほど話題になる千光寺山城ですが、一体どのようなお城だったのでしょうか。千光寺山城は、戦国時代に木梨城の城主であった杉原氏が千光寺近くの敷地内にお城を立てようとしていたお城であります。

建設途中で放棄されてしまった千光寺山城ですが、千光寺公園の西側広場には千畳敷があり、西側には千光寺山城で使用するはずであった巨大な岩と物見櫓の柱穴が現在も残っており当時の様子が見えてきます。

歴史的な価値はない!

尾道城は、観光目的で建設され、博物館として利用されてきました。しかし、尾道城は歴史上存在していなかった建物であり、歴史的な背景が全くなかった事から歴史的価値が無いという悲しい烙印を押されてしましました。

景観を壊すと批判もあった

歴史的価値がない尾道城ですが、築城当時は尾道駅の北側から山を見るとすぐに分かる建物であったため、尾道のシンボルとして一時は有名になっていきました。しかし、隣の建物が歴史的価値が高い千光寺公園であったため、歴史的背景がない尾道城はかえって邪魔になる、景観を損ねるという批判が度々起こってしまい閉館の道へと転がり落ちてしまいます。

「尾道城」の現在の様子は?

博物館として築城し、多くの観光客を誘致するはずであった尾道城でしたが、現在は人影がない悲しい建物になってしまっています。そして、置いておくだけでも費用がかさむ尾道城は一体どんな姿になっているのか、尾道城の現在について見ていきましょう。

1992年に閉鎖

歴史的価値がなく、尾道の景観を損ねるという厳しいバッシングを浴び続けた尾道城は、当初はお客様が入っていましたが、年を重ねるごとに入場者が激減していきます。維持費用が賄えなくなった尾道城は1992年に閉鎖となってしまい、現在の廃墟と化してしまいました。

取り壊しに費用がかかるため放置

一般の建物や建築物は、建っているだけでも維持するための費用が必要となってきます。そして取り壊しや解体をするのにも、産廃などの費用が発生するため費用が莫大なものになってきます。尾道城も例外ではなく、取り壊しをして解体作業をするにはあまりにも高額な費用が発生するため、1992年から20年以上もの長い間放置されてきました。

廃墟となり心霊スポットに!

取り壊しや解体の費用がかさむために放置された尾道城は、手入れやメンテナンスが行われるわけでもなく、誰の手も加えられない廃墟と化してしまいました。外部だけではなく内部もボロボロになってしまい、夕方や夜の不気味な様相が相まって、いつしか尾道屈指の心霊スポットという噂がささやかれるようになりました。

2018年に老朽化のため解体へ

いくら費用がかかるからと言っても、長い間放置されてきた尾道城は老朽化の一途をたどっていきます。所有者も費用の問題から中々メンテナンスをしてこなかったのですが、尾道城の敷地と建物を市が譲り受け、2018年にようやく取り壊しと解体工事に着手する事が決定しました。

2019年には30年ぶりに内部を公開

2018年に取り壊しと解体がようやく決まった尾道城は、2019年に尾道城内部の公開を決定します。新聞社やメディアが内部を見学し、一時はニュースになるほど話題となりました。

さて、尾道城の内部はと言うと、基礎部分が建物と一体化した1階には全国のお城の場所を示すジオラマが置いてあり、2階と3階にはお城の建築にはどのような材料が使われて、どのような方式で建築されるのかを詳しく紹介する解説のパネルが整然と置かれています。

そして、お城の建設を解説したパネルの近くには全国で活躍した城主の人形が飾られており、4階の天守閣は尾道の街並みや尾道水道が一望できる展望台が用意されていました。内部はヒビや雨漏りの跡もあり、長い間放置されてきた尾道城の悲しい内部が見て取れます。

2020年に解体着工

2018年に取り壊しと解体が決定した尾道城は、2019年にあった内部の公開が終了した後、解体工事に着手し、2020年から取り壊しの工事に本格的に着工します。現在は解体工事中の看板が掲げられており、足場とフードがかぶせられています。天守を見る事はもう叶わぬ夢となってしまい、尾道城は56年の歴史に幕を閉じました。

2021年に新しい景観スポットになる予定

現在解体工事が進んでいる尾道城ですが、解体後は一旦更地となってしまいます。この尾道城跡地はどうなるのか、様々な憶測が飛びましたが、丘陵から見る良い眺めを改めて観光事業に活かそうと案がまとまり、尾道城跡地は新たな観光スポットとして再スタートを切る予定です。完成を楽しみにして、新たな尾道城の歴史を応援しましょう。

「尾道城」の心霊スポットの噂とは?

解体工事が進んでいる現在の尾道城、2021年初めに解体工事が完了する予定の尾道城ですが、放置されている間は人気が全くない不気味な様相を呈しており、廃墟のお手本といった外観を見せていました。そして、いつしか心霊情報が寄せられるようになった尾道城ですが、果たして心霊情報は本当なのか、噂の真偽を確かめてみましょう。

廃墟のため心霊スポットの噂が絶えない

廃墟は、人の手が加わらず、掃除もメンテナンスも全く行われないため、外や中が荒れ果てていき見るも無残な姿になっていきます。そして、廃墟となるには必ず理由が存在するため、その理由が尾を引いたり錯綜したりして、ただの廃墟が心霊スポットとなってしまう事例が沢山存在します。

尾道城も例外ではなく、手入れや掃除が全く行われなった廃墟となってしまいます。お城の廃墟は全国でもかなり珍しいため、廃墟マニアの中ではメッカの地として取り扱われるようになりました。そして、人影が見えた、内部から人のような音が聞こえたなどの噂が出るようになりました。

実際は心霊現象はない?

心霊スポットとして噂がたつようになった尾道城ですが、はたしてその心霊現象は本当なのでしょうか。人影が見えたという噂は、天守入口にあるお侍さんの人形が、角度から見ると人影に見えます。

内部からの音は、雨漏りなどの音が残響音となって人間の声に聞こえただけであり、心理的要素も相まって心霊現象と勘違いしただけです。尾道城はただの廃墟であり、心霊現象はまずありませんのでご安心ください。

夕方や夜は不気味な雰囲気が味わえる

廃墟マニアの活動は夕方から夜に行われます。昼間に行っても特に何もなかった廃墟が突如として恐ろしい心霊現象に見舞われる事もあります。そして、尾道城も昼間はただのお城ですが、夕方から夜になると不気味な姿を映し出します。

ライトアップもされていない廃墟と化した尾道城は、何か恐ろしい事があるのではないかと期待が膨らみ、不気味な様相が更にパワーアップした状態で見れてしまいます。

近くの旧尾道トンネルが有名!

尾道の心霊スポットで一番有名なのが、尾道城近くにある旧尾道トンネルです。元々は木ノ庄地区を結ぶ軽便鉄道として作られたトンネルですが、6か所あったトンネルは次々と閉鎖になってしまい、現存している唯一のトンネルが旧尾道トンネルです。

造りが当時のままで残されており、今にも崩れてきそうな雰囲気は正に心霊スポットにピッタリの場所です。心霊報告はあまりなく、観光や廃墟探検として散策するのにおすすめのスポットとなっています。

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「尾道城」のアクセス&駐車場情報

解体工事が進んでおり、新たな観光スポットとして再スタートする予定の尾道城は、一体どのようにアクセスすれば良いのか非常に気になります。丘陵の上にそびえ立っていたため、アクセスがしづらい場所にあると思われる方も沢山いらっしゃいます。そこで、尾道城までのアクセス方法と、お車で来られた方のための駐車場情報も併せてご案内していきます。

アクセス情報

尾道城は、JR尾道駅から北側の山を見るとすぐに見つけられる場所に建造されていました。すぐにアクセスができると思いきや、尾道は坂が多い地域になるため、少し厳しい道のりになります。尾道城までは徒歩で向かう事になりますので、しっかりと準備運動をしてからアクセスするようにしましょう。

JR尾道駅の北側出口を出て、右に曲がり線路沿いを真っすぐ歩くと途中に細い路地が出てきます。路地を左に曲がり突き当りを左に曲がります。坂を登っていくと尾道貸別荘土堂の灯りを左に曲がり、更に昇ると尾道城に到着します。

駐車場は?

尾道城敷地には駐車場は用意されていませんので、お車で来られた方は、近くにある千光寺公園の駐車場を利用すると良いでしょう。尾道城近くにタイ料理屋さんがありますが、そこの駐車場は私有地になるため利用しないようにしましょう。尾道城は現在解体工事中ですので、むやみに近づかないことをおすすめします。

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「尾道城」の基本情報

住所 〒722-0031 広島県尾道市三軒家町22−29
電話番号 0848-38-9184
アクセス 山陽自動車道尾道ICより車で約20分
駐車場 無し

「尾道城」は新たな姿へ生まれ変わる!

尾道の観光名所として、全国のお城を紹介するはずであった尾道城は、博物館の役割を果たす事無く、短い生涯を閉じる事となりました。築城当時は華やかにデビューをした尾道城も、間違った歴史を植え付けてしまう、景観を損ねる、歴史的価値もないのにお城とは何事だとバッシングに晒され、ついには廃墟として心霊スポットにまでなってしまいました。

しかし、解体作業が進んで不気味な様相が無くなった現在の尾道市は、少し寂しいながらもまた新たな尾道のシンボルとして復活を遂げる事でしょう。新たな船出に出発する尾道城跡地は一体どんな姿を見せてくれるのか興味が湧いてきます。

尾道市は、ゆっくり観光ができる聖地巡礼のスポットとして毎年多くの観光客が足を運んでいます。その中で負の遺産となった尾道城は、また新しい尾道を見せてくれる未来への懸け橋となり観光客を喜ばせてくれるはずです。千光寺公園と共に新たなスポットとなる旧尾道城にどうぞご期待ください。

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この記事のライター
MrPatariro
サッカー、ライブ大好きで全国を飛び回っています。ついでに旅行と観光、グルメも楽しんでいます。

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