圧巻の紅葉名所!出雲「鰐淵寺」で悠久の歴史と大自然を感じる旅へ!
鰐淵寺は出雲を代表する天台宗の名刹、修験道の霊地でパワースポットです。その創建は推古天皇の頃で、弁慶もここで修行をし、貴重な文化遺産を残しました。特に晩秋になると辺り一面が紅葉に変わり、山陰随一の紅葉の里になります。歴史と大自然を感じる鰐淵寺を紹介します。
目次
出雲「鰐淵寺」には多くの弁慶伝説あり
鰐淵寺綺麗だった。 pic.twitter.com/0rmXkbTvsz
— KiM (@kimu_san0501) November 26, 2019
「鰐淵寺」は島根半島に西側、北山の山中に位置するお寺で、室町時代には修験道の霊地として知られていました。6世紀の終わりに、智春上人が推古天皇の眼病平癒を山内の浮浪滝で祈っていた時に、仏器を滝壺に落としてしまいそれを鰐が咥えて這い上がって来たことから、鰐淵寺と名付けられました。
武蔵坊弁慶は松江郊外の出身で、18才で鰐淵寺に入り、3年間修行したのちに、比叡山に登り、牛若丸に出会ったとされています。このように弁慶も鰐淵寺で若き日に修行をしたいう、ロマンに溢れる伝説も残っています。こうした弁慶とゆかりの深い鰐淵寺の歴史、文化遺産、御朱印とご利益、紅葉の見頃の時期などをご紹介します。
祈願成就のお礼に建立された勅願寺
武蔵坊弁慶の修行の地、鰐淵寺 pic.twitter.com/sHT6nG5NX0
— ひがし (@higashi0427) October 5, 2020
信濃国の智春上人が推古天皇の眼病治癒を願い出雲国を訪れた際に、浮浪滝で祈願をし、そのご利益で無事眼病が平癒したお礼として、天皇の命により建立された勅願寺が鰐淵寺と言われています。
鰐淵寺はその後、後白河法皇が編纂した「梁塵秘抄(りょうじんひしょう)」で歌が詠まれていて、平安時代末期にはすでに修験道の霊地として知られていました。ご利益と勅願寺としての評価も高く出雲大社との関係も天平から延喜に至る約二世紀に深くなり、比叡山延暦寺の末寺として日本で初めて認められました。
自画像や負い櫃など多くの伝説や遺品も
鰐淵寺にも行きました pic.twitter.com/FB0IOBCKnl
— なおえ@人見知り強め (@naoe0514) October 5, 2020
鰐淵寺には、弁慶が般若橋下の川中の縦5m、横2m、高3mの袂石や、根本堂後の硯水、大山寺から一夜のうちにかつぎ帰ったと云う寿永2年の銘入りの梵鐘、浮浪の滝にうたれて修行した籠堂の外、弁慶自画像、背負い櫃、勧進帳など、数多くの遺品が数多く残されています。
一部は非公開になっていますが、重要文化財に指定された観音菩薩立像や文化財など出雲歴史博物館に寄託されているものもあります。
「鰐淵寺」の名前の由来にもなった浮浪の滝
山門から険しい小道を歩いて行くと、智春上人が推古天皇の眼病平癒を祈ったとされる「浮浪の滝」が見えて来ます。滝の落差はおよそ18メートルあり、岩壁に嵌め込まれるように「蔵王堂」が建てられています。
蔵王堂の上にある岩窟からは、推古天皇の目を癒したといわれるご利益がある「龍眼水」が現在も湧き出しています。平安時代末期には修験道の霊地として広く知られ、室町時代までは栄えていたといいますが、今はひっそりとした佇まいです。
修験者の守護神「蔵王権現」の聖地
出雲取材。鰐淵寺奥の院。瀧の背後の蔵王堂。 pic.twitter.com/oSOeeEOWTQ
— とんぼの本/新潮社 (@tonbo_shincho) May 13, 2013
鰐淵寺の名前の由来である浮浪の滝の裏には洞穴がありかつては、修験者の守護神「蔵王権現」の聖地となっていました。そこに建つのが蔵王堂です。滝は今もその神聖さを保ち、清浄な空気に辺りは包まれています。下から見上げると蔵王堂と滝から落ちる水の様子が神秘的で、荘厳な雰囲気が漂っています。
弁慶もこの滝に打たれて修行
鰐淵寺は,かつて修験者の集う場所で,その名は全国に知れわたるほど有名でした。その信仰の中心が,浮浪滝で、蔵王権現が祀られていました。
弁慶のこの浮浪滝に打たれて修行を積み、3年後に比叡山で牛若丸とで会います。のちに源義経の家来となり、平家を滅ぼした後再び鰐淵寺に戻り、多くの遺品や伝説を残しました。
滝壺の奥には蔵王堂がはめ込まれるように建立
出雲の鰐淵寺でパワー貰ってきたよ!!!浮浪の滝が凄かった٩(๑❛ᴗ❛๑)۶道のりも凄かった(アスレチック)
— ラフ🐙新CoCしたい (@rahu_cos) August 14, 2017
弁慶が牛若丸と出会う前に修行した場所だよ!!! pic.twitter.com/cCCxeX7PbY
蔵王堂は、弁慶が源義経に出会う前に修行をしていた由緒ある古刹で、なんといっても浮浪の滝の裏にはめ込まれた蔵王堂が印象的です。静寂が広がり、精神がぴりっとするような荘厳な雰囲気のある場所といえます。滝の裏側から見られるのは全国でも蔵王堂だけではないでしょうか。
鰐淵寺は戦国時代後期になると衰退の一途を辿り、現在では根本堂、蔵王堂のみが当時の賑わいを忍ばせています。
浮浪の滝への行き方
旅日記:肆(四)ノ二。浮浪の滝。滝の奥には蔵王堂があります(蔵王堂まではいけませんでした)。弁慶もこの滝に打たれて修行したと伝えられています。 pic.twitter.com/V8tH2F8YAP
— 瀬知エリカ Erika Sechi (@sechierika) April 12, 2014
駐車場から鰐淵寺の境内までは約1キロ、そこから蔵王堂がまではさらに山道に入り川を越えてしばらく歩くと東屋が視界に入って来ます。そこを左折するといきなり絶壁が現われます。 そして三方を囲まれた崖の最深部に蔵王堂があります。
蔵王堂までの道のりは川の中の石を渡ったりするところもあります。苔が生えていて足元が滑りやすくなっていたり、滝の水も雨が降った後は水量が多くなっていることもあるので、スニーカーなどを履いて行くことをおすすめします。
「鰐淵寺」は山陰屈指の紅葉スポット
鰐淵寺の紅葉今年はどうかなぁ。 pic.twitter.com/rwUZ6XTLTU
— Apricot (@always_cheer_) November 18, 2019
天台宗の比叡山の末寺、鰐淵寺は弁慶が修行をしたことでも有名なお寺ですが、山陰では屈指の紅葉スポットとしても有名です。お寺の周囲が自然に覆われているのでいたるところで美しい紅葉を見ることができます。山陰屈指の紅葉と言われるほど素晴らしい色づきを見せる紅葉、そうした鰐淵寺の紅葉の見頃やイベントについてご紹介します。
見頃はいつ?
鰐淵寺(がくえんじ)の紅葉をハンティングしにきたぜ。 pic.twitter.com/lsIPsGxH9j
— パグ太郎 (@PugTaro_NAGI) November 25, 2019
山陰屈指の紅葉名所と言われる鰐淵寺ですが、紅葉の見頃を迎えるのは例年11月中旬からです。境内で見られる紅葉は、「いろはもみじ」という品種で、日本ではよく見られる紅葉で葉っぱが小さくキレが深いのが特徴です。
紅葉が見頃を迎えると、境内は紅葉で敷き詰めた絨毯のようになります。山全体を彩る紅葉の美しさは群を抜くほどの絶景です。
紅葉のトンネルやじゅうたんも
【鰐淵寺】
— 島根の常識☆非常識 bot (@shimanenohutuu) September 26, 2020
源義経のお伴、武蔵坊弁慶が
青年時代にこのお寺で
修行していたといわれています
紅葉が非常にきれいなお寺ですよ
pic.twitter.com/Z4PsmQ5Hs2
見頃を迎えた鰐淵寺の紅葉は赤橙黄色に染まり幾重にも重なり合い、本坊脇の川端から紅葉が始まり、仁王門から本堂までは紅葉の並木が続き、特に本堂へ続く階段は深紅に染まる紅葉のトンネルになります。また足元は紅葉を敷き詰めたようなさながら絨毯のようです。
天台宗の古刹で紅葉の名所、鰐淵寺の境内の見頃を迎えた紅葉は場所によって紅葉の早さも違うので、見頃のタイミングが若干遅れることで美しい紅葉のグラデーションを楽しむことができます。
鰐淵寺紅葉まつり開催
今日は出雲北山の古刹 鰐淵寺の紅葉まつりに行きました🍁 pic.twitter.com/2VeJWholMh
— izumosaka (@izumosaka) November 23, 2018
鰐淵寺の紅葉まつりは一番見頃の例年11月中旬から下旬にかけて開催されます。紅葉の刹那としても有名は鰐淵寺は見頃を迎えた紅葉まつりの期間中には、多くの観光客が紅葉を求めて訪れます。鰐淵寺の境内には苔むした石のテーブルと椅子が設置していて、見頃のピークを迎えた紅葉とのコントラストは魅力的です。
鰐淵寺に車でお越しの方は専用駐車場がありますので、そちらに駐車してから参道を歩いて徒歩約15分ほどかかります。例年、紅葉まつりの期間中は交通渋滞が発生するので交通整理員の配置や、臨時駐車場の設置もおこなっています。
見事な紅葉で知られる鰐淵寺ですが、紅葉の時期以外はひっそりとした静かな時間が流れていて清々しい空気が体の中を通りすぎるような気さえします。そしてここが修験道の霊地であったことをうかがわせます。
参道に釣鐘の模型を背負って歩く僧兵姿の弁慶
4月28日(日)は、弁慶まつりが鰐淵寺にて行われました。
— 株式会社ソノ (@sono_file) May 1, 2019
一夜のうちに鳥取県大山寺から釣鐘を担ぎ帰ったとの伝説をもとに、釣鐘を背負った弁慶。弁慶のようにたくましく育ってほしいという願いを込めて。 pic.twitter.com/tnCSTDspJV
「武蔵坊弁慶まつり」は、弁慶が鳥取県大山から鰐淵寺まで一夜のうちに釣鐘を担いで帰ったという伝承をもとに毎年鰐淵寺で行われる伝統的なまつりです。まつりの見どころは、釣鐘の模型を背負った僧兵姿の弁慶が、先頭に立ち、僧兵たちを従えて練り歩るく様子です。
武蔵坊弁慶まつりでは、僧兵たちのあとを地元の人々が幟をもって行列する様子は時代絵巻のようで、毎年賑やかに執り行われているまつりのクライマックスシーンです。
日程や開催時間
鰐淵寺の武蔵坊弁慶まつりは、毎年10月最終日曜日に行われ、木綿街道から境内を巡りながら本堂までたどり着きます。まつりに参加する行列には、武蔵坊弁慶に扮した人、僧兵たち、地元の人や稚児に扮した子供たちが後に続きます。武蔵坊弁慶まつりを通して、鰐淵寺が長い歴史の中でどのように人々に親しまれて来たかが良くわかります。
武蔵坊弁慶まつりを見るためには、鰐淵寺で入山料を支払います。料金は大人:500円、中・高生:300円、小学生:200円となっています。武蔵坊弁慶まつりを見て、弁慶と牛若丸との出会いに思いを馳せるのも楽しいのではないでしょうか。
「鰐淵寺」の御朱印やご利益
出雲市・鰐淵寺の御朱印帳。弁慶が修行をしたお寺ということで、弁慶がデザインされています。 pic.twitter.com/pE6rqhI4PM
— 狐坂 (@sh_te_) September 26, 2017
出雲國神仏霊場第2番、鰐淵寺の御本尊は千手観世音菩薩・薬師如来であり、ご利益は所願成就で特に推古天皇の龍眼をいやしたことから鰐淵寺は勅願寺となり、推古天皇が女帝であったことから、子年女性の守り本尊として祀られています。鰐淵寺の御朱印とご利益について解説します。
鰐淵寺では御朱印をいただきましょう。鰐淵寺の御朱印は一文字「瀧」と書いていただけます。「瀧」という御朱印には推古天皇とも関連する深い意味があります。
御朱印には「瀧」の文字
島根県出雲市 鰐淵寺 (要入山料) #御朱印 pic.twitter.com/5xIrP7zcpF
— montago (@montago116126) June 27, 2020
鰐淵寺の朱印料は500円で、社寺の名前、教えに因む文字が書かれた御朱印を神仏霊場巡拝の証として頂くことができます。鰐淵寺の御朱印には「瀧」の一文字が書かれています。この御朱印に書かれている「瀧」とは、鰐淵寺は修験・観音・薬師の三つの信仰から生じたお寺であり、いずれも浮浪の瀧を中心とした信仰を基盤としています。そのため「瀧」を御朱印としている。
もう一つは智春上人が推古天皇の眼病平癒を浮浪の滝で願っていた時に、仏器を滝壺に落としたところ鰐が咥えて浮浪の滝の淵から上がって来たことから御朱印が「瀧」になっているとも言われています。
受付時間
鰐淵寺の御朱印を希望される方は、受付時間8:00~16:15までです。山門にある受付窓口で御朱印を預けてから鬱蒼とした木立に囲まれた参道を歩いて行きます。参道の石段を登ると根本堂が見えて来ます。
この参道にある階段は武蔵坊弁慶が釣鐘をかついで上がったとされています。戦国時代に鰐淵寺が毛利元就に味方したことへの謝礼として、毛利輝元が建てたとものと伝えられています。本尊は御本尊の薬師如来と千手観音が祀られています
ご利益は諸願成就や子年女性の守り本尊
バスに乗る事20分強で鰐淵寺駐車場に着く。ここから10分強歩くと山門が有り、そこで入山料を支払う。この鰐淵寺、出雲大社と山ひとつ隔てた古刹は、中世には出雲大社の別当寺として大きな力を持ったそう。
— chronoism (@chronoism) November 28, 2018
現在ではその面影は少ないが、紅葉の名所で名高い。 pic.twitter.com/IzpayJMzvt
鰐淵寺のご利益は、諸願成就です。推古天皇の龍眼をいやしたことから勅願寺となり、推古天皇が女帝であったことから、ご利益は女性の願いを守ることで、子年女性の守り本尊として祀られています。
女性が神仏にかけた願いが叶うといわれており、恋愛成就・夫婦円満・子宝に恵まれる・家内安全などにご利益があるとされています。そうしたご利益を求めて参拝客も女性の姿が多く見られます。
「鰐淵寺」のアクセス&駐車場情報
秋の鰐淵寺行ってきました。午前中は参拝者も少なくて良いですね。 pic.twitter.com/Utf5U1Yh73
— rael4_5 (@rael4_5) November 16, 2016
歴史ロマンを感じさせるまつり、紅葉が絶景の鰐淵寺ですがアクセス方法や駐車場情報についてご紹介しておきしょう。鰐淵寺を訪れる時は参考にして下さい。
アクセス情報
鰐淵寺へのアクセスですがJRを使う方は、JR出雲市駅より一畑電鉄にて雲州平田駅下車します。ここから目的地鰐淵寺まではバスかタクシーになります。生活バスで約30分、タクシーで約20分ほどかかり、鰐淵寺駐車場下車、徒歩約15分で到着です。
車で行く方は、山陰道宍道ICより県道184号線経由車で約25分かかります。出雲空港よりタクシーで向かう場合は約40分程度かかります。
駐車場は?
鰐淵寺には60台ほどが止められる駐車場があります。駐車場から徒歩で約15分ほどで鰐淵寺に到着します。
入山料は?
鰐淵寺☆ 紅葉には完全にフライングだったけど充分に秋の空気を感じました♪(*^o^*) pic.twitter.com/rv6Lsva2Zr
— Joseph (@Joseph_Asian) November 1, 2015
鰐淵寺拝観には入山料がかかります。鰐淵寺では拝観料とは言わずい入山料と言います。入山料が導入された背景には、鰐淵寺には歴史的価値の高い建造物が多く存在しており、修復にも行いつつ維持管理に努めていますが、そのためにはかなりの維持費がかかります。
それを多方面からの援助と檀家の寄付で今後もやって行くのは、経済状況からしても非常に厳しい状況です。そのため多くの参拝者から協力を仰ぎ、この極難を乗り越えるため、入山料を平成24年4月1日から徴収することになりました。
入山料を徴収については行政機関や有識者、宗教関係者とも検討した結果、入山料の導入が決まりました。参拝者から徴収した入山料は鰐淵寺の環境維持と貴重な文化遺産を後世に伝えて行くために役立てられます。
注意&禁止事項について
天気に恵まれ、鰐淵寺に行って来た。弁慶さんが大山から運んだという鐘。周りには可愛い椿やミツマタが咲いていて、秋の紅葉も見てみたい所。 pic.twitter.com/u6smUCTlvh
— ミラ (Acchan) (@7milagros) March 21, 2015
鰐淵寺に参拝する際に注意事項があります。まず、入山料を支払うことです。鰐淵寺とその文化遺産を維持管理詩するためには、入山料は支払う必要があります。次に、ペット同伴の入山は禁止です。神聖な神が宿る鰐淵寺ですからペットは駐車場までとなっています。
鰐淵寺を取り巻く自然環境を大切に維持して行くために、山野草の採取はしないことさらに、駐車場から先で三脚は使用してはいけません。
「鰐淵寺」の基本情報
名称 | 鰐淵寺 |
住所 | 島根県出雲市別所町148 |
電話番号 | 0853-66-0250 |
拝観時間 | 8:00~16:15 |
入山料 | 大人:500円、中・高生:300円、小学生:200円、 団体(20名以上)で割引有 |
URL | 出雲観光協会公式サイト |
出雲「鰐淵寺」で弁慶の足跡を追ってみよう
鰐淵寺は修験道の霊地であり、武蔵坊弁慶も修行したと言われています。18歳で3年間修行をし、比叡山で牛若丸と運命的な出会い、そして源義経の家来になり平家を滅ぼし、鰐淵寺に戻りました。武蔵坊弁慶まつりを見ていると弁慶の人となりが見えて来そうです。
鰐淵寺はまた山陰の中でも特に紅葉が絶景だと評判です。見頃は11月中旬で本堂へ続く階段は深紅に染まる紅葉のトンネルになります。境内の歴史ある建造物と見事な調和を見せる鰐淵寺へ是非お出掛け下さい。