島根・奥出雲「鬼の舌震」で秘境散策と恋の吊橋へ!多数の奇岩も注目!

鬼の舌震は、奥出雲に伝わる伝説が名前の由来となった秘境スポットの一つです。自然の力が生み出した奇岩がたくさんあり、心霊現象などの報告もない、自然豊かで穏やかな場所です。ここでは鬼の舌震の由来や見所、ここで楽しめるご当地サイダーなどの情報もご紹介します。

島根・奥出雲「鬼の舌震」で秘境散策と恋の吊橋へ!多数の奇岩も注目!のイメージ

目次

  1. 1島根・奥出雲「鬼の舌震」と呼ばれる秘境とは?
  2. 2「鬼の舌震」に残る伝説!心霊スポットの噂
  3. 3「鬼の舌震」に連なる巨岩や奇岩が生み出す自然美
  4. 4「鬼の舌震」のバリアフリー遊歩道
  5. 5「鬼の舌震」のアクセス&駐車場情報
  6. 6島根・奥出雲「鬼の舌震」で自然の奇跡を体感

島根・奥出雲「鬼の舌震」と呼ばれる秘境とは?

島根の奥出雲には、非常に有名な秘境が存在しています。「鬼の舌震」という、いかにも怖そうな名前がついている場所なのですが、一体どんな由来のある秘境なのか、興味がわいてこないでしょうか。この記事では、鬼の舌震という秘境がどんな場所なのか、この秘境に残る伝説や心霊情報、そして見所や楽しみ方などをご紹介します。

自然の神秘が感じられるV字谷の渓谷

鬼の舌震とは、奥出雲にある峡谷の名前です。V字型をした警告が約2kmに渡って続いていて、自然の神秘を感じることができる場所となっています。この峡谷は、斐伊川の流れによって少しずつ岩が削られていった結果出来上がったとされています。そのため、随所に川の流れが削り出した岩がそびえ立っており、自然の脅威もまた、感じることができます。

国の名勝及び天然記念物に指定された由緒ある場所

ちなみに、鬼の舌震は1927年国の名勝、そして天然記念物にも指定された地です。当時の名前は鬼の舌震(おにのしたぶるい)ではなく鬼舌振(おにのしたぶる)という名前で、いつの間にか鬼の舌震という名前に変わっていた、と言われています。名勝とは、国が指定した文化財の種類の一つで、さらに天然記念物にも指定されているということから、非常に価値の高い、由緒ある場所であるということがわかります。

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「鬼の舌震」に残る伝説!心霊スポットの噂

ではまず、鬼の舌震に残る、名前の由来となる伝説と、ちょっとした心霊スポットとしての噂についてもご紹介します。鬼の舌震という名前だけを聞くと、少し怖い印象を持ってしまう人も多いと思いますが、実はその由来は全く違う印象の、ある伝説が元になっています。この伝説を聞くと、きっと印象ががらっと変わると思いますよ。

鬼の舌震の名前の由来とは

鬼の舌震という地名は、元々「和仁の慕ぶる」という言葉が転訛したものだと言われています。かつて、この地には「玉日女命(たまひめのみこと)」という美しい女性が住んでいました。その女性に恋をしたワニが、夜になると毎日この大馬木川を遡ってきていたそうです。

しかし、そのワニは当時非常に有名な悪い評判がついていたワニで、女性はワニを嫌い、川を大岩で堰き止めて隠れてしまったそうです。それでもワニは諦められず、その後もずっと、川を上り続けたと言われています。出雲風土記に残されたこの伝説が元となって、いつしか「和仁の慕ぶる」が「鬼の舌震」と呼ばれるようになりました。

玉日女神社

ちなみに、その伝説に登場する玉日女命を祀っている神社「玉日女神社」というのが存在します。鬼の舌震のすぐ近くにあるのですが、残念ながらこの神社には道が続いていないため、参拝自体はすることができません。近くまで行くことはできますので、近くに寄った際には是非、遠目からでも拝んでおくと良いでしょう。

鬼の舌震県立自然公園内で死亡事故

鬼の舌震、という恐ろしい名前がついているので、心霊現象が起きた記録はないかと調べてみたところ、特に心霊現象と呼べるものは報告されていなかったのですが、かつてこちらの公園内で死亡事故が発生していたことが発覚しました。

2007年、鬼の舌震県立自然公園の中で、親子連れの子供が死亡する、という痛ましい事故が起こったそうです。地元の新聞で報道されただけのようで、当時の詳細な状況を窺い知ることはできませんが、情報によるとどこかから落下しての死亡事故だったようです。

現在は事故防止のための対策済み

なお、当時の事故の状況から、地元の人たちから多くの声が挙がったようです。事故が発生する以前から、すでに看板設置や定期パトロールなどは行われていたようですが、事故が起きてからは看板が増設されるなどの対策も行われたため、現在では子供連れの方でも安心して鬼の舌震に遊びに行くことができます。

このように、亡くなった方の思いを汲んだ対策を行っているからこそ、現在に至るまで心霊現象が起こることなく、心霊スポットと呼ばれることもないのでしょう。

「鬼の舌震」に連なる巨岩や奇岩が生み出す自然美

では、実際に鬼の舌震の具体的な見所についてご紹介します。鬼の舌震を訪れた際に一番見ていただきたいのは、なんと言っても川の流れが生み出した自然美そのものに尽きます。先ほどもご紹介した通り、鬼の舌震は、川の流れが長年かけて地形を削り出したことで生まれた絶壁で、そこかしこに川の流れによって削り取られた岩が散見されます。

中でも、「川の流れがこんな面白い形の岩を生み出したのか」とびっくりしてしまうような巨石・奇岩が数多く存在していて、そういった岩には個別に名前がつけられ、親しまれています。そんな巨石や奇岩たちを、ここでは6箇所ほどご紹介します。

小天狗岩

小天狗岩は、馬木川の下流に向かう遊歩道から、ちょうど対岸部分に眺めることのできる岩です。なんと高さは約60mもある絶壁で、これを川の流れが削り出したのかと思うと驚愕してしまいます。秋になると、小天狗岩の周辺を紅葉が彩り、非常に見応えのある景色となります。

ちなみに、名前の由来はその巨石の形にあります。小天狗岩の上のほうが、まるで烏帽子を被った鳥天狗に見える、ということで、小天狗岩と呼ばれるようになりました。実際見てみると、ちょっと口を突き出して生意気そうにしているところがそっくりだと感じられるはずです。

人面岩

人面岩は、その名の通り人の顔のような形をしている奇岩のことです。面白いのは、人の目のように見える部分も、完全に自然の力が作り出したものであるという点です。これは、風や雨、そして川の激流によって流れてきた石が、この岩を削り出してくぼみを作り出しました。

この現象は「おう穴」と呼ばれ、非常に珍しい現象なのだそうです。まるで人のように見える奇岩はこれくらいですが、他にも同様の現象でおう穴ができている奇岩はたくさんあります。是非、探してみてください。

鬼の落涙岩

鬼の落涙岩も、非常に珍しい形をした奇岩の一つです。こちらの岩にも、目のようなくぼみがきれいにできているのですが、水がその目の部分から流れ落ちることで、まるで泣いているような表情を見せるのが特徴となっています。

また、この岩は角度によって、まるで角が生えていることから、「まるで鬼が泣いているようだ」ということで、この名が付けられました。鬼の舌震の語源となった伝説にも登場するワニは、実は鬼だったのではないかという説もあり、その伝説の鬼が岩に生まれ変わったのでは、とする人もいるようです。

水瓶岩(はんど岩)

水瓶岩(はんどいわ)は、鬼の舌震の中でも最も有名な奇岩です。遊歩道を進み、馬木川の上流山手から見ると、まるで昔家庭にあった水を貯めておくための水瓶に見える、ということから、この名前が付けられました。別名「天下の奇勝」とも言われています。

水瓶岩は、高さが約30mもあり、しかもこの岩だけがなぜか岩肌から突き出ている岩に垂直に立ち、全く動くことのない安定感を保っています。別に他の小石などに支えられているということもないことも、この奇岩が奇跡だと言われている由縁の一つです。

鬼の試刀岩

鬼の試刀岩は、この岩ができる際の「節理」と呼ばれる割れ目が原因でできた割れ目が非常に印象的な岩です。この節理によって、びっくりするほどの大きさの巨岩が、見事に真っ二つになっています。まるで、鬼滅の刃に登場する岩のようであると言われていることもあって、近年話題になっています。

名前の由来もこの割れ目に起因しており、かつてこの地に住んでいた鬼が、手に入れた刀の試し斬りをしたところ、このような割れ目ができたことからこの名がついた、という話もあります。事実かどうかはともかく、本当にそれだけの迫力を持った巨石です。

千畳敷

千畳敷は、鬼の舌震の中央部分にあたる川面に鎮座している、上面が平らになった巨石です。こちらも鬼の試刀岩同様、節理と呼ばれる現象によって出来上がった岩で、まるで川の中のテーブルのようにも見えます。

「鬼の舌震」のバリアフリー遊歩道

鬼の舌震には、誰でも気軽に秘境の絶景を楽しめるよう、バリアフリーの遊歩道が設置されました。かつてはそうではない遊歩道もあったのですが、特に紅葉の時期になると、多くの人たちが気軽に鬼の舌震へ訪れ、紅葉を始めとした秘境の景色を楽しむようになっています。

ここでは、鬼の舌震の遊歩道の中でも特に有名な恋の吊橋と、遊歩道での散歩を楽しむのに特におすすめしたい新緑・紅葉のシーズン情報、そして鬼の舌震を眺めながら食事ができる「舌震亭」というお店についてもご紹介します。

恋の吊橋が開通

鬼の舌震には、非常に有名な恋の吊橋という橋があります。別名「舌震の"恋"吊橋」とも言われ、2013年に完成しています。この恋の吊橋が非常に有名な理由の一つに、その美しさが挙げられます。恋の吊橋は、高さが約45m、そして長さが160mという非常に大きな吊橋です。

その巨大さを忘れさせてしまうほどの繊細な美しさと、そこから見える秘境ならではの絶景がとても魅力的で、日本各地にある吊橋の中でも、国内トップクラスであるとの呼び声も高いのが、この恋の吊橋なのです。

思いっきり深呼吸したい新緑や紅葉シーズン

鬼の舌震は紅葉がとても有名ですが、紅葉と同じくらいに魅力的なのが春の新緑シーズンです。新緑・紅葉といずれも大自然が広がる秘境ならではの景色が見られ、特に恋の吊橋からの眺めは絶景です。また、恋の吊橋以外でも、遊歩道を歩いていればそこかしこで新緑や紅葉の様を楽しむことも可能です。

鬼の舌震の真骨頂でもあるこうした季節の移り変わりは、見ていてとても楽しいものです。是非、鬼の舌震を訪れるのであれば新緑・紅葉シーズンを狙うようにしてみてください。

散策コース入り口にある「舌震亭」

ちなみに、散策コースの入り口部分には、「舌震亭」という食堂があります。この舌震亭では、そばやうどんなどのごはんと、そしてケーキやぜんざいなどの軽食を楽しむことができるようになっています。特にぜんざいは「ご縁ぜんざい」という名前で販売されており、中に紅白餅が入っています。

このご縁ぜんざいに入っている紅白餅は、先ほどご紹介した恋の吊橋に因んだもので、恋の成就を願ったものだと言われています。

山菜や山芋などの山の幸が有名

他にも、舌震亭でふるまわれる食事には、山菜や山芋など、山の幸がふんだんに使われています。これも、舌震亭のある場所が秘境であるということが大きく関わっているのでしょう。特に、元祖メニューで一番のおすすめでもある舌震そばに使われる山菜は絶品なので、是非試してみてください。

ご当地サイダーはぜひ試したい!

さらに、舌震亭では島根県のご当地サイダー「大田のユズサイダー」も販売されています。その名の通り、柚子果汁が絞られているサイダーで、甘さが控えめになっていることもあり、大人でもゴクゴク飲めてしまう逸品です。

特に近年の暑い夏にぴったりの飲み物なので、夏の暑い時期に舌震亭を訪れる機会があった場合には、是非こちらのサイダーを購入してみてください。サイダーなので賞味期限も比較的長いため、お土産として購入するのもおすすめです。

名称 舌震亭
住所 島根県仁多郡奥出雲町三成宇根
TEL 0854-54-1114
URL 食べログ
営業時間 10:00〜17:00
定休日 毎週木曜日
駐車場 あり
※鬼の舌震駐車場の利用が可能
アクセス JR出雲三成駅より車で約10分
URL 奥出雲町公式ガイド

「鬼の舌震」のアクセス&駐車場情報

最後に、鬼の舌震へのアクセス情報駐車場の情報についてご紹介しようと思います。鬼の舌震は、島根県奥出雲の中でも非常に有名な観光地の一つなので、アクセスも意外と便利だったりします。遠方から訪れた人でも結構気軽に秘境を楽しめるスポットなので、チェックしておくといいでしょう。

アクセス情報

鬼の舌震へ訪れるためには、特にバスがあるという訳ではないため、基本的には車で向かうことになります。ただし、最寄駅となるJR出雲三成駅からは車で約10分、という近さなので、遠方から飛行機などを利用して島根に訪れた、という人でも、タクシーで気軽にアクセスすることが可能です。

また、帰りも同じようにタクシーで鬼の舌震を訪れた帰りのタクシーを拾ったり、停車しているタクシーを拾ったり、どうしてもタクシーがいない場合は舌震亭をたずねてタクシーを呼んでもらう、という手も利用することができます。

駐車場は?

また、自家用車やレンタカーで鬼の舌震を訪れたいという人たちも、専用の駐車場があるので安心して乗り入れることができます。駐車場から歩いて数分のところに舌震亭があり、そのさらに向こうには恋の吊橋からの絶景を眺めることができます。駐車場から恋の吊橋までも歩いて10分もないので、かなり便利なところに駐車場が用意されています。

ただし、こちらの駐車場は普通車が約18台、大型バスが約5台分のスペース程度しか存在しないので、観光客が多くなりがちな時期は満車になってしまう可能性がありますので、注意してください。

「鬼の舌震」の基本情報

名称 鬼の舌震(おにのしたぶるい)
住所 島根県仁多郡奥出雲町三成宇根
TEL 0854-54-2260
URL 奥出雲町公式観光ガイド
駐車場 あり
アクセス JR出雲三成駅より車で約10分

島根・奥出雲「鬼の舌震」で自然の奇跡を体感

いかがだったでしょうか。鬼の舌震が、島根の自然を体験できる貴重な場所であるということがお分かりいただけたと思います。鬼の舌震の由来となった伝説に関連した奇岩や美しい紅葉、そして自然の恵みを感じられる食事を提供してくれる舌震亭という食堂など、見所もたくさんあります。

心霊スポットであるなどの怖い噂もなく、純粋に自然を楽しむにはぴったりの場所なのではないでしょうか。紅葉を楽しみたい、かつての伝説に思いを馳せたいという人は是非、鬼の舌震を訪れてみてください。

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この記事のライター
ゆきえ
三児の子育てをしながら兼業ライターをやっています♪ 趣味は旅行で、独身時代は海外もちょこちょこ行っていましたが、...

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