日本海、玄界灘、瀬戸内海をいう3つの海を隔てる山口県。特殊な海流を持つこの街は多くの海産物に恵まれている、新鮮な魚介類が堪能できる街として有名です。

山口県は海の街としても名高いのですが、同時に山の恵みや畜産などにも恵まれている土地でもあります。そんな山口県で希少価値の高い純国産和牛が育てられている地域があります。そこは萩焼などで有名な山口県萩市であり、そこで育てられている牛は「見島牛」と言います。

見島牛は、日本でも数少ない日本在来種の牛として知られており、国の天然記念物に指定されている特別な牛でもあります。和牛ファンであれば一度は食べてみたいと言われている見島牛の特徴や食べられるレストランなどを今回ご紹介していきます。

見島牛は、一時期絶滅の危機にさらされたものの、現在でも持ちこたえて美味しいお肉を提供してくれる希少な牛として有名です。個体数があまりにも少ないため市場に出回る事があまりなく、日本全国どこでも食べられるというわけではありません。

希少価値が高い故に、お値段もそれなりにします。時には一般の方が中々手に入れる事ができないほど値段が高騰する事もある、日本でもトップクラスの高級和牛の一つに位置付けられています。

当然、レストランなどで食べる事ができるお店も限定され、山口県萩市か東京都、神奈川県でしか食べる事ができないのが見島牛です。たまの贅沢におすすめの高級和牛、それが山口県萩市で大切に育てられている見島牛の魅力でもあります。

見島牛は、市場に出回る事が極端に少ない、希少価値の高い牛として知られています。ただ、希少価値が高い牛とは言っても、食べる時にあまり美味しくないのでは意味がありません。そこで、見島牛がどんな特徴を持って、どんな味がするのか、山口県萩市に訪れて見島牛の特徴について触れてみましょう。

山口県萩市で大切に育てられている見島牛は、終戦後まで約600頭もの数が飼育されていました。しかし、環境の変化や機械化に伴い数が激減し、一時は絶滅する危機も迎えたことがあります。

山口県萩市の畜産農家の方々の尽力により、絶滅は免れたものの、現在でも個体数はお世辞にも多いとは言えない数が飼育されています。それが、見島牛の価値が高まっている要因の一つでもあります。

現在、日本で飼育されている牛の多くは、明治時代以降外来種の種付けなどを経て、日本の環境に適応した牛が和牛として認められています。しかし、見島牛は、純国産の在来種のみ種付けがされている日本でも珍しい牛で、昭和3年には国の天然記念物に指定される事となりました。

現在、日本で飼育されている牛のほとんどが、外国から輸入してきた牛がルーツとなっています。しかし、見島牛は日本の在来種の血統しかルーツがない、非常に珍しい牛です。日本の在来種となっている牛は見島牛と口之島牛のみとなっており、国の天然記念物に指定されている牛も、見島牛ただ1頭のみとなっています。

日本の在来種のみという珍しい血統を持つ、天然記念物の見島牛ですが、畜産農家の激減と農機具等の機械化、終戦後の急激な環境の変化によって、最盛期には約600頭いた見島牛も一時期30頭近くにまで減少してしまいました。

このままでは見島牛が日本から消えてしまうと危惧し、見島牛保存会が発足する事になります。そして、見島牛保存会の方々の尽力によって、現在約80頭の繁殖に成功しています。

国の天然記念物に指定されている見島牛ですが、食べるとどんな味がするのか非常に気になります。日本の在来種の血統を持つだけあって、筋肉の繊維質が非常に細かく余分な脂肪がつかない体型が大きな特徴です。そのためコクがお肉の中に凝縮され、一口食べると和牛本来の旨味が口全体に広がる、非常に珍しい牛としてセレブ達に人気があります。

希少価値の高い見島牛をぜひレストランなどで味わってみたいと思う方は大勢いらっしゃいます。コクがあって非常に美味しい特徴を持つ見島牛ですが、街中にあるレストランで気軽に食べられる牛ではない事は確かです。

そこで、見島牛を食べる事ができる山口県のレストランをご紹介していきます。経験豊富な腕と技術、そして希少価値の高い見島牛が融合した時、極上の見島牛を食べる事ができます。

見島牛を美味しく食べる事ができるレストラン、まず最初にご紹介するのは「見蘭牛ダイニング 玄」さんです。普段は見蘭牛やむつみ豚を使ったハンバーグやステーキなどを提供しているお店ですが、土日限定で見島牛のハンバーグを数量限定で提供しているお店として有名です。

見島牛を使ったハンバーグは「極みハンバーグ」と名付けられ、シェフの確かな腕と見島牛のコクや旨味が一体となって、一口食べると旨味と肉汁が口全体に広がります。お値段は見蘭牛の2倍しますが、食べる価値が非常に高いおすすめのハンバーグです。土日限定の見島牛のハンバーグは、開店後即完売となってしまいますので、早めの来店をおすすめします。

見島牛を美味しく食べる事ができるレストラン、続いてご紹介するのは「網焼レストラン 見蘭（けんらん）」さんです。牧場から直接仕入れる希少で新鮮な見島牛を食べる事ができるお店として有名です。

普段は、見島牛の血統を引き継いでいる事で有名な見蘭牛をメインにして牛一頭コースなど、豪快で繊細な肉料理を提供しています。期間限定で見島牛を提供しますので、見逃さないようにチェックしましょう。

期初価値が非常に高い見島牛は、レストランでしか味わう事ができないと思っている方もいらっしゃいます。しかし、見島牛を牧場から仕入れてお客様に提供しているお店があります。その名も「みどりや」さんで、普段は新鮮な美蘭牛の和牛とソーセージ、コロッケやハム、メンチカツなどを提供しています。

出来立ての手づくり弁当も提供しており、期間限定で見島牛を使ったお弁当を販売しています。また、通販でも期間限定で販売をしておりますが、オンラインで販売後即完売となってしまいますので、こまめにホームページをチェックしておきましょう。

見島牛は、年間5頭ほどしか牛肉になる事ができない、非常に価値の高い和牛となっています。そのため値段が時価になる場合が非常に多く、値段の幅が読めないのも現状です。

そして、見島牛の部位によって値段も異なりますが、おおよその値段は最安の部位で400グラム当たり2200円ほど、一番希少な最高部位で400グラム当たり16000円ほどとなります。みどりやさんで販売直後即完売となってしまうほど人気の高い牛、それが見島牛です。

一年間で牛肉になる見島牛はわずか5頭から6頭と言われています。そのため、山口県外のレストランに出回る機会は非常に少ないと言って良いでしょう。日本のビジネスや肉の中心地東京でも滅多に出回る事がなく、常に情報をくまなく仕入れて始めて東京でも見島牛を食べる事ができます。

見島牛は、市場に出回る期間が非常に限定されているため、いつ見島牛が手に入るのか東京の有名店でも分かりかねるというのが現状です。そのため常時食べる機会があるというわけではなく、東京のレストラン側も、非常に信頼しているお客様のみ提供しているお店があります。

山口県萩市に常時出向いて、見島牛の入荷状況をチェックできたら非常に嬉しいのですが、東京にお住まいの方はそう簡単には情報を手に入れる事ができません。

そこで、見島牛を取り扱っている東京のレストランを調べて、入荷状況を常にチェックする必要があります。東京のレストランに足しげく通ってシェフを仲良くなれば、見島牛の情報を教えてくれたりもします。

また、見島牛が東京で味わえる可能性があるお店ですが、過去には銀座にある小熊さん、青山にある日本料理 花・味兆さん、西麻布けんしろうさんで提供されていました。

山口県以外で見島牛が味わえるお店として非常に可能性が高い街が東京です。しかし、見島牛を取り扱っているお店が東京以外にもあります。そこは、神奈川県にある「しもかわ」さんで、神奈川県川崎市麻生区にお店を構えています。見島牛以外にも厳選した国産和牛をメインに肉料理を提供している、肉のスペシャリストです。

日本が生んだ純国産血統の見島牛。一時は絶滅する危機を脱しましが、現在でもダイヤモンド以上に価値の高い和牛として人気を呼んでいます。

どんなに有名な芸能人や著名人も食べる事が難しいとされている見島牛ですが、山口県萩市を訪れたり、東京のレストランで情報を仕入れれば、運よく見島牛を食べる機会が訪れる事もあります。歴史が育んできた至高の見島牛、一度食べてみたらその味は一生忘れられない極上の和牛に出会える事でしょう。