世界遺産「原爆ドーム」で学ぶ戦争の悲惨な歴史!世界平和へ祈りを!

第二次世界大戦中、広島県と長崎県に投下された原子爆弾。多くの人命と建物を奪った悪魔の兵器から辛くも生き残った原爆ドームが今も広島県に残されています。平和への思いを感じる原爆ドームとはどんな建物なのか、詳しくご紹介していきます。

世界遺産「原爆ドーム」で学ぶ戦争の悲惨な歴史!世界平和へ祈りを!のイメージ

目次

  1. 1世界遺産「原爆ドーム」で世界平和を祈ろう!
  2. 2「原爆ドーム」とは?
  3. 3「原爆ドーム」と周辺の観光スポット
  4. 4「原爆ドーム」周辺の被爆建物もチェック
  5. 5「原爆ドーム」のアクセス&駐車場情報
  6. 6「原爆ドーム」で核兵器廃絶と世界平和の祈りを!

世界遺産「原爆ドーム」で世界平和を祈ろう!

1945年8月6日広島県広島市の朝は、太平洋戦争中の混沌とした状況で朝を迎えました。子供たちは勉強や遊びに明け暮れ、母親たちは子供たちの面倒を見ながら兵隊に行った夫や子供の帰りを待つ日々を迎えていました。

そして、午前8時15分を経過した頃、この世とは思えない悲劇が広島市を襲います。そう、後世に語り継がれる悪魔の兵器、原子爆弾が広島市を木っ端みじんに打ち砕いたのです。一瞬にして焦土と化した広島市は多数の犠牲者を出し、多くの建物が消滅するという、前代未聞の出来事が一瞬にして起こりました。

その中で、辛くも全損を免れた建物が現在でも広島市で大切に保存されている「原爆ドーム」です。当時の建物内に居た方は全員死亡してしまいましたが、屈強な基礎と原爆ドーム上空で爆発したため全損しなかった奇跡の建物でもあります。

見学可能時間から見どころまで完全ガイド!

世界遺産に登録されている原爆ドームは、太平洋戦争終結後も大切に保管され、平和への祈りを込めた象徴的な建物として、日本全国や世界各国から沢山の方々が祈りに訪れます。

しかし、当時の原爆から逃れたもののダメージがひどく、安全性の問題などから見学できる場所が限られている建物でもあります。そこで、原爆ドームの特徴や見どころなどをご紹介していきながら、戦争や核兵器の撲滅の思い、平和への願いが一目で分かる資料館、入場するための料金などをご紹介していきます。

「原爆ドーム」とは?

世界遺産に登録されている原爆ドームは、太平洋戦争中に発生した原子爆弾の被害物件として今でも大切に保管されています。当時の惨状が生々しくよみがえるとして、一時期は解体の声も上がりましたが、広島市議会で永久保存が決定し、今でも補修作業を繰り返しながら平和への思いを訴えています。

さて、この原爆ドームはどのような特徴があり、見どころはどんな所があるのか、実際に原爆ドームを訪れてみて、戦争のむごたらしさや平和への思いを一緒に見ていきましょう。

広島記念公園内にある建物

世界遺産に登録されている原爆ドームは、太平洋戦争中に発生した原爆のちょうど真上、上空600メートルで爆破しました。そして、その爆心地帯に平和を願う施設を建設しようと、原爆ドームを中心として広島記念公園が建造されました。

広島記念公園内には、原爆ドームを始め広島平和記念資料館や広島国際会議場、原爆死没者慰霊碑、国立広島原爆死没者平和記念館など、平和への願いを込めた建物が建設されています。

「原爆ドーム」と戦争後から言われるようになった

世界遺産に登録されている原爆ドームは、元々広島県の特産品や物産などを展示している広島県産業奨励館として、太平洋戦争中まで活動していた建物です。太平洋戦争終結後も、原爆ドームの建物は非常に目立っており、いつしか広島の人々は広島県産業奨励館を原爆ドームと呼ぶようになりました。

そして、1951年のサンフランシスコ講和条約があった頃には、原爆ドームの名前は既に広島市民の方々に定着しており、日本から世界に原爆ドームの名前が知れ渡る事となりました。

平和への祈りを込めて永久保存された

現在は世界遺産に登録され、全世界の方々が平和への願いを胸に訪れる原爆ドームですが、太平洋戦争終結後の復興を目指す最中、悪夢を蘇らせる建物として取り壊しを望む声が非常に多い建物でもありました。

しかし、平和への願いを込めて広島記念公園の構想が本格化し、平和へのシンボルとなる建物が必要であった事と、ある少女の手紙が追い風となり、1966年広島市議会で原爆ドームの永久保存が決定される運びとなりました。

1996年(平成8年)に世界遺産に登録!

広島市議会で永久保存が決定した原爆ドームですが、広島だけではなく、日本各地に平和の願いを届けるべく、1995年に国の史跡に指定される事となります。そして、翌年1996年12月5日に開催された世界遺産委員会で、原爆ドームが世界遺産に登録され、世界中の方が原爆ドームを訪れるようになりました。

見学可能時間・入場料は?

戦争の悲惨さや原爆のむごたらしさが一目で分かる原爆ドームは、世界各国から平和の願いを込めた方々が毎日のように訪れています。さて、そんな見どころのある原爆ドームですが、見学はどの時間が可能で、入場する料金がどれくらいかかるのでしょうか。

原爆ドームの見学は、各国の来賓や首脳陣が訪問する時は入場規制がかけられますが、普段の日はどの時間でも見学が可能となっています。そして外部を見学するだけの原爆ドームは料金等一切かからず見学する事が可能となっています。しかし、資料館など一部の建物は料金が発生しますのでご注意ください。

見学は外観のみ!内部は見学不可!

原爆ドームは、太平洋戦争中の原爆ドームから全損を防いだ建物として、世界遺産に登録されてからもその姿を見せてくれています。しかし、建物内は補修作業をしていても経年劣化が進んでいる箇所が多くあり、内部は非常に危険な状態となっています。

そして、内部に無断侵入して落書きやいたずらをする人物も現れたため、原爆ドームは外観のみ見学が可能となっています。内部は危険ですので絶対に立ち入らないようにしましょう。内部はグーグルが提供しているサービスストリートビューで見学が可能となっています。

「原爆ドーム」と周辺の観光スポット

平和への願いが最大の見どころでもある原爆ドームですが、原爆ドーム周辺にある多くの建物も、戦争の悲惨さと平和への願いが込められた建物がいくつもあります。原爆ドームを時間をかけて見学し、原爆ドームの近くにある建物や見どころをたっぷりとご紹介していき、平和への思いを強くしていきましょう。

じっくりと周辺から「原爆ドーム」を見学!

広島記念公園最大の見どころと言えば、やはり世界遺産に登録されている原爆ドームです。現在は柵が設けられており中へ立ち入事ができないようになっていますが、様々な角度から原爆ドームを見学する事ができます。原爆ドームの周りを時間をかけてじっくりと見ながら、展示されている原爆ドームの解説も時間をかけて見てみましょう。

Hiroshima Peace Tourism(広島ピースツーリズム)のナビ!

世界遺産に登録されている原爆ドームは、解説が展示されており、どの時間でも見学し原爆ドームを知る事ができます。しかし、現地のガイドさんが説明をしながら原爆ドーム周辺を回ると、当時の状況や見どころなども詳しく知る事ができます。

そこでおすすめするのが「Hiroshima Peace Tourism広島ピースツーリズム)」です。原爆に被爆する前の広島から、復興へ舵を切ったところまで詳しく解説をしてくれて、原爆ドームが世界遺産に登録されるまでの道のりや周辺の見どころなども詳しく解説してくれます。

原爆のことが分かる「広島平和記念資料館」

世界遺産に登録されている原爆ドームをじっくりと見学した後は、原爆の恐ろしさや被爆した方々がどのような最期を遂げたのか詳細が分かる「広島平和記念資料館」へ訪れてみましょう。広島平和記念資料館では原爆で命を落とした方の遺品や、原爆投下後の広島市の惨状が分かる写真や資料が多数展示されています。

広島平和記念資料館の本館には被爆の真相にギャラリー、広島平和記念資料館東館3階は導入展示と核兵器の危険性、広島平和記念資料館東館2階は広島の歩みが常時展示をされている、見どころたっぷりの資料館です。。原爆が投下される前日の8月5日と当日8月6日は、開館時間が夜8時まで延長しております。

入場するための料金ですが、大人200円、高校生100円、中学生以下無料という料金設定となっています。祝日や長期休みを除く土曜日は高校生も料金が無料となっています。

住所 〒730-0811 広島県広島市中区中島町1−2
電話番号 082-241-4004
開館時間 8:30~19:00
閉館日 ・12月30日
・12月31日
入場料 ・大人200円
・高校生100円
アクセス 広島電鉄原爆ドーム前電停より徒歩約10分
駐車場 無し
URL 公式サイト

佐々木禎子さんを偲んだ「原爆の子の像」

広島記念資料館を見学した後は、次の見どころ佐々木禎子(ささきさだこ)さんがモデルとなっている原爆の子の像へと足を運びましょう。佐々木禎子さんは、原爆が原因となる亜急性リンパ腺白血病を発症し、12歳という若さで天国へと旅立っていった少女です。

佐々木禎子さんは、2歳の時原爆から1.7キロメートルほど離れた自宅で被爆しました。しかし、被爆当時から体調に問題はなく。すくすくと成長をしていきます。しかし、11歳を迎えた時からおたふく風邪のような症状が現れ被爆した体が全身を貪り、1955年10月25日午前9時57分帰らぬ人となってしまいました。

佐々木禎子さんの像は世界各国の方から賞賛を浴び、多くの方が涙するのが最大の見どころとも言えます。アメリカシアトルの平和公園にも佐々木禎子さんの銅像が建てられています。

世界地図が刻まれている「平和の鐘」

原爆ドーム近くには、まだまだ見どころが沢山ある施設や建物があります。その中の一つが「平和の鐘」です。核兵器を世界から排除し、戦争のない世界を目指すシンボルとして原爆被災者広島悲願結晶の会が一つの世界という願いを込めて建設されました。

鐘には世界地図が乗っていますが、国境が描かれていないのが大きな見どころです。撞座には原子力のマークが描かれており、原爆や水爆を撲滅する願いが込められています。撞座の反対側には鏡が設けられており。鐘をつく人の思いや表情が一目で分かるようになっているのも大きな見どころの一つでもあります。

核兵器廃絶の「平和の灯」

平和の願いや思いを込めた施設や建物は原爆ドーム以外にもまだまだ存在します。「平和の灯」は1964年8月1日に点火され、今も消えずに光を灯し続けています。全国の宗教家や工場の溶鉱炉が一つとなって灯された平和の灯は、核兵器が地球上から姿を消すまで灯りを灯し続けます。

原爆死没者の名簿が納めらた「原爆死没者慰霊碑」

1945年8月6日に投下された悪魔の兵器、原子爆弾は一瞬にして広島を壊滅させ、多くの死傷者を出す、歴史上類を見ない悪夢に見舞われました。

そして、原爆で亡くなった方々国内外を問わず、氏名が書かれた名簿を大切に保管している場所が原爆死没者慰霊碑です。名簿に記録されている人数は約30万人にものぼり、今後ますます存命している被爆者がいなくなっている事が分かります。

モニュメントがある「国立広島原爆死没者追悼平和祈念館」

広島で起こった悪夢、原爆投下の体験記録や証言映像、実際に原爆を体験した生の声が聴ける施設が国立広島原爆死没者追悼平和祈念館です。多くの被爆者が経験した追悼記や被爆者の遺影などが多数展示されており、平和への思いを司ったモニュメントも見学する事ができます。

平和への思いと学習ができる事で、日本各地から多くの教育者が国立広島原爆死没者追悼平和祈念館を訪れて平和についての授業を熱心に行っています。入場するための料金は無料となっており、開館時間内であればいつでも見学可能となっています。

住所 〒730-0811 広島県広島市中区中島町1−6
電話番号 082-543-6271
開館時間 8:30~18:00
休館日 ・12月30日
・12月31日
入場料 無料
アクセス 広島電鉄原爆ドーム前電停より徒歩約10分
駐車場 無し
URL 公式サイト

「原爆ドーム」周辺の被爆建物もチェック

原爆ドームを中心とした広島記念公園をたっぷりと見学した後は、原爆ドーム以外にも被爆した建物を巡っていきましょう。他の建物が遮蔽物となって、運よく全損を免れた建物や橋、樹木などが原爆ドームに負けないくらい平和への願いを訴え続けています。

被爆の地下が現存する「レストハウス」

広島に投下された原子爆弾は、多くの人命と建物を奪っていきましたが、原爆ドーム以外にも全損を免れた建物が「平和記念公園レストハウス」です。大正時代に呉服屋さんとして営業を続けていましたが、原爆で屋根と内部が破損し炎上してしまった建物です。

しかし、地下室と基礎部分は生き延びて広島市の復興事務所として見事な復活を遂げます。現在は当時の街並みが分かるジオラマや崩落した屋根を見学できるほか、レストハウスや特産品も見る事ができます。入場するための料金は無料となっています。

住所 〒730-0811 広島県広島市中区中島町1−番1号
電話番号 082-546-9133
営業時間 9:00~18:00
アクセス 広島電鉄原爆ドーム前電停より徒歩約5分
駐車場 無し
URL 公式サイト

被爆した樹木「アオギリ」

原爆ドームから少し離れて、今度は1.3キロ離れた旧広島逓信局へと足を運んでみましょう。そこには緑がまぶしく覆う「アオギリ」が植えられていました。旧広島逓信局の中庭に植えられていたアオギリは原爆をまともに受け、枝葉を全てもぎ取られた悲惨な姿で発見されました。

しかし、原爆が投下された翌年に見事な復活を遂げ、メンタルがボロボロになっていた広島の方々に勇気を与えていきます。そして、復興のシンボルとして人々に生きる希望を与えたアオギリは移植されて広島記念公園の敷地で大切に育てられています。

灯籠流しが行われる「相生橋」

原爆ドームを訪れる時に、ほとんどの方が必ず通るであろう橋が「相生橋」です。明治の始め頃に建設された相生橋は、原爆投下の目標地点に設定されていました。そのため、原爆投下直後に相生橋では多数の死傷者がでたとされています。

そして、被害が大きく多数の死者を出した相生橋は。毎年8月6日に犠牲者への弔いとして灯篭流しが開催されます。様々な色の灯篭が元安川下流を流れていく様子は、平和への願いを強く持たずにはいられません。

当時の伝言板がある「袋町小学校平和資料館」

原爆が投下された1945年8月6日の状況が生々しく記録されている施設が「袋町小学校平和資料館」です。原爆の爆風と熱によって外壁を除いた全ての建物が炎上し、残ったのは真っ黒に煤けた黒板と奇跡的に残ったチョークだけでした。

そして、伝達手段も残されていなかった原爆直後の袋町小学校に多くの人が訪れ、黒板に伝言を記していきました。現在は交流プラザとして生まれ変わりましたが、当時の伝言板は今も現存して大切に保管されています。入場するための料金は無料となっていますので、開館時間内にぜひ見学をしておきましょう。

住所 〒730-0036 広島県広島市中区袋町6−36
電話番号 082-541-5345
開館時間 9:00~17:00
休館日 12月28日~1月4日
入場料 無料
アクセス 広島電鉄紙屋町東電停より徒歩約5分
URL 公式サイト

「原爆ドーム」のアクセス&駐車場情報

原爆ドームや周辺を見学して、平和への願いを強く願いたい方は、ぜひ原爆ドームへアクセスして世界の平和を祈りましょう。ここからは平和へのルート、原爆ドームまでのアクセス方法をご紹介していきながら、原爆ドームの駐車場のご案内もしていきます。

アクセス情報

広島市の象徴と言えば路面電車です。原爆ドームへは路面電車を使ってアクセスする事をおすすめします。広島駅にある広島電鉄2号線か広島電鉄6号線に乗り、約17分ほどで原爆ドーム前電停に到着します。料金は大人190円となっています。

駐車場は?

原爆ドームに車でアクセスされた方は、駐車場の心配もしなくてはなりません。残念ながら、原爆ドームや広島記念公園では専用の駐車場は用意しておりません。お近くにある料金が有料の駐車場を利用して原爆ドームまでアクセスするようにしましょう。

「原爆ドーム」の基本情報

住所 〒730-0051 広島県広島市中区大手町1−10
電話番号 082-242-7831
開館時間 24時間
アクセス 広島電鉄原爆ドーム前電停より徒歩約1分
駐車場 無し
URL 広島市公式サイト

「原爆ドーム」で核兵器廃絶と世界平和の祈りを!

1945年8月6日に、広島の方の命や希望、夢までも一瞬にして砕いた悪魔の兵器原子爆弾。当時の惨状は復興と共に変わっていきましたが、被爆当時から本日に至るまで平和への思いが一瞬たちとも揺らいだ事はないでしょう。

被爆当時の形が残されていて、戦争の悲惨さを物語っている建物は、日本全国でも原爆ドームが一番なのではないでしょうか。多くの命が犠牲になった8月6日を決して忘れてはなりません。破壊から復活した広島の方々に尊敬の念を込めて、原爆ドームで平和への祈りを込めましょう。

Thumb「原爆ドーム」って元々は何の建物?名前や残った理由を徹底解説!
広島県の平和の象徴である「原爆ドーム」は元々どんな建物なのかをご紹介していきます。現在の様式...

関連するまとめ

関連するキーワード

Original
この記事のライター
MrPatariro
サッカー、ライブ大好きで全国を飛び回っています。ついでに旅行と観光、グルメも楽しんでいます。

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ