「アレイからすこじま」は潜水艦を間近で見学できる公園!一般公開の時間は?
アレイからすこじまは、国内で唯一、潜水艦を間近で見ることができる海軍公園です。毎週日曜日には艦艇の一般公開があり、予約すれば艦内の見学もできてしまうという、かなり貴重な体験ができる場所でもあります。アレイからすこじまの見所や歴史、駐車場についてご紹介します。
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「アレイからすこじま」は大迫力の海軍公園
アレイからすこじま pic.twitter.com/peQSIDB5ox
— ケト氏 (@90typ1) November 21, 2020
呉市にある、「アレイからすこじま」という公園をご存知でしょうか。この公園は、実は戦艦ファンや旧海軍好きには垂涎ものの、聖地とも言える場所として多くの人が訪れている場所でもあります。この記事では、どうしてアレイからすこじまが聖地と言われているのか、その理由や見所、グルメ情報やアクセスなどについてもご紹介します。
戦艦「大和」も近くのドックで極秘に建造
呉市は、あの戦艦大和を産んだ場所として非常に有名です。呉市には、その戦艦大和を建造したとされるドックが今でも残されていて、さらにこのアレイからすこじまからもすぐにアクセスすることが可能となっています。
戦艦大和や呉と戦争の歴史については、近くにある大和ミュージアムでもたっぷり楽しむことができますので、そちらも合わせて訪れてみるとより深く、アレイからすこじまについても知ることができるはずです。
日本遺産の構成文化財のひとつに登録されている
戦後の呉海軍工廠(現アレイからすこじま)周辺 pic.twitter.com/qj2wTAV8aq
— 魚交 (さめ) (@shark_ishi) November 25, 2020
また、アレイからすこじまは、日本遺産「鎮守府 横須賀・呉・佐世保・舞鶴 〜日本近代化の躍動を体感できるまち〜」という構成文化財の一つとしても登録されています。これには、他にも大和ミュージアムや入船山記念館、先ほどご紹介した戦艦大和を作ったとされるドックなども一緒に登録されていて、呉市内だけでも18箇所登録されています。
「アレイからすこじま」ってどんな場所?
ではまず、アレイからすこじまがどんな場所なのか、という点についてご紹介します。アレイからすこじまは海軍公園、と言いましたが、実際どんなものがあるのか、どんな楽しみ方ができるのか、という点を中心にお話ししていこうと思います。
今は日本で唯一間近で潜水艦を見ることができる公園
まず、なんと言ってもアレイからすこじまは、日本国内で唯一、潜水艦をかなり間近に見ることができる公園として全国的にも名を馳せています。現在の日本では、ここ以外で潜水艦をこんなにも近い場所で見ることができる場所はありません。呉市内であれば、他にもいくつか潜水艦が見える場所はありますが、近さでいうとここが一番です。
潜水艦だけでなく、護衛艦や空母も見ることができますし、護衛艦の一般公開日であれば、中まで入って見学することもできます。一般公開の日は非常に人気が高く、多くの観光客が全国から訪れています。
約300mの車道に沿ったレンガ色を基調にした公園
アレイからすこじまは、公園と言ってもそこまで広大な土地がある公園という訳ではなく、音戸の瀬戸方面に向かう道路と海の間に細長く存在する、歩道と見間違えてしまうような小さな公園です。子供向けの遊具などはなく、ゆったりと散歩できる広々とした遊歩道と東屋、緑で構成された公園となります。
全長は約300mで、赤レンガを基調としているため、アレイからすこじまの目の前にある赤レンガ倉庫の街並みともよくなじみ、目の前には海が広がっているということもあって、見晴らしの良い、散歩にぴったりの公園です。
護衛艦や空母で作業中の隊員が見られる
アレイからすこじまにて
— ワンダバ (@wander_88) July 29, 2016
あぶくま・おおすみ(艦橋だけ)・うみぎり・ひびき・はりま
出入りが激しいあぶくまも戻ってきていました
殆どの艦でまだ作業中、本当にご苦労様です
いせもいるっぽいけど時間が時間なので撮らずに帰宅#呉はいいぞ pic.twitter.com/F6fC1CegJZ
アレイからすこじまが戦艦ファンに非常に人気が高い理由の一つが、至近距離で、護衛艦や空母で作業している隊員の人たちの姿を見られる、というところです。早朝から、日によっては暗くなってからの時間でも、忙しく働いている人たちの姿を見ることで、自衛隊の人たちが日々、日本の安全を守るために頑張っている事実を知ることができます。
双眼鏡を持っていこう!護衛官の主砲も観察できる
アレイからすこじまでこうした姿を見たいと思うのであれば、ぜひ双眼鏡を持っていくことをおすすめします。作業員の姿を見学できるというのはもちろんですが、双眼鏡があれば護衛艦の主砲が見えたり、潜水艦や空母の詳細な姿まで見ることができますので、ファンにはたまらないはずです。
「アレイからすこじま」の海軍本拠地の見所
呉のアレイからすこじまナウ。
— ほーじん (@mic761206) May 4, 2012
戦艦大和を産んだ旧海軍の聖地。時は流れ、今は海自の港に。なかなかの景観でした。 pic.twitter.com/iqBhS0K3
では、アレイからすこじまを訪れた際の見所について詳しくご紹介します。アレイからすこじまはとても小さな公園ですが、それでもたくさんの見所があり、SNS映えするような場所もたくさんあります。中でもこちらでは、特に見学しておくべき場所を3箇所厳選しました。
旧呉海軍工廠(こうしょう)本部前
まず一つ目は、旧呉海軍工廠の本部前です。本部前からは、現在の海上自衛隊呉基地や護岸、魚雷搭載用クレーンなどを見ることができます。特に、アレイからすこじまから見える基地は、「呉造修補給所 工作部」というところで、実際に潜水艦や空母、護衛艦などが停留するところでもあります。だからこそ、アレイからすこじまでは日本で最も近い場所で潜水艦や空母、護衛艦などが見られる、という訳です。
当時造られた花崗岩の護岸は土木学会選奨土木遺産
ちなみに、こちらから見える護岸も、ぜひ注目してもらいたいポイントです。アレイからすこじまの護岸は、実は土木学会選奨土木遺産に指定されています。1895年に築かれたものなのですが、今から100年以上前に作られているにも関わらず、今でもその姿をしっかりと保っています。
これは、当時から土木技術が卓越していた証でもあります。石階段は、今でも波の侵食に朽ちることなく利用でき、桟橋は当時から今の状態のまま、繋ぎ止めの金具が打たれているにも関わらず平らな状態を保っています。当時の技術力の高さを、ぜひ一度じっくりと見てみてください。
旧呉海軍工廠(こうしょう)電気部関係建造物
旧呉海軍工廠電気部が使っていた赤煉瓦の建物
— コーディネーターを許さないクォウジョウチョ (@planetmanager93) February 9, 2015
現在は民間の倉庫になってます pic.twitter.com/GYj445WplN
アレイからすこじまから、道路を挟んで反対側にあるのが、旧呉海軍工廠の電気部が使用していた建物です。呉にある赤レンガ倉庫の一つとして親しまれていて、現在は民間の企業に売却され、普通に倉庫として利用されています。
民間のものではありますが、当然今でも当時のままの姿を保っているため、戦前の呉の姿を垣間見ることのできる、数少ない場所でもあります。
軍港の様子が偲ばれるレンガ造の倉庫群
こちらの赤レンガ倉庫ですが、当時は水雷庫として使用されていたそうです。まさに軍港として、第一線で使われていたことがわかります。かつてはもっと奥行きが長かったそうなのですが、呉は軍港だったということもあってよく空襲に遭っており、この赤レンガ倉庫も空襲によって奥のほうが潰されてしまい、現在の長さになってしまったそうです。
旧魚雷積載用クレーン
最後に、旧呉海軍工廠の本部前にある、短めの桟橋の先にある魚雷搭載用クレーンをご紹介します。これは、当時、潜水艦に魚雷を積み下ろししていたクレーンで、1901年に設置されたものです。イギリス製で、15トンものクレーンとなります。
すぐ目の前には、水雷を保管していた赤レンガ倉庫、そして現在も見ることのできる潜水艦などの姿から、当時の様子を想像するのは難しくないと思います。迫力のある風景を、ぜひ見学して行ってください。
「アレイからすこじま」の立ち入り禁止区域
アレイからすこじまには、普段立ち入り禁止となっている区域があることをご存知でしょうか。公園の北側にある桟橋は、普段は入ることができないエリアとなっています。「普段は」ということは、開放されるときもある、ということを指しているのですが、この立ち入り禁止となっている桟橋についてもご紹介します。
参加しよう!「日曜日の艦艇一般公開」
呉自衛隊の艦船一般公開は毎週日曜だけなんだけれど、「アレイからすこじま」なるビューポイントまで足を伸ばすと結構近くで色々見ることが出来ます(夜はデートスポットだそうな)。 pic.twitter.com/3CxICTLeL0
— KT (@Koretty) August 14, 2014
実はこの桟橋、毎週日曜になると、艦艇の一般公開のために開放されます。毎週日曜になると、一般公開しても問題ない艦艇がこの桟橋付近に停泊し、誰でも自由に、非常に間近で潜水艦や護衛艦などを見ることができるようになっているのです。
艦艇が一般公開されているというのも日本で唯一のことで、毎週日曜日になると、艦艇の一般公開を目当てにした多くの観光客がアレイからすこじまを訪れます。一般公開の日は、写真撮影ができる艦は近くで思う存分撮影ができるので、家族連れだけでなく、戦艦ファンの姿も多く見られます。
事前予約で護衛艦艦内の見学ができる
しかも、事前に海上自衛隊呉地方隊のサイトから予約をしておけば、護衛艦の中を誰でも見学することが可能となっています。どれでも、という訳にはいかないのですが、艦によっては記念撮影ができたり、潜水艦が停泊していればそちらでも写真撮影が可能です。
アレイからすこじまを日曜に訪れることができるのであれば、必ずこちらの見学予約はしておくことをおすすめします。滅多にない機会を、ぜひ最大限活用してください。
潜水艦や護衛艦が間近に停泊していることも?
アレイからすこじまの夜の護衛艦 pic.twitter.com/0AZVaJlvUe
— D-TYPE (@D_TYPE_GTA) November 18, 2020
こちらの桟橋からは、日によって潜水艦や護衛艦を、非常に間近から見学することができます。海上自衛隊は普段通りに活動しているため、見学者のために常に潜水艦や護衛艦がいる、という訳ではないのですが、運がよければ非常にレアな艦を見ることができるかもしれません。
停泊している場所も、日によって異なりますが、運がよければかなり間近で潜水艦などを見ることができますので、一体どんな艦が停泊しているのかを推測しながら訪れると、また新しい楽しみが増えることでしょう。
「アレイからすこじま」観光後に食べたいグルメ
アレイからすこじまを観光したあとは、ぜひ呉のグルメも楽しんで行ってください。呉は、海軍の街として有名であるということもあり、海軍に関連したメニューが非常に多いです。呉のグルメと言われてもぴんとこないかもしれませんが、この機会に知っておくのもいいでしょう。
やっぱり呉市といえば「海軍カレー」
潜水艦の見えるアレイからすこじまの港町コーヒー店さんで呉海自カレーを食す。潜水艦くろしおのカレー。美味し! pic.twitter.com/YXwProJrwt
— Jiri (@Jiritchie) November 22, 2020
呉のグルメといえば、なんと言ってもまずは「海軍カレー」です。潜水艦内では、曜日感覚が全くわからなくなってしまうということから、毎週金曜日はカレーを食べる、というしきたりがあります。それにちなんで、呉でも「金曜はカレーの日」として、さまざまなお店で海軍カレーが提供されています。
しかも、潜水艦ごとにカレーの味が異なっており、呉市の中でもお店によって「潜水艦◯◯のカレー」という風に、提供されている味が異なります。呉市では、各所で海軍カレーが提供されているお店のリストが配布されていますので、それを元に海軍カレーめぐりをするというのもおすすめです。
「港町珈琲店」で絶品メニューを頂こう!
アレイからすこじまでの見学が終わったあとの休憩には、公園のすぐ目の前にある「港町珈琲店」というお店がおすすめです。海軍カレーを始めとして、がんすバーガーや海自定食、愚直たれ丼など、ご当地メニューが豊富に取り揃えられています。
大人向けメニューはもちろんですが、子供向けのメニューもたくさんありますし、離乳食の持ち込み・温めもしてくれるという親切ぶりなので、家族で訪れても安心です。
珈琲やスイーツも美味しいのでおすすめ
ご当地メニューはごはんメニューがやはり多いのですが、店名にあるコーヒーや、コーヒーと一緒にいただくスイーツも非常に充実しています。ワッフルは自家製のもの、ケーキやパフェなどもあって、ランチやディナーだけでなく、カフェとしても非常に優秀です。
港町珈琲店の基本情報
名称 | 港町珈琲店 |
住所 | 広島県呉市昭和町6-17 |
TEL | 0823-27-6855 |
URL | 公式サイト |
営業時間 | 月〜土 11:00〜20:00 日・祝 8:00〜20:00 |
定休日 | 毎週火曜日 |
駐車場 | 無料駐車場あり |
アクセス | 呉駅より音戸倉橋方面行きのバスで15分 →「潜水隊前」バス停より徒歩すぐ |
「アレイからすこじま」のアクセス&駐車場情報
最後に、アレイからすこじまのアクセスと駐車場の情報についてご紹介します。アレイからすこじまは、呉駅から徒歩で行こうと思うと、40〜45分ほどかかってしまいます。また、坂道が多かったり、非常に車の通りが多いということもあるので、訪れるのであれば車か、もしくはバスで行くのがおすすめです。
ここでは、バス・車でのアクセス方法と、車で訪れた場合の駐車場情報についてお話ししますので、事前に必ずチェックしておいてください。
アクセス情報
バスでアレイからすこじまに行くのであれば、呉駅のバスターミナルで音戸・倉橋方面のバスに乗車してください。呉駅を出発して約15分ほどで、「潜水隊前」というバス停に到着します。ここで降りれば、すぐ目の前がアレイからすこじまとなります。
車で訪れる場合は、呉駅バスターミナルを出てすぐの信号を右折します。そのまままっすぐ進んで、大きな道路を突き当たったら、もう一度右折してください。右折したところで、国道487号線に乗ることができますので、そのまま5分ほど道なりに進むと、右手側にアレイからすこじまが見えます。呉駅からは、約10分ほどの道のりです。
駐車場は?
ちなみに、アレイからすこじまには、公園と道路を挟んで反対側に、専用の無料駐車場が用意されています。こちらの駐車場から公園までは、約300mほど離れていますが、一本道なのでそんなに迷うこともないはずです。アレイからすこじまに着くと、看板が出ていますので、その指示にしたがって進んでください。
「アレイからすこじま」の基本情報
名称 | アレイからすこじま |
住所 | 広島県呉市昭和町8 |
TEL | 0823-25-3309 |
URL | 呉市公式サイト |
駐車場 | 無料駐車場あり (8:00〜20:00のみ利用可能) |
アクセス | 呉駅より音戸倉橋方面行きのバスで15分 →「潜水隊前」バス停より徒歩で約1分 |
「アレイからすこじま」で潜水艦を見てみよう!
アレイからすこじまはいいぞ
— UK (@UK_yukei) December 29, 2019
最近潜水艦多いわ~#海上自衛隊 #呉 pic.twitter.com/BQuHpkDVkt
いかがだったでしょうか。アレイからすこじまが、日本国内では非常に貴重な公園であるということが、おわかりいただけたと思います。特に日曜の一般公開は非常に人気が高く、護衛艦の見学などができるというのも他にはない魅力です。
駐車場も完備されていますし、バスで訪れるにもほとんど歩くことがないので、観光にはとてもおすすめです。呉を訪れることがあれば、ぜひ一度はこの一般公開のある日曜日に、アレイからすこじまを見ていってください。