下関「功山寺」は高杉晋作が挙兵した維新発祥の地!御朱印や見所を紹介!

功山寺は幕末に高杉晋作が挙兵した維新発祥の地であり、激動の明治維新の始まりです。国宝の仏殿をはじめには見所がたくさんあります。御朱印や紅葉の美しさは行った者にしかわかりません。今回は功山寺の歴史を振り返りながら美しい紅葉の功山寺を紹介します。

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目次

  1. 1「功山寺」とは鎌倉時代に創建された長府毛利家の菩提寺
  2. 2「功山寺」の観光の見所とは?
  3. 3「功山寺」の参道が色づく紅葉シーズン
  4. 4「功山寺」の御朱印&お守り情報
  5. 5「功山寺」のアクセス&駐車場情報
  6. 6「功山寺」で歴史とその不変の美しさを感じる♪

「功山寺」とは鎌倉時代に創建された長府毛利家の菩提寺

山口県下関市にある高杉晋作が挙兵した地として知られる名刹「功山寺」は、鎌倉時代に建てられた国宝の仏殿、高杉晋作の銅像、志士たちのお墓などがある歴史上貴重なスポットです。

鎌倉時代の創建を伺わせる唐様の美しい国宝の仏殿は必見で、我が国最古の禅寺様式を今に伝えています。功山寺には長府毛利家歴代当主のお墓もあり、歴史を振り返り、在りし日を思いながら境内を巡ることができます。

長府毛利家の歴代当主の墓は、功山寺、笑山寺、覚苑寺の三カ寺に分かれていますが、平成26年12月2日に山口県ではそれらを文化財に指定しました。

明治維新発祥の地

元治元年(1864) 功山寺において、高杉晋作、回天の決起・挙兵により歴史は大きく動き出し、やがて明治維新を迎える事になります。回天の挙兵は、長州藩が尊攘になり, 薩長同盟の下地ができるきっかけを作った歴史的にも重要なものでした。

そしてこの決起・挙兵により我が国は明治維新へと突入して行き、歴史を大きく動かすことになります。功山寺はまさに明治維新の発祥の地と言えるのです。

日本最古の禅寺様式を残す

日本最古の禅寺様式を残す功山寺ですが、それは歴史的に見ても価値があるもので、禅寺様式は鎌倉時代初頭に栄西禅師が中国南宋から禅宗の請来とともに新しい建築様式と日本に持ち込まれたものです。

それまでの日本の神社などは太い柱が特徴でしたが、禅寺様式は木割が細く繊細なのが特徴です。一方で、軸部はこれまでの長押に代えて貫を使用することにより強度を高めていて強度的には従来のものと遜色はありません。天災の多い日本で先人達の高度な技のおかげで、国宝が守られてきたと言えます。

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「功山寺」の観光の見所とは?

功山寺は何度も歴史の舞台になった場所で、毛利元就に追われた大内義長が自刃した寺でもあります。明治維新では、高杉晋作が決起・挙兵した地でもあり、境内には馬に乗った高杉晋作の像があります。歴史上、重要な場所であり、観光の見所としてもたくさんの魅力があります。

また、功山寺は、下関市では随一の紅葉の名所として知られていて、秋になると山門から別世界のような紅葉のトンネルが続きます。功山寺の歴史を知ればなおさら紅葉の光景が美しく感じられることでしょう。

さらに功山寺の見所に湧水があります。昔から延命の水として知られ、大内義長、高杉晋作や維新の志士達、小泉純一郎元首相も訪問の際に飲まれたことがある名水です。

伝統的な禅宗様の美しさを保つ仏殿は国宝

「功山寺」は鎌倉時代に創建された寺院で、創建とほぼ同じ時期1320年に建立された仏殿は美しい禅宗様式で国宝に指定されています。日本の歴史の中で、国内最古の唐様建築の仏殿といえば鎌倉の国宝「円覚寺」の舎利殿と並び仏殿建築として貴重で有名な歴史的価値の非常に高い建造物です。

室町時代の傑作とされる千手観音像

我が国における千手観音信仰は天平時代まで遡ると言われています。古くから多くの人々に信仰されて来た千手観音ですが、功山寺にある国宝仏殿の本尊である千手観音は室町時代の作で、大慈大悲・広大無辺の心の暖かい眼差しで守ると伝えられています。

功山寺にある千手観音の特徴は、玉眼の目尻をつり上げきっちり結んだ唇と端正で写実的な像が印象的で、檜材の寄木造りで、頭頂に仏面、天冠上に11面の菩薩面を配し、寺伝では京仏師雲渓作と言われています。

天井に広がる石楠花の絵

国宝仏殿には室町時代の傑作とされる千手観音像が安置されていて、そばには二十八部衆のうち23躯が配置されています。それら23躯は檜材の寄木造りで岩座の上立ち、阿修羅像、吉祥天、神母天、五部浄、婆薮仙人などの尊名は判るが、多くの持ち物、手首などは既に失われています。

そして、その天井には、石楠花の絵が描かれており、シャクナゲ寺とも呼ばれていました。明治時代の画家丸山晩霞(1867-1942)の手によるものです。地元に貢献したいと願っていた下関出身の評論家であった横山健堂と懇意だったことから石楠花の絵に着手することになりました。

ここ功山寺で高杉晋作が挙兵した(回天義挙)

元治元年(1864)12月15日夜半に決起し遊撃隊、力士隊を率いて、高杉晋作は挙兵しました。かつて馬関と呼ばれた下関市長府にある功山寺、この寺から幕末動乱の幕は開かれました。回天義挙とも呼ばれます。当初、高杉晋作には同調する者がおらず、奇兵隊らに対し必死の説得を試みています。

その結果、唯一晋作と生死をともにする覚悟をもっていた伊藤俊輔(伊藤博文)だけが力士隊30名を率い決起を決意し、その後他藩脱藩浪士の集まりである遊撃隊50名がこれに加わり挙兵することになったのです。

高杉晋作ら正義派の長州藩諸隊が俗論派打倒のために決起

禁門の変・馬関戦争の後、長州藩は存亡の危機に見舞われ、攘夷を志向しこれまで藩制を指導して来た長州正義派とそれに反対する俗論派らの争いが激化します。次第に俗論派らが藩政を牛耳ると正義派らは処罰され、追い落とされて行きます。

高杉晋作ら正義派の長州藩諸隊はこの動きに剛を煮やし、決起して俗論派の萩藩政府を打ち破ることを決意、決起に至りました。この決起では、長州の正義派諸隊は俗論派の萩藩政府につき高杉晋作ら正義派諸隊と戦うという歪な関係にもなったのです。

境内の高杉晋作の銅像は幕末・維新ファンの人気スポット

吉田松陰同様、明治時代を大きく動かした立役者である幕末志士、高杉晋作の銅像が建つ挙兵を決意した功山寺は幕末・明治維新ファンには聖地と呼ばれています。ここで挙兵が行われていなければ明治維新は遅れていたと言われ、この決起をきっかけに国を揺がす時代の大きなうねりが功山寺から始まりました。

市指定有形文化財である山門

功山寺の山門は1773年に建立され形式は三間三戸二重門、屋根は入母屋造りの本瓦葺で見事な反りを見ることができます。山門はこれまで幾どどなく修復されてきました。特に長享元年(1487)暴風雨で倒壊した山門を、安永2年(1773)10代藩主毛利匡芳が再建したのは歴史的に見ても貴重なものと言えるでしょう。

季節ごとに違う表情を見せる建築物の素晴らしさは言葉では表現できないくらいです。2013年~2015年にかけて久しぶりの大修理が行われ、今また優美な姿を見ることができます。現在、功山寺の山門は下関市指定文化財に認定されています。

周防・長門両国の戦国大名「大内義長」の墓も

周防・長門両国の戦国大名「大内義長」は、豊後の大友宗麟の実弟で大内義隆の猶子となり、大内氏の家督を継いで義長と名を改めたの家督を継いで義長と名を改めました。

大内義隆が家臣の陶隆房(後の陶晴賢)が厳島合戦で毛利元就に敗れて討死すると、毛利氏が周防、長門へと侵攻し義長は且山城に籠もって戦うが敗れ、功山寺の仏殿にて自刃し大内氏は滅亡しました

功山寺にはそうした大内義長のお墓が今も残っています。義長の死により西国の名門大内氏は滅亡し、この地は毛利氏の支配下となりました。

「功山寺」の参道が色づく紅葉シーズン

元応2年(1320)に開かれた曹洞宗の寺院である功山寺は、建築美では大変貴重な日本最古の禅寺様式で、長府毛利家の菩提寺、毛利軍に敗れこの地で自決した大内義長の墓、幕末の三条実美らの五卿潜居や高杉晋作の決起・挙兵の舞台ともなった場所です。

激動の歴史の狭間で揺れ動いた功山寺ですが、ここは今は静かに紅葉のスポットとしても有名になり、秋になると大勢の観光客が訪れる観光名所になりました。ここからは紅葉シーズンを迎える功山寺の魅力に迫ります。

境内に生える大きなカエデの木

幕末から明治維新と高杉晋作が維新回天の挙兵をした歴史的な場所として知られる功山寺の総門から山門に続く、境内に生える1本1本のカエデの木は非常に大きく、国宝仏殿とのコントラストはまさに絶景です。山門から一歩足を入れた瞬間、燃えるような秋一色の紅葉を是非、鑑賞していただきたいです。

紅葉と仏殿の美しいコントラスト

山門を潜り抜けて目の前に広がる功山寺の紅葉の素晴らしさ、その風情は言葉では言い表せないほどです。真っ赤に燃えるような色を見せる紅葉と国宝の仏殿のコントラストは深まり行く秋の趣をしみじみと感じさせます

時代に翻弄されて亡くなって行った者たちの思いを知れば知るほど、この紅葉の色が胸を打つ気さえして来ます。

見頃は例年11月中旬から12月上旬

功山寺の紅葉は山門から続く赤・緑・黄の美しいコントラストが楽しめることでも有名な、功山寺の紅葉の見頃は他の紅葉の名所と比べて遅いのが特徴で、11月中旬から12月上旬になります。この時期になると秋の深まりを感じるために地元や九州から訪れる観光客も増えてきます。

紅葉が意外と遅いことでも有名

功山寺の紅葉は、特に遅いことで有名ですが、その理由は木が多いことから全体の木々に太陽の光が差し込みにくいため色付きが遅いとされています。そのため他の名所の紅葉を楽しんでから功山寺の紅葉を愛でることができ、長い期間紅葉が楽しめるので人気があります。

功山寺の紅葉は複雑な色合いが楽しめるスポットとして山口県内でも屈指の名所になっています。見頃の時期に山門に入るとそこはもう別世界です。桜の時期もおすすめですが、是非、紅葉の時期にお越し下さい。
また恒例の春と秋のライトアップは大人気で来る者たちを魅了し続けています。

「功山寺」の御朱印&お守り情報

鎌倉時代の創建で国宝の仏殿がある曹洞宗長府毛利家の菩提寺、功山寺の御朱印&お守り情報をご紹介します。昨今の御朱印ブームで若い人も多く神社・仏閣に参拝する様になりました。御朱印は各神社・仏閣で個性豊かな物ばかりなので各地の御朱印を集める人も多くいます。

ご存知のように「御朱印」は、神社や寺院において、参拝者に向けて押印される印章・印影の事で、押印の他に、参拝した日付、寺社名・御祭神・御本尊の名前などを墨書きするのが一般的です。最近では各神社・寺院で独自の御朱印帳も発行しているので、それと合わせていただくのが思い出になります。

御朱印は本堂右手の寺務所で頂ける!

功山寺の御朱印は、本堂右隣の納経所でいただけます。ここ功山寺は、山陽花の寺二十四か寺であり巡礼する方には大事な札所になります。御朱印はその時対応する方の字の癖もあるので、毎回同じものとは限りません。そうした意味でも同じ神社であっても御朱印が異なるので旅の思い出になります。

功山寺の御朱印は重みのある書体が特徴で力強さを感じられいただくことでパワーが授けられた様な気にさせてくれます。なお、功山寺の初穂料は300円で、初穂料を納めた上で御朱印をいただくことになります。

お守りやお土産も買える!

功山寺では御朱印だけでなくお守りも購入できます。また功山寺周辺にはお土産屋、カフェ、雑貨店などもあるので記念になるお土産を選んではいかがでしょう。

国の伝統的工芸品に指定されている山口の漆工芸・大内塗は、およそ600年前に栄華を誇った大内文化の名残りをとどめる優雅な絵模様と堅牢で退色しないのが特徴です。特に大内人形は土産品として人気の高い商品です。また思い出を形にしたオーダーメイドで大内塗製品を注文する方もいるそうです。

オリジナルの御朱印帳もおすすめ!

中国三十三観音霊場である功山寺の御朱印帳は国宝の仏殿、楼門と紅葉の柄が紺地に映えていて色鮮やかです。御朱印をいただく時に特に御朱印帳の指定はありません。以前購入した他の神社の御朱印帳でも構わないのですができれば、功山寺で御朱印をいただくのなら一緒に御朱印帳を購入してはいかがでしょう。御朱印がいただける時間帯は9:00~17:00までです

「功山寺」のアクセス&駐車場情報

功山寺までのアクセス方法と駐車場情報についてまとめておきます。参拝に行かれる方は参考にして下さい。アクセス方法は電車&バスか車の2通りになります。

アクセス情報

JR下関駅からバスで23分またはJR長府駅から下関駅行きバス約10分、「城下町長府」で下車して徒歩10分です。車を利用する方は、中国自動車道下関ICから約15分です。

駐車場は?

残念ながら、功山寺には車を止められる場所はあまりありません。そのため近くにある有料駐車場を利用することになります。功山寺の道路の向かい側に下関市立歴史博物館の駐車場があり、1時間100円、最大で1000円です。

城下町長府を散策するなら国道9号線沿いに長府観光会館の無料駐車場がありますから、こちらの利用をおすすめします。

「功山寺」の基本情報

名称 功山寺
住所 山口県下関市長府川端1-2-3
電話番号 083-245-0258
営業時間 書院見学 9:00~17:00(無休)
料金 大学生以上300円、中・高生100円、小学生以下は無料
URL 公式サイト

「功山寺」で歴史とその不変の美しさを感じる♪

功山寺は日本最古の禅寺様式を残しており、昭和28年には国宝に指定されています。幕末に高杉晋作が80名の同志を集めて決起した寺として知られています。歴史的な建造物と幕末維新の胎動を感じるられる功山寺は紅葉も見事で不変の美しさを感じることができます。

功山寺の山門から続く紅葉の様子は県内随一と言われ、歴史と伝統、自然の中で愛でる紅葉は静かで落ち着くスポットとして多くの人から親しまれています。

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この記事のライター
MASA
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