島根「津和野城」はリフトで巡るかつての天空の城!雲海の絶景も必見!
眼下に広がる雲海を観られる天空の城は島根にもあります。その名は津和野城、山陰の小京都として観光地なっている津和野には現在津和野城跡が残され、その歴史はなかなかのものです。頂上までの道のりにはリフトが便利です。名城スタンプ、御城印情報も合わせてご紹介します。
目次
島根の「津和野城」は津和野を一望できる天空の城跡
おはようございます!
— 津和野町観光協会 (@tsuwanok) February 16, 2019
真冬には珍しく津和野に雲海が出てます☁️☁️
津和野城も天空の城に✨ pic.twitter.com/pqhYgmcLXd
天空の城という呼び名を知らしめたのは竹田城跡かもしれません。ですが、日本には天空の城が複数存在するのをご存じですか。その一つが津和野の町を眼下に捉える事の出来るこの津和野城跡です。運が良ければ雲海が発生し雲の絨毯を観る事も出来ますし、今も残る石垣には歴史の痕跡を感じる事が出来ます。
本丸までの道のりをゆっくり歩いて上るもよし、リフトで景色を楽しみながら上がるもよし。城跡ですが、津和野の町を別角度から楽しめる穴場観光スポットとして注目されています。
津和野の町を展望するのに最適の場所
今日も良い一日で、ありますように。
— 与六@城巡り・カメラからのキャンプ覚醒🏕❕ (@yamashiro2017) June 20, 2020
津和野城から見た風景#ファインダー越しの世界 pic.twitter.com/5rqavzudXh
津和野城、別名は三本松城あるいは一本松城とも呼ばれたお城です。そんな津和野城跡のある霊亀山の標高は大凡360mであり、頂上付近には津和野の町を眺めながら休憩できるようにベンチなども設置されています。季節によって色付く街並みを撮影できたり、秋の早朝であれば雲海も楽しむ事が出来ます。
津和野町ってどんな場所?
旅番組や旅行ガイドで紹介される津和野は「山陰の小京都」と呼ばれています。それは津和野の街並みに掘割や白壁が続き、歴史を感じさせるものだからです。
水路には鯉が泳ぎ、景観もいい事から度々ミステリー作品の舞台としても登場します。行った事がなくとも、気付かずにミステリードラマ等で目にしている可能性のある土地と言えます。
津和野。森鴎外旧居。 pic.twitter.com/XSADR7OuNq
— yohta (@Yosuke_OHTA) September 22, 2015
加えて、文豪であった森鴎外氏の出身地でもあり、旧宅がそのまま残っています。森鴎外の歴史を辿るのでしたら、ここと合わせて記念館の方にも足を運んで頂ければと思います。
名称 | 森鴎外旧宅 |
住所 | 島根県鹿足郡津和野町町田イ230 |
電話 | 問い合わせ先(森鴎外記念館) 0856-72-3210 |
アクセス | 津和野駅より石見交通バス鴎外旧居・津和野温泉行きで7分 「鴎外旧居前」下車、徒歩2分 |
営業時間 | 9:00~17:00 |
定休日 | なし |
駐車場 | あり 30台 |
URL | 公式サイト |
「津和野城」の歴史と概要について
ここからは軽く津和野城の歴史をご紹介いたします。城主は大凡3つに分けられ、合計すると560年26代にも渡っていますから歴史もかなりなものです。なお、出典により多少の誤差があるかもしれませんが、その辺は柔軟にお願いします。
永仁3年(1295年)に築城
山肌の石垣っていいよなぁ#津和野城 pic.twitter.com/mzkvnxtoQ7
— 🏯ひるとん🏯 (@Hilton_hakata) October 2, 2020
永仁3年(1295年)は津和野城の築城を開始した年になります。当時の地頭であった吉見氏の手によるもので、完成までには約30年かかっています。城の構造自体は典型的なものでしたが、大きく破壊される事もなく長くその形を留めます。
吉見家は14代319年にも渡ってこの城を保有しましたが、関ヶ原の戦い以降は吉見家が敗北したことにより領土が奪われ、新たな城主・坂崎直盛によって手が加えられる事となります。
標高367メートルの霊亀山に築かれた山城
島根県津和野町。
— Akimo (@nature1118_life) September 11, 2020
桃源郷のような場所でした。
山が美しくて去るのが惜しい。 pic.twitter.com/TMg0iKaG93
山城は周囲を見渡せて容易に上ってくる事が出来ない為、戦の多かった戦国時代には多く見られる城のタイプです。ですが、時代と共に武器が変わり兵器が加わると、それだけでは不十分でした。
そこで坂崎氏が津和野藩職についたおり、この津和野城を大改修します。より強固なものとする為、出丸を造築したり、2の丸にも天守閣を造るなどして強化します。しかし、その後あらぬ嫌疑をかけられた坂崎氏は自害し、時代の流れと共に廃城の道を辿ります。坂崎氏がこの城を手にしていたのはたった16年間だったと言います。
明治時代に廃城し石垣や堀を残して解体
皆様、本日も一日お疲れさまでした。仕事終わりました。今日はあまり忙しくなかったです。帰ったらカメラの手入れしよう。写真は津和野城・南櫓門石垣です。 pic.twitter.com/3oYzn1UhWX
— はじめ (@ctiaTVKPa58hJZw) August 10, 2020
坂崎氏の後を受けたのは亀井氏でしたが、明治を迎えると城自体の意味を失ってゆきます。それでも麓には藩庁が建てられたのち櫓も建築設置されましたが、明治4年(1871年)には廃城が決定し、建物は壊される事になりました。
ただ、歴史的価値も鑑みて石垣や郭の形は保存される事となり、今に至ります。現在は国指定の史跡として観光名所にもなり、平成19年(2007年)には日本100名城にも選ばれています。津和野城の立地が良かった事で天空の城の条件を満たした事も観光スポットとしての価値が高かったと言えるでしょう。
山麓には馬場先櫓や物見櫓が現存
津和野城で見逃しやすいとこ
— しろめし@旅しがち (@shiromeshi46) August 9, 2020
「物見櫓と馬場先櫓」
麓のロープウェイのりばの近くにあって目には入るけど現存遺構とは思わないでスルーしがち
藩主は物見櫓の2階から津和野名物の鷺舞を見てたらしいよ pic.twitter.com/8icNEWVBQL
津和野城の麓には亀井氏が藩主になった折に建てられた櫓が今も残っています。櫓とは言え、そこまで高いものでもない為見落としがちですが、これも立派な歴史遺産です。
馬場崎櫓は外部漆喰仕上げとなっており、一度藩邸が火事で消失しているらしく、その後に再建されたものではないかと言われています。加えて物見櫓についても再建の可能性は拭えませんが、位置は変わっていないことから旧津和野藩の面影を残す貴重な歴史的建物と言えます。
津和野城跡へのアクセスは観光リフトが便利
津和野城跡観光リフト pic.twitter.com/TcbnGub5Iq
— 《🌲ま え じ🌆》 (@e232_maeji) August 12, 2019
櫓を見た後はいよいよ津和野城跡へ向かう訳ですが、手軽に向かいたいのであればこちらの観光リフトが便利です。往復700円で山頂近くまで約5分で運んでくれます。季節によっては紫陽花や桜、紅葉なんかを移動中に楽しむ事が出来ます。
山道ルートに関しては体力に自信のある方でしたら上る事自体は難しくありません。ただ、一部の噂では「ほら貝の音が聞こえた」とか「足音が付いてくる」等のゾッとするお話を聞く事もございます。リフトもリフトでスリルを感じる方もいらっしゃいますが、どちらをとるかはお任せいたします。
名称 | 津和野城跡観光リフト |
住所 | 島根県鹿足郡津和野町 後田イ477 |
電話 | 0856-72-0376 |
アクセス | ・津和野駅から徒歩23分 ・津和野駅から県道13号経由にて車で6分 |
営業時間 | 9:00~16:30 ※下りの最終は16:20 |
定休日 | 12月1日~2月末までの平日 |
料金 | 大人 700円(往復)/400円(片道) 大人団体(20名以上) 600円(往復) 障がい者割引料金 600円(往復) 小学生以下:500円(往復) 300円(片道) 子供団体(20名以上) 400円(往復) 障がい者割引料金:400円(往復) |
駐車場 | 30台 |
URL | 島根県西部公式観光サイト |
「津和野城」の観光ポイントを解説!
津和野城跡となっている現在ですが、山城であった事もあり上からの景色は抜群です。標高367メートルの霊亀山からの景色は遮るものがなく、城下の街並みや霊峰青野山を正面に捉える事ができます。
そんな津和野城跡からの観光ポイントを6つに分けてご紹介いたしましょう。雲海を望むのであれば、朝早い時間がベストです。徐々に晴れていく雲海の姿を撮るのも素敵です。この辺について知りたい方もご一読いただけたらと思います。
①雲海に浮かぶ幻想的な姿はまさに天空の城
津和野来て、はじめて雲海みれたー!よき! pic.twitter.com/WTLIvYlJYh
— ケンタオオエ (@moon_schaeffer) November 4, 2019
城跡から見える景色の中でとっておきなのが、こちらの雲海です。雲海・天空の城と言えば竹田城が有名ですが、津和野城跡も運が良ければこの雲海を観る事が可能です。その際は朝早くの登城が必須となりますが、通常ですとリフトは動いておらず自力で頂上を目指さなければいけません。
ですが、ご安心下さい。期間限定でリフトが運行する季節がございます。本年度(令和2年)ですと、10月25日から11月22日までの土日祝日のみ7:00から運行していますので、この期間に天空の城な一枚を狙ってカメラを構えてみては如何でしょうか。
②観光リフトに乗ってかつての城塞の面影を発見
巨大な堀切みたいになってるぞ。百名城スタンプ押印! (@ 津和野城リフト in 津和野町, 島根県) https://t.co/JICPla2f9s pic.twitter.com/xldtwLvy2S
— 大神【箕輪衆 尾州中将】信貫 (@wolf8810) August 20, 2016
通常津和野城跡へ道のりには2つのルートがあります。1つは自力で山を登る登山ルート、そしてもう一つはこの観光リフトを活用する方法です。このリフトに乗る事で頂上までの時間短縮が可能となっています。
加えて、登山ルートでは見る事の出来ない津和野城独特の城壁の造りなどを想像しながら上る事ができます。見える石垣を元に、敵軍だったら苦労しそう等の思考を働かせ、城跡ならでは良さを楽しんで下さい。
③豊かな自然が広がる本丸跡までの遊歩道
リフトを降りてのち、津和野城本丸のあった頂上までは大凡片道15分程です。道のりに関しましては一応遊歩道になっていますので、運動靴であればそう苦労する事はありません。
ただし、ヒールやサンダルですとさすがに厳しいです。目的地がここだと判っている場合は動きやすい靴で訪問するのがベストと言えるでしょう。周辺には柵がありますが、景色を見る際はご注意下さい。
④紅葉シーズンは山上も彩りあざやかに
津和野城 pic.twitter.com/aDlGvVzdYn
— バチ (@batimasaki) November 17, 2019
津和野城は自然が多い山城だけあって秋はとても観光に適しています。山の緑が赤に変わり、いつもと違った津和野城跡の姿を写真に収める事が出来るからです。リフトの早朝運行が行われるのも秋ですから、このシーズンに雲海の切れ間から見える紅葉を楽しむのもオススメです。
⑤国指定史跡の城跡を探索
津和野城は迷路のようだ。 pic.twitter.com/ztfp14UOEB
— 真庭ふしぎ@風来人 (@fusigi_plants) January 12, 2020
石垣や城壁の形を見れば、城好きの方であればおおよその城の構造を理解する事が出来るとされています。建物は残っていませんが、この石垣の上に櫓が立っていたらこちら方向の進軍はまる見えだとか、この急勾配では攻めるに難しく防衛するのに勝手がいいだとか、想像し始めると止まりません。
ここまでマニアでなくとも築城の大変さや石垣の高さから相手に与える威圧感は見ただけでも伝わる事でしょう。そんな歴史の片鱗を間近で味わってみて下さい。なお、現存している石垣は日本100名城スタンプの絵柄にもなっています。
⑥眼下に広がる津和野の町を展望
津和野城の天空のベンチその2。こっちの方が眺めがいいねー
— かずあ (@KAZ_Aizawa) September 21, 2020
ロープもあって安心。 pic.twitter.com/48p2DLzgUh
歴史にそれほど興味がないという方は開き直って景色を楽しんでみては如何でしょうか。設置されたベンチからの眺めは少しだけお殿様気分になれるかもしれません。
お昼時ですとここでお弁当を食べてもよさそうです。自然の空気に触れて、帰りは体が軽くなっていたらいいですね。ただし、ゴミはポイ捨て厳禁です。ちゃんと持ち帰りましょう。天空の城にゴミがあったら、後続の観光者達はげんなりしてしまいます。
「津和野城」の御城印&スタンプ情報
皆様は御城印というものをご存じでしょうか。お城好きな方でしたら、すでにスタンプ帳の方はお持ちになっているかもしれません。けれど、御城印はスタンプ帳とはまた違います。御城印とは神社・仏閣で頂ける御朱印と同じようなもので、来城記念となる記念カードのようなものです。
とは言え、御朱印の様に直接書いて頂けるものではなく多くは印刷されているものを頂く形となっています。現在は通販でも御城印帳が販売されており、中は蛇腹のクリアホルダーの様になっていますので、集める際は一冊購入しておく事をおススメします。
スタンプに代わる登城証明として人気
国吉城の、続100名城スタンプ、登城証明書、御城印、御城印帳をゲットです。(^O^) pic.twitter.com/i0QIVyBAce
— 真下昌景@刀竜門 (@touryumonbasara) September 1, 2019
駅などの記念のスタンプを押したはいいけれど、インクが薄かったりうまく押せなかったりしてがっかりした経験はありませんか。そんながっかりを解消してくれるのが、新たに出来たこちらの御城印サービスです。
先程も書きました通り、印刷されているものが多く、かすれの心配はございません。家紋がデザインされていたりと割とかっこいいものが多いのが特徴です。料金は平均300円ほどかかるとされていますが、登城記念にここ数年で認知され、従来のスタンプ同様に人気が出てきています。
名城スタンプはリフト茶屋に設置されている!
先週の広島~山口の旅で押したスタンプは4つ(๑•̀ㅂ•́)و🏯広島城・岩国城・萩城・津和野城#はなぴこ旅日記 pic.twitter.com/T0jIAsK4TL
— はなぴこ (@fukuneko8790) March 25, 2017
日本100名城のスタンプ帳をお持ちの方で津和野城に来られた際はリフト茶屋にお立ち寄り下さい。こちらに先程紹介いたしました石垣デザインのスタンプが設置されています。日付は自分で記入となりますが、66番に津和野城が設定され、スタンプを押せるようになっています。
津和野城の御城印は?
俺が集めた島根の格好いい御城印みてくれ... pic.twitter.com/3YLDJWLItN
— れいっと (@leitto52) August 4, 2020
では津和野城の御城印はどこで出に入るのかですが、残念ながら現在のところ公式が販売しているものは見当たりませんでした。ただし、通販にて城郭模型作家の方が紋と想像復元した模型の写真を添えた御城印を製作販売されています。
検索するとすぐ見つかるかと思いますので、どうしても行った証として手に入れたいのであれば購入するとよいでしょう。御城印自体がまだ新しいもので2019年からのサービスであり、もしかするとまだ追い付いていないとも考えられます。
名前もまちまちで「御城印」の他、「登城記念御朱印」「御城朱印」と呼ばれているところもあります。始まりは松本城らしく、今では限定のものから複数パターン展開しているお城もあるようです。
津和野城は残念でしたが、今後発売される可能性もゼロではありません。まずはあるお城から攻めてみては如何ですか。観光案内所やお土産屋さんでの販売が中心です。
「津和野城」のアクセス&駐車場情報
津和野駅からすぐ近くではありますが、念の為ここからは天空の城・津和野城へのアクセス方法及び駐車場の有無についてをご紹介しておきます。
なお、観光で山口方面から津和野に来られる際は歴史情緒を存分に味わう事の出来るSLやまぐち号を利用すると更に楽しめるかと思います。駅スタンプや乗車スタンプなども記念に押すと、旅の思い出の一つになる事でしょう。
アクセス情報
津和野駅より徒歩およそ23分の道のりですが、歩くのが苦手あるいは体が不自由な方には結構辛いかと思いますので、バスルートもご紹介しておきましょう。
津和野駅付近からのバスですと「野広橋~堀庭園行き」あるいは「野広橋~温泉行」のバスに乗ると便利です。前者であれば「森」で下車、後者であれば「高校前」で下車する事で観光リフトまでの歩く距離が5分程度で済むようにます。
ちなみにリフトを使わず山道を歩いて上りますと、健脚な方でも大凡40分はかかると言われており、途中急勾配になる場所もございます。
一部現在は補強の為に柵や網が張られいたり、通行止めになっている部分もあるのだそうです。いけないルートでは決してありませんが、基本は観光リフトを利用する事をおススメさせて頂きます。
駐車場は?
リフト乗り場には30台までの駐車スペースが確保されています。大型車求められるとの事なので、観光時は心配ありません。
「津和野城」の基本情報
名称 | 津和野城跡 |
住所 | 島根県鹿足郡津和野町後田477−20 |
電話 | 0856-72-0376 |
アクセス | ・津和野駅より徒歩23分 ・津和野駅から県道13号経由にて車で6分 |
駐車場 | あり ※観光リフト乗り場にもあり |
URL | しまね観光ナビ |
「津和野城」でかつての天空の城を体験しよう!
津和野の鯉に混じってナマズがいた。#津和野 #鯉 #ナマズ pic.twitter.com/wt75COz5NI
— あーちゃんのパパ (@astra28659) March 29, 2020
天空の城は竹田城だけではなかったと初めて知った方も多いのではないでしょうか。よく考えれば、山城自体は雲海が出る条件を満たす可能性を秘めており、調べてみるとこの他にもまだ4つ程期待できる城がありました。
そんな中でも城下町も楽しめる津和野城は上っただけでは終わらず、上から楽しんだその後は城下で白壁や鷺舞といった山陰の古き街並みを観光する事が出来るおすすめスポットです。
名前もまちまちで「御城印」の他、「登城記念御朱印」「御城朱印」と呼ばれているところもあります。始まりは松本城らしく、今では限定のものから複数パターン展開しているお城もあるようです。
津和野城は残念でしたが、今後発売される可能性もゼロではありません。まずはあるお城から攻めてみては如何ですか。観光案内所やお土産屋さんでの販売が中心です。