2020年11月24日公開
2020年11月24日更新
島根「太皷谷稲成神社」へ千本鳥居を潜って参拝!御朱印やご利益を解説!
島根の「太皷谷稲成神社」は出雲大社に次いで県内2番目の参拝者数を誇る有名な神社です。お供えに油揚げとろうそくを持参したり、夏には流しそうめんが行われたりするなどユニークな一面もあります。「太皷谷稲成神社」の御朱印やご利益、駐車場情報を詳しく解説します。
目次
日本五大稲荷の1つ「太皷谷稲成神社」
島根県にある「太皷谷稲成神社」(たいこだにいなりじんじゃ)は、日本五大稲荷のひとつに数えられている神社です。島根県の最西端にある街である津和野町にあり、商売繁盛や五穀豊穣を願って多くの人が参拝に訪れます。お祀りされている神様は「稲成大神」と「熊野大神」ですがどちらも女性の神様です。
「稲成大神」は宇迦之御魂神(うがのみたまのかみ)という女性神で、「熊野大神」は伊弉冉尊(いざなみのみこと)という女性神がお祀りされています。「いなりじんじゃ」と聞くと、お守りなどの授与品も狐をモチーフにしたものが多いため神様は狐だと思われがちです。しかし、実際は狐はお祀りされている神様ではなく神様の使いです。
日本唯一の稲成神社
「太皷谷稲成神社」は日本で唯一の「稲成神社」として有名です。どんな願い事も叶うご利益があるともいわれています。これは「太皷谷稲成神社」がある地域を治めていた津和野城の殿様が「願望成就のご神威が高いお稲荷様だ」といったことに由来すると伝えられています。
「太皷谷稲成神社」の由緒やご利益は?
島根県にある太皷谷稲成神社の鳥居。#島根県 #鳥居 #太皷谷稲成神社 #神社 #紅葉 pic.twitter.com/3HDuzvUcpI
— 前畑温子 (@Cocoa___cocoa) October 23, 2020
「太皷谷稲成神社」は島根県西部の津和野町にある全国的にも有名な神社です。「太皷谷」は江戸時代に時刻を知らせる太鼓が鳴り響いていた谷間であったことから名づけられました。また、社名が「稲荷」ではなく「稲成」であることにも注目が集まっています。「太皷谷稲成神社」の由緒やご利益についてご紹介します。
始まりの安永2年
「太皷谷稲成神社」の始まりは安永2年(1773年)のことです。藩主の亀井矩貞(のりさだ)が津和野城の鬼門にあたる北東に藩の鎮護と藩に住まう人々の安寧を祈願して建てられました。以後廃藩されるまでは歴代の津和野藩主によって厚く崇敬され、廃藩後も地元の人を中心に多くの人が訪れました。
また、戦後の昭和40年代から50年代にかけては「津和野観光」が流行となり、「太皷谷稲成神社」を参拝する人も増えたと伝えられています。最近では島根県で出雲大社に次いで2番目に参拝者が多い神社として有名です。春と秋に行われる例祭のときには多くの参拝者が訪れます。
「津和野のおいなりさん」の由来
太鼓谷稲成神社、津和野のおいなりさん。
— らた丸 (@15ratatouille_Y) August 1, 2020
小吉を引きました。#津和野 #太鼓谷稲成神社 pic.twitter.com/plg2mn1VOZ
「津和野のおいなりさん」という異名をもつ「太皷谷稲成神社」ですが、御祭神が京都にある「伏見稲荷大社」から分け御霊を勧請して祀ったことからそのように呼ばれています。
京都の伏見稲荷大社、茨城の笠間稲荷神社、宮城の竹駒神社、佐賀の祐徳稲荷神社とともに日本五大稲荷の一つに数えられています。そのため、商売繫盛や良縁を求めて多くの人が参拝に訪れます。
かつては「熊野神社」と呼ばれていた
「太皷谷稲成神社」は慶應3年(1867年)に津和野の乙女山に鎮座していた熊野権現社(くまのごんげんしゃ)を遷して相殿となっていた時期があります。そのため、かつては「熊野神社」と呼ばれていました。しかし、1927年に「稲成神社」と改め現在に至ります。
大願成就の神社「5つのご利益」
大願成就の神社ともいわれている「太皷谷稲成神社」には「5つのご利益」があるといわれています。そのご利益とは五穀豊穣、商売繫盛、海運厄除、福徳円満、願望成就です。稲成神社ですので、農業や商売がうまくいき幸せや財産に恵まれるといったご利益が多いです。
失せ物が出てくるご利益
太皷谷稲成神社に伝わる「失せ物探し」の伝承をイラスト付きで解説しております。
— 津和野町観光協会 (@tsuwanok) January 7, 2020
これを知れば太皷谷稲成神社に行ってみたくなりますね😁#探しものは何ですか#見つけにくいものですか pic.twitter.com/f0ilPvJmod
「太皷谷稲成神社」の有名なご利益のひとつには「失せ物が出てくる」というご利益もあるといわれています。これは京都の伏見稲荷大社から「お稲荷さま」をお迎えした直後に起きたというエピソードに由来しています。お城の蔵の番をしていた男が蔵の鍵をなくしてしまい、1週間以内に探し出すよう命じられました。
そこで「太皷谷稲成神社」に7日間休まず参拝して祈願したところ、期日の7日目になって蔵の鍵が無事みつかったといいます。このエピソードを聞いた殿様が「願望成就の霊験あらたか」といったことから「稲荷」ではなく「太皷谷稲成神社」になったと伝えられています。
「太皷谷稲成神社」の観光ポイント
大願成就のご利益があるといわれている「太皷谷稲成神社」には年間を通して多くの参拝者が訪れます。日本五大稲荷のひとつであり、商売繁盛や願い事が叶うことを願う人は一度は訪れたい神社です。参拝だけではつまらないという人におすすめの「太皷谷稲成神社」の観光ポイントについてご紹介します。
朱い鳥居が目印!「千本鳥居」
津和野の太鼓谷稲成神社。
— カレー仙人 (@CurryHermit) November 3, 2020
ワープし過ぎてバグりそうとか考えてしまう pic.twitter.com/SbZgEiU1bb
朱い鳥居が目印の「太皷谷稲成神社」には「千本鳥居」と呼ばれている鳥居があります。津和野駅からすぐの場所にあり、比較的急な階段に沿って朱色の鳥居が本殿がある境内までずっと続いています。千本鳥居の階段は全部で263段あります。歩いて千本鳥居を登ると30分ほどかかります。
「太皷谷稲成神社」の社殿や鳥居が朱色に塗られている理由には諸説ありますが、朱色が豊年や成熟を表す色であり五穀の神様を表すからだといわれています。木火土金水の五行説でも、火の赤色は土を肥やすための野焼きなどを表していて五穀に関連していることがわかります。
参道は紅葉シーズンも綺麗でおすすめ!
山陰の小京都 津和野へ。
— yascolo (@yascolo_k) November 15, 2017
幸いにも晴れてくれたので、太鼓谷稲成神社の朱色に紅葉、石州瓦の赤茶色の屋根が鮮やかで、印象的でした!#絶景 #島根 pic.twitter.com/t5eFFEly05
千本鳥居のある「太皷谷稲成神社」の参道は、紅葉シーズンも綺麗でおすすめです。赤や黄色に染まった葉っぱと赤い鳥居とが美しく参道を彩ります。他の季節もそれぞれの美しさがあり、いつ訪れても美しい参道を楽しむことができます。
紅葉シーズンの11月中頃には秋季大祭が行われます。11月14日から3日間にわたって行われ、神輿や神楽など様々な奉納が行われ神社周辺はとても賑やかになります。時間に余裕があれば国指定名勝「堀庭園」も併せて訪れるのがおすすめです。
参拝方法は「四ヶ所参り」で!
津和野の日本五大稲荷、太皷谷稲成神社です⛩雨でしたが参拝させていただきました。 #日本五大稲荷神社 #津和野 pic.twitter.com/puUb9Vit5d
— 福郎⚾️🐰🐶? (@G_touKon_88wan2) July 13, 2019
「太皷谷稲成神社」のおすすめの参拝方法は「四ヶ所参り」です。4か所すべての参拝場所にお供えをしてろうそくを立てて祈願すると良いといわれています。1か所目は「元宮」で、次に元宮の裏にある「命婦社」を参拝します。
「命婦社」の参拝を終えたら「太皷谷稲成神社」の本殿に参拝し、本殿の裏にある奉拝所にお供えをします。「命婦社」には神狐守護、良縁成就、夫婦円満、学業成就 五穀豊穣といったご利益があるといわれています。それぞれの参拝所に油揚げを供えるための献供台とろうそくを立てる燭台があります。
油揚げとローソクがお供え物?
太皷谷稲成神社。お稲荷さんなので油揚げを奉納 pic.twitter.com/Kq3rIhNqOH
— 不良㌠AXZ (@dt9edo9AAlxUCpT) March 15, 2020
「太皷谷稲成神社」では、油揚げとろうそくがお供えものになっています。「四ヶ所参り」をする際に必要な油揚げの他にろうそくとマッチも付いて200円で購入することが可能です。油揚げとろうそくは「太皷谷稲成神社」の境内では販売を行っていません。
「太皷谷稲成神社」の駐車場の横にある売店もしくは千本鳥居の途中で油揚げとろうそくを購入することができます。参拝する際にお供えをしますが、まずろうそくに灯をつけて燭台に供えた後、油揚げを備えます。参拝する際は二礼二拍手一礼をしてお参りします。
一番大きなお社「新殿」
出雲から長崎 写真録2
— kubo@photomemory&v36 (@kinkoushincyou) March 22, 2020
島根 津和野 太鼓谷稲成神社
日本五台稲荷に数えられる
島根では2位の年間参拝数 pic.twitter.com/9uxHr7wSxR
千本鳥居の階段を上り切るとあるのが「新殿」です。新殿の前には神門があり、通常は閉じたままになっています。神門は新年や祭祀など特別な時のみに開かれます。普段は神門の両端から中に入ります。美しい朱塗りされた新殿は、「太皷谷稲成神社」の境内の中で一番大きなお社です。
「新殿」は、参拝者が急増したことを受けて昭和44年に完成しました。それまで社殿として使っていたお社は「元宮」になっています。千本鳥居のインパクトに負けないしめ縄にも注目して見てください。参拝する際にはろうそくと油揚げを供えましょう。
夏の風物詩「流しそうめん」
「太皷谷稲成神社」では2020年8月に夏の風物詩の定番の「流しそうめん」が行われました。参道の千本鳥居の上から下まで長さ300mもの流しそうめんがセッティングされ、涼しげな竹筒の上をそうめんが流されます。当日は流しそうめんを見に地元の子どもたちが30人ほど訪れました。
流しそうめんに使われる樋(とい)には100本もの竹を割って組まれており、角度のある参道を滑り落ちていく流しそうめんの様子に子どもたちも大興奮。2020年8月9日に初めて催された流しそうめんのイベントは、新型コロナウイルス感染防止のため食べずに見守られましたが来年も「流しそうめん」イベントの開催が期待されています。
山陰の小京都「津和野」の景色を一望!
リクのあった津和野城跡に行けなかったので太皷谷稲成神社へ、ここから見る町並みの景色も好きな場所*\(^o^)/* pic.twitter.com/p32TdRr3hS
— しげを (@shigewo2000) June 18, 2016
美しい千本鳥居を通りながら参道を上がると、山陰の小京都と呼ばれている津和野の景色を一望することができます。その眺めがとても美しいと評判で、記念撮影をしたり風景を写真に撮ったりする人も多いです。秋には千本鳥居と紅葉の美しいコラボレーションを楽しむこともできます。
「太皷谷稲成神社」のお守り&御朱印情報
神様へのお供えものが油揚げとろうそく、流しそうめんが開催されるなど、ユニークな一面が多く見られる「太皷谷稲成神社」は島根を訪れたら参拝に行きたい神社のひとつです。神社を参拝したら気になるのがお守りと御朱印です。「太皷谷稲成神社」のお守りと御朱印について詳しくお伝えします。
多種多様なお守りの種類
先週津和野の稲成神社に行ってきたんだけどおみくじとお守りが可愛かった pic.twitter.com/QosYz9Ssk6
— まろしば (@garu731) March 12, 2020
「太皷谷稲成神社」には多種多様なお守りの種類があります。心願成就や招福のご利益がいただけるものが多く、毎月の誕生花をモチーフにした「しあわせ貝守り」や厄除けのご利益があるといわれている「おいなり様の勾玉」などがあります。その他にも交通安全や厄除けなど様々なご利益のお守りがあります。
人気はキツネのお守り「喜常御守(きつねおまもり)」
島根県の太皷谷稲成神社の狐のお守りがめっちゃドストライク
— 綾丸 (@ayamaru_1117) February 13, 2019
箔押しの狐に紅葉の透かしとか最高だよ pic.twitter.com/MA3B6mDbYg
たくさんある「太皷谷稲成神社」のお守りの中でも人気があるのが、「喜常御守(きつねおまもり)」というきつねのお守りです。金色と銀色の2種類の狐のお守りがあります。「喜びを常に運ぶ」ことから「喜常(きつね)」と名付けられました。初穂料は800円です。
また、新しく授与がはじまった「キツネ水琴鈴守」や「白狐守」も人気があります。いずれも福を呼び寄せて邪気から遠ざかるご利益があるといわれています。
迫力のあるデザインの御朱印
太皷谷稲成神社 御朱印 pic.twitter.com/dx0ptai80z
— でらしねはうす (@derashinehausu) August 13, 2016
「太皷谷稲成神社」の御朱印は迫力のあるデザインが特徴です。社紋と神印が押されている御朱印の中央には「神徳宏大」と書かれており、大きなご利益がいただけそうと人気です。
受付時間と初穂料
社務所の受付時間は9時から17時までで、御朱印の初穂料は300円です。御朱印を書いてもらうのに時間がかかる場合もあるため、時間に余裕をもって社務所に立ち寄るようにしましょう。
美しい御朱印帳も大人気!
今回新しく太皷谷稲成神社で頂いた御朱印帳が素敵なのでみて… 津和野らしい華やかで美しいデザイン。一目惚れだった😊 pic.twitter.com/T6JOiH59U7
— ソーニャ🍄 (@Sonyaya12) January 13, 2020
「太皷谷稲成神社」では御朱印だけでなく、美しい御朱印帳も大人気です。特性御朱印帳は初穂料2,200円で、表紙が杉の木でできています。また、表紙には「おいなりさん」でおなじみのきつねをはじめ、津和野のシンボルであるSLや錦鯉などが描かれています。美しい杉の木札に津和野の風物詩が美しく描かれていて人気です。
「太皷谷稲成神社」のアクセス&駐車場情報
千本鳥居が美しいと人気の「太皷谷稲成神社」では、ユニークな流しそうめんが行われ注目を集めています。参拝の際には境内に入る前にお供えに油揚げとろうそくを購入するのを忘れずに。「太皷谷稲成神社」のアクセスと駐車場情報をお伝えします。
アクセス情報
「太皷谷稲成神社」に参拝する際には、参拝ルートが2つあります。車で坂道を上って神社近くの駐車場まで向かう方法と、津和野の街中にある駐車場に車を停めて千本鳥居をくぐりながら階段を上っていく方法です。鳥居のある参道を上っていくと30分ほどかかります。
また、「太皷谷稲成神社」までのアクセス方法ですが、公共交通機関を利用する場合はJR山口線の津和野駅が最寄り駅です。津和野駅からはタクシーで約5分で「太皷谷稲成神社」へ辿り着きます。
駐車場は?
「太皷谷稲成神社」には無料の駐車場があります。駐車場を利用できる台数は100台あるので、子ども本殿のすぐ下に駐車場があり、駐車所の奥には車のお祓い所があります。年末年始やゴールデンウィークなどは駐車場が混雑しやすいので、駐車場を利用する際には時間に余裕をもって出かけましょう。
車で「太皷谷稲成神社」へアクセスする場合、山口方面からは中国自動車道の「小郡インターチェンジ」が最寄のインターチェンジです。高速道路を降りてから70分ほどで「太皷谷稲成神社」にアクセスできます。広島方面からの場合は「六日市インターチェンジ」から約1時間です。神社周辺の道路は細いところもあるので注意しましょう。
「太皷谷稲成神社」の基本情報
住所 | 島根県鹿足郡津和野町後田409 |
営業時間 | 参拝自由 ※祈願受付は9時~16時 |
定休日 | なし |
アクセス | JR津和野駅から徒歩約30分 中国自動車道 小郡ICから約70分 中国自動車道 六日市ICから約60分 |
料金 | 参拝無料 |
駐車場 | あり(100台) |
URL | 公式サイト |
「太皷谷稲成神社」の美しい千本鳥居を潜ろう!
島根県の日本五大稲荷神社。太皷谷稲成神社に行ってきました。少し天気が曇ってはいたが、景色が良かった。 pic.twitter.com/3ovwpkvijE
— 焼雪餅 (@yukidama8322) November 1, 2015
「太皷谷稲成神社」は出雲大社に次いで多くの人が参拝に訪れる、島根屈指のパワースポットとして有名です。お供えの油揚げや流しそうめんのイベントなど、他の神社では見られないユニークさも感じられるのでおすすめです。「太皷谷稲成神社」を訪れて美しい千本鳥居をくぐりましょう。