鹿児島の隠れた名産品「薩摩ボタン」とは?女性作家の室田志保さんを紹介!
薩摩ボタンという伝統工芸品を知っていますか?薩摩ボタンは室田志保さんによって現代によみがえった、薩摩の隠れた名産品です。体験レッスンの詳細や、販売店の紹介なども行っていくので興味のある方はぜひチェックしてみて下さい。美しい仕上がりの薩摩ボタン触れてみましょう!
「薩摩ボタン」とは?
鹿児島には多くの名物や見どころがありますが、「薩摩ボタン」という物は知っていますか?今回の記事では、長い歴史を持つ薩摩ボタンの特徴や値段、特徴などについてくわしく紹介します。
薩摩ボタンを現代によみがえらせた方でもある室田志保さんについての紹介もしているので、こちらも併せてチェックしてみて下さい。
100年の伝統を持つ鹿児島の伝統工芸
一目惚れした薩摩ボタンをペンダントヘッドに。昔話「おむすびころりん」がモチーフで、周りにはネズミさんたちが☺️ pic.twitter.com/nal8iGOG7b
— 俵万智 (@tawara_machi) January 1, 2020
薩摩ボタンは長い歴史を持つ伝統工芸品で、100年の伝統を持つとされています。「ボタン」と名前は付いていますが、普段見慣れているボタンを想像すると、きっとそのクオリティの高さに驚かされることでしょう。
「薩摩ボタン」の始まりは幕末
薩摩ボタンって知っていますか? 幕末に、薩摩が資金集めのためにつくった 小さな陶器なのですが、 これを復活させたのが室田志保さん。 非常に繊細な作品が生放送で登場します!! BS朝日ポップメイカー このあと24時から生放送! pic.twitter.com/jxQOYHLSmG
— 『まんが伝え方が9割 強いコトバ』佐々木圭一 (@keiichisasaki) July 18, 2014
100年の歴史を持つ薩摩ボタンが作られだしたのは、幕末頃であると言われています。当時は外貨を得るために想像されていたのだそうで、その外貨は仙草費用として使用されていた様です。薩摩ボタンの柄は日本らしさを感じさせるものが多く、当時の生活の様子を知ることもできます。
陶器のような美しい色彩
薩摩ボタンはただ日本らしい絵柄が書かれているだけでなく、まるで陶器のような美しい色彩が魅力のアイテムです。
薩摩ボタンには金色や銀色が使用されているものも多く、カラフルな絵付けがされているので思わず目を奪われてしまします。薩摩に来た際には自分用にはもちろん、大切な人へのお土産にもおすすめしたい一品です。
7つの工程を経て完成
美しい薩摩ボタンは作るのにとても手間と時間がかかり、全部で7つの工程を経る必要があります。その7つとは、ボタン生地、下書き、すじ書き、色入れ、焼成、修正、金彩色です。
この工程が終わった後に金色を磨いてようやく完成するので、全部で8つの行程とも言えるかもしれません。下書きや着色、ムラの修正などを全て小さいボタンに行っていくため、とても繊細な作業が求められます。
海外には熱狂的なコレクターも存在
大江戸線駅構内のフリーペーパーでこのような記事を見つけました。海外でも人気ある白陶磁の薩摩ボタンとのこと。少し値がはるかも知れませんが、このようなお土産探しも楽しいですね。@DeanFujioka #ディーンフジオカ#鹿児島 pic.twitter.com/v88q7Zfesw
— Tica_azul(チカ)👽🍢👀💕 (@tica_azul) February 4, 2017
元々外貨を得るために作られていた薩摩ボタンには、海外に熱狂的なコレクターも存在しています。少し紹介した様に薩摩ボタンには日本らしい絵柄が多いですし、当時の様子を知ることができるアイテムとしてもとても貴重なのだそうです。
「薩摩ボタン」を復活させた女性作家とは?
美しいビジュアルの薩摩ボタンですが、余りに手間が掛かり過ぎるために一度は衰退し、ほとんど作られることは無かったそうです。そんな薩摩ボタンを復活させたのが、絵付師である室田志保さんです。室田志保さんがどういった方なのか、こちらの見出し内で簡単に説明させていただきます。
日本で唯一の薩摩ボタン作家「室田志保さん」
室田志保さんは、日本でただ一人の薩摩ボタンの作家さんです。室田志保さんが手がけた薩摩ボタンもとても人気が高く、多くの方に愛されています。薩摩ボタンの魅力に実際に触れてみたいという方は、まずは室田志保さんの作品をチェックしてみてはいかがでしょうか?
途絶えた技術を蘇らせた方
ハチ、魚、クモ・・・さまざまなモチーフが彩り豊かに描かれたこの作品は、鹿児島県垂水市の室田志保さんが作った「薩摩ボタン」です.
— NIKKEI The STYLE (@NIKKEITheSTYLE) February 24, 2018
本日の朝刊では江戸末期に生まれたこのボタンを現代に蘇らせた室田さんの挑戦を追いました。電子版の紙面ビューアーでもご覧いただけます(有料会員登録が必要です) pic.twitter.com/tnIUxZOjrJ
紹介しているように、室田志保さんは衰退してしまった薩摩ボタンを現代によみがえらせた方です。当時と変わらぬ繊細な作業で作品作りをされており、極細の筆で絵が描かれたボタンは芸術品とも言える一品です。
現代風の薩摩ボタンが人気!
薩摩切子作家・中根櫻龜と 薩摩ボタン絵付師・室田志保による「二人展」開催中✨✨鹿児島空港エアポートギャラリーにて、コラボ作品ならびに新作を展示中です🌟
— 仙巌園公式 (@senganen) December 15, 2017
詳しくはhttps://t.co/34f74oAXDK まで🌸
こちらの作品は、薩摩切子の「花見盃」と、薩摩ボタンの「ここほったよ♪ワンワン♪」です🐶 pic.twitter.com/5qnQ5ycZQm
室田さんはただ薩摩ボタンを現代に復活させただけでなく、現代風にアレンジして作品作りをされています。薩摩ボタンがもともと持っている雰囲気を大切にしながらも、可愛いりんごやウサギなどが描かれていてポップさを感じる物もあります。
もちろん現代風だからと言って奇抜なデザインにするのではなく、薩摩ボタンの上品さは全く失われていません。伝統を大切にする、室田さんならではの作品となっているのでしょう。
アトリエではアクセサリーの販売も
室田さんのアトリエでは、薩摩ボタンを使用したアクセサリーの販売も行われています。薩摩ボタンはボタンでありながら、リングやイヤリング、ループタイなど様々なアクセサリーにもなっています。
女性におすすめなものも多いですが、カフスボタンなどもあるので男性にも薩摩ボタンアクセサリーはおすすめです。椿が描かれたクラシカルなものや、髑髏が描かれた現代風のものまで様々なデザインがあるので、きっと気に入るアクセサリーが見つかるでしょう。
知人の薩摩ボタン作家・室田志保さん http://t.co/S6rTV9K から自作のボタンをあしらった帽子のオーダー。父の死や震災で延び延びになってしまい、ようやく完成。ボタンは陶器にウサギの絵付け、美しい!そして細かい!!! pic.twitter.com/dFE0A7C
— azusa*cheera* (@azusa_cheera) August 24, 2011
アクセサリーの他にも、大切な薩摩ボタンを収納しておけるボックスや、ストラップなどアクセサリー以外のアイテムもある様です。
薩摩ボタン工房「薩摩志史」の詳細情報
吉祥を表す瓔珞紋(ようらくもん)の美✨✨
— 仙巌園公式 (@senganen) October 11, 2018
大人気🍀薩摩志史さん作、薩摩ボタンの
ペンダントトップをご紹介🌸
小ぶりでつけやすいのに、抜群の華やかさ✨
磯工芸館で、ぜひ御覧ください🐰💕 pic.twitter.com/T5uAzjT47b
続いて、薩摩ボタン工房「薩摩志史」についてくわしく紹介します。薩摩ボタンの気になるお値段や営業時間、体験レッスンの詳細などについて見ていきましょう。
「薩摩ボタン」のお値段は?
繊細な作業と長い作業時間が求められる薩摩ボタンなので、どうしても気になってしまうのがお値段です。作品によっても値段は異なりますが、ボタンのみでも20000円ほどはするようです。
リングとなるとボタン22000円+加工代29000円で51000円ほどになるものもあるので、あまり気軽に購入できる値段では無さそうです。
お土産として購入しやすい値段では無いですが、逆に言えば大切な人への贈り物やお土産に向いている商品とも言えます。値段の分品質の高い作品ばかりなので、機会があればぜひ一度チェックしてみて下さい。
薩摩ボタン工房「薩摩志史」の体験レッスン
作るのが難しそうな薩摩ボタンですが、実は薩摩志史では体験レッスンも行われています。公式HPから依頼することができるので、興味のある方はこちらから注文してみて下さい。
体験レッスンでは自分で絵付したものをアトリエで焼き上げ、帯留めやペンダント、タイタックピン、リングなどのアクセサリーに仕上げてもらう事が出来る様なので、良い記念になりそうですね。
今日はお友達と薩摩ボタン(薩摩焼をボタンサイズにしたやつ)の絵付け体験してきた(*´∀`)ペットボトルのふたくらいのサイズに絵を描くの難しかった💦特に縁取りが…焼き上がって届くのが楽しみにゃ(*´艸`*) pic.twitter.com/QsZrZpwHO6
— あゆっち (@ayucchi1221) December 27, 2018
また、体験会では好みのイメージに合わせて薩摩ボタンを作ってもらう事もできます。一点物のオーダーを依頼したい方は、アトリエで打ち合わせが行われます。自分で作りたい人も、自分好みのボタンが欲しい人にも体験レッスンはおすすめです。
薩摩ボタン工房「薩摩志史」の営業時間は?
薩摩志史の営業時間は10:00~17:00までとなっています。また、アトリエの見学時間は、平日の10:00~16:00となっています。見学を希望する方は、まずは見学したい日時を薩摩志史に連絡しておくようにしましょう。平日でも、展示会の準備などで休みであることもあるので注意しましょう。
薩摩ボタン工房「薩摩志史」のアクセスは?
体験などもできる薩摩志史へアクセスするには、電車やフェリーを利用しましょう。まずJR鹿児島中央駅まで来たら、鹿児島交通バスの「鴨池港」で下車しましょう。
その後、鴨池・垂水フェリーで「鴨池港」から「垂水港」で下船します。その後、タクシーに30分程乗れば到着です。色々な交通機関を利用する必要があるので、事前によく確認しておきましょう。
薩摩ボタン工房「薩摩志史」の基本情報
住所 | 鹿児島県垂水市田神3718 |
電話番号 | 0994-32-7209 |
営業時間 | 10:00~17:00 |
定休日 | 土・日曜、祝日 |
公式HP | http://satsuma.cc/ |
「薩摩ボタン」の販売店は?
薩摩ボタンの魅力について見ていきましたが、薩摩ボタンはどこで購入すれば良いのでしょうか?アンティークショップを始め、薩摩ボタンを購入出来るお店を紹介するのでぜひ参考にしてみてください。
アンティークショップやオークションで買うのもあり!
薩摩ボタンも少しだけございます。#Satsuma button pic.twitter.com/rwDlzR9Tsk
— CO-【コー】 (@co_shop) June 9, 2016
アンティークでもある薩摩ボタンは、オークションやアンティークショップで購入する事もできます。日本だけでなく海外のアンティークショップで見つかる事もある様なので、旅行に行った際にはぜひアンティークショップを覗いてみましょう。
簡単に見つけたいなら、アンティークショップよりもフリマアプリやオークションで購入するのも良いでしょう。ただ、直接見れるわけでは無くコンディションが分かりにくいので、できるならアンティークショップなどで探すのがおすすめです。
①仙巌園内桜華亭売店
最後に、薩摩ボタンの販売店を紹介します。実際に来店できる場合は、以下のお店を探してみて下さい。まず最初に紹介する販売店は、仙巌園内桜華亭売店です。
桜華亭は、桜島の雄大な景色を眺めながら美味しい薩摩の郷土料理を愉しむ事が出来るお店です。こちらの売店が薩摩ボタンの販売店となっているので、チェックしておきましょう。
仙巌園内桜華亭売店では薩摩に関連する工芸品を多く取り扱っており、薩摩ボタンの他にも薩摩切子や薩摩焼の販売なども行われています。お菓子などもあるので、お土産探しにももってこいです。
仙巌園の基本情報
住所 | 鹿児島県鹿児島市吉野町9700-1 |
電話番号 | 099-247-1551 |
営業時間 | 9:00–17:00 |
定休日 | 年中無休 |
公式HP | https://www.senganen.jp/ |
②薩摩伝承館浮見堂
薩摩伝承館浮見堂は、白水館の創業者の方と、その息子さんの親子2代で収集した3000点ものコレクションを見学できる施設です。建物は平等院鳳凰堂を参考にしたものとなっており、建物からも歴史を感じることが出来そうです。
薩摩伝承館浮見堂のミュージアムショップも薩摩ボタンの販売店で、薩摩の美術品や工芸品なども購入できます。こだわりの品が揃う販売店なので、こちらも覗いてみましょう。
薩摩伝承館浮見堂の基本情報
住所 | 鹿児島県指宿市東方12131-4 |
電話番号 | 0993-23-0211 |
営業時間 | 8:30〜18:00 |
定休日 | 年中無休 |
公式HP | http://www.satsuma-denshokan.com/shop/ |
③山形屋新館3階
山形屋ファミリーレストランは1度しか行けなかったな。デパ地下は何度か立ち寄った。 pic.twitter.com/2VrWqES6dz
— hasi@Sapporo (@hasi0203) April 4, 2020
宮崎県にも、薩摩ボタンの販売店はあります。山形屋新館3階には工芸品売り場にて薩摩ボタンの取扱い画あるので、探してみてください。他にもたくさんのショップがあるので、他の人と買い物をするついでに薩摩ボタンを探してみたい、といった方にも便利です。
山形屋新館の基本情報
住所 | 宮崎市橘通東3丁目4番12号 |
電話番号 | 0985-31-3111 |
営業時間 | 10:00〜19:00 |
公式HP | https://www.yamakataya.co.jp/miyazaki/ |
伝統工芸品「薩摩ボタン」を手に入れてみよう!
仙巌園。白薩摩と薩摩ボタン。絵付けが絢爛豪華で緻密なのが特徴なんですかねえ。薩摩ボタンはボタンサイズに細かな彩色を施してある。ため息しかでない。 pic.twitter.com/pevs4PYJVg
— すすぎ (@susugi_sheep) January 3, 2020
今回は、伝統工芸品である薩摩ボタンについて紹介しました。室田志保さんの手によって現代によみがえった薩摩ボタンは、販売店やアンティークショップなどでも購入できます。
体験レッスンも行われているので、自分好みのボタンアクセサリーを作る事もできます。一つ一つ大切に作られており、二つとして同じ物は無いので興味がある方は薩摩ボタンを手に入れてみてはいかがでしょうか?