通称「猿島」と呼ばれる宮崎の幸島へ!渡し船や有名なエピソードを紹介!
宮崎県にある野生猿の生息地「幸島」について紹介します。90頭近い野生猿の生息地であることから「猿島」とも呼ばれており、動物文化の研究拠点となっています。幸島は天然記念物に指定されており、渡し船や歩いて渡ることができるという点もチェックしましょう。
猿の生息する島「幸島」
幸島のお猿さん#幸島 #猿 pic.twitter.com/QATisYNM3l
— みほ (@mi429ho) June 25, 2018
宮崎県にある猿の生息する島「幸島」を紹介します。この島には多くの猿が生息しており、天然記念物に指定されています。野生の猿が生息し、ニホンザルの研究も行われています。また、幸島では猿が海水でイモを洗う、という珍しい光景が見られるのです。
動物園などで見られる猿ですが、幸島の野生の猿はまた違った魅力があるといえるでしょう。天然記念物として管理されている幸島の猿や歩いてアクセスする方法、また渡し船の予約などの情報を紹介します。
野生猿約90頭の生息地
幸島には野生猿が約90頭生息しています。野生猿の研究地として知られており、自然の中で生活する姿が確認できます。また、野生猿だけでなくウグイスやメジロ、クロサギ、タヌキに野うさぎなどの動物も生息しています。
1934年天然記念物に指定
幸島は野生猿の生息地として1934年に天然記念物に指定されました。現在も多くの観光客が渡し船などで訪れており、文化的に重要な島となっています。仲睦まじい親子猿やボス猿の争いなど、野生の生息地ならではの光景を楽しむことができるでしょう。
「猿島」とも呼ばれる
野生猿の生息地ということもあって、幸島よりも「猿島」と呼ばれることが多いのです。猿島の面積は約32ヘクタールほどとなっており、宮崎県南部に位置する無人島となっています。野生猿の生活は一人の猿の行動が新しい文化を生み出すことがあり、動物文化の研究にも活かされています。
「幸島」とはどんな場所?
幸島は全島域が日南海岸国定公園に指定されています。宮崎県串間市東部、石波海岸から沖合200mにある無人島です。美しい自然が残されており、亜熱帯植物が群生している島となっています。猿の生息地である幸島の文化的な魅力をチェックしましょう。
文化を持つ猿が住む
最近は岩登ったり洞窟探検してます🌴#幸島 pic.twitter.com/cOYhcfINtP
— 美帆 (書家) (@shoka__miho) February 25, 2017
この島が研究において重要だと考えられている理由は、動物が持つ文化に関する観察が行えるからです。幸島の猿は独自の文化を持っていると考えられており、多くの動物研究者が注目しているスポットなのです。
「100匹目の猿現象」が有名
国の天然記念物として自然を守られている幸島では、「100匹目の猿現象」という文化的に重要な出来事が起きた場所として知られています。これは1953年に起きた1匹のメス猿の行動が関係しています。研究者はイモによる餌付けに成功しており、そのメス猿の行動を観察していました。
ある日、その「イモ」と名付けられたメス猿は、砂のついたイモを水で洗ったそうです。すると、次第にその行動をマネする猿が出てくるようになり約100匹目の猿がマネするようになると、一気にその行動が全体の猿に広まったそうです。しかも、それは幸島以外の全国の猿に広がったのだとか。
島内には野生動物の研究拠点が!
幸島です🌊🕹️
— 仲摩昇 (@xgYBCCG6vOBYJ1I) May 4, 2019
ずっと幸せでありますように...
だから、幸島に来ました🙋 pic.twitter.com/4JLaEEtGtH
幸島にはそういった野生猿を中心とした野生動物の研究拠点が設置されています。監視カメラで日常生活を確認したり、先程の動物の文化の変化もチェックしているそうです。様々な動物の生息地だからこそ、そういった重要な研究が行われているのでしょう。
また、幸島には「京都大学野生動物研究センター附属幸島観察所」が設置されており、ニホンザルの研究が行われています。そのため、幸島は霊長類学発祥の地としても知られています。島の特性を踏まえながら、そのことが動物にどのような影響を与えているのかも研究されているそうです。
イベントが行われる事も!
様々な動物の生息地である幸島ではイベントが行われることもあります。例えば、幸島に居る猿は人間になれているため近くで観察することが出来ます。そのため、「幸島ニホンザルの観察会」などのイベントが行われています。
渡し船などで幸島に訪れて、解説を踏まえながら猿を見られるのです。また、幸島に関する座学も行われており、島全体の動物文化を学ぶことができるでしょう。
猿には名前が付いている!
猿の文化を研究するという目的があるため、幸島では個体識別が行われています。また、幸島の猿には一頭一頭名前がつけられており、細かなデータ収集が行われているのです。オスには動物系の名前、メスには植物系の名前をつけるというルールがあるのだとか。
幸島には「渡し船」で!
実際に幸島に訪れる場合は渡し船か干潮時に歩いて渡る必要があります。どのように渡し船を利用するのか、またその料金や予約について紹介します。渡し船利用時は天候のチェックが重要となるので、その点もチェックしましょう。
事前予約が必要!
晴れた日の幸島でーす
— いつまでも青く輝け! (@clubmed0707) July 21, 2019
はやく晴れないかなあ pic.twitter.com/VPpkbMPfIa
幸島に行くためには渡し船を利用することがおすすめです。ただし、渡し船を使用する場合は事前予約が必要です。予約のための電話番号は「串間市観光物産協会」に連絡すると、担当者の番号を教えてもらえるそうです。
出航の有無の確認を!
渡し船は予約をするときに出航できるか教えてくれるそうです。もし予約が出来ていても、急に悪天候になった場合は出航が取り消しとなります。台風時期などは予約していても出航しないことがあるので、週間天気予報などをチェックして幸島に行くのを決断すると良いでしょう。
渡し船の料金
渡し船を利用するときは乗る人数が重要です。実は船の料金は一人の場合3,000円必要ですが、3人以上の場合1,000円になるのだとか。幸島に向かおうとしているときに他に人がいれば「もしかして渡し船利用されますか?」と声をかけて3人以上になるのがベストといえるでしょう。
干潮時は歩いて渡る事が可能
幸島は干潮時は島が繋がり歩いて渡れるようになります。そのため、行きは船で行っても帰りは歩いて帰るという人も多いそうです。美しい海岸を歩いて渡れるようになるので、天然記念物である幸島の風景を楽しみながら移動すると良いでしょう。
担当者は「浜の駅」に!
渡り舟がある幸島入り口には「浜の駅」という小さなお店があります。昔懐かしい店構えとなっており、浜辺で遊んだ人たちのためのシャワーも用意されています。現在の店主は1980年頃からお店に関わっており、様々な島の逸話も紹介してくれるそうです。
軽食も人気の海の家
浜の駅は一般的な海の家としての役割もあり、カレーやうどん、かき氷などの軽食も作ってくれます。店主による美味しい手作りの料理となっており、料金も割高には設定されていません。ビーフカレーは500円、おにぎり200円、かき氷は300円など低価格なお店といえるでしょう。
場所 | Googleマップ |
猿の出没は午前10時頃
幸島は猿の島。渡船で島に渡り、船頭が大声で猿の群れを呼んで餌を撒き、それを猿達が取り合うのを眺める、というスタイル。基本的に猿が浜に出てくるのは午前中で、午後に群れに出くわすのは運が良いとのこと pic.twitter.com/A3SIEVm9yz
— 凡将 (@bonnsyou) April 27, 2019
幸島で猿が最も見れるのは午前10時頃となっています。他の時間帯でも猿の姿は確認できるでしょうが、せっかくなら多くの猿がいる時間がおすすめです。親子猿やのんびりと毛づくろいしている猿など、様々な姿を鑑賞できるでしょう。
事前に宿泊する人も!
観光客の中には幸島で猿を見るために事前に宿泊する人も多いです。幸島の近くで経営されている「TAGIRI HOTEL」を中心にいくつかの宿泊施設が運営されています。事前予約で渡し船をおさえて、朝早くから天然記念物の幸島に渡るのがベストな方法です。
「幸島」に関する注意点やアクセス
宮崎県にある幸島の詳細情報をまとめます。幸島は天然記念物に指定されており、野生の猿などが生活しています。動物の研究において重要な場所であり、観光はできますがいくつかの注意点があるのです。幸島の詳細情報と合わせて観光のルールをチェックしましょう。
猿に対する注意点
幸島の猿は見えませんでした… pic.twitter.com/a4oHwlWzb7
— かっきぃ (@zephyrdragstar) December 11, 2019
幸島で生活している動物は基本的に野生です。猿の場合も個体識別などは行われていますが野生のものであり、人間が生活に手を加えることはありません。そういって点を踏まえながら、猿に対する注意点を確認しましょう。
注意点①餌付けは禁止
幸島を管理している宮崎県串間市は、野生猿に対する餌付けを禁止しています。島全体が国の天然記念物として保護されており、その生態系を維持しています。人間が勝手に餌付けを行うことを厳禁としており、食べ物を持っていかないように求めています。
注意点②触れるのは危険
野生動物はどういった行動を取るか分かりません。また、攻撃されて感染症にかかる可能性が0ではないのです。幸島のニホンザルは人間には慣れていますが、自分から触れに行くような行動は危険なので避けましょう。
注意点③目を合わせない
また、動物に攻撃を加えられないためにはあまり目を合わせないほうが良いでしょう。目が合ってしまうと敵だと感じてしまう場合があり、攻撃されたり威嚇されたりするそうです。
駐車場近くの双眼鏡で観察可能
幸島の芋洗猿🙈🙊🙉 pic.twitter.com/rNLXyhZeSP
— まっち (@Copen59101882) October 27, 2019
渡り舟で幸島に渡るのが怖い、または車椅子などで船に乗れない場合は駐車場近くから双眼鏡で観察するのがおすすめです。宮崎から幸島は非常に隣接しているため、双眼鏡で動物の姿を確認できるのです。車椅子などの体の不自由な方は安全のためにも双眼鏡での観察が良いでしょう。
幸島の船着き場までのアクセス
幸島にアクセスする場合、宮崎県のJR「串間駅」からバスで向かうのがおすすめです。また、JR「南郷駅」からバスで向かうのも良いでしょう。バスは「幸島入口」で下車すると船着き場近くで降りることができます。
幸島の詳細情報
【名称】 | 幸島 |
【住所】 | 宮崎県串間市大字市木 |
【アクセス】 | JR「串間駅」またはJR「南郷駅」から バスで「幸島入口」下車 |
【参考サイト】 | Wikipedia |
【備考】 | 幸島に渡るのには渡り舟の予約が必要 渡り舟は1人の場合は3,000円、3人以上の場合は1,000 干潮時は歩いて渡ることも可能 |
「幸島」で野生の猿を観察しよう!
宮崎県にある幸島について紹介しました。日本でも珍しい野生猿の生息地であり、霊長類学の研究が行われています。一匹の猿の行動が不思議な文化の伝播に繋がるなど、言葉では説明できない現象が起きています。
動物園などの猿とはまた違った魅力があり、手付かずの自然が残された地域と言えるでしょう。鑑賞のルールを守って幸島の野生猿を観察してみましょう。そこには動物の中にも文化があることを学べるはずです!