宮沢賢治ゆかりの工芸品店「光原社」へ!喫茶店・可否館の珈琲が絶品!

岩手県盛岡市にある「光原社」をご存知ですか?ここは文学史において最も有名な宮沢賢治ゆかりの工芸品店です。異国のような空間の中にあるカフェでは、ゆったりした特別な時間を過ごすことができます。光原社で宮沢賢治の面影を感じに行くはいかがでしょうか?

宮沢賢治ゆかりの工芸品店「光原社」へ!喫茶店・可否館の珈琲が絶品!のイメージ

目次

  1. 1盛岡の「光原社」とは
  2. 2「光原社」の特徴
  3. 3「光原社」の5つの店舗
  4. 4「光原社」の関連情報
  5. 5他の地域の「光原社」
  6. 6「光原社」のレトロな空間に浸ろう

盛岡の「光原社」とは

岩手県盛岡市にある「光原社」。ここは文学史において有名な宮沢賢治にゆかりのある工芸品店です。光原社は全国の焼き物を中心とした数多くの工芸品を扱っています。敷地内にはカフェやお土産屋、資料館が併設されており、レトロな雰囲気を味わうことができます。

同じく盛岡市に北の光原社という支店がひとつと、仙台にも仙台光原社という支店があります。本店のある光原社、モーリオで売っている「くるみクッキー」は、お土産としてとても人気があります。

宮沢賢治の童話集を発刊した出版社

光原社は、1924年(大正13年)に、有名な宮沢賢治の生前唯一の童話集「注文の多い料理店」を発刊した出版社として知られています。「注文の多い料理店」発刊の地として碑が敷地の中庭にあります。

もとは出版社だった光原社は、時代と共に姿を変え、今では工芸品店として地元の人や観光客、そして宮沢賢治のファンの方々に親しまれています。

「光原社」は宮沢賢治が名付ける

「光原社」という名前は宮沢賢治が名づけたことでも知られています。光原社の創始者である宮沢賢治の後輩に当たる及川四郎が、当時社名を悩んでおり、先輩である宮沢賢治に相談したところ、数日後にいくつか社名の候補を持ってきてくれました。その中に「光原社」があり、それに決まったといわれています。

出版社から南部鉄瓶の製造販売へ

光原社の創始者である及川四郎は宮沢賢治の「注文の多い料理店」の出版を試みましたが、資金の当てもなく、そして販売が上手くいかなかったため「注文の多い料理店」の出版は経済面で失敗してしまいました。

及川四郎は元々農薬の製造や農業の教科書の出版業を主に行っており、その際農業の教科書の販売で各地に赴く際、手土産としていた南部鉄器を新しい事業として目をつけ、南部鉄器の製造販売を光原社でスタートしました。

1965年以降全国の工芸品を扱うお店に

そして、1965年以降には南部鉄器や漆器の生産、販売を始めとする、全国の工芸品、さらには海外の工芸品まで幅広く扱うお店へと形態が変わっていきました。日本のものから海外のものまで、様々な焼き物を見ることもできる点も光原社の見所のひとつになっています。

「光原社」の特徴

社名の名づけ親でもあり、童話集「注文の多い料理店」を出版した、宮沢賢治に大変ゆかりある「光原社」とは、どのようなお店なのでしょうか?ここではそんな光原社の特徴をご紹介します。

特徴①テーマの異なる5つの店舗

光原社には、それぞれテーマの異なる5つの店舗が別館として隣接しています。光原社本社、マヂエル館、モーリオ、可否館、カムパネラと個性的なネーミングのお店が並んでおり、店内もそれぞれ個性的な空間を作り出しています。

5つの建物の中にはお土産として光原社で人気のくるみクッキーを珈琲と共に楽しめる場所もあり、長い時間滞在してしまうこと間違いなしの空間が広がっています。

特徴②中庭で繋がったレトロな建物

光原社の建物の左側に、敷地内に行くための通路があります。そこを入ると中庭が見えてきます。レトロな建物が連なる中庭は、ここだけ別世界のような空間を作り出しています。

建物はカフェやお店になっているので、何がどこにあるか散策しながら回るのもいいですね。このように昭和レトロな空間を味わうことができるのも光原社の魅力のひとつです。

特徴③異国の小さな町のような風情

ひとたび光原社の敷地内に足を踏み入れたら、そこは同じ日本とは思えない空間が広がっています。異国の小さな町のような風情は、非日常を味わうことができ、それでいて落ち着く空間になっています。撮影スポット満載で写真を撮る手が止まらないのではないでしょうか。

「光原社」の5つの店舗

昭和レトロな空間に建っている建物はそれぞれ店舗になっています。また通りを挟んで向かい側にも店舗があり、光原社には全部で5つの店舗があります。ここではその5つの店舗をそれぞれご紹介します。

店舗①光原社本店

真っ白の壁が特徴的な光原社本店では自社製造の漆器や、日本全国の焼き物を始め、世界の工芸品を取り扱っています。そのため店内には所狭しと焼き物や漆器が並んでいます。数ある焼き物の中からお気に入りの一点が見つかるかもしれませんね。

店舗②マヂエル館

マヂエル館では、宮沢賢治の数々の資料を見ることができます。光原社が深く関わっている「注文の多い料理店」の初版本、関係資料や、とても貴重な宮沢賢治直筆原稿、写真、書籍などを見ることができる、見所満載の宮沢賢治ファンには堪らない資料館になっています。

マヂエル館の「マヂエル」も童話集「注文の多い料理店」の中にある「烏の北斗七星」という作品の一文から取ったものです。マヂエル館がある敷地内にこの一文が書かれた「烏の北斗七星」碑があります。行ったら是非確認してみてください。

店舗③可否館

可否館は、光原社の三代目及川隆二氏が1972年に開業したカフェです。遠くから来たお客様がゆっくりできる場所を提供したいとの想いから可否館を作ったそうです。

ここでは珈琲を始めとして、アイスクリーム、ワインゼリーなども楽しむことができます。また光原社といったら外せない人気の「くるみクッキー」も可否館では珈琲と一緒に食べることができます。

店内は木を基調としたモダンで、落ち着いた空間になっています。そんな可否館で珈琲とくるみクッキーで、ゆったりと一休みするのはいかがでしょうか?

珈琲が美味しいと評判

可否館ではこだわりの珈琲を提供してくれます。珈琲のメニューは、普通の珈琲に、深煎珈琲、アンデスマウンテンがあり、豆は青森県弘前市の成田専蔵珈琲店のものを使用しています。

可否館では注文が入ってから一杯一杯丁寧にハンドドリップで珈琲を淹れてくれます。そうして丁寧に淹れられた珈琲は美味しいと評判で、カフェとしても可否館は人気のスポットになっています。

店舗④カムパネラ

カムパネラというお店では、世界の民芸品、アクセサリーや衣料品などを取り扱っています。日本の民芸品とはまた違ったポップな色使いや、形状などは見ているだけでも楽しい気分になりますね。是非立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

ちなみに店名の「カムパネラ」は宮沢賢治の童話作品、「銀河鉄道の夜」に登場する主人公の友人の名前から取ったものが店名になったそうです。

店舗⑤モーリオ

モーリオは、光原社の通りを挟んで向かい側にあります。モーリオでは、岩手の名産品を中心に東北の名産品が販売されています。民芸品をはじめとし、手軽に購入できるお土産もたくさん取り揃えており、盛岡でのお土産購入にはもってこいのお店です。

ちなみにこの「モーリオ」という店名も、宮沢賢治の作品内に出てくる造語が店名になったものです。「モーリオ」は作品内では土地の名前「モリーオ」から転じて「モーリオ」になりました。ちなみに「モリーオ」は盛岡のことを指しているとされています。

くるみクッキーが人気

モーリオではくるみクッキーが人気第1位のお土産になっています。くるみクッキーはバター香るしっとりしたクッキーに砕いたくるみが挟んであるお菓子で、クッキーの素朴な味わいと、くるみの香ばしい香りがとても良い組み合わせになっています。

可否館で食べることのできる、くるみクッキーはモーリオで販売しているものと同じです。可否館で珈琲と一緒にくるみクッキーを食べて、お土産で買って帰りたくなったらモーリオで買って帰ることができます。人気のくるみクッキーを食べてから買うことができるので間違いなしですね。

「光原社」の関連情報

宮沢賢治にゆかりのあるものから、異国情緒溢れる空間、美味しいコーヒーにお菓子など一つの場所にいながら多くのことを楽しむことのできる光原社。ここでは光原社のアクセス情報と基本情報などの関連情報をご紹介します。是非お出かけ前の参考にしてください。

アクセス

光原社へ行く際に知っておくと便利な電車や車、駐車場情報など、ここでは光原社までのアクセス方法をご紹介します。是非参考にしてお出かけください。

駅から徒歩で行く

光原社までは、盛岡駅から徒歩約8分で着くことができます。比較的駅から近い場所にあるため、電車でのアクセスがスムーズになっています。

車で行く

光原社までの車でのアクセスは、盛岡インターチェンジから約20分です。周辺に駐車場もあるので、遠方の方も安心して車でもアクセスすることができます。

駐車場情報

光原社から20メートル横に、いーはとーぶアベニュー(材木町商店街)共用の有料駐車場があります。駐車料金は30分100円です。光原社でのお買い物など合わせて2000円以上から駐車券が発行されるそうです。

この駐車場以外にも光原社周辺はコインパーキングなど気軽に停めることのできる駐車場が多いので、安心して車でアクセスできます。

基本情報

【名称】 光原社
【住所】 〒020-0063 盛岡市材木町2-18
【アクセス】 盛岡駅から徒歩約5分
盛岡ICから車で約20分
【料金】 入場無料
【営業時間】 10:00~18:00(1/5~3/14は~17:30)
【公式HP】 http://morioka-kogensya.sakura.ne.jp/
【備考】 定休日:毎月15日(15日が土日祭日の場合翌日に振替)

他の地域の「光原社」

光原社は他の地域にも支店があります。ここでは盛岡市にあるもうひとつの店舗と、仙台にある店舗をご紹介します。本店の光原社と似ているようでそれぞれ違った良さがあるお店になっているので、お近くにお越しの際は是非立ち寄ってみるのはいかがでしょうか?

北の光原社

北の光原社は、盛岡市中心部にある光原社の支店です。北ホテルの一階にあり、ホテルのフロントと直結しているため、ホテルに宿泊のお客様のお土産購入の場所として人気があります。

本店と同じく光原社オリジナルの漆器を中心に、様々な種類の焼き物などを取り揃えています。また海外の民工芸品などもあり、ホテルの一角ですが十分充実した品揃えになっています。

【名称】 北の光原社
【住所】 〒020-0023 岩手県盛岡市内丸17-45
【アクセス】 盛岡駅から徒歩約20分
盛岡ICから車で約15分
【駐車場】 ホテルの立体駐車場
近隣の有料駐車場
【営業時間】 10:00~18:00
【公式HP】 http://kitahotel.jp/kougensya/
【備考】 定休日:日曜日

仙台光原社

仙台光原社は仙台市にある光原社の支店です。仙台光原社では本店と同じように全国の焼き物、漆器、工芸品や、海外の工芸品を数多く取り揃えております。蔦で覆われた特徴的な外観の店舗は、四季折々の表情を見せてくれます。

仙台光原社へは車でのアクセスも可能になっています。店の並びに契約駐車場があるので、ご利用の際は店員さんに声をかければ案内してくれるそうです。

【名称】 仙台光原社
【住所】 〒980-0811 宮城県仙台市青葉区一番町一丁目4-10
【アクセス】 仙台駅から徒歩約20分
 地下鉄東西線「青葉通一番町駅」南1出口より徒歩4分
【駐車場】 契約駐車場あり
【営業時間】 10:00 ~18:30(1~3月は18:00まで)
【公式HP】 http://kogensya.sakura.ne.jp/index.html
【備考】 定休日:毎月15日(土・日・祝日の場合は営業)

「光原社」のレトロな空間に浸ろう

宮沢賢治にとてもゆかりのある光原社。貴重な資料がたくさんあり、宮沢賢治ファンには堪らないおすすめの場所になっています。隣接した建物が作り出すレトロで、異国感溢れる空間では美味しい珈琲と名物のくるみクッキーに舌鼓をし、ゆっくり過ごすのもおすすめです。

光原社には宮沢賢治の碑や壁にかかれた言葉をたくさん見ることができるので、ひとつひとつ読むことで、宮沢賢治を肌で感じることができるかもしれません。

そして光原社では、帰りにお土産でモーリオのくるみクッキーを買うことをおすすめします。光原社は、北の光原社や仙台光原社と支店もあるので、お近くを通った際は是非足を運んでみてください。

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この記事のライター
Natsumi0723
古事記や日本史に関わる神社仏閣などの観光スポットが好きで、思い立ったらすぐ計画を立てます。海外での2ヶ月キャンプ生...

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