「油津駅」は日本一のカープ駅!ファン必見の真っ赤な駅舎や天福球場へ!
宮崎県の日南市にある、広島東洋カープファンの聖地・油津駅。近年では駅舎をカープのイメージカラーである赤に染め上げ、大きくネット上でも話題になりました。この記事では油津駅の歴史や魅力を解説し、周辺にあるカープ関連の観光スポットなどを紹介しています。
目次
カープフェンの聖地!「油津駅」とは?
「油津駅(あぶらつえき)」は、宮崎県の日南市にある電車駅です。油津駅の周りは賑やかな街並みが広がっており、銀行やデパートやショッピングセンター、そして商店街があります。最近、この油津駅がカープのイメージカラーの赤色に塗り替えられたと話題です。
この記事では、日南市民には馴染み深い油津駅と、日南市でキャンプを行っている広島東洋カープとの関わりについて解説します。さらに、天福球場やレンガ館などカープにゆかりのある場所や映画のロケ地などの観光スポットもご紹介します。
宮崎県日南市にあるJR九州の日南線の駅
油津駅は、宮崎県日南市にある駅で、JR九州が管轄する日南線の電車が通る駅です。日南線は宮崎県の南宮崎駅から鹿児島県の志布志駅の間を走っているローカル線で、油津駅には2時間に1本のペースでしか電車が通りません。
プロ野球広島カープのキャンプ地として有名
油津駅がエライことになってた pic.twitter.com/gDyBDZg8By
— しゅう🌴バスフォーラム鹿児島 (@busforumshuu) February 9, 2018
油津駅は、ローカル線の電車駅でありながら抜群の知名度を誇っています。その理由は、プロ野球チーム・広島東洋カープが日南市で毎年キャンプを開催しているからです。カープは日南市の天福球場を拠点に、毎年春と秋にキャンプを行っています。
カープが日南でキャンプを敢行しているということもあって、最寄り駅である油津駅は「カープ油津駅」という愛称で親しまれています。近年ではカープのイメージカラーである赤に駅舎を塗り替えたと大きくニュースになりました。
「油津駅」の歴史や概要
現在では真っ赤な駅舎の「カープ油津駅」として、日南市民や全国のカープファンから親しまれている油津駅。まずはそんな油津駅の開業からこれまでの歩みを紹介し、魅力に迫っていきたいと思います。
1937年4月に開業
油津駅の開業はさかのぼること約80年、1937年(昭和12年)のことです。日本が第二次世界大戦に本格的に参入する前の1937年4月19日に志布志線の終着駅として油津駅は誕生しました。この頃は白を基調としたオーソドックスな駅舎でした。
駅舎は開業当時のまま
現在では「カープ油津駅」として赤い駅舎が非常に特徴的なイメージの駅として知られている油津駅ですが、実はこの駅舎自体は1937年の開業当時のものがそのまま使用されています。
もともと油津駅は開業当時から構内が非常に広々としており、駅舎の改築の必要がなかったことが理由として挙げられます。日南市は昔からカープのキャンプ地として利用されていたことから、駅舎をカープ仕様に変える提案が市民から挙がったようです。
広島カープは50年以上日南市でキャンプ
近年では2016~2018年と3年連続セリーグで優勝するという快挙を成し遂げた強豪球団として知られている広島東洋カープですが、実はこの宮崎県日南市で50年以上もキャンプを開催しています。
広島東洋カープが日南市でキャンプを開催するようになったのは昭和38年のことで、当時活躍していた選手としては古葉竹識(こばたけし)がいます。古葉竹識は選手として長嶋茂雄と首位打者を争い、監督としては球団史上初のリーグ優勝&日本一に導きました。
2018年2月に駅舎を赤く塗り愛称も「カープ油津駅」に!
50年以上も広島東洋カープのキャンプ地として利用されていた日南市の功績を讃えるとともに、市民からも声が挙がっていたことが後押しとなり2018年2月に油津駅は「カープ油津駅」と名称を変え、駅舎を赤く塗り替えられました。
その記念セレモニーには日本全国からカープファンが集まり、盛大な盛り上がりとなりました。特に2018年2月はカープが2年連続セリーグ優勝を成し遂げ、3連覇に向けて順調な滑り出しを切っていた最中であったこともあり油津駅は賑わいを見せました。
除幕式には広島カープの監督も参加
カープ油津駅の完成を祝い、広くお披露目するお祝いの除幕式にはさまざまなカープ関係者が集まりました。その中には広島東洋カープの緒方孝市監督や、メジャーリーグから帰ってきて引退した黒田選手の姿もありました。
緒方孝市監督は赤く塗られたカープ油津駅の塗り残しの部分を塗ることで「塗納め」を行い、2018年への意気込みを語りました。そして2018年に広島東洋カープは3連覇を成し遂げ、まさに有言実行の結果となりました。
セレモニーに合わせて臨時チャーター電車が運行
日本一のCARP油津号
— biju (@bijusan) February 3, 2018
2018.2.4
日南線 pic.twitter.com/LBzcmhkWtq
油津駅には電車が1日に数本しか通りませんが、このカープ油津駅のお披露目セレモニーの日には、臨時チャーターされた電車が運航しました。その電車の名前は「日本一のカープ"油津"号」です。
臨時チャーター電車の費用は、なんと地元の人々や有志の方々で募ったクラウドファンディングのお金が充てられました。このクラウドファンディングで集まったお金は目標額であった200万を超えており、電車だけでなく駅舎のデザイン費にも使われたとのことです。
「油津駅」のカープファン必見スポット
油津駅の歴史や、カープ油津駅の誕生までを紹介しました。ここからは油津駅周辺のカープファン必見の観光スポットについて取り上げ、日南市の魅力にさらに迫っていきます。
必見スポット①天福球場
現在の天福球場フェニックスリーグの観客、驚異の“7名” pic.twitter.com/ZkLNetvfTw
— 塚 (@sluggerMARUKO) October 8, 2019
油津駅周辺で行われる広島東洋カープのキャンプですが、その拠点となる球場が「天福球場」です。昭和38年からずっと天福球場が使われており、キャンプの時期になると多くのカープファンが聖地として訪れます。
天福球場はキャンプのシーズンが終わると、地元の人々に親しまれる球場に変わります。天福球場の周辺にはカープのグッズを売っているショップなども多く、グッズ目当てに観光するファンもいるようです。
選手の記念碑も!
ご存知ですか?
— 出戻りネコ太 (@nekota0666) October 17, 2016
広島カープのキャンプ地:宮崎県日南市 天福球場には、歴代監督とタイトルを獲得した選手の顔写真入り記念碑があります。
現在は、フェニックスリーグを開催中。 pic.twitter.com/ATtDFY8RDL
天福球場に観光に訪れたなら、ぜひ立ち寄ってほしいスポットが「天福球場・広島東洋カープ日南キャンプ記念碑」です。ピラミッド型の記念碑ですが、歴代の監督やタイトルを獲得するような名選手の名前と顔写真が刻まれています。
天福球場の記念碑は現在進行形で更新されており、2017年にはWBCなどでも活躍した菊池涼介選手の顔写真も入りました。今後も活躍した名選手を入れるための余白もあるため、天福球場に訪れた際には必ずチェックしてみましょう。
必見スポット②油津カープ館
油津カープ館に寄ってから天福♪ pic.twitter.com/80EBg0xY0g
— 古田ちさこ (@chisakofuruta) February 4, 2016
広島東洋カープのグッズが欲しいなら、絶対に立ち寄りたいスポットが「油津カープ館」です。油津駅から歩いて10分とアクセス良好なこちらのお店では、カープの関連グッズを多数取り揃えています。
さらに、こちらのお店では各選手のサインやここでしかお目にかかることのできないグッズなども展示されています。広島東洋カープの本拠地・マツダスタジアムでも手に入れられないグッズもあるので、ぜひ見ておきましょう。
会館前には鯉神社
「油津カープ館」の入り口には、大きな鳥居があります。こちらは鯉神社といって、カープのキャンプ時期になるとその年のカープの勝利を祈願してファンが数多く訪れます。名前のゴロから恋愛成就の願掛けにも良いのだそうです。
選手のサインやカープグッズも販売
油津カープ館には選手のサインをはじめ、カープの関連グッズが展示されています。カープグッズの中には女性ファンにも嬉しいカープのマスコットキャラクター・スライリーのぬいぐるみなどもあります。
実はスライリーはあの有名な「セサミストリート」の会社がデザインしているようです。スライリーのグッズなら女性や子供にも人気がありますので、お土産にいかがでしょうか。
必見スポット③油津商店街
油津商店街の朝 pic.twitter.com/p3OtfSGnrZ
— ごんざえもん (@gonzaemon0915) October 17, 2018
油津駅の周辺で最も人が集まるスポットといえば、「油津商店街」です。以前はあまり人が多くない印象の商店街でしたが、広島東洋カープの優勝に伴う経済効果によって賑わいを取り戻しています。
現在では油津駅と同様に「カープ油津商店街」として多くのカープファンから親しまれています。油津商店街でぜひ訪れておきたい有名店についてご紹介します。
広島カープの選手が訪れるお店も!
油津商店街には、カープの選手が訪れるお店も数多く軒を連ねています。特におすすめのお店はキャンプへのケータリングも行っているラーメン屋「直ちゃんラーメン」や、選手やOBに愛されている名店「堺鮨 油津店」などです。
「油津駅」周辺の観光スポット
キャンプ中のカープの本拠地「天福球場」や、カープの関連グッズを数多く取り揃えた「油津商店街」を紹介しました。ここからは映画のロケで使われた橋や「油津赤レンガ館」など、油津が誇る美しい観光スポットを紹介します。
観光スポット①堀川橋
油津の堀川橋。この橋が見たかった!! pic.twitter.com/b2yfM2pXLK
— 遊郭部(渡辺豪) (@yuukakubu) August 21, 2014
油津駅から歩いて徒歩10分ほどの場所に架かっている風情溢れる橋「堀川橋」は、油津の美しい景観を楽しむにはもってこいのスポットです。実はこの堀川橋は、ある映画のロケ地として使われたことでも知られています。
映画「男はつらいよ」のロケ地で知られる
「堀川橋」がロケ地として使った映画がかの有名な「男はつらいよ」です。堀川橋でロケ撮影が行われた映画が平成4年の「男はつらいよ-寅次郎の青春-」です。堀川運河の美しさと重厚な造りの堀川橋が抜群のロケーションになっています。
宇多田ヒカルのプロモーションビデオにも!
「男はつらいよ」のロケ地として使用された日南市ですが、実はあるアーティストのMVでもロケ地として使われたことがあります。それが宇多田ヒカルの「真夏の通り雨」という曲です。
なんとこちらのロケ地で撮影されたMVは、2016年のミュージックアワードジャパンで「女性アーティスト部門最優秀賞」を受賞しています。油津商店街や日南線の景色なども登場しているので、ぜひ見てみてください。
観光スポット②夢見橋
油津の夢見橋のところのイルミネーションが今日から点いたー pic.twitter.com/ajrLdlXwxa
— 若島 楓 (@Ahorn131) November 24, 2018
夜のイルミネーションが幻想的な風景を生み出す「夢見橋」も、最近人気の観光スポットとして話題になっています。さきほど紹介した「堀川橋」と同じ堀川運河に架かっており、地元の人々から非常に人気があります。
夢見橋を彩るイルミネーションは、季節によってその装いを変化させていきます。ぜひ油津駅の夜は夢見橋に立ち寄って、美しい光の風景を楽しんでみてください。
観光スポット③吾平津神社
吾平津神社
— 「日本伝承大鑑」案内板 (@japanmystery) August 23, 2018
神武天皇がまだ日向にあった時の后・アヒラツヒメを主祭神とする。アヒラツヒメは神武東征には加わらず、この地に残って夫の成功を祈ったとされる。旧名は乙姫神社。 pic.twitter.com/AoGShg2EXE
歴史好きにはたまらない日南市の観光名所が「吾平津神社(あひらつじんじゃ)」です。吾平津神社はなんと1300年以上の歴史がある神社で、堀川橋と同じく「男はつらいよ」のロケ地として使用されたことがあります。神社の手前には、ロケ撮影で使用されたことを示す案内板があります。
観光スポット④堀川資料館
堀川資料館からのながめ。
— 九州いろいろ(by LCD) (@tabtcts) February 5, 2020
九州は宮崎、油津は運河のマチらしく、こういった橋に出くわす。
さほど有名ではない資料館だが、一人旅でウロウロしているとこういったシーンに遭遇する。
一人旅の良さを満喫する。#日南 pic.twitter.com/O1yVLV0pxu
次にご紹介する「油津レンガ館」とセットで訪れたい観光名所が「堀川資料館」です。「男はつらいよ」のロケ地として使用された油津の地ですが、この資料館には当時のロケの参加者のサインや資料が展示してあることから、作品のファンからは聖地として扱われているのだそうです。
観光スポット⑤油津レンガ館
宮崎県日南市 油津港周辺を散策👣油津レンガ館、杉村金物本店、堀川橋、「男はつらいよ」朝ドラ「わかば」のロケ地✨
— シュン (@hs283kn) August 25, 2019
4年前"ジャカランダ💠"を見に来た南郷☆また立川翼さんのライブ♪がきっかけで来れました☆ pic.twitter.com/M2EvlM8BJd
そして、最後にご紹介するのが「油津赤レンガ館」です。この「油津赤レンガ館」は堀川運河の横にあり、その外観は大正時代のモダンな雰囲気のレンガ館の流れを汲んでいます。油津赤レンガ館の館内はゆったりとした雰囲気で、大正前後からの油津の歴史を知ることができます。
また、油津赤レンガ館では館内でコーヒーを飲みながらゆっくりと休憩することもできます。油津赤レンガ館は油津駅から徒歩15分程度の距離にあり、カラーも広島東洋カープと同じ「赤」なので、ぜひカープファンの方も訪れてみてください。
「油津駅」のおすすめグルメ!
油津駅周辺はカープに関するグッズを販売しているお店や、歴史ある赤レンガ館などさまざまな観光スポットが目白押しです。しかし、やはり観光に欠かすことのできない要素が「グルメ」です。油津駅周辺のおすすめグルメスポットを紹介します。
日南館 本館
日南館到着! pic.twitter.com/2FTqzpQ4Ao
— どんそく@思春期が終わりません (@namakura_foot) March 16, 2019
日南館(にちなんかん)は、築60年以上の古民家を利用した郷土料理屋です。古き良き日本の木造住宅の温かみを感じながら絶品の日南料理を味わうことができます。
おしゃれな古民家での日南素材地産地消のお店
「みやざき地鶏」など地元の地産地消の新鮮な食材を使用した料理は、グルメ通でも舌鼓をうつ絶品ばかりです。飲み放題メニューもあるため、観光の1日のシメに利用してみてはいかがでしょうか。
【住所】 | 宮崎県日南市岩崎2-10-8 |
【営業時間】 | 17:00 ~23:00(L.O 22:00) |
【定休日】 | なし |
【電話番号】 | 050-5868-1179 |
【アクセス】 | 油津駅より徒歩3分 |
【駐車場】 | 有 |
【参考サイト】 | 食べログ |
みどりや
油津駅周辺で美味しい新鮮な魚介類を味わいたいなら、ぜひ「みどりや」に足を運んでみてください。昭和の雰囲気漂う店内では、気前のよい大将が絶品の料理を振舞ってくれます。
地元で有名な居酒屋
「みどりや」は地元でも有名な居酒屋で、バラエティ豊かなメニューがウリです。昔ながらの居酒屋メニューのほかに、ライスコロッケなどの風変りな料理も提供している名店です。
【住所】 | 宮崎県日南市材木町6-2 |
【営業時間】 | 11:30~13:30 18:00~23:00 |
【定休日】 | 日曜 |
【電話番号】 | 0987-23-6201 |
【アクセス】 | 油津駅から387m |
【駐車場】 | 有 |
【参考サイト】 | 食べログ |
堀川レストランとむら
油津駅周辺で焼肉を楽しみたいなら「堀川レストランほむら」がぜひおすすめです。実は日南市の家庭には必ず1本は置いてあると噂のに焼肉のたれを開発したのがこちらのレストランなのです。
宮崎県民の味!戸村のタレの系列店
宮崎県の日南市民にとってはおなじみの味であるとむらのタレの系列店「堀川レストランとむら」ですが、他にもチキン南蛮やエビフライなどの人気メニューが豊富です。ぜひ足を運んでみてください。
【住所】 | 宮崎県日南市園田3-1-11 |
【営業時間】 | 11:00~14:00 17:00~21:45 |
【定休日】 | 火曜日 |
【電話番号】 | 0987-23-8989 |
【アクセス】 | 油津駅から665m |
【駐車場】 | 有 |
【参考サイト】 | 食べログ |
「油津駅」の基本情報
【住所】 | 宮崎県日南市岩崎2丁目 |
【営業時間】 | 7:00~18:10 |
【定休日】 | 年中無休 |
【電話番号】 | 050-3786-1717 |
【アクセス】 | 「油津駅前バスセンターバス停」下車 徒歩1分 |
【駐車場】 | 有 |
【公式HP】 | こちら |
「油津駅」はカープファンの聖地!
この記事では広島東洋カープファンの聖地として知られる油津駅について、さまざまな角度から紹介してきました。電車の本数は多くないものの、毎年カープのキャンプの時期になると多くの人々が訪れて賑わいを見せます。
赤に塗り替えられた駅舎や電車もさることながら、油津駅周辺には堀川橋や赤レンガ館など、さまざまな観光スポットも充実しています。カープファンの方も、ぜひこの機会に赤レンガ館などで日南市油津の歴史に触れてみてください。