まるで幻のような体験!福島「霧幻峡」の渡し船や幻想的な霧とは?
福島県奥会津にある「霧幻峡」では、霧が発生することでまるで別世界のような風景になると話題です。近年映画の舞台となったことで有名となった「霧幻峡」について、歴史やパワースポット、そして渡し船の情報について徹底的に解説していきます。
「霧幻峡」でまるで幻のような体験!
「霧幻峡(むげんきょう)」とは、名前の通り霧が立ち込めている峡谷のことです。白い霧が発生することで、まるで夢の中にいるような幻のような不可思議な空間となり、とても人気があるスポットです。「霧幻峡」では、渡し船が体験できることからより不思議な体験ができます。
今回は「霧幻峡」について注目し、「霧幻峡」で発生する霧の秘密や体験できる渡し船。そして絶景の撮影スポットなどについて解説していきます。
福島県奥会津の絶景スポット!
霧幻峡(福島) pic.twitter.com/JJIfrx9DCh
— きれいな風景~Have a break~ (@new_rakuen) March 16, 2020
「霧幻峡」は、福島県奥会津にあります。正確には福島県三島町にある只見川の渓谷が「霧幻峡」です。「霧幻峡」の周囲には渡し船や、傷ついたツルが温泉につかったら治ったと言う伝説がある早戸温泉などがあります。
そして「霧幻峡」は絶景スポットとしても有名です。海外メディアでも景色の素晴らしさが紹介されたことから、最近では外国人が多く訪れています。
「霧幻峡」はどんなところ?
夢の中のような幻想的な体験が出来る「霧幻峡」は、どのようなスポットなのでしょうか?ここからは「霧幻峡」について、より理解を深めてもらうために詳しく紹介していきます。
幻想的な川霧が有名
「霧幻峡の渡し 川霧【福島県】」 pic.twitter.com/5BYnFs1cvj
— FakeRokuoLoto (@FakeRokuoLoto) December 24, 2018
渓谷に川霧が発生することで辺り一面が真っ白な世界になります。その世界が「まるで夢の中にいるよう」ということから撮影スポットとしても有名となりました。ただし、「霧幻峡」はいつでも川霧が発生しているわけではありません。ある一定の条件に達すると川霧が立ち込めます。
川霧が発生しやすい時間帯は?
では、川霧が発生しやすい時間帯はいつくらいなのでしょうか?それは、夏場の朝早い時間と夕方の遅い時間です。
その理由は、川の温度が関係しています。「霧幻峡」がある只見川の水源は、夏でも温度が低く冷たくなっています。空気中の気温が高いと川の表面の水が温められ、水蒸気となり、やがて霧が発生。そして渓谷一帯が霧に包まれるというわけです。ぜひ発生しやすい時間に「霧幻峡」へ訪れてみましょう。
300年の歴史がある
実は「霧幻峡」の歴史は古く、約300年前からあります。現在は「霧幻峡」にはだれも住んでいませんが、かつて三更と言う名前の集落がありました。約300年前に誕生した集落では、渓谷の間を渡るために「渡し船」があり、住民は移動の足として利用していました。
集落は既に廃村となりなくなってしまいましたが、現在もなお人々が住んでいた名残が「霧幻峡」にはあります。そして近年では、集落の名残が「霧幻峡のパワースポット」と呼ばれ人気が高まるようになりました。なお、パワースポットに関しては後程詳しくご紹介します。
観光船渡し船に乗れる
かつて住民の足となった渡し船は、廃村と同時になくなってしまいました。しかしながら集落に住んでいた方が筆頭となり、現在では渡し船が復活しています。2010年からは定期的に運航をしている渡し船は、4月から11月までの期間限定です。
そして渡し船は早朝7時と早い時間帯から運行しているため、もしかしたら霧が発生している時に乗れるかもしれません。なお渡し船の乗車時間は約30分ほどとなります。集落があった時と同様に、手漕ぎの船に乗ってゆったりとした時間を過ごしてみてください。
霧幻峡の渡しは映画のロケ地にもなる?
「霧幻峡」は近年映画のロケ地として使用及び撮影されたことから、とても話題となりました。映画はオダギリジョーさんが長編映画作品として初監督を務めた『ある船頭の話』です。
2019年9月に公開された映画では、霧幻峡の渡し船がポスターとして起用され大いに注目を集めました。映画の中でもが多く登場する「霧幻峡」は、より幻想的な雰囲気を感じさせるのでおすすめです。霧幻峡観光と併せてぜひ映画を鑑賞してみてください。
紅葉や撮影スポットとしても人気
「霧幻峡」は夏の霧が発生する時期もおすすめですが、秋もおすすめです。それは秋になると「霧幻峡」を含め、周辺は朱色に染まる紅葉の景色が広がります。
その紅葉した景色は、また得も言われぬくらいの素晴らしさということから、撮影スポットとして人気です。霧に包まれた「霧幻峡」とはまた違った景色が楽しめる紅葉の時期にぜひ訪れ、絶景を撮影してみてください。
福島県三島町の『霧幻峡』の紅葉風景 pic.twitter.com/M2LM2HqmGz
— 相澤 統 (@aiznasukogen) September 25, 2017
紅葉のおすすめ撮影スポットは、渡し船からです。渓谷の下から撮影した紅葉は、より迫力を感じさせます。
また渡し船を貸し切って乗らずに橋の上から撮影するという方法もあります。船頭さんのみが乗った渡し船は、川面に映った紅葉とのコントラストが素晴らしくおすすめです。その場合、事前に船頭さんと撮影ポイントを相談することもできます。ぜひ自分なりの紅葉を楽しんでください。
「霧幻峡」の廃村集落パワースポット
「霧幻峡」にあった集落は、かつて幾度に渡る災害に見舞われてきました。そのたびに集落にあった神社やお地蔵さまは災害の被害になることなく、守られ続けてきています。近年、災厄から逃れたことに注目され、パワースポットとして人気が高まっています。そこで、ここからは廃村に今も残るパワースポットをご紹介していきましょう。
パワースポット①霧幻地蔵
この霧幻地蔵様は霧幻峡のシンボル〜今でもこの地域を守っていると信じられています。
— やぎママ (@junyagimama) July 13, 2014
♯霧幻峡 ♯只見 pic.twitter.com/F5bnDxNokI
1つ目のパワースポットは、霧幻地蔵です。霧幻地蔵は1944年からある村を象徴する存在でした。村が廃村となるきっかけとなった土砂災害の時も、霧幻地蔵を境として土砂が止まったと言われています。霧幻地蔵は高台にあり、まるで村を見守っていたかのような雰囲気を感じさせます。
パワースポット②子安観音
2つ目のパワースポットは、子安観音です。子安観音は集落が誕生した約300年前に建立されました。霧幻地蔵より少し上流に位置している子安観音は、安産祈願や子宝祈願、そして子供たちが元気いっぱいに育つことを祈願するために村人たちは多く訪れたと言われています。
パワースポット③滾滾清水
3つ目のパワースポットは、滾滾(こんこん)清水です。滾滾清水は、標高が高い位置にあるカルデラ湖の沼沢湖からきている清水です。沼沢湖の水が土壌へ染み込み、地下で浄化され、この地域で湧き出しました。
そして川から流れていない清水は「名水」や「聖水」と親しまれ、古くから地域住民の生活用水として愛されてきました。また近年では「霧幻峡」の道路から湧き出ていることから、とても人気がある清水です。飲むことができますので、ぜひペットボトルや水筒を持参してみてください。
パワースポット④玉造硫黄鉱山跡
昔、硫黄鉱山があった旧三更集落を散策#只見川紀行2019 pic.twitter.com/qRVFD6XoSh
— 井上リサ#StayHome (@JPN_LISA) June 23, 2019
4つ目のパワースポットは、玉造硫黄鉱山跡です。玉造硫黄鉱山跡は、1953年から始まった硫黄の採掘所です。採掘が始まったことにより、村はとても盛況し、活気に満ちていました。採掘はその後7年間に渡って続きましたが、日本が高度成長期に入ったことで硫黄のニーズが減ってしまいます。そして1960年に閉山となりました。
パワースポット⑤雨沼の展望台
5つ目のパワースポットは、雨沼の展望台です。土砂災害によって集落の住民たちが移転を余儀なくされ、雨沼集落へ引っ越しました。雨沼集落はそれまであった三更集落よりも高台に位置しているため、絶景を望むことが出来ます。
「霧幻峡」のアクセス方法&料金情報
あの時の奥会津
— あおき爺 (@aokioj80sctv) July 29, 2019
霧幻峡の渡し
(📷オロチさん) pic.twitter.com/yy0vjt9oiq
最後に「霧幻峡」までのアクセス方法及び、渡し船の料金についてご説明致します。「霧幻峡」を楽しむための重要な情報なので、ぜひ参考にしてください。
アクセス方法は?
只見線
— タッケー (@sunniko3110) April 4, 2020
早戸駅 pic.twitter.com/rJDxqQ9ZCn
まずは「霧幻峡」までのアクセス方法についてです。「霧幻峡」へアクセスは、車で行く方法と電車を利用する方法の2パターンがあります。
車でアクセスする場合、磐越自動車道の会津坂下ICが最寄りのインターチェンジとなります。高速道路を降りた後、国道252号線を只見町方面へ約35分ほど走らせ到着します。電車でアクセスする場合は、JR只見線の早戸駅が最寄り駅です。駅下車後、約10分ほど歩くと「霧幻峡」に到着します。
渡し船の料金はいくら?
次に渡し船の料金情報です。渡し船を利用する場合、料金は5,000円となっています。なお、こちらの値段は3名までの一律料金です。1名利用でも5,000円ですし、3名利用でも5,000円となります。4名以上利用する場合の乗船料金は1名ごとに1,500円追加、と異なるので留意してください。
そして渡し船の料金は、船に乗船だけではなく散策ガイドも含まれています。散策はかつてあった集落跡地をガイドしていくため、「霧幻峡」の素晴らしい景色と歴史の両方が学べます。
予約は必要?
渡し船を利用する場合、予約が必須です。事前に予約のみでしか営業していないため、渡し船を利用したい場合は必ず予約してください。
「霧幻峡」の基本情報
住所 | 福島県大沼郡金山町大栗山字雨沼2586 |
問い合わせ先 | 金山町観光物産協会:0241-42-7211(平日のみ) 金山町観光情報センター:0241-54-2855(土日祝) |
アクセス | JR只見線・早戸駅下車後、徒歩10分 |
参考サイト | https://www.tif.ne.jp/jp/spot/spot_disp.php?id=6737 |
「霧幻峡」で幻想的な霧の世界へ!
霧幻峡の渡し舟で対岸へ…(/・ω・)/ #只見川紀行2019 pic.twitter.com/EyBjgWcTSq
— ぴっぴ@猫成分多め (@ppix2) June 23, 2019
幻想的な空間が広がる「霧幻峡」について紹介しました。渓谷が霧に包まれる様子はとても素敵で、「霧幻峡」でしか体験することが出来ません。また「霧幻峡」の霧は見られる時期が決まっているため、見ることが出来たらとてもラッキーでしょう。ぜひ「霧幻峡」を訪れ、幻想的な霧の世界に浸ってみましょう!