長崎県にある諫早市は古くからうなぎで有名な地として知られています。多くのうなぎ屋さんが諫早市にはあります。有名なお店やミシュランがつくほどのお店もあり、観光客の方がそれを目当てにやってくるほど人気があります。

諫早市は江戸時代から「鰻処」として愛されている場所でした。江戸時代にはなんと400を越すうなぎ屋さんが建つほどうなぎブームが起こったとされており、その中で鰻処と呼ばれた諫早市は相当有名で老舗が並んでいます。

諫早市には有明海へと続く本明川が流れており、非常に綺麗な清流として知られています。そこで取れるうなぎがかなり質の高いものでして、本明川はうなぎの宝庫として有名となりました。このこともあり諫早市は江戸時代「鰻処」としてその名を欲しいままにしました。

一般的にうなぎ料理と言えば、重箱やお皿に盛りつけられているイメージが強いですが、諫早のウナギ料理は特徴的で、赤い独特な形をした「楽焼」の器を使っています。この器を使っているのが諫早だけなのです。

またこの楽焼を使った調理方法も独特で、丹念に焼き上げた蒲焼をタレと共に数分間蒸していくのです。湯を張った器で蒸す工程は諫早ならではのやり方です。蒸すことで柔らかさがふっくらさが段違いに変わります。この方法を使った老舗が多いです。

うなぎへの感謝や供養、商売繁盛を願う神事が毎年土用の丑の日の前に開催されます。これを「うなぎ供養」といい、諫早神社の宮司さんにより執り行われます。神事の後には市内の保育園児によってうなぎの放流も行われます。

諫早有名うなぎ店としてまず最初に紹介するのは「福田屋」です。このお店は諫早に現存する最古のうなぎ専門店です。その歴史は江戸時代にまで遡り、150年という長い間い一般の方から皇室の方までの老若男女に愛されている老舗です。

店内はまるで昭和時代にタイムスリップしたかのような懐かしい雰囲気を醸し出しており、木をふんだんに使ったお店は落ち着いたゆったりとした空間を提供してくれます。友人や家族、サラリーマンの商談にも使われます。

元々うなぎは「串打ち3年・裂き8年・焼き一生」と言われるほど難易度の高い食べ物なのですが、福田屋では長い年月をかけて磨かれてきた技術やそこからにじみ出る香ばしくジューシーな味には特別なおいしさがあります。

福田屋秘伝のタレをたっぷりとかけた暁には、ふっくらとしたごはんと共に織りなすハーモニーがあなたを究極の領域へと連れてってくれるでしょう。しかもご飯をおかわりできてしまうので余ったタレと共にご飯をかけこんじゃってください。

しかもなんと福田屋はミシュランに登録されるほどのお店で、うなぎの名店として登録されています。ミシュランを取ることの難しさは説明なしで分かると思いますが、大変すばらしいお店だということの証明がミシュランよって鮮明です。

続いて紹介する諫早うなぎ有名店は「魚荘」です。こちらのお店はうなぎと天ぷらがメインの大人数での利用が可能な老舗です。囲炉裏を囲んで大勢で食事ができるのでどこか落ち着いた雰囲気の中みんなで楽しく食事ができます。もちろん少人数にも対応しています。

魚荘のうなぎは霧島山系の天然水で育ったうなぎを使用しています。そして諫早名物の楽焼を使って蒸していきます。香り高いふっくらとしたうなぎを楽しむことができます。うなぎ定食が非常におすすめで大変人気のメニューとなっています。

また魚荘の特徴的なメニューが蒲焼を卵で巻いた「うまき」です。うまきはうなぎと卵の絶妙な味が楽しめる見た目も美しい料理です。繊細な技術を使った料理で値段が1,300円するのも納得の仕上がりです。

ランチは値段が非常にリーズナブルで比較的行きやすいメニューになってくるので、なかなかいけないという方はランチに訪れてみるとお得な値段でうなぎを楽しむことができます。

3番目に紹介する諫早の有名うなぎ店は「北御門」です。このお店は佐賀藩士の家に生まれた者によって1883年に創業された老舗です。以来135年もの歴史を積み重ねており、4代目が現在は店を切り持っています。

諫早の郷土料理の楽焼うなぎの伝統をしっかりと受け継ぎ、最高のおもてなしを提供してくれます。北御門ではうなぎを蒸さずに生の状態から一気に焼き上げます。蒲焼したうなぎを楽焼に入れ軽く蒸す工程をとっいています。小さめのうなぎを使っていることも特徴です。

小さめの5匹で1㎏のうなぎは一番脂がのっているとされており、とてもジューシーでの最高級のうなぎを食べることができます。梅御膳が値段2,500で食べられ人気のメニューです。お土産などに人気の「鰻まぶし弁当」も非常に人気の高いメニューです。

どれも値段が2,000円以上するメニューですが、それだけこだわりの強いうなぎを使っておりどれも諫早で獲れたものではなく、宮崎や鹿児島からより良質なうなぎを運搬費をかけてまで取り寄せるほど、こだわりをもっているのも特徴です。

こちらの「うなぎの緒里」は、市街地から少し離れたところに佇む厳選されたうなぎを使った料理が食べられるお店です。緒里独自のタレを使用しており、どこにもないおいしさを提供しています。

うなぎ屋の命といっても過言ではない水とタレ。緒里はこれがうなぎの本来のおいしさを引き立たせるものだと考えています。時間と手間をたっぷりとかけ熟成し、「緒里のタレ」を作り上げていきます。備長炭を使って一尾一尾加減を変えながら丁寧に仕上げます。

値段が比較的リーズナブルでかつ絶品うなぎを召し上がれます。ごはんにもタレがかかっているのでどこまでも美味しいうな重が襲い掛かってきます。テイクアウトも人気で多くの観光客の方が買われていきます。

ランチ時も人の賑わいは絶えることなく続いています。ディナーにイメージが強いうなぎですが意外とランチでも多くの人が訪れるほど大変人気が高いお店です。

続いての「割烹井手」は、うなぎ処として有名な諫早の中でも特に人気の高いうなぎ専門店です。前述した福田屋などで約15年間修業を積んだ店主さんが経営しているお店です。あらゆるうなぎ屋の良いところを凝縮した楽焼うなぎを堪能することができます。

他の人には真似できないような熟練した技によって注文ごとに丁寧に焼き上げられます。香ばしい香りのうなぎをふっくらとしたごはんの上に盛り付け、そこに店主特製の秘伝のタレをかければあとは言うまでもないでしょう。

その他お吸い物などがついてお値段3,800円と安くはないですが、それだけのものが器の上には乗っています。割烹井手ではうなぎ丼がおすすめでもう少し少ないほうがいい方はどんどんうなぎの量を減らすこともでき最終的にはお値段1,400円のミニ丼がございます。

ランチに訪れれば値段をもう少し安くしてうなぎを心行くままに楽しむことができます。少し贅沢したランチを堪能してみてください。また割烹井手もミシュランに登録されているお店で、半端ないお店だとわかります。ミシュランを持ったうなぎ屋は諫早で2つだけです。

最後に紹介する諫早の有名うなぎ店は「水月楼・本明」です。こちらのお店は本明川の近くに店を構えており、明治16年から130年余り続く老舗うなぎ店です。諫早伝統のうなぎを蒸す工程を挟み柔らかいまろやかな一味違ううなぎに仕上がります。

注文を受けてから焼き上げるスタイルでしっかりと本明秘伝のタレで焼き上げます。比較的安い値段でうなぎを楽しむことができるお店として大変人気のあるお店です。うなぎ以外にもほかの和食や海鮮を食べることができるのもこのお店の特徴です。

諫早のうなぎはいかがだったでしょうか。昔からある老舗やミシュランが認めるほどのお店があり観光客が多く訪れるのも納得です。うなぎは値段が高いですがランチが比較的安いメニューなので、ランチに行くのがおすすめです。

諫早ならではの工程があり地域による特徴を最大限生かしたうなぎは大人気です。またうなぎの特徴なども本来の味を引き出せる技術が備わっています。どれもミシュランがつくほどの美味しいメニューだらけなのでぜひ諫早に訪れた際はうなぎを堪能してください。