秋田の郷土料理「ハタハタ寿司」の作り方は?味や東京の販売店まとめ!

秋田には伝統的な郷土料理ハタハタ寿司があります。ハタハタ寿司は江戸時代の秋田の人に冬の訪れを感じさせる大切な料理で、作り方や味が家庭や販売店によって異なり、食べ方も様々です。秋田や東京でハタハタ寿司を食べられる店、手に入れられる店、味について紹介します。

秋田の郷土料理「ハタハタ寿司」の作り方は?味や東京の販売店まとめ!のイメージ

目次

  1. 1秋田の郷土料理「ハタハタ寿司」とは
  2. 2「ハタハタ寿司」の特徴
  3. 3「ハタハタ寿司」を作ってみよう!
  4. 4「ハタハタ寿司」の食べ方
  5. 5東京の「ハタハタ寿司」販売店
  6. 6「ハタハタ寿司」は通販でも買える
  7. 7秋田の「ハタハタ寿司」を食べてみよう

秋田の郷土料理「ハタハタ寿司」とは

ハタハタ寿司は秋田を代表する郷土料理で、厳冬を乗り切る保存食として古くから作られてきました。作り方は家庭によって様々で、味も異なり、食べ方にも色々あります。秋田はもちろん、東京にも食べる事ができる販売店があり、全国に広まりつつあるのが、ハタハタ寿司なのです。

ハタハタは初冬に、産卵のため沿岸にやってきます。別名はカミナリウオと言い、漢字では「鰰」と書きます。その名は霹靂神(はたたかみ)という激しい雷の神さまが由来とも言われてます。初冬に雷が多くなったためでしょう。11月から12月、ハタハタの漁獲量は最盛期となり、秋田に冬の到来を告げます。

古くから伝承される保存食

秋田では、冬になると家も道も雪に閉ざされます。重機が発達していない江戸時代、厳冬期をのりきるために保存食が必要でした。そこで、秋田近海で漁獲高の多いハタハタという魚を用いて保存食を作ったのです。多くの地域に古くから伝わる鮒ずしの手法を用いて、作られたのがハタハタ寿司で、代表的な郷土料理となったのです。

麹を混ぜた飯に野菜と一緒に漬ける

秋田の郷土料理ハタハタ寿司の作り方は、簡単に言うと、ハタハタを麹を使って野菜と一緒に発酵させると言うものです。もちろん、ハタハタ寿司の作り方の詳細には色々あり、各家庭や販売店で味つけの手法に違いと工夫がなされています。
 

「ハタハタ寿司」の特徴

秋田の郷土料理ハタハタ寿司の特徴ですが、酢と塩を使って発酵させているため、ぬめぬめしていて、独特の匂いがあります。味は酢で漬け込んでいるにも関わらず、意外とまろやかです。漬込みから発酵の段階で、旨味が出ているためでしょう。また、これは意外なのですが、少々硬いのも特徴です。

ハタハタはそれほど脂が多い魚ではないため、調味料や野菜とうまくあいます。口に入れた時、野菜がとけだしたまろやかな風味と発酵による豊かな味わいが広がります。酢の影響で、後味はさっぱりです。もちろん、販売店の作り方の違いで、多少の違いが出てきます。

見た目の特徴

秋田の郷土料理ハタハタ寿司の見た目ですが、鮒ずしと同じような要領で作られているため、見た目も鮒ずしと近いです。違いは野菜の彩がある事です。ハタハタ寿司を良く見知っている人であれば、魚の違いもすぐ分かりますが、東京の人や他府県の人にはハタハタ寿司と鮒ずしと一目で違いは分からないかもしれません。

味の特徴

ハタハタ寿司の味は、意外とまろやかです。漬込みから発酵の段階で、旨味が出ているためでしょう。また、これは意外なのですが、少々硬い歯ざわりで、酢で漬け込んでいるため、後味はさっぱりしています。ただし、最初の一口目に口にいれるまでハタハタ寿司は、発酵食品特有の独特の匂いがあります。どの販売店のものも大きくはこのようになっています。

「ハタハタ寿司」の漬け方は3種類

秋田の郷土料理ハタハタの漬け方は三種類。一匹を姿まるごと漬けるという作り方をする一ぴきずし、と、頭だけを落として漬けるという作り方の全ずし、と、切り身にして漬けるという作り方の切りずし、と、です。ハタハタ寿司の中での格式は一ぴきずしが高く、祝宴などで披露されます。

一ぴきずし

秋田の郷土料理ハタハタ寿司を、一匹まるごと、そのまま漬ける作り方をする「一ぴきずし」は、ハラワタのみ処理をし、その下処理が終わって塩漬けにしておいたハタハタを、水に漬け塩出しをした後に、酢で漬け込むというシンプルなもの。まるごとの姿が残るため、格式が高いハタハタ寿司です。

全(まる)ずし

秋田の郷土料理ハタハタ寿司の中でも、販売店などで多い漬け方が、頭だけを落とし、漬ける作り方をする「全(まる)ずし」です。店舗販売のハタハタ寿司のほとんどは、この漬け方でされています。作り方は、一ぴきずしとほとんど同じです。販売店では、カブ、ニンジン、昆布などの比率がそれぞれに特徴があり、味の違いを楽しむことができます。

切りずし

秋田の郷土料理ハタハタ寿司の作り方の中で、あらかじめ切り身にしてから漬ける作り方の「切りずし」は、家庭の味です。最初から切り身にすることで、漬けた後に切って出す必要がなく、主婦の知恵のたまものと言えるのではないでしょうか。作り方自体はほぼ同じなのですが、最近は、どぶろくを少し振り掛けて漬けるというのが流行っているようです。
 

「ハタハタ寿司」を作ってみよう!

秋田の郷土料理ハタハタ寿司は、材料はごく簡単に手に入ります。新鮮なハタハタと野菜、麹、そして、酢と塩があれば、だれでも家庭で気軽に作る事ができます。麹などの分量を調整すれば、味の違いを楽しむことができます。作り方次第では販売店よりもハタハタ寿司をおいしく作れることもあります。

材料

ハタハタ寿司を実際に作ってみましょう。まず、新鮮なハタハタ、米麹、ニンジンなどの野菜、そして隠し味のふのりを準備します。ハタハタはハラワタを取り、頭を落として2、3日水に浸します。様々な食べ方で食べやすいように切り身にしておいても構いません。ハタハタ寿司は新鮮さが命なので、新鮮なハタハタを用いましょう。

作り方~下準備編~

ハラワタを処理したハタハタをまずは塩水に漬け込むため、水をいれかえ、塩をまぶしていきます。塩をまぶしたら、半日から1日程度おもしをのせておき、上がってきた水を捨てていきます。

上がってきた水を捨て続けて約一日。しっかり水が抜けたら、次に、5倍酢を入れ、再度、おもしをのせて1日ほど漬けます。ここで大切なのは、水を捨てるのをさぼらない事です。さぼると、ぬめりがひどくなり、美味しくなくなりますよ。

作り方~漬け方編~

酢で漬けたここまでの段階で、すでに骨まで柔らかくなっています。ここからは作り方次第で、味が変わりますので、どのような食べ方にするのかイメージしながら調味料を調節します。そして、準備していた野菜、米、米麹をハタハタの上に積み、樽の中に、何層にもしながら重ねます。材料や分量などで味が変わります。販売店に負けない味にしましょう。

しばらく漬け込んだあと、少し味見をしても良いかもしれません。味が気に入らなければ、どぶろくをいれてみたり、調味料を足してみたり、と、色々な微調整をしながら、長く漬け続けます。漬け込みが甘いと、美味しくありませんし、漬け過ぎても味が変わります。あとは好みの問題です。

「ハタハタ寿司」の食べ方

ハタハタ寿司は、まろやかで、こくと風味があり、後味もさっぱりしているため、様々な食べ方が試せます。お吸い物にしてみたり、混ぜご飯にしてみたり、お茶づけなどでも、もちろん、そのままでも美味しいです。ハタハタ寿司の様々な食べ方を楽しんでみてください。

食べ方①そのまま食べる

ハタハタ寿司は、鮒ずしのようなものですので、そのまま食べて酒のあてにピッタリの味です。ただ、歯ごたえが結構残っているため、噛む感触は、本鮒ずしよりも、紀州の早なれ寿司に似た感触かもしれません。口にいれるまでは、発酵した魚の独特なにおいがありますが、口にいれたあとは気になりません。醤油を使ったり、様々な食べ方ができます。

食べ方②焼いて食べる

ハタハタ寿司は麹や野菜と発酵しているため、発酵した魚と米麹からくる独特の匂いがあります。口にいれるまでは結構きついかもしれません。そして、そのままだと、結構、歯ごたえがありますが、軽くでも焼いてみると、身はふっくらと柔らかくなり、においもマシになるから不思議です。食べ方のバリエーションも増えますよね。

東京の「ハタハタ寿司」販売店

ハタハタ寿司は秋田の郷土料理ですので、秋田県でしか販売店がないと思っている人も多いかもしれませんが、実は、東京にも販売店があります。秋田のイベントで売りに出されている事もしばしばです。東京ではいつでもハタハタ寿司を買う事ができます。家で様々な食べ方をしてハタハタ寿司を楽しむことができます。

あきた美彩館

あきた美彩館は、秋田県のPR販売店です。ハタハタ寿司の他に、稲庭うどん、きりたんぽ、いぶりがっこなどの様々な秋田県の郷土料理を楽しむことができるお店です。港区にあるので、東京でハタハタ寿司を簡単に楽しむことが可能です。
 

住所 〒108-0074 東京都港区高輪4丁目10−8 ウィング高輪WEST-Ⅲ
電話 03-5447-1010
定休 無休
WEB http://www.akita-bisaikan.jp/

東京で「ハタハタ寿司」が食べれる所は?

東京には幾つかのハタハタ寿司を食べる事ができるお店があります。店によって味が異なるので、様々な食べ方をして、店による違いと食べ方の違いなど、ハタハタ寿司の色々な味の違いを楽しんでみましょう。

①ハタハタ屋敷

ハタハタ屋敷では、新鮮なハタハタ寿司を食べる事ができます。ハタハタは焼き魚としても提供されたり、数量限定ですが生もあります。ハタハタ寿司の食べ方だけではなく、ハタハタ自体の食べ方の違いを楽しむことができます。ほかにも、比内地鶏ときりたんぽの鍋などの郷土料理もあり、おすすめの店です。
 

住所 〒104-0061 東京都中央区銀座2丁目2−西2-2 インズ2 B1F
電話 03-3535-5253
定休 無休
WEB https://r.gnavi.co.jp/g887409/

②佐藤養助 赤坂店

佐藤養助 赤坂店は、稲庭うどんの名店として有名な店ですが、ハタハタ寿司を含む、様々な秋田の郷土料理も提供しています。ここのハタハタ寿司は絶品です。
 

住所 〒100-0014 東京都千代田区永田町2丁目14−3 東急プラザ赤坂
電話 03-5510-5556
定休 日曜
WEB https://www.sato-yoske.co.jp/shop/akasaka/

「ハタハタ寿司」は通販でも買える

ハタハタ寿司は実は通販でも買う事ができます。ハタハタ寿司を食べたいけど移動が面倒とか、ハタハタ寿司を食べに行って匂いが気になるとか、ハタハタ寿司は家で食べたいと思う人は通販必見です。

通販①三浦米太郎商店

三浦米太郎商店は、秋田県にかほ市にあり、獲れたて新鮮のハタハタを取り扱っているお店です。通販専門ではないので、現地でハタハタ寿司を買う事もできますが、通販も対応しています。通販で買ったものも現地のものと遜色ありません。
 

住所 〒018-0402 秋田県にかほ市平沢字上町49
電話 TEL 0184-35-3609 FAX 0184-35-2369
営業 8:30~17:00
WEB https://www.omiyageakita.com/html/page6.html

通販②鈴木水産

鈴木水産は、秋田県の八峰町にある地元の水産店です。通販専門店ではないのですが、通販にも対応しています。ハタハタ寿司を通販で注文すると、新鮮なハタハタで作られた美味しいハタハタ寿司がすぐに届きます。
 

住所  〒018-2676 秋田県山本郡八峰町八森磯村72−3
電話 050-5541-7758
営業 平日9:30〜17:30
WEB https://www.nipponselect.com/shop/g/gS06030006/

通販③男鹿なび

男鹿NAVIは、男鹿地方のPR店で通販にも力をいれちる販売店です。ハタハタ寿司をはじめ、秋田にちなんだお土産や、グッズなどを販売しており、手軽に利用可能な通販店です。男鹿地方のなまはげにまつわるグッズなどもありますよ。ハタハタ寿司と一緒に注文してもおもしろいかもしれません。
 

住所 〒010-0511 秋田県男鹿市船川港船川字海岸通り2-12-8
電話 TEL : 0185-23-2465 FAX : 0185-24-5044
営業 平日10:00~17:00
WEB https://oganavi.com/shop/

秋田の「ハタハタ寿司」を食べてみよう

江戸時代の秋田の人たちは、食卓にあがるハタハタ寿司を見て、厳しい冬の訪れを感じたのでした。まさに郷土の遺伝子です。ハタハタ寿司は保存がきき、厳冬期を乗り切るために家庭で一般的に食べられてきたのです。材料、調味料は家庭ごとの秘伝となり、その家庭ならではの味が受け継がれてきたのです。

祖父母から父母へ、そして息子夫婦へと、代々の家独自の製法が脈々と続き、伝統技法は守られています。まるで日本の古き良き家の名残がそのままになっているかのようです。販売店で売られているハタハタ寿司も、様々な味の違いが楽しめ、食べ方も色々な事を試すことができます。食べ比べてみて、自分なりの味をみつけるのも良いかもしれませんね。

おすすめの関連記事

Thumb秋田のおすすめ居酒屋16選!個室やおしゃれで美味しい人気店を厳選!
秋田と言えば、お米や海産物が美味しいことで有名ですが、秋田の居酒屋は美味しいお米で作った日本...
Thumb「秋田ちゃんぽん」はご当地名物ラーメン!その味や特徴・人気店を紹介!
トロリとしたあんかけが特徴の「秋田ちゃんぽん」は秋田のご当地ラーメンです。秘密のケンミンショ...
Thumb青森のおすすめ寿司屋ランキングTOP17!お得なランチや高級店まで!
本州の最北端に位置している青森県では様々な海鮮を味わうことができます。中でもお寿司は絶品で地...

関連するまとめ

関連するキーワード

Missing
この記事のライター
西川知希
2019/11/20開始

人気の記事

人気のあるまとめランキング

新着一覧

最近公開されたまとめ