「会津駒ヶ岳」の登山情報ガイド!おすすめルートや宿泊施設は?

東北・南会津に位置する会津駒ヶ岳は、日本百名山のひとつとして人気の登山スポットです。標高2,132.4mの登山道では、数多くの高山植物が見られることでも知られています。今回は、そんな会津駒ヶ岳の難易度やルートから駐車場、宿泊情報まで詳しく見ていきます。

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目次

  1. 1会津駒ヶ岳とは
  2. 2会津駒ヶ岳の魅力
  3. 3会津駒ヶ岳の標高や難易度
  4. 4会津駒ヶ岳のおすすめルート
  5. 5会津駒ヶ岳の宿泊施設
  6. 6会津駒ヶ岳のアクセス
  7. 7しっかり準備して会津駒ヶ岳を満喫しよう!

会津駒ヶ岳とは

美しい景色とたくさんの花や高山植物が楽しめる名山として知られる会津駒ヶ岳は、東北でも人気の登山スポットとなっています。

今回は、そんな会津駒ヶ岳登山の難易度やおすすめルート、駐車場、宿泊情報と併せて紅葉の時期なども詳しく見ていきましょう。

「日本百名山」にも選ばれた名峰

会津駒ヶ岳の登山での見どころは、やはり風景でしょう。日本百名山にも選ばれた美しい景色は、多くの登山客を魅了します。

登山口を入ると、手付かず自然が多く残る山道となります。高山植物をはじめ、たくさんの草花が原生している会津駒ヶ岳では春夏には緑葉、秋には紅葉、冬には雪景色と四季折々に山の様相を楽しむことができるのです。

会津駒ヶ岳の魅力

会津駒ヶ岳は、日本百名山に選ばれ全国でも人気の高い名峰となっています。そんな会津駒ヶ岳の魅力とはどのようなものなのでしょうか。こちらでは、会津駒ヶ岳登山の魅力となっている見どころを紹介いたします。

咲き誇る高山植物の花々

標高の高い会津駒ヶ岳では、たくさんの高山植物が原生しています。中でも花を咲かせる種類が多く、登山シーズンの春夏には山頂の駒の池周辺がハクサンコザクラをはじめとする高山植物の花畑ができるほどです。

他にもミヤマキンポウゲ、ショウジョウバカマ、タテヤマリンドウ、チングルマなど珍しい高山植物の群生も見られ、写真や絵画を趣味にする方にも人気の山となっています。

山頂を形成する大湿原

名峰とうたわれる会津駒ヶ岳の山頂付近は大きな湿原となっており、まるで天国か理想郷に来たような幻想的な風景が望めると話題になっています。

春先から夏にかけては、新緑や咲き乱れる花と駒の池のコントラストが美しく、秋には紅葉、冬には雪化粧の美しい駒の池を見ることができるのです。そんな会津駒ヶ岳山の四季の眺望を目当てに、休日にはたくさんの登山客が訪れます。

大規模なブナ林

会津駒ヶ岳は登山口からしばらく歩くと、ブナ林があります。このブナ林が会津駒ヶ岳の大きな見どころのひとつとなっています。

春夏には太陽に透ける緑の葉の美しい様が見られますが、ブナは紅葉樹として有名な植物なので秋の登山がおすすめです。

見頃は9月上旬から下旬と少し短いですが、そのぶん一斉に色付く鮮やかな紅葉の眺望が楽しめるでしょう。ぜひ紅葉の会津駒ヶ岳を登ってみてください。

オオシラビソの原生林

登山口を入りブナ林を抜けた先は、オオシラビソの林となっています。登っていく途中でガラッと景色が変わるのも会津駒ヶ岳登山の特徴でしょう。

オオシラビソは別名アオモリトドマツとも呼ばれ、積雪にも強く標高のある高山帯に原生していることが多い樹種になります。東北の高山では樹氷を作る代表的な針葉樹です。このオオシラビソの林では、冬にきらきらと輝く綺麗な樹氷を見ることができます。

会津駒ヶ岳の標高や難易度

会津駒ヶ岳の魅力を紹介いたしましたが、登山するにあたって気になるのはやはり標高の高さや距離、難易度でしょう。初心者でも挑むことができるのか、雪の時期に登山できるのかなど、会津駒ヶ岳の標高や難易度について見てみましょう。

標高は?

たくさんの高山植物が原生している会津駒ヶ岳は、標高2,132.4mと高さのある山となっています。頂上付近は湿原なので霧も出やすいですが、晴れれば富士山まで望めます。

展望だけでなく春夏の緑葉、秋の紅葉、冬の雪景色も太陽の下ではより鮮やかに見えるのです。ぜひ晴天の会津駒ヶ岳を登ってみましょう。

難易度は?

会津駒ヶ岳は、綺麗に整備された登山道ではないものの、道がわかりやすく迷いにくいこともあり、他の同じ標高の山と比べれば登りやすいとされています。往復7、8時間のルートもあるので、初心者の方が挑戦するのにぴったりの難易度でしょう。

登山口から中腹、頂上と次々に景色が変わる会津駒ヶ岳は、登山ならではの「登る楽しみ」を強く感じられる山となります。

冬は大丈夫?

標高のある会津駒ヶ岳登山は、冬以外でも山頂に雪が残っていることもあります。そのため、登山シーズンは5月から10月とされているのですが、景色の美しい会津駒ヶ岳は冬の登山もおすすめです。

冬の白銀の風景も良いですが、11~12月頃の登山では紅葉と雪のコントラストも見物です。しかし、冬の登山は足場が悪く滑りやすいので注意が必要になります。

また冬は道がわかりにくい場合もあるため、初めての方は雪山経験者やガイドを連れて登ると良いでしょう。

会津駒ヶ岳のおすすめルート

高山植物から紅葉、雪景色まで楽しめる会津駒ヶ岳ですが、高さ2,132.4mと標高だけ見れば少し難易度が高めに感じられます。そんな会津駒ヶ岳にはどれくらいの距離と時間のルートがあるのでしょうか。

こちらでは、初心者におすすめの日帰りのコース、さらに満喫したい方に向けて縦走におすすめのコースの2種類に分けて、いくつかのルートを紹介いたします。

初心者にもおすすめの日帰りコース

まずは、初心者のステップアップにもおすすめの日帰りコースから見ていきましょう。こちらは、比較的距離が短く短時間で登りやすいルートとなっているので、登山経験の少ない初心者でも安心して登ることができます。また秋の紅葉や冬の雪景色を楽しみながら、ゆっくりと登るのにもおすすめのコースとなっています。

①滝沢駐車場~駒の小屋~会津駒ヶ岳

滝沢駐車場から駒の小屋を経由して山頂へのコースは、会津駒ヶ岳登山では最も距離の短いルートになっています。登り4時間、下り3時間の往復7時間11.19kmほどなので、初心者の方はこのコースから挑戦するのがおすすめでしょう。

宿泊場としても有名な駒の小屋では、お土産や登山記念のオリジナルグッズが買えます。また、宿泊しなくてもトイレや調理場を借りられるので、下山前にゆっくりと休むことができます。

②滝沢駐車場~会津駒ヶ岳~中門岳

滝沢駐車場から会津駒ヶ岳山頂までの登山でもう少し歩きたいという方におすすめのコースが、そこから中門岳に進むルートとなります。会津駒ヶ岳山頂から中門岳までも距離は伸びますが、難易度は変わらないので初心者にも良いでしょう。

片道で約45分となり、滝沢駐車場からの往復では8時間30分14.45kmほどです。中門岳も会津駒ヶ岳と同じく花と展望の美しいスポットとなっています。距離に少し物足りなさを感じた方は、ぜひ中門岳に挑戦してみてください。

③滝沢駐車場~会津駒ヶ岳~大津岐峠~キリンテ

駒ヶ岳駐車場から会津駒ヶ岳、中門岳のコースでも体力が余っている方には、会津駒ヶ岳山頂へ登った後、駒の小屋まで戻り手前の大津岐峠方面へ伸びる尾根を使ってキリンテ登山口へ下山するルートもおすすめです。

往復約10時間13.97kmと、こちらも距離は伸びますが難易度はそこまで変わらないので、初心者のステップアップにちょうど良いコースになります。

下山途中の富士見林道では晴れていれば燧ヶ岳、平ヶ岳などの山並みや富士山の眺望が楽しめるでしょう。初夏の登山ではたくさんの高山植物が見られるコースでもあります。

もっと満喫したい方向けの縦走コースも!

縦走は、登頂した後に下山せずに尾根を伝って別の山に登ることを言います。登山初心者には難しいですが、中級者や上級者になると縦走で長距離ルートを楽しむ方が多くいます。日帰りコースが物足りないという方は、こちらの会津駒ヶ岳をさらに満喫できる縦走コースがおすすめです。

①滝沢駐車場~会津駒ヶ岳~大津岐峠~大杉岳~尾瀬御池

初心者から中級者への体力作りにもおすすめのコースが駒ヶ岳駐車場から会津駒ヶ岳山頂、大津岐峠を経由し大杉岳、尾瀬御池と歩くルートとなっています。

合計距離19.78km、片道約9時間ほどの登山になるので、1日目に会津駒ヶ岳山頂まで登った後に駒の小屋に宿泊するのがおすすめです。そして、2日目は朝一で大杉岳へ入り尾瀬御池を楽しみ、陽が落ちる前に下山すると良いでしょう。

②会津駒ヶ岳~燧ヶ岳~至仏山

登山上級者におすすめしたいのが、合計距離41.48km、3泊4日の尾瀬御池からさらに燧ヶ岳を経由し至仏山へのコースになります。会津駒ヶ岳縦走ルートの中でも特に距離が長く難易度が高いため、しっかりと計画を立てて入念な準備をして挑みましょう。

2日目は御池ロッジに宿泊し、翌日に燧ヶ岳、至仏山を目指します。至仏山を制覇した後は白砂峠を経てたくさんの小屋があることで有名な見晴に向かいます。こちらで3日目の宿を取るのですが、山小屋は予約の必要な場合が多いので事前に調べておくと良いでしょう。

湿原や紅葉の風景を楽しみたい方は尾瀬小屋や弥四郎小屋、地元のグルメを楽しみたい方には原の小屋、燧小屋などがおすすめです。

会津駒ヶ岳の宿泊施設

会津駒ヶ岳は挑戦しやすい標高と距離ということもあり、高山植物や紅葉を見にたくさんの登山客が訪れます。中には、思い出作りに山小屋に宿泊したいと言う方も多くいるのです。こちらでは、そんな方におすすめの会津駒ヶ岳で人気の宿泊施設を紹介いたします。

駒の小屋

会津駒ヶ岳登山での宿泊場と言えば、やはり駒の小屋でしょう。山頂手前に位置していることもあり、泊りで長距離縦走をする方にも人気の宿になります。素泊まりのみですが、調理場が借りられるので食材を持ち込んでBBQやカレーなど野外ならではの楽しい食事が楽しめます。

駒の小屋では、様々なオリジナルグッズも売られています。中でもTシャツや缶バッジが人気で、登山の記念としても、友人や知人へのお土産としてもおすすめです。

夜には部屋に野生のヤマネが遊びに来ることもあるようで、運が良ければ希少な野生動物を見ることもできるでしょう。また駒の小屋のトイレにはトイレットペーパーが備え付けられているので、女性も安心して使うことができます。

駒の小屋の基本情報

【名称】 駒の小屋
【住所】 福島県南会津郡桧枝岐村駒ケ岳1
【料金】 素泊まりのみ3,000円(予約必須)
【公式HP】 http://komanokoya.com/?page_id=5

御池ロッジ

御池ロッジは、山小屋としては少し宿泊料金が高い印象ですが、地元の食材をたっぷりと使った美味しい食事が2食も付いているのです。さらに宿泊者は、300円で大浴場で入浴も楽しめます。中でも話題の展望風呂からの眺めは素晴らしく、登山や日常の疲れを癒してくれます。

また、併設されている「尾瀬ブナの森ミュージアム」では尾瀬の歴史や文化を知ることもできます。会津駒ヶ岳の縦走で宿泊される方も多いですが車で来ることができるため、一般の観光客にも人気の一風変わった山小屋となっています。

御池ロッジの基本情報

【名称】 尾瀬御池ロッジ
【住所】 南会津郡檜枝岐村御池 国道352号沿い
【料金】 大人  9,000~10,000円
小学生 7,000円
幼児以下無料
(予約必須)
【参考HP】 https://www.tripadvisor.jp/Hotel_Review-g1120991
-d10359813-Reviews-Onsen_Miike_Lodge-Hinoemata_
mura_Minamiaizu_gun_Fukushima_Prefecture_Tohoku.html

テント泊について

会津駒ヶ岳登山でアウトドアを満喫したい方にはテント泊もおすすめです。ただ会津駒ヶ岳ではテント泊は禁止となっているので、駒ヶ岳登山口やキリンテ登山口近くのキャンプ場を利用してください。

キャンプ場以外で尾瀬国立公園内のテントでの宿泊が可能な場所は、尾瀬沼地区、尾瀬ケ原見晴地区、尾瀬ケ原山の鼻地区のみとなります。縦走などでテント泊を考えている方は、しっかりと調べてから登山に向かうようにしましょう。

会津駒ヶ岳のアクセス

登山に人気の会津駒ヶ岳の魅力やおすすめルートなどを紹介してきましたが、次に気になるのはやはりアクセス方法でしょう。こちらでは各登山口へのアクセス方法、駐車場情報と併せて会津駒ヶ岳の基本情報も紹介いたします。

アクセスの詳細

会津駒ヶ岳へ訪れる方は、最寄りの鉄道駅から登山口へは距離があるため、バスでのアクセスかマイカーでのアクセスに大きく別れるでしょう。会津駒ヶ岳の各登山口への距離や、かかる時間など順番に見てみましょう。

駒ヶ岳登山口へのアクセス

駒ヶ岳登山口は、滝沢登山口とも呼ばれ会津駒ヶ岳の登山ではよく使われる登山口となります。駐車場からも近くトイレや休憩場、キャンプ場もあります。

会津鉄道の最寄駅・会津高原尾瀬口駅からバスで約1時間10分ととても距離があるため、駒ヶ岳登山口へのアクセスにはマイカーがおすすめでしょう。車でのアクセスは東北道西那須野塩原ICを降り約90kmとなります。

御池へのアクセス

御池へのアクセスは、会津鉄道会津高原尾瀬口駅から会津バスで約1時間30分、マイカーでは東北道西那須野塩原ICから約105kmと駒ヶ岳登山口やキリンテ登山口に比べ少し距離があります。420台駐車可能な広い駐車場となっています。

料金は2時間まで無料、最大1,000円なので、縦走など数日かけて登山する方におすすめの登山口でしょう。

キリンテ登山口へのアクセス

キリンテ登山口へのアクセスは、駒ヶ岳登山口への距離や時間は変わりません。会津高原尾瀬口駅からキリンテバス停まで約1時間10分、東北道西那須野塩原ICから車で約90kmとなっています。

駐車場は?

駒ヶ岳登山口に近い駐車場は、20台しか駐車できないため、登山シーズンや紅葉のシーズンは満車で停められない場合が多々あります。満車の場合は、少し戻った国道に沿いで駐車場を探すか、徒歩30分ほど離れた村営グラウンドの駐車場などに停めましょう。

会津駒ヶ岳の基本情報

 

【名称】 会津駒ヶ岳
【住所】 福島県南会津郡檜枝岐村
【アクセス】 東武鉄道 会津高原尾瀬口駅からバスで約1時間
【料金】 無料
【参考サイト】 https://www.jalan.net/kankou/spt_07364ab2010128472/
【山開き時期】 7月初旬

しっかり準備して会津駒ヶ岳を満喫しよう!

日本百名山にも選ばれた名峰・会津駒ヶ岳は登山経験者、初心者問わず楽しめる山なのがわかりました。登山の際には、しっかりと準備をして春夏の新緑、秋の紅葉、冬の樹氷など四季折々様々な姿を見せる会津駒ヶ岳を存分に満喫しましょう。

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この記事のライター
浮草
旅行気分で転勤族生活を楽しむ主婦です。趣味はアクアリウム、読書、水族館巡り、B級グルメの食べ歩き。

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