「小倉祇園太鼓」の歴史や楽しみ方を徹底解説!伝統技の披露は必見!

小倉祇園太鼓は福岡県北九州市で毎年7月に行われるお祭です。細川忠興公が始めたとされ、400年の歴史と伝統を誇り、国の重要無形民俗文化財に指定されています。小倉の町が熱く燃える、小倉祇園太鼓の特徴や見所を詳しくご紹介します。

「小倉祇園太鼓」の歴史や楽しみ方を徹底解説!伝統技の披露は必見!のイメージ

目次

  1. 1「小倉祇園太鼓」は北九州市の小倉の夏祭り!
  2. 2「小倉祇園太鼓」の歴史と特徴
  3. 3「小倉祇園太鼓」の見所を解説
  4. 4「小倉祇園太鼓」のアクセス&駐車場情報
  5. 5「小倉祇園太鼓」で小倉の熱い祭りを体感しよう!

「小倉祇園太鼓」は北九州市の小倉の夏祭り!

毎年7月になると、小倉の町のあちこちから、太鼓の音が響いてきます。福岡県北九州市小倉北区で開催される八坂神社の例大祭「小倉祇園太鼓」の練習です。太鼓の音が響き、小倉の町には本格的な夏がやって来ます

毎年7月に開催される!

小倉祇園太鼓は、毎年7月の第三金土日に行われる、八坂神社の例大祭で披露されます。400年の歴史を持つ小倉祇園太鼓は、独特な打法で知られます。軽やかなリズムとお囃子、町内ごとに違う打ち方があるのが特徴で、見ごたえのある伝統的なお祭です

「小倉祇園太鼓」の歴史と特徴

小倉祇園太鼓は、八坂神社例大祭に行われる行事で、京都の祇園祭、博多の祇園山笠と並んで日本三大祇園祭に数えられることもあります。軽快なリズムとお囃子に心躍る人々で、祭りの最中は賑わいます。小倉祇園太鼓の歴史と特徴をご紹介します。

約400年続く伝統的な祭り

小倉祇園太鼓は400年の伝統を誇るお祭です。始まった当初は能のような形式を取っていて、楽器は鉦や鼓、笛といったものが使用され、太鼓はありませんでした。少しづつ時代と共に形態や音楽が変化し、現在のような形になったのは明治時代の末頃と言われています

小倉城主の細川忠興公が始めた

小倉祇園太鼓は小倉城主の細川忠興公が始めたと言われています。1618年、豊前国は干ばつ、疫病、水害などに合い人々は困窮していました。藩主細川忠興公は、自分の宝物を売りその資金を被災者の救済に当て、八坂神社へ祈願しました。

その後平穏を取り戻すことが出来、忠興公は領民を招いて三日三晩お祭りを開いたのが小倉祇園太鼓の始まりと言われています。

細川忠興公は足利、織田、豊臣、徳川に使えた戦国武将で、明智光秀の娘ガラシャ夫人を妻に持った事で有名です。関ヶ原の戦い後、豊前国を与えれら39万9千石の小倉藩主となりました。小城だった小倉城を九州要の城にしようと、大規模に改修しました。

京都の祇園祭をもとにした

小倉祇園太鼓は京都の祇園祭をもとにして始められました。最初は能のような形態で、鉦、鼓、笛などの楽器が使われ太鼓や歌はありませんでした。藩主が小笠原家に代わっても祇園祭は盛大に行われていました。太鼓を打つようになったのは、1650年のことでした。

囃子方の清五郎が、東京の神田祭、山王祭を参考に考案して、地元4人のの少年に教えたのが最初と言われています。神輿や京都の祇園祭で登場するような山車があり、町内を練り歩き、城主がいる時は城内にも入って行き、天守台から城主が見物したそうです。

幕末の長州戦争敗退の影響で小倉藩は疲弊し、祭は衰退しましたが、明治の末頃に復活し、現在の形態が確立されました。昭和の映画「無法松の一生」で小倉祇園太鼓が登場、一躍有名となります。三船敏郎主演の作品はヴェネツィア映画祭で最高賞を獲得しました。

2019年に国の重要無形民俗文化財に指定

1958年昭和33年、「無法松の一生」がヴェネツィア映画祭で金獅子賞を取った年、小倉祇園太鼓は福岡県の指定無形民俗文化財となりました。2019年平成30年には文部科学省の文化審議会が、国の無形民俗文化財に指定すると答申し正式に決定されました。

山車に付けた太鼓を打ちながら街を練り歩く!

小倉祇園太鼓は、山車の前後に太鼓を付けて叩きながら練り歩くのが特徴です。山車の前後についた太鼓2台に打ち手4人、ヂャンガラ(摺り鉦)2人が担当します。衣装は鉢巻をきりりと絞めて、浴衣又は法被、白足袋に草履です。

山車の前を、子供たちが大きな声でお囃子を歌いながら練り歩きます。小倉祇園太鼓の競演会では、据え太鼓と言って、山車から地上に太鼓を降ろして演奏します。

映画「無法松の一生」で演じられた「暴れ打ち」が有名ですが、これは映画の演出のために作られたもので、昔からの小倉祇園太鼓にはありませんでした。映画と共に有名になり、現在は太鼓競演会の大きな見所となっています

「小倉祇園太鼓」の見所を解説

小倉祇園太鼓は400年続く歴史と伝統あるお祭です。軽快なリズムと力強いバチさばき、軽やかに舞うように交代しながら打つ様子は、見ごたえがあります。小倉祇園太鼓の見所や特徴などをご紹介します。

見所①全国的にも珍しい両面打ち

全国に祭太鼓はたくさんありますが、太鼓の両面を使っているのは珍しく、小倉祇園太鼓の特徴となっています。二人一組が基本で、片方を「濁(ドロ)」もう片方を「甲(カン)」と呼びます。太鼓は皮の貼り方で、高い音と低い音に貼り分けられています。

「ドロ」は低く単調なリズムを刻みます。正しくリズミカルに打つ必要があります。「カン」は高い音が担当です。複雑な符を打つので技術が必要です。元気よく、腰を柔らかくして手首と足で打つのが古くからの秘訣とされています

見所②太鼓とヂャンガラによる演奏

小倉祇園太鼓は、二人の打ち手が太鼓を打ちます。もう一つ「ヂャンガラ」は小倉祇園太鼓に欠かせない楽器です。太鼓二人とヂャンガラ一人、この三人で一組となります。ヂャンガラは摺り鉦の事で、和製のシンバルのようなものです

ヂャンガラは太鼓のリズムを調整する役割があるので、「カン」「ドロ」を習得した上級者が担当します。ヂャンガラの音はリズムに華やかさを加え、より軽快になります。

見所③町内ごとに違う山車と打ち方

小倉祇園太鼓は江戸時代に定着し、市中を流れる紫川を挟んで、東と西に数多くある町がその町ごとに、笛、太鼓、鉦などの楽器、山車、や人形飾りなどの出し物を、披露して楽しんでいました。その名残で現在も町内ごとに違った山車や打ち方となっています。

小倉祇園太鼓競技大会では、90基もの山車が出場し延べ5,000人が集まり太鼓を叩き祭を盛り上げます。華やかな太鼓祭り見物に、毎年30万人を超す人出で賑わいます。

見所④子供によるお囃子や歌!

山車の先を歩く、子供たちの歌やお囃子も見所のひとつです。「小倉祇園ばやし」が子供たちの威勢の良い声で歌われます。小倉っ子はこのお囃子を歌って育ちます。小倉祇園太鼓は、小さな子供から大人、お年寄りまで参加できる住民に根差したお祭りです。

見所⑤最終日の打ち納め

最終日には「廻り祇園」が行われます。18:00過ぎ頃から、祭に参加したすべての山車が提灯を付けて集結します。20:00頃には山車が停止し太鼓を叩く、「勢揃い太鼓」が見所です。そして再び山車が動き、町を練り歩き祭はクライマックスを向えます

見所⑥太鼓競演大会

小倉祇園太鼓では2日間に渡って競演会が行われます。土曜日「太鼓競演大会」が15:30から小倉城大手門前広場で行われます。約100チームの団体が列を作り、太鼓演奏やお囃子歌いながら審査員の前を通ります。演奏技量、服装、チームワークが審査対象となります。

最終日に行われる「据え太鼓競演会」は、平成になってから始まった新しい競演会です。11時頃から小倉城大手門前広場で行われます。山車や引き綱はありませんが、2台の太鼓を並べてそれぞれの個性を生かした演奏を披露します。最後の全員での総打ちは見事です

「小倉祇園太鼓」のアクセス&駐車場情報

400年の歴史と伝統を誇る小倉祇園太鼓。珍しい両面打ちが特徴の、人気のお祭です。太鼓の音やお囃子の歌が聞こえてくると、なんだかソワソワしてきてしまいますよね。小倉祇園太鼓のアクセスや駐車場情報をご紹介します。

会場へのアクセス情報

小倉祇園太鼓は、小倉城大手門前広場を中心として行われます。電車でのアクセスは、JR「小倉駅」より徒歩約15分、JR「西小倉駅」からは徒歩約10分です。車を利用する場合は、北九州都市高速「大手町インターチェンジ」より約5分です。

期間中には交通規制がされる!

小倉祇園太鼓では毎年30万人の人出があります。90基の山車が進行する、魚町銀天街や、鍛冶町、堺町界隈の太陽の橋周辺、みかげ通り、ちゅうざん通りは小倉祇園太鼓の期間中、車の交通規制があります。タクシーも通れなくなり、歩行者専用となります。

周辺の駐車場は?

周辺に有料駐車場が点在しています。一部をご紹介します。

〈勝山公園地下駐車場〉

住所 北九州市小倉北区城内1
台数 約500台
時間 07:30~23:00
料金 150円/30分(最大1,000円)

〈中央室町立体駐車場〉
住所 福岡県北九州市小倉北区室町2-6-3
台数 約98台
時間 24時間
料金 100円/30分(最大月~土600円、日祝800円)

勝山公園有料駐車場(子どもの遊び場横)〉
住所 福岡県北九州市小倉北区城内4
台数 約45台
時間 07:00~22:00
料金 150円/30分(最初の20分無料)、最大1,000円

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「小倉祇園太鼓」の基本情報

住所 〒803-0813 北九州市小倉北区城内2-1
電話番号 093-562-3341
営業時間 11:00〜15:00
会場アクセス JR「小倉駅」より徒歩約15分
JR「西小倉駅」からは徒歩約10分
駐車場 近隣有料駐車場利用
URL 小倉祇園太鼓保存振興会

「小倉祇園太鼓」で小倉の熱い祭りを体感しよう!

小倉祇園太鼓の期間中は、小倉の町が太鼓の音やお囃子の歌に包まれます。400年の歴史と伝統を誇るこの祭りは、子供から大人まで、参加者も見物客も、心の底から熱くなれる小倉祇園太鼓の鼓動で、熱い夏を満喫しましょう

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この記事のライター
ORANGE77
旅行大好きです。特に博物館や神社仏閣巡りが好きです。歴女というほどではありませんが、日本史、世界史にとても興味があ...

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