新幹線に乗る時の楽しみの1つが駅弁です、近年では駅弁のクオリティも上がり、高級食材を駅弁で使用しているケースも少なくありません。各地で名物の駅弁がある中で、今回紹介したいのは山形県米沢市で人気の駅弁「牛肉どまん中」です。

牛肉どまん中は山形県米沢市発祥の駅弁ではあるものの、今では高い人気を得て山形県だけでなく東京や福島などの県外でも販売されています。そこまで人を惹きつける魅力とはなんでしょうか？牛肉どまん中の味の味の秘訣や製造元、種類や購入場所をまとめました。

山形県米沢市の駅弁「牛肉どまん中」は、開けてみると白米が見えない程の牛肉が圧倒的な存在感を放っています。駅弁には豊富な種類がありますが、その中でも牛肉どまん中は「ガッツリ系駅弁」に分類されています。さらに牛肉どまん中はお腹いっぱいになる量だけでなく食材にもこだわりを持っています。

米沢市は全国的に有名なブランド牛・米沢牛を生産している場所です。その為、牛肉どまん中でも、駅弁とは思えない高いクオリティの牛肉が使用されています。

牛肉どまん中が製造されるきっかけになったのは、山形新幹線開業でした。山形新幹線が開業する時に、山形新幹線ならではの駅弁を販売する話が持ち上がり、その駅弁には山形の新しいお米を使われる事になりました。

その頃、山形で新しいお米として売り出していたのが「どまんなか」と「はえぬき」の2種類のお米でした。2つの種類のお米で駅弁を試作してみた所、米沢牛とタレとの相性が抜群の「どまんなか」が採用されました。

牛肉どまん中の名前の由来は、山形県産米「どまんなか」でした。名前だけ聞くと食欲にストライクするから牛肉どまん中と思ってしまうかもしれませんが、実はお米の名前でした。どまんなかに牛肉を足して「牛肉どまん中」というシンプルなものです。

「どまんなか」の名前の由来も「お米を製造した場所が庄内平野の真ん中にあるから」というシンプルなもので、これは一般公募で決まりました。

今では山形県だけでなく東京や福島でも大人気の牛肉どまん中を製造しているのは、老舗の名店「新杵屋」です。新杵屋は1921年創業で、当時はお菓子を製造している会社でした。米沢駅の駅弁の製造を始めたのは戦後からで、1992年に山形新幹線が開業した事を機に牛肉どまん中を開発し製造しています。

山形県米沢市の名物駅弁・牛肉どまん中は山形新幹線開業がきっかけで販売され、老舗の名店・新杵屋が1992年から製造しています。牛肉どまん中の製造がスタートしてから、約30年になりますが、これ程までに愛されている理由とはなんでしょうか？

一言で言えば「味が絶品」である事があげられます。米沢名物「牛肉どまん中」の美味しさの秘訣を調査しました。多くの人を虜にしている味の秘訣とは？

牛肉どまん中の美味しさの秘訣の1つ目は「厳選された牛肉を使用」している事です。牛肉どまん中で使用している牛肉は、製造している新杵屋が長年取引をしている、卸に発注しています。

牛肉であれば、どこの部位でもいいわけではなく駅弁に適している部位しか使用していません。その部位の割合は牛一頭からとれる牛肉の25％程の希少なものです。

牛肉どまん中の美味しさの秘訣の2つ目は「味を染み込ませる為に2度煮ている」です。1度しか煮ないと牛肉の脂が多いので、駅弁が脂っぽくなってしまいます。そこで、まず1度煮る事で余分な脂を落とし、2度目で新杵屋秘伝の自家製ダレと共に煮込んでいきます。この工程により牛肉を沢山使ってもクドさを無くし、旨味だけ感じる駅弁に仕上がります。

牛肉どまん中の美味しさの秘訣の3つ目は「企業秘密の秘伝のタレ」です、これが最大の味の秘訣とも言われています。このタレは新杵屋のオリジナルのタレで、レシピは公開されていません。分かっているのは何時間もかけて作られている事と、醤油ベースである事です。味付けの秘訣は企業秘密で、会社でも数人しかレシピは知りません。

牛肉どまん中を製造している新杵屋の総務部主任も「1番のこだわりは、やはり秘伝のタレですね」と話している程です。この秘伝のタレが肉の中心までしっかりと染み込んでいます。

牛肉どまん中の美味しさの秘訣の4つ目は「1つ1つ手作業で詰められている」です。お米も手で詰まられ、牛肉を乗せてからもタレをもう一度塗る徹底ぶりです。手で詰められているので、お米が機械製造特有のカチカチさがありません。

手作業で製造しているので、1日に製造できる数が限られており平均して1日2000食程となっています。午前中で完売してしまう事も珍しくありません。

牛肉どまん中の美味しさの秘訣の5つ目は「食べ応えのあるボリューム感」です。牛肉どまん中は山形県米「どまんなか」」の上に米沢の牛肉がギッシリと敷き詰められています。お弁当の3分の2以上のスペースがお米と牛肉なので食べ応えは抜群です。

牛肉どまん中では量が合っても飽きない秘訣もあり、薄切りの牛肉とそぼろ肉の2種類が入っています。これは1種類の牛肉だけでは、飽きてしまうかもしれないという事で2種類の食感が違うお肉が入れられています。この工夫により最後まで美味しく飽きずに食べる事ができます。

米沢名物・牛肉どまん中は1種類だけでなく今では幾つかの種類が販売されています。スタンダードな牛肉どまん中に加えてどんな種類が販売されているのかまとめました。

スタンダードな牛肉どまん中は、企業秘密の秘伝のタレで味付けされ、食欲を掻き立てる甘じょっぱい味付けと香りに仕上がっています。噛めば噛む程に牛肉の上品な脂が溶け出し、口の中で旨味が溢れていきます。お酒との相性も良く、新幹線では牛肉どまん中はで1杯飲んでいる人も沢山います。値段は1250円です。

「牛肉どまん中　しお」も人気があり新幹線の旅のお供になっています。こだわりの牛肉が塩だれで味付けされ、スタンダードな牛肉どまん中とは違った味わいがあります。コショウもついており、お好みですが使うと味のパンチが増します。値段は1250円です。

3種類目は「牛肉どまん中　みそ」です。こだわりの牛肉が味噌だれで味付けされているのが特徴です。スタンダードな牛肉どまん中と比べると味が濃く、ご飯が進みます。味は濃いめでもクドさはなく牛肉本来の旨味を十分味わう事ができます。値段は1250円です。

牛肉どまん中を製造している新杵屋からは、他にも「元祖　牛肉弁当（1000円）」や「牛そぼろ弁当（1050円）」が販売されています。元祖　牛肉弁当は昭和32年に東北初の牛肉のお弁当として販売された米沢市で最も定番の駅弁です。ご飯の上に牛肉とコンニャクの煮つけが乗っているので、お肉だけは抵抗がある方には特におすすめです。

1992年から販売が始まった米沢名物・牛肉どまん中は、今では山形だけでなく県外でも販売される様になっています。どんな場所で牛肉どまん中を購入する事ができるのでしょうか？福島県や東京都で販売されている場所をまとめました。県外でも牛肉どまん中は売り切れが続出しています。

牛肉どまん中を製造している「新杵屋　本社工場直売店」で購入する事ができます。新杵屋は米沢駅の駅前にお店を構えているので米沢駅まで行けば簡単に発見する事ができます。新杵屋は大正10年に開業した老舗ですが、とても綺麗な店構えをしています。それでいて老舗の雰囲気を醸し出しています。

「新杵屋　本社工場直売店」で購入する最大のメリットは「できたての牛肉どまん中が食べれる」事です。丁寧に手作りされた牛肉どまん中を時間帯によってはほやほやの状態で食べれます。スタンダードな牛肉どまん中以外の味や、他の駅弁も販売されています。

米沢駅でも牛肉どまん中を購入する事ができます。米沢駅はJR山形新幹線が停車する駅で、駅の改札をでなくとも駅のホームで購入できるので買いやすさは抜群です。さらに米沢駅の構内でもお土産処で販売されているので、米沢駅に立ち寄って購入もできます。

米沢駅は牛肉どまん中の発祥の地でもあるので、人気は他の販売場所と比べても頭1つぬけています。その為、売り切れになってしまう事も珍しくないので時間の早い内にキープする事をおすすめします。

JR山形新幹線が停車する「福島駅」「赤湯駅」でも牛肉どまん中を購入できます。福島駅では駅構内になる「牛たん屋　福島店」で赤湯駅では、駅に併設されている「NEWDAYS赤湯」で牛肉どまん中を購入できます。

特に福島駅にある「牛たん屋　福島店」は直営店で置いてある種類も豊富です。福島旅行の際にも牛肉どまん中を味わってみるのはいかがでしょうか？

福島駅や米沢駅などの構内で買えない時にはJR山形新幹線の車内販売を利用できます。車内販売で購入するのが最も楽な方法に思えますが、牛肉どまん中は事前に予約があった時のみの取り扱いとなるので予約を忘れると食べる事ができません。新幹線の車内販売で牛肉どまん中を食べたい時には予約を忘れないことが大切です。

車内販売が実施されているのは山形新幹線「つばさ」で、上りでは山形発射後、下りでは福島発射後に予約が受け付けられます。

牛肉どまん中は近隣の福島だけでなく今では東京駅でも購入する事が可能になりました。東京駅構内になる駅弁屋、東京駅の改札内になる売り場でも牛肉どまん中が販売されています。東京駅でも、とても人気があるので午前で売り切れになってしまう事もあるそうです。

同じ東京の新宿駅でも牛肉どまん中を購入できます。新宿駅の売り場は新宿駅のJR南口「駅弁屋」です。新宿駅の駅弁屋は駅弁のラインナップが豊富で、東京駅にも新宿駅は負けないと言われている程。新宿駅の駅弁やでは牛肉どまんを始め他県の代表的な駅弁の多くが網羅されています。

東京は新宿に加えて上野でも牛肉どまん中を購入できます。上野で販売されている場所は上野駅の「駅弁屋匠」です。上野駅も新宿駅同様に駅弁の種類が豊富で、上野駅の駅弁販売ランキングでは牛肉どまん中は上位に位置しています。

上野駅「駅弁屋匠」は日本各地の匠の味を上野駅から届ける事を目的としており、店内で作る駅弁から、季節の駅弁、地方の駅弁、さらには土瓶蒸しまで取り扱っています。上野駅に訪れた際には、おすすめの立ち寄りスポットです。

牛肉どまん中は東京駅、新宿駅、上野駅でも今では購入する事ができます。しかし、それらの駅からも遠い時にはどこで牛肉どまん中を購入できるのでしょうか？新宿駅や上野駅の様に固定で販売されている場所は、今の所は多くはありませんが「イベントで購入する機会」もあります。

デパートなどでは時々物産展が開催されており、駅弁をメインに扱ったイベントでは牛肉どまん中が登場する確率が高いそうです。物産展は駅ビルで開催される事も多いので、近くの駅で駅弁のイベントがある時には立ち寄ってみるのはいかがでしょうか？

牛肉どまん中を製造している新杵屋だけでなく、今では東京駅、新宿駅、上野駅でも牛肉どまん中を購入できる事が分かりました。それでも、出来立ての牛肉どまん中を製造元である新杵屋で購入したいという人も少なくありません。。そんな時の為に新杵屋のアクセスを含む詳細情報をお伝えします。

「新杵屋」のアクセス方法を紹介します。電車で行く場合には奥羽本線「米沢駅」で下車し、目の前にあります。車で行く場合には米沢南陽道路の米沢北インターから約11分です。お店には駐車場もあります。

米沢市の名物駅弁・牛肉どまん中の美味しさの秘訣や歴史、購入場所を紹介しました。山形県米沢市発祥の駅弁で、今では県外でも購入する事ができます。大人気の駅弁で全国の駅弁ランキングでも牛肉どまん中は上位の常連となっています。米沢の美味しい牛肉を堪能できる牛肉どまん中を是非食べてみてください。