別称「辰野金吾記念館」に!佐賀・旧唐津銀行は歴史ある辰野式建築物!

旧唐津銀行は、佐賀県出身の建築家、辰野金吾の監修で建築された、歴史的建物です。赤レンガタイルと白花崗岩の外観が美しい明治建築の旧唐津銀行は、唐津の重要な観光スポットです。リニューアル後、各種イベントなどにも使用されています。旧唐津銀行はの魅力をご紹介します。

別称「辰野金吾記念館」に!佐賀・旧唐津銀行は歴史ある辰野式建築物!のイメージ

目次

  1. 1佐賀の「旧唐津銀行」とは
  2. 2「旧唐津銀行」の歴史とは?
  3. 3「旧唐津銀行」周辺のおすすめ観光スポット4選!
  4. 4「旧唐津銀行」の詳細情報
  5. 5歴史ある建築物「旧唐津銀行」を見に行こう!

佐賀の「旧唐津銀行」とは

旧唐津銀行」は、JR唐津駅から徒歩10分の場所にあります。明治45年(1912年)に竣工し、旧唐津銀行本店として仕様されていました。旧唐津銀行の創立者「大島小太郎」の依頼で、日本最初の建築家「辰野金吾」が監修し弟子の「田中実」が設計した建物です。

唐津市指定重要文化財に指定されている

旧唐津銀行本店は日本で最初の建築家「辰野金吾」が監修し、愛弟子の「田中実」が設計しました。外壁は、「辰野様式」と呼ばれる、赤レンガ調タイルと白御影石、アーチ窓、御影石バルコニー、歯飾付き銅板製三角屏風などが美しい建物です。

田中は師匠である辰野の典型的「辰野様式」を取り入れながらも、赤レンガ調タイルを用いたりと、田中独自のデザインを取り入れました。旧唐津銀行本店は、辰野と田中の師弟愛から生まれた建物です。

旧唐津銀行は、建物の保存状態も良く、唐津の近代化へのシンボル、街のランドマークとして大きく貢献しているとされ、平成29年4月に、佐賀県の重要文化財に指定されています。

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「旧唐津銀行」の歴史とは?

旧唐津銀行は、明治45年(1912年)に竣工しました。明治期以降、石炭産業は唐津に大きな経済的発展をもたらしました。唐津炭田の石炭輸出の拠点となり、国の輸出港として発展を遂げました。旧唐津銀行は、財政面で産業界を支える大きな役割を果たしていきます。

唐津出身の建築家「辰野金吾」が手掛けた建築

旧唐津銀行の歴史は、唐津近代産業を支えた、旧唐津銀行創設者「大島小太郎」が、藩校の同窓生である建築家「辰野金吾」へ建築の依頼をした事から始まりました。明治以降の唐津にとって、旧唐津銀行の存在は、唐津繁栄の象徴でもありました

辰野金吾とは?

旧唐津銀行建築の依頼を受けた「辰野金吾」は、日本で最初の建築家です。佐賀県、当時の唐津藩に生まれました。後の東大工学部を主席で卒業後、ロンドンに留学し西洋建築を学びます。帰国後、大学で建築教育をしながら、日本銀行本店などを設計していきます

1903年以降、民間建築家として自分の事務所を持ち、赤レンガと白い花崗岩のラインの、「辰野様式」と呼ばれる数々の建築物を全国に建築していきました。現存する建物の多くが重要文化財に指定されていて、各地の観光スポットとなっています。

実際に設計したのは弟子の田中実

旧唐津銀行を実際に設計したのは、辰野金吾の愛弟子である田中実です。旧唐津銀行の建築を、藩校の同窓生である大島小太郎から依頼された辰野でしたが、当時辰野は長年の夢でもあった、「中央停車場」こと東京駅の設計工事の最中でした。

自分の故郷でもある唐津の旧唐津銀行の設計を、辰野は愛弟子田中実に託します。竣工当時、辰野金吾は57歳、田中実27歳でした。田中は師匠の故郷であることに配慮し、「辰野様式」を採用しつつ、独自のデザインも取り入れ、旧唐津銀行の設計をしました。

「旧唐津銀行」本店として使用されていた

現在の旧唐津銀行の建物は、旧唐津銀行として平成9年まで営業していました。同年に唐津市に寄贈され、平成14年に唐津市指定重要文化財に指定されました。平成20年度から保存修理工事を行い、平成29年に佐賀県指定重要文化財に指定されました。

閉鎖後は市が管理

旧唐津銀行が閉鎖した後は、唐津市が旧唐津銀行の建物を管理しています。2011年のリニューアルオープン以降は、唐津観光協会が唐津市から受託管理してきました。

唐津市は2019年「指定管理者制度」を導入し、旧唐津銀行本店の指定管理者を募集、管理者への応募が唐津観光協会のみでした。市議会で可否を審議採決された結果、否決となり、これまで通り観光協会は唐津市からの受託管理者として旧唐津銀行の管理を行っています。

館内の施設は?

旧唐津銀行は、赤レンガ調のタイルと白い花崗岩のコントラストが大変美しい外壁、青緑色の天然石を使った屋根の上に立つ王冠が乗ったような塔とドームが特徴の、明治時代を代表する建築物です。旧唐津銀行の内装も素晴らしく、田中実のこだわりが詰まった建物です。

多目的ホール金庫室営業室

旧唐津銀行の建物内部は、1階は銀行カウンター、吹き抜けのロビーと小さな執務室、その上階部分に応接室、会議室などがあります。内装には、他の明治時代の建物に良く見られる、上品で凝った彫刻などに意匠が施されています。

貴賓室の天井、大理石製マントルピースなど、細部にまで気が配られていて、若き設計士田中実が、恩師辰野金吾のために最新の注意を払い、旧唐津銀行の建築に取り組んだ様子を伺いとることが出来ます。

展示室

旧唐津銀行2回には展示室があります。辰野金吾が手掛けた「中央停車場」東京駅や、日本銀行本店建築に関する資料の他、旧唐津銀行の創建に携わった人物たちを紹介しています。

撮影はできる?

旧唐津銀行の内部は撮影が可能となっています。素晴らしい明治時代の建築物内部は、撮影の被写体として最適です。素晴らしいフォトスポットがたくさんありますので、カメラファンは心躍りますね。

さまざまなイベントも開催!

旧唐津銀行は2011年にリニューアルオープンしました。1階ホールでは、様々なイベントが行われています。江戸時代のお雛様を集め展示する催し物、卒業作品展覧会、各種シンポジウムや講演会などのほか、コンサートやダンスイベントなども開催されています。

旧唐津銀行をイベントに利用したい場合は、利用希望日の1か月前までに、唐津市へ利用許可申請書を提出します。利用料は1時間1040円です。18:00以降の利用は1時間1300円です。

「旧唐津銀行」周辺のおすすめ観光スポット4選!

旧唐津銀行がある唐津は、唐津城の城下町として栄え、明治以降は石炭の輸出港として繁栄しました。自然にも恵まれる唐津には、歴史的遺構、自然美などたくさんの観光スポットが点在しています。アクセスが良いのも特徴です。おすすめの観光スポットをご紹介します。

観光スポット①旧高取邸

旧唐津銀行周辺の観光スポット、最初にご紹介するのは「旧高取邸」です。旧高取邸は2300坪に及ぶ炭鉱王と呼ばれた、高取伊好(たかとりこれよし1850~1927)の大邸宅です。貴重な近代和風建築であるとして、平成10年に国の重要文化財指定となりました

和と洋が融合する代表的近代和風建築の2棟の建物ですが、大広間には能舞台があるなど、炭鉱王高取の、独特の感性が見どころです。炭鉱王の美学が詰まった建築物です。

旧高取邸の基本情報

住所 唐津市北城内5番40号
電話番号 0955-75-0289
開館時間 9:30~17:00(入館は16:30まで)
休館日 月曜日(月曜が祝日の場合は開館、翌日休館)
年末年始(12月29日から1月3日まで)
入館料 一般(15歳以上)1人520円
小・中学生 1人260円
アクセス JR唐津駅から徒歩15分
旧唐津銀行から徒歩10分
駐車場 旧高取邸駐車場を利用 入館者は無料
参考サイト http://www.karatsu-bunka.or.jp/kyutakatoritei.html

観光スポット②旧大島邸

旧唐津銀行周辺の観光スポット、次は「旧大島邸」です。旧唐津銀行の創設者の、大島小太郎の旧宅です。この屋敷は、300mほど西側にありました。小学校校舎の建設に伴い解体が決まりましたが、地域住民の熱心な活動で、2017年現在の場所に移築復元されました。

明治26年(1893)築と考えられている母屋は、大規模で極めて上質な住宅で、明治時代の特徴を示した建物です。広く美しい庭をともない、建物の構成、隅々まで手の込んだ美しい意匠が施され、明治時代の建築技術の高さを示しています。

旧大島邸の基本情報

住所 佐賀県唐津市南城内4-23
電話番号 0955-73-0423
開館時間 9:00~17:00
閉館日 水曜日、年末年始(12月29日~1月3日)
入館料 一般100円 小中学生:50円
アクセス JR唐津駅から徒歩12分
旧唐津銀行から徒歩8分
駐車場 あり
公式サイト http://oshimatei.jp/index.html

観光スポット③産栄市場

旧唐津銀行周辺の観光スポット、次は「産栄市場」です。唐津の台所、中町通りの産栄市場には、鮮魚店が8店舗、青果店と精肉店が各1店舗ずつ、通路の両側に並ぶ市場です。開店の7時は地元の料理人達が買い付けに訪れます。購入した魚をクール便で送ってくれます。

産栄市場の基本情報

住所 佐賀県唐津市中町1879-1
営業時間 7:00~16:00くらいまで
アクセス JR唐津駅から徒歩約5分
旧唐津銀行からすぐ
駐車場 なし
参考サイト https://ameblo.jp/yume-akinai/entry-11731315232.html

観光スポット④鏡山西展望台

旧唐津銀行周辺の観光スポット、最後は「鏡山西展望台」です。標高284メートルの鏡山頂上にある展望台です。登山口から5キロで頂上に着きます。虹の松原の全景と、唐津湾の雄大な眺めを一望に出来ます。晴れた日には、壱岐の島影まで見えるそうです。

夜景も美しく人気です。展望台の屋外にテラスが増築され、大パノラマの絶景が楽しめます。唐津城がライトアップされ幻想的です。頂上への交通アクセスは、自家用車かレンタカー、もしくはタクシーを利用します。登山口まではバスがあります。

鏡山西展望台の基本情報

住所 佐賀県唐津市鏡
電話番号 0955-74-3355(唐津観光協会)
アクセス JR唐津駅から車で20分
唐津大手口バスセンターから昭和バス宇木・半田行き乗車
バス停鏡山入口下車
駐車場 あり
参考サイト https://www.city.karatsu.lg.jp/bunka
/tanbo/shizen/kagamiyama.html

「旧唐津銀行」の詳細情報

美しく、歴史を感じる外観の旧唐津銀行本店は、唐津の大切な文化財です。日本で最初の建築家で佐賀出身の辰野金吾が監修、愛弟子の田中実の設計で建築されました。改修工事を終え、堂々とした美しい姿で甦りました。旧唐津銀行の詳細情報をご紹介します。

アクセス詳細は?

旧唐津銀行へのアクセスは、JRを利用する場合は、JR唐津駅から徒歩10分です。大手口バスセンターより徒歩5分です。車でのアクセスは、九州自動車道唐津インターチェンジから約15分です。

駐車場はある?

旧唐津銀行には、隣接して普通車19台駐車可能な、旧唐津銀行専用駐車場があります。旧唐津銀行観覧者は1時間無料です。1時間を超える場合は、その後30分毎に100円となります。

入館料金は?

旧唐津銀行の入館料金は無料となっています。2回の展示室、常設展示も無料で見学出来ます。ただし、特別展示は別途観覧料が必要な場合があります。

開館時間はいつ?

旧唐津銀行の開館時間は、9:00~18:00です。休館日は12月29日から12月31日までです。イベントで使用する場合は、18:00以降でも利用が可能ですが、佐賀市へ使用申請書を提出する必要があります。

「旧唐津銀行」の基本情報

住所 佐賀県唐津市本町1513-15
電話番号 0955-70-1717
営業時間 9:00~18:00
休館日 12月29日から12月31日
観覧料 無料
アクセス 大手口バスセンターより徒歩5分
JR唐津駅から徒歩10分
西九州自動車道唐津ICから車で15分
駐車場 あり 1時間まで無料
公式サイト http://karatsu-bank.jp/

歴史ある建築物「旧唐津銀行」を見に行こう!

旧唐津銀行本店は、明治45年竣工以来、唐津の歴史を見つめて来ました。東京駅や日本銀行を手掛けた辰野金吾監修のもと、弟子の田中実の設計で建築されました。堂々とした明治を代表する旧唐津銀行は魅力に溢れています。旧唐津銀行で、明治建築の粋に触れましょう

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ORANGE77
旅行大好きです。特に博物館や神社仏閣巡りが好きです。歴女というほどではありませんが、日本史、世界史にとても興味があ...

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