「有明海」の魅力とは!干潟は日本一の大きさ?潮干狩りも大人気!

佐賀県が誇る世界有数の干潟の面積をもつ有明海では、ムツゴロウやワラスボなどの珍しい生き物をたくさん観測することができます。この記事では有明海の魅力をご紹介した上で、干潟で楽しめるレジャーや美味しいお土産など、観光の際のお役立ち情報を取り上げます。

「有明海」の魅力とは!干潟は日本一の大きさ?潮干狩りも大人気!のイメージ

目次

  1. 1「有明海」 とは
  2. 2「有明海」の特徴
  3. 3「有明海」の遊び方
  4. 4「有明海」の鹿島ガタリンピック
  5. 5「有明海」の詳細情報
  6. 6「有明海」で泥んこ遊びを楽しもう!

「有明海」 とは

佐賀県は海や山と豊かな自然に囲まれた土地で、さまざまな観光スポットやグルメの名店で知られています。そして、佐賀県が面する最大の海「有明海(ありあけかい)」です。海と聞くと一般的に青い色を想起させますが、有明海は底に沈殿した泥んこによって茶色に見えます。

また、有明海は泥んこの中で潮干狩りを楽しむことができる観光スポットでもあります。海水の色のイメージとは裏腹に、泥んこが水中のゴミと一緒に海の底に沈むので有明海の海水は物凄く綺麗です。有明海で楽しめる潮干狩りやワラスボ釣りなどのレジャーも紹介します。

福岡・佐賀・長崎・熊本にまたがる九州最大の湾

佐賀県の海として有明海を紹介していますが、その実有明海は福岡・佐賀・長崎・熊本の4県にまたがる九州最大の海です。干潟の広さも日本最大で、その面積の合計は約188平方キロメートル、東京ドーム約4000個分もの広さがあります。

大きな干潟を持つ有明海では、潮干狩りや泥んこ遊び・魚釣りなどのレジャーが非常にさかんで、毎年多くの観光客が訪れます。さらに、その特異性からムツゴロウやワラスボなど珍しい種類の生物が多数確認されている事でも知られており、関連したお土産も豊富です。

佐賀県で人気の観光スポット

ムツゴロウやワラスボなどの珍しい魚が多数確認されている九州最大の海・有明海ですが、海としては日本有数の観光スポットとしても知られています。この記事では海苔や魚などのお土産や潮干狩り体験など、有明海の観光に役立つ情報も多数掲載していますので、ぜひ参考にしてみてください。

「有明海」の特徴

九州最大の海である有明海は、他の日本の海にはない特徴がたくさんあります。ここからは有明海の特徴を1つずつ取り上げ、有明海が日本有数の観光スポットとして人気を保ち続けている理由に迫っていきたいと思います。

干潟は日本一の広さ

有明海は潮が引いて現れる泥んこの部分が「干潟(ひがた)」の面積が日本一の広さを誇ります。なんと日本全国にある干潟の総面積の4割を占める188平方キロメートルもあるそうです。これは東京ドーム約4000個分ですから、有明海の干潟の突出した大きさがイメージできます。

干満差も日本一

海面の高さは月と太陽の引力によって昇降します。最も海面が高くなる時を満潮、最も海面が低くなる時を干潮といい、2つの差を「干満差(かんまんさ)」と表現します。そして、今回紹介する有明海は日本一の干満差がある場所として知られています。

有明海の干満差は場所によっても異なりますが、最大6.8メートルもあるのだそうです。これは2階建ての建物であればスッポリと覆ってしまうほどの高さですから、有明海の干満差のスケールがとてつもなく大きいことがイメージできるのではないでしょうか。

珍しい魚や貝など固有種が生息

また九州地方最大の海・有明海にはムツゴロウやワラスボなど、珍しい魚や貝などの固有種がたくさん生息しており、多くの新種の魚が発見されます。なぜ有明海にこれだけ珍しい生き物がいるかというと、先ほど説明した有明海の日本一の干満差にヒントがあります。

干満差が大きいということは、それだけ大量の海水が毎日入れ替わっているということで、実際に有明海の海水の酸素は東京湾の約2倍。そのほかの栄養分も群を抜いており、新鮮な海水のおかげで、なんと2000万年前からいる生物も有明海では生き残っていけるのです。

国内でも有数の渡り鳥の渡来地

有明海はムツゴロウやワラスボなどの珍しい種類の生物が生き残っていける、生物にとって優しい環境です。それと同時に、冬を越す渡り鳥たちにとっても安息の地なのです。有明海に面している彦鹿島の市長も「干潟は渡り鳥にとっての国際空港である」と表現しています。

渡り鳥たちは干潟で十分な栄養補給を行うことで、目的地であるロシアのシベリアやオーストラリアへと飛び立つことができます。しかし有明海周辺では2000年代ごろから自然破壊行為が問題視されており、環境問題への関心の高まりとともにさまざまな取り組みを行ってきました。

ラムサール条約湿地に登録

有明海の干潟にはそれぞれ「東よか干潟」や「肥前鹿島干潟」などの名称がついており、地元の人々から親しまれています。そして、2015年には有明海の4か所の干潟がラムサール条約で定める「水鳥の生息地として国際的に重要な湿地」に選ばれています。

ラムサール条約で「水鳥の生息地として国際的に重要な湿地」に選ばれたことで、有明海は自然の保護を推し進めていく形で公に認められたことになります。自然破壊が問題視されていた有明海も、大規模な埋め立てなどの開発行為などからは守られる方向性が定まりました。

「有明海」の遊び方

有明海はムツゴロウやワラスボなどの珍しい魚が観察できる美しい観光スポットです。ここからは佐賀県最大の観光スポットとしての有明海が何倍も楽しくなる遊び方を取り上げていきます。潮干狩りや釣り、有明海ならではの大がかりな泥んこ遊びなど、楽しさ満点のレジャーをご紹介します。

遊び方①親子でどろんこ遊び

有明海の干潟で楽しめるレジャーと言えば、まず思い浮かぶのは「泥んこ遊び」です。子供だけの遊びと思われがちな泥んこ遊びですが、佐賀県にはガタリンピックなど大人も泥んこにまみれて童心に帰るイベントがあります。ぜひ親子で泥んこ遊びを体験してみてください。

遊び方②潟スキー体験

有明海の広大な干潟では「潟スキー(がたすきー)」を楽しむことができます。これは単なるレジャーの意味合いのスキーではなく、ムツゴロウやワラスボなどの魚の漁に使う道具です。長さ約2メートルのスノーボードのような板にのって足で蹴って干潟を移動します。

遊び方③潮干狩り

干潟の遊び方として最もメジャーなものが「潮干狩り」です。潮干狩りのシーズンは毎年3月下旬から6月の下旬までで、子供2000円・大人4000円で贅沢な潮干狩り体験をすることができます。しかし、日本最大の干満差を誇る有明海の潮干狩りは他で行われる潮干狩りとはスケールが違います。

なんと有明海の潮干狩りではまず船を使って、海の真っただ中まで移動します。そして干潮によって現れた干潟で潮干狩りを敢行するのです。そのため一般的な潮干狩りと比べて収穫物の規模が全く違います。必ず予約が必要なので公式HPをチェックしてみてください。

遊び方④むつかけ体験

有明海では、潮が引いた干潮時に干潟の上でぴょんぴょん飛び跳ねているムツゴロウに針をかけて漁を行う「むつかけ」の体験をすることができます。難しそうに聞こえるかもしれませんが、子供や女性でも簡単にできるレジャーとして最近人気の遊びなのだそうです。

ムツゴロウの伝統漁法

むつかけにはさまざまな手法がありますが、その中でも先ほど紹介した「潟スキー」を使って少し長めの釣り竿で一本釣りするのが伝統的な漁法のむつかけです。有明海といえばムツゴロウと言っても過言ではありませんから、ぜひ体験してみてはいかがでしょうか。

遊び方⑤すぼかき漁

有明海のレジャーとして、潮干狩りやむつかけ釣りと同じぐらい近年注目を浴びているのが、エイリアンに似ていると話題の魚・ワラスボ釣りを楽しむ「すぼかき漁」です。むつかけと同じく潟スキーに乗って、鉤の付いた釣り竿であるすぼかきをワラスボの巣穴に入れて釣り上げます。

ワラスボ釣りを体験

ワラスボはその毒々しい見た目から長年観光客の人々から人気がなかったものの、インターネット上で取り上げられてエイリアンに似ていると話題になってからはムツゴロウに並ぶほどの人気の魚になりました。ぜひ有明海でしか体験できないワラスボ釣りを体験してみてください。

「有明海」の鹿島ガタリンピック

1年に1度、有明海の日本最大の干潟を利用して行われる大きなイベント「鹿島ガタリンピック」。佐賀県で行われるイベントの中でも有名で、テレビアニメ「ゾンビランドサガ」で紹介されてからはその知名度は全国区になりました。

毎年5月末に開催される運動大会

「鹿島ガタリンピック」は毎年5月末、潮干狩りがさかんに行われている時期に開催される佐賀県民なら知らない者はいない大運動大会です。参加者は温かみのある有明海の泥んこを全身で感じながらさまざまな競技にチャレンジしていきます。

大人も子供も楽しめると人気!

「鹿島ガタリンピック」は子供はもちろん、大人たちも童心に帰って泥んこに塗れながら一心不乱に競技にチャレンジしていきます。近年ではテレビアニメ「ゾンビランドサガ」の影響で、海外からの観光客やアニメのキャラクターのコスプレをした人々も参加して一層盛り上がりを強めています。

干潟の泥を利用した競技がたくさん

「鹿島ガタリンピック」の魅力の最大の要因は、有明海の泥んこをうまく利用したさまざまな競技にあります。競技種目の名前はほとんどが干潟の「潟(ガタ)」からもじって付けられています。ガタリンピックでしか見ることのできない、創意工夫が凝らされた競技種目は必見です。

ガターザンやガタチャリ・人間ムツゴロウ

ガタリンピックで行われるさまざまな競技の中でも、多くの人々が注目するのが「ガターザン」・「ガタチャリ」・「人間ムツゴロウ」です。ガターザンは、クレーンに吊るされたロープを掴んで、ターザンのように飛んでその飛距離を測ります。空中で行われる多種多様なパフォーマンスが人気の秘密です。

ガタチャリはブレーキの付いていない自転車を操り、干潟に敷いた細い板の上を落ちないように渡りきる競技です。人間ムツゴロウは、その名の通りまるでムツゴロウのように干潟の上を飛び跳ねて行うレースです。どれも泥んこまみれにはなりますが、間違いなく良いお土産話になることでしょう。

女性限定の相撲や障害物競走も!

大人の男性と女性や子供が一緒に競技する際にはケガなどの問題が起きる場合があるので、ガタリンピックでは女性や子供限定の競技も充実しています。特に女性限定の干潟で行われる相撲は毎年盛り上がる目玉競技です。男性以上に白熱した相撲を見せる女性たちの熱い戦いからは、目が離せません。

「有明海」の詳細情報

この記事では、佐賀県が誇る日本最大級の干潟をもつ有明海の魅力に迫ってきました。ここからは有明海周辺の観光スポットやお土産などのお役立ち情報はもちろんのこと、有明海で問題になった「海苔の色落ち問題」など、有明海が抱えてきた環境問題についての詳細も取り上げます。

道の駅鹿島は有明海観光の拠点

有明海の干潟を存分に楽しむための観光・お土産スポットとして、「道の駅鹿島」は絶対に欠かせません。干潟での潮干狩りやむつかけ体験などの各種情報から、有明海の海苔や魚などお土産も充実しています。道の駅鹿島で買うことができるおすすめのお土産をいくつかご紹介します。

お土産の1番人気は海苔

有明海観光で最も人気のあるお土産は「有明海苔」です。「有明海苔」は日本最大の干満差を誇る有明海の特性を利用して製造されています。満潮時は海苔が有明海の海水から豊富な栄養を吸収し、干潮時には日光をたっぷりと浴びて海苔の旨味を凝縮させるのです。

その結果生まれた「有明海苔」は口の中でホロホロと溶けるようなやわらかく、絶妙な味わいを生み出しています。有明海苔は2000年以降、堤防建設などを理由にした「海苔の色落ち問題」に直面していましたが、現在はその問題も改善に向かいつつあります。

ムツゴロウやワラスボの干物も!

せっかく有明海に観光に来たのだから、ムツゴロウやワラスボなどの珍しい魚をお土産として持って帰りたいという方も多いのではないでしょうか。道の駅鹿島にはムツゴロウやワラスボなどの干物がお土産として購入できるコーナーもあります。一風変わったお土産をお求めの方におすすめです。

エイリアンシリーズは話題性あり

道の駅鹿島でお土産として購入することもできるワラスボですが、映画「エイリアン」シリーズに登場するエイリアンに似ていると話題です。一説によると、エイリアンの原型こそがこのワラスボではないかという噂もあります。いずれにしてもワラスボのお土産は話題性抜群です。

「有明海」の基本情報

【住所】 佐賀県鹿島市大字音成甲4427-5
【営業時間】 5月~10月 9:00~18:00 11月~4月 9:00~17:00
【料金】 シャワー100円
【電話番号】 0954-60-5040
【アクセス】 肥前白石駅から車で15分
【駐車場】 無料駐車場有
【公式HP】 http://www.npo-ariake.jp/

「有明海」で泥んこ遊びを楽しもう!

この記事では佐賀県が誇る九州最大の海・有明海の干潟についてご紹介しました。有明海は環境問題として「海苔の色落ち問題」や「渡り鳥の減少問題」に悩まされてきましたが、地元の人々の取り組みのおかげで改善に向かい、今も美しい海を保ち続けています。

干潟で潮干狩りや釣りなどを楽しむも良し、ムツゴロウやワラスボなどの珍しい生き物の漁を体験してみるも良し、さまざまな楽しみ方ができる有明海にぜひ遊びに行ってみてください。

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この記事のライター
まるすけ
1993年生まれの20代男です。カメラが趣味で、青春18きっぷで景色を撮影しながら旅をするのが好きです。皆様に分か...

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