日本百名城「中津城」と福沢諭吉ゆかりの城下町を散策!観光の魅力とは?
大分県中津市にある「中津城」について紹介します。日本三大水城の一つであり、軍師官兵衛で知られる黒田如水が築城したお城です。また、中津城の城下町は福沢諭吉との関わりもあり、様々な観光名所があります。中津城と城下町を合わせてチェックしましいょう。
「中津城」とは
中津城(大分) pic.twitter.com/Gt0nEMu0Ig
— きれいな風景~Have a break~ (@new_rakuen) January 20, 2020
大分県中津市にある「中津城」について紹介します。歴史に名を残す武将達が関わった城として、重要な文化財となっています。中津城築城の歴史や石垣や神社、御城印などの注目点を紹介します。
大分県中津市にある城
中津城は大分県中津市にあるお城です。築城当時は豊前国中津という地方でした。現在も本庄や二の丸、三の丸が残されており、迫力ある光景が広がっています。中津城付近ではイベントが催されており、歴史に詳しくない人でも楽しく散策できる観光スポットです。
続日本100名城に選定
2006年に「日本100名城」が選定され、その後の2017年に「続日本100名城」が選ばれました。中津城は「続日本100名城」に選ばれたのです。その他にも、県の史跡や三大水城にも選定されました。大河ドラマ「軍師官兵衛」で改めて注目され、築城に関わった黒田如水石像も設置されています。
「中津城」の歴史と概要
中津城散策をする際、その歴史を知っておくとより楽しくなります。中津城を築城した人物は歴史的に有名な人物が関わっているのです。中津城の歴史と概要をチェックしましょう。
1588年に軍師官兵衛が築城
やっぱり黒田官兵衛巡りって言ったらここ「中津城」は外せない👍 pic.twitter.com/Q2hthwOzJ9
— 美湖@エストレヤ (@ESTRELLAetMico) March 6, 2020
中津城の歴史は1587年に黒田孝高(後の黒田如水)が、豊臣秀吉に豊前国6郡12万3000石与えられたところから始まります。翌年の1588年に領地内に新しい城として「中津城」の築城を始めました。城としての築城はほぼ完成していたものの、1600年に黒田家が転封され工事が中止されています。
1600年に細川忠興が大修築
1600年に黒田家に変わり細川家が中津城に入封しました。それに合わせて中津城は大掛かりな修築を行っています。城主は細川忠興、細川忠秋と移り変わりながら、中津城は更に美しい城へと変わっていきました。
1632年に小笠原家・1717年に奥平家が入城
『中津城』
— 黒田官兵衛 (@Kurodajosui1546) March 5, 2018
⚫︎日本三大水城の一つ
⚫︎縄張り→黒田如水円清
⚫︎城主→黒田、細川、小笠原、奥平
⚫︎場所→大分県中津市 pic.twitter.com/Dt3LZFfXWH
1632年に細川家は熊本藩に転封されました。そのため、小笠原家が引き継ぎ、1717年に奥平家が入城しました。この奥平家の入城後は明治維新まで奥平家の居城となっています。中津城は黒田家、細川家、小笠原家、奥平家と引き継がれていったのです。
中津城には天守閣がなかった?
おいでよ大分 中津城には天守閣が無か…おっと誰か来たようだ|´・ω・)ノ pic.twitter.com/HiavjhPU2R
— おいでよ大分 (@oidy_oita) May 26, 2014
お城といえば豪華な天守閣が見所です。中津城にも天守閣があるのですが、昔はなかったという見方もあるようです。歴史的な資料の中には黒田如水が天守閣のために資金を投入したと思われる記述も残されています。
1964年に模擬天守閣が建造
中津城。立派な天守閣でした! pic.twitter.com/suF5zRH0pZ
— あつつ🐾🌸❤ (@a2_r_8) September 15, 2019
結果的に中津城に天守閣があったのか、なかったのかはわからないままでした。その後、中津城を観光名所にするために1964年に模擬天守閣が建造されました。外観は萩城天守閣をモデルとしており、外観5重内部5階の高さ23メートルのものが出来上がりました。
日本三大水城の一つ
今年のGWの城プロ城巡りの1ヶ所目はタニシ大好き中津城です!
— Soi (@Zuka_soi) April 27, 2019
イベントでも説明してくれますが日本三大水城の1つで扇城の別名があります。旧地図を見ると確かに扇の形ですね。#城プロ城巡り pic.twitter.com/j6B33OJPJn
海を彫りに入れたものを「水城」と呼びます。日本には「日本三大水城」というものがあり、中津城もその一つなのです。現在も中津城の周囲には海水が引き入れられており、他の城とは違った魅力があります。
他は今治城と高松城
日本三大水城🌊
— まつ (@fmsman5621) April 10, 2018
藤堂高虎の傑作✨今治城🏯 pic.twitter.com/jcKQepGO8H
中津城以外の日本三大水城は香川県高松市にある「高松城」と愛媛県今治市にある「今治城」です。高松城は生駒親正、今治城は藤堂高虎が築城したものです。中津城と合わせて観光に訪れて散策してみましょう。
大分県指定史跡
歴史ある建造物の中津城は「大分県指定史跡」になっています。大分県指定史跡には「長岩城跡」や「木造如来坐像」など、様々なものがあります。大分県観光の際には史跡の数々を散策するのも良いでしょう。
「中津城」の見どころ
中津城の見どころを紹介します。中津城には歴史資料館や黒田官兵衛資料館など、様々な展示コーナーが用意されています。また、石垣や堀などの外観、国宝の刀にも注目しましょう。
見どころ①中津城の石垣
中津城の新旧の石垣。右は黒田。左は細川。 pic.twitter.com/9hIYlFS4d0
— 桐野作人 (@kirinosakujin) September 6, 2014
中津城にたどり着くと立派な石垣が目に入ります。石垣をよく見てみると途中で境界線のようなものが見えるのです。この境界線は最初に築城した黒田時代のものと、その後に大改修を行った細川時代の境目となっています。
境目の右側が黒田家、左側が細川家となっており、石の配置や形も異なっています。石垣には案内板も設置されており、この経緯について詳しく解説されています。のんびりと石垣付近を散策しながら、石垣の違いを観察しましょう。
見どころ②中津城の堀
修復された中津城本丸下段南側の石垣と復元された水堀。中津川の河口近くに築城されている為、堀には海水が引き込まれていました。本丸を中心に北に二の丸、南に三の丸を配置しており、ほぼ直角三角形をしている事から、その姿を扇に例えて扇城とも呼ばれています。三大水城のひとつに数えられます。 pic.twitter.com/hhslhzJbm4
— ケニーおじさん (@KennyOjisan) July 4, 2018
石垣と合わせてチェックしておきたいのが堀です。日本三大水城の一つだけあって、中津城の堀が重要なポイントといえます。中津城の堀は高瀬川の河口から水が引き込まれています。この堀によって中津城の安全は守られているだけに、築城した黒田官兵衛の才能をうかがえます。
見どころ③天守閣・歴史資料館
当時は敵の織田信長公も賞賛した、その鮮やかな戦いぶりから縁起が良いとされ、徳川家の家宝として代々伝わるものです。中津城(奥平家歴史資料館)にもレプリカが展示されています。是非、ご覧を。奥平信昌公に嫁ぐ事になる亀姫は、第8回で、菜々緒さん演じる瀬名(後の築山殿)のお腹の中でした。 pic.twitter.com/cOY5kDjWpI
— 中津城(奥平家歴史資料館)公式アカウント (@nakatsujyo) March 14, 2017
中津城は天守閣の中に歴史資料館があります。模型で再現された当時の街並みや長篠の戦いで実際に使用された武具などが展示されているのです。また、徳川家康直筆の書も飾られています。
見どころ④幕末砲台場
時代が進み、幕末の頃になると外敵から守るために砲台が設置されました。中津城には2つの砲台場が残されています。中津城がこの砲台場を造った大きな理由は黒船と言われたペリー来航に対してでした。現在は大砲は現存していませんが、当時の人達の危機感を感じられるゾーンです。
見どころ⑤黒田官兵衛資料館
大分を少し旅しました。大分の中津には黒田官兵衛が築城し、後に歌仙さんの元主の細川忠興も治めた中津城があって、とうらぶ勢にはちょっとした観光地かもです。中津城には資料館があり、宝物が展示されています。 pic.twitter.com/7PtbKQgqtH
— sakura (@sakusakumo) March 10, 2016
中津城を築城した黒田官兵衛の「黒田官兵衛資料館」があります。黒田官兵衛が中津城に居た頃の1587年から1600年頃の資料が展示されているのです。地元の豪族との関わり、どのように城攻めを行っていたかを学べます。
また、黒田官兵衛の兜「如水の赤合子」のレプリカや、大河ドラマ「軍師官兵衛」で実際に使用された小道具も展示されています。ドラマから黒田官兵衛に興味を持った人におすすめしたい施設です。
国宝「大般若長光」のレプリカも展示
あっそうそう、中津城の天守閣、大般若さん(レプリカ)がいらっしゃってビックリした❗#大般若長光 pic.twitter.com/Bs94JMz0cU
— はにわ (@luna0402) March 1, 2020
また、中津城内にある「奥平家資料館」には国宝「大般若長光」のレプリカが展示されています。この国宝である刀は鎌倉時代に作られたと考えられており、本物は「東京国立博物館」で所蔵されています。足利将軍家から巡り巡って徳川家康の持ち物となり、長篠の戦いで活躍した奥平信昌に与えられました。
国宝の実物は東京に所蔵されていますが、レプリカも実物に忠実に再現されています。観光をする上で重要な文化財や国宝を鑑賞するのもおすすめです。また、国宝である大般若長光に興味を持ったら東京国立博物館も訪れてみましょう。
「中津城」の周辺の観光スポット
石垣や国宝のレプリカなどが展示されている中津城ですが、周辺にも様々な観光名所があります。中津城の周辺は城下町だったということもあり、そういった歴史に関する観光スポットが豊富なのです。あの福沢諭吉に関するものや神社を散策しましょう。
観光スポット①福澤諭吉旧居・記念館
おはようございます☁️4月20日(月)臨時休館中です。
— 福澤諭吉旧居・福澤記念館 (@fukuzawakyuutei) April 20, 2020
今日の中津はくもり。雨上がりの澄んだ空気が心地よい日となりました。新緑の緑がきれいです✨
今日もよい一日をお過ごしください(/・ω・)/ pic.twitter.com/xM1V8mUKrb
中津城から歩いて5分ほどの位置に「福澤諭吉旧居・記念館」があります。福沢諭吉は幕末から明治の時代に活躍した人物です。慶應義塾大学の創設者として知られています。福沢諭吉が幼少期に大阪から引っ越した先が中津でした。
残されているのは後年に移り住んだものとなっています。また、福沢諭吉自身が記憶を元に書いた、最初の家の図面も展示されています。国宝などには指定されていませんが、歴史的に非常に重要な観光スポットです。
【名称】 | 福澤諭吉旧居・記念館 |
【住所】 | 大分県中津市二ノ丁1273 |
【アクセス】 | 「中津駅」より徒歩15分 |
【公式サイト】 | https://fukuzawakyukyo.com/ |
観光スポット②合元寺
中津赤壁合元寺へ来ました。伝説では宇都宮氏の怨念で血が浮き出てくるので結局赤く塗ってしまったそうです。 pic.twitter.com/e8FVNVAXA0
— 大江 健一 (@ak407079) December 8, 2017
中津城周辺を散策する場合は多くの神社の存在に気づくでしょう。例えば「合元寺」が人気の神社です。1587年に黒田官兵衛が建立したもので、外観が真っ赤なのが特徴と言えるでしょう。
この壁が真っ赤になっている理由は、中津城内で宇都宮鎮房が暗殺された際、神社に待機していた家臣たちも殺され血飛沫が壁に飛んだそうです。その部分を何度塗り直しても赤い模様が浮き上がってしまうということから、壁を真っ赤にすることで隠したという逸話があります。
【名称】 | 合元寺 |
【住所】 | 大分県中津市寺町973 |
【アクセス】 | 「中津駅」から徒歩7分 |
観光スポット③奥平神社
中津市 奥平神社参拝。 pic.twitter.com/k3hY5doJKC
— bioooo (@biooooken) April 11, 2019
「奥平神社」は中津城本丸にある神社です。知勇の神や開運の神が祀られており、お城と合わせて散策できる観光スポットです。お寺では書き置き御朱印が500円で販売されているので、忘れないようにチェックしましょう。
【名称】 | 奥平神社 |
【住所】 | 大分県中津市二ノ丁1273 |
【アクセス】 | 「中津駅」から徒歩15分 |
観光スポット④円龍寺
円龍寺
— 伝説の元勇者・ナガ (@yusukeboukenki) May 3, 2017
閻魔さまを発見‼️ pic.twitter.com/dr5PdNSJmo
別名「閻魔さんのお寺」と呼ばれているのが中津市にある「円龍寺」です。小笠原長次が藩主となった頃に開山された神社となっています。観音堂と合わせて閻魔堂があるのが特徴で、すべての悪を見通すそうです。
【名称】 | 円龍寺 |
【住所】 | 大分県中津市寺町991 |
【アクセス】 | 「中津駅」から徒歩15分ほど |
観光スポット⑤ギャラリー茶論蓬莱観
大分県中津市。
— 亜貴 (@akiphoto_film) October 29, 2019
旅館だった木造3階建ての建物を有する公衆浴場・汐湯さんと、明治15年に開業した劇場の跡地を利用したギャラリー茶論 蓬莱観さんで頂いたぜんざい。#filmphotography #eos1v #premium400 pic.twitter.com/GGvXfFT4zq
中津城散策でお腹が空いたら「ギャラリー茶論蓬莱観」でゆっくりと休みましょう。風情ある喫茶場所となっており、茶室のようなお店になっています。元々は明治15年に劇場として建設された場所が、今はギャラリーとして開放されています。
昔ながらの洋風感たっぷりな「ビーフカレーセット」やコーヒーが注文できます。店内から見える景色は落ち着いており、涼し気な風が流れ込んできます。
【名称】 | ギャラリー茶論蓬莱観 |
【住所】 | 大分県中津市三ノ丁1280 |
【アクセス】 | 「中津駅」から徒歩12分 |
【参考サイト】 | https://retty.me/area/PRE44/ARE230/SUB23001/ 100001274345/ |
【備考】 | 駐車場なし(最寄りの有料駐車場を利用しましょう) |
観光スポット⑥外郎本舗 栗山堂
中津外郎饅頭と言えば、栗山堂さん。 pic.twitter.com/31ubMarIRj
— 畑 主税 (@wagashibuyer) December 1, 2019
中津の甘い食べ物に興味がある人は「外郎本舗 栗山堂」がおすすめです。外郎饅頭、福翁最中、兜最中という珍しいお饅頭が販売されており、黒田如水がかぶっていた兜を模したお饅頭が販売されています。
【名称】 | 外郎本舗 栗山堂 |
【住所】 | 大分県中津市京町2丁目1521 |
【アクセス】 | 「中津駅」から徒歩5分ほど |
【参考サイト】 | https://nakatsuyaba.com/?introduce=kuriyamadou |
【備考】 | 定休日:毎週火曜日 駐車場:5台 |
「中津城」の御城印や駐車場
中津城の詳細情報をまとめて紹介します。中津城で珍しい御城印というものが貰えるそうです。また、中津城にアクセスする際に大事な駐車場に関して調査しました。中津城観光の記念に御城印をゲットしましょう。
天守閣では御城印も貰える
中津城参上!
— ふゆき (@wisteriamoon122) November 3, 2019
そして限定御城印✨ pic.twitter.com/yQZXgSGav4
近年、御朱印ブームが話題となっていますが、実はお城で貰える「御城印」というものがあります。つまりお城版御朱印が御城印というわけです。2020年現在、御城印を扱っているお城が増えており200以上あると言われています。
中津城の御城印は天守閣でいただけます。御城印には「登城記念 続日本百名城」という言葉が記されているのだとか。ちなみに、奥平神社や中津神社では御朱印がいただけます。これをきっかけに御朱印や御城印集めを始めてみましょう。
中津城には無料駐車場あり
ホテルから中津城へ。駐車場の木の根元にねこが4匹かたまってた。寒いからみんなでかたまって温まってるんだな#中津城 pic.twitter.com/BcCafE5vcV
— かなたか (@k_805k_805) November 20, 2018
御城印や国宝のレプリカがある中津城は「中津駅」から徒歩でもアクセスできますが、車で向かう場合の駐車場も確認しておきましょう。中津城は無料駐車場があるので、安心して散策が楽しめます。
中津城第一駐車場
中津城のすぐそばにある奥平神社側に中津城第一駐車場があります。広いスペースでよほど出ない限り駐車できないということは無いでしょう。ここから天守閣まで数分の距離なのでおすすめです。
中津城第二駐車場
黒田官兵衛資料館そばにあるのが中津城第二駐車場です。こちらは第一駐車場と比較してかなり狭くなっています。数台分ほどのスペースしかないので、無理にこちらに停める必要はないでしょう。また、もともと観光バス用だった二の丸公園側の駐車場もあります。
「中津城」の基本情報
【名称】 | 中津城 |
【住所】 | 大分県中津市二ノ丁 |
【アクセス】 | 「中津駅」から徒歩15分 |
【公式サイト】 | http://www.nakatsujyo.jp/ |
【備考】 | 入館料:大人400円、高校生以下200円 駐車場:中津城第一駐車場、第二駐車場あり 御城印あり |
「中津城」と周辺散策を楽しもう!
中津城と鳥🕊 pic.twitter.com/cohaZNDHTM
— 栗山 喬 (@age_cox) March 6, 2020
大分県中津市にある中津城について紹介しました。黒田如水に関係するお城であり、国宝のレプリカや石垣、堀など見どころ満載のスポットになっています。石垣や堀からお城の仕組みを学んだり、国宝の展示物や手紙から歴史を学びましょう。そして、中津城だけでなく周辺散策を楽しむのもおすすめです!