日本三大松原の1つ!佐賀の特別名勝「虹の松原」の絶景や見所とは?

虹の松原は佐賀県唐津市にある日本三大松原の1つです。絶景と共に歴史的な七不思議で有名です。今回は虹の松原の楽しみ方についてまとめました。駐車場やアクセス、おすすめのドライブコースや近くの鏡山展望台の情報についても案内していきます。

日本三大松原の1つ!佐賀の特別名勝「虹の松原」の絶景や見所とは?のイメージ

目次

  1. 1佐賀の「虹の松原」とは
  2. 2「虹の松原」の魅力とは?
  3. 3「虹の松原」の七不思議
  4. 4「虹の松原」の見所は?
  5. 5「虹の松原」の詳細情報
  6. 6「虹の松原」で特別名勝の絶景を楽しもう!

佐賀の「虹の松原」とは

佐賀県唐津市にある「虹の松原」とは唐津湾の海岸沿いに植えられた松原のことを言います。松の木が幅約400~700m、海岸線に約4.5㎞にわたって植えれらています。近く鏡山展望台から見下ろすと、砂浜沿いに弧状植えられた松が空にかかる虹のように見えることから「虹の松原」と呼ばれています。

日本三大松原の一つ

虹の松原は日本三大松原の一つです。日本三大松原には虹の松原の他に、静岡県の三保の松原福井県の気比の松原がありますが、虹の松原はこの二つの松原を凌ぐ7倍の規模を誇っています。

「虹の松原」の魅力とは?

虹の松原は日本三大松原の中でも一番大きな松原であることが分かりました。続いて虹の松原の魅力について解説していきます。虹の松原は景勝地としての美しさに加えて、昔から伝わる七不思議も魅力の一つです。

日本一美しい松原

虹の松原はその規模だけでなく、美しさも日本一です。それぞれの松の形の美しさ、真っ白い砂に生える青い松のコントラスト、さらには鏡山展望台から見下ろした際の海と空とのコントラストなど、近くから見ても遠くからみても絶景を味わうことができます。その美しさか国内の松原で唯一国の特別名勝に指定されています。

特別名勝とは?

特別名勝とは国が文化保護法で指定した名勝のうち、特に価値の高さが認められたものをいいます。国宝と同格の意義を成しています。特別名勝は全国に36か所にしかないまさに特別な場所なのです。(2019年7月現在)

「虹の松原」の歴史は?

国の特別名勝に指定された虹の松原には様々な歴史的が残されています。どのような歴史があるのかを見ていきたいと思います。

新田開発の一環で植樹された

虹の松原はもともと新田開発の一環で植樹されたのが始まりです。潮風や飛砂からこの地の農民を守るための防風林として、唐津藩主寺沢志摩守によって植林されました。その後も藩の庇護を受け、燃料としての落ち葉の採取に関する厳しい掟があり、勝手に伐採すると死罪を命ぜられるともいわれていました。

しかしここには藩主の寺沢志摩守が温厚な人物であったことを物語る歴史的言い伝えがあります。虹の松原の中に7本だけ志摩守氏のお気に入りの松の木があり、どれとは言わず、もしその松の木を切ったら死罪にするというお触れが出されました。

ある日、不注意で松を切ってしまった若者がいました。ところが志摩守は「その松は自分の七本の松ではないと」言って若者の罪を許したそうです。その恩情に農民たちは感銘を受けてこの松原を一層大切にしたといわれています。

松は何本ある?

虹の松原に植えられている松の木の数はおよそ100万本と言われてれています。数だけ言われてもピンと来ないかもしれませんが、虹の松原はおよそ230haあります。なんとこれはディズニーランド4個分くらい入る広さなのです。これを聞けば虹の松原がどれだけ広大かを感じていただけるのではないでしょうか。

藩政時代は「二里松原」

今でも広大な虹の松原ですが、藩政時代にはその距離およそ8kmに及んだことから「二里松原」と呼ばれていました。8kmとは大人が普通の自転車で40分くらいかかる距離です。植えられていた松の量も計り知れないですね。

松原寄りの舞台にもなった

虹の松原は「松原寄り」の舞台にもなった歴史があります。松原寄りはこの地で起こった農民一揆にまつわる話です。その昔唐津藩に対して新税の取り下げを要望するため、唐津の農民漁民がこの地に集まりました。虹の松原は唐津藩と幕府藩の境界であり、唐津藩が幕府藩に手出しできない地の利を生かしてここに集まったといわれています。

無血一揆により農民たちの要望は受け入れられましたが、一揆の首謀者である大庄屋の富田才治ら他4人が責任を取って自首し、処刑されました。その出来事を偲びこの一揆集結地に虹の松原一揆顕彰碑が建てられています。

現在も全域が保安林

かつての農民たちを塩害から守るために植えられた松原ですが、その役割は今でも続いていて、現代でも近隣の住宅を津波や高潮による被害から守ってくれています。ところが最近、林内の一部で広葉樹の侵害が顕在化しているとの報告が受けられており、行政や地域住民と一体となった保全活動が行われています。

実は松くい虫で被害を受けている

他の植物の侵害による景観の面での低下が危惧されている虹の松原ですが、近年松くい虫の被害も受けていることが明らかになりました。松くい虫が松の中に潜入すると水分の誘導を阻害し、松を枯らしてしまう深刻な被害にあってしまいます。

対策は?

現在では松くい虫への対策として佐賀の森林管理署によるヘリコプターによる薬剤の空中散布が行われています。その薬剤の量は1ha当たり約30ℓの量にも及ぶといわれています。薬剤の空中散布はすでに50年近くの歴史があり、毎年5月末ごろに実施されています。

「虹の松原」の七不思議

虹の松原観光はその絶景を楽しむだけでなく、ここにまつわる七不思議を探しながら歩く面白さもあります。歴史上でも有名なある人物にまつわるものもあります。

「虹の松原」七不思議の会がある

虹の松原には七不思議を様々な視点から考察する「虹の松原」七不思議の会が2000年4月に設立されています。七不思議の会では虹の松原の七不思議を考察するだけでなく、虹の松原の保全活動等も行われています。

変遷もあり一定ではない?

虹の松原の七不思議は変遷もあり一定ではありません。近代の研究により、その不思議が解明されている物もあります。

唐津市史の七不思議

唐津市史の七不思議をここに紹介します。七不思議にはあの歴史上でも有名な豊臣秀吉にまつわるものもいくつかあります。

七不思議①一年中セミの声を聞かない

豊臣秀吉がこの地から佐賀の名護屋城へ向かう途中に虹の松原を通り、あまりにもセミが鳴くので「うるさい」と叱った以来から虹の松原では夏でもセミの声がしなくなったといいます。

実はこれは秀吉のせいではなく、松が好きなニイニイゼミは小さな声でしか鳴かないのでセミがいないように感じるといわれています。

七不思議②「にらみの松」の不思議

「にらみ松」も秀吉にまつわる歴史が語り継がれています。秀吉が松原を通る際に松が高くて海が眺められず、「低くなれ」と睨んで以来、にらみ松だけ背が高くならなくなったといわれています。

七不思議③「根上り松」が並んでいる

虹の松原の南側の松浦川河口付近には根っこが地表から出た「根上り松」が10本程並んで生えています。今では切り株だけが残されています。

七不思議④槍掛松

槍掛松は槍を枝にかけられるほど横に大きく広がった形をしています。ここに秀吉の軍隊が槍をかけたともいわれています。

七不思議⑤黒松のみで赤松が一本もない

虹の松原には100万本もの松の木がありますが、植えられているのは黒松のみで赤松が一本もありません。これは黒松が潮風に強いことから昔から黒松だけを補強しているからだといわれています。

七不思議⑥麻生茶屋の井戸は海岸近くであるが塩分を含まぬ真水を湧出する

虹の松原は海岸沿いにありますので、この辺りはどこを掘っても塩水が出ます。ところが麻生茶屋の井戸だけが塩分を含まない真水を湧出しています。これは真水が海水よりも軽く、偶然この場所に真水が浮かんでいるポイントがあるということが近年ではわかっていますが、当時は不思議な事柄だったのでしょう。

七不思議⑦高島の右端と神集島の左端を結ぶ延長線が松原の中心

虹の松原の北側に高島、その奥に神集島という2つの島が浮かんでいます。その高島の右端と神集島の左端を結ぶ延長線が虹の松原の中心だという七不思議です。虹の松原、高島、神集島を一望できる鏡山展望台からその様子を見ることができます。

七つ以上の不思議がある

実は虹の松原には七つ以上の不思議があり、これも七不思議のひとつといわれています。七不思議の種類には諸説ありますので、いろんな文献を参考にすると面白いかもしれません。

松原に蛇はいない

虹の松原には蛇がいないことも七不思議とされています。昔この唐津の地に諏訪姫という美しい姫がおりました。この姫は百済王朝からきた鷹匠から、朝廷に献上するための鷹を預かっていたのですが、その鷹がある日蛇に食われてしまいました。諏訪姫はその鷹の死に自分の責任を感じ、自害してしまったのです。

諏訪姫と恋仲であった鷹匠は百済には戻らず、諏訪姫の霊をこの地で弔うことで一生を全うしました。それから諏訪姫の願いにより松原には蛇がいないという七不思議が伝えられています。

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「虹の松原」の見所は?

歴史もあり、景観も素晴らしい虹の松原。続けてその見所をもう少し詳しくご案内します。散策での見所やドライブでの見所もご案内します。

見所①多くの芸術家を虜にした白砂青松

虹の松原の見所の1つは多くの芸術家を虜にした絶景の白砂青松(はくさせいしょう)です。白砂青松とは海岸線の真っ白い砂に青々とした松の木のコントラストの美しさを形容した言葉です。

見所②幻のキノコ

虹の松原では幻のキノコと言われる松露(しょうろ)が見られます。松露は松の根にミネラルや水分を供給するものとして、黒松の育成に欠かせません。ところが、最近では環境の変化に伴いこの松露を見られることが非常に少なくなりました。

その原因の一つとして松葉かきが行われなくなったことがあげられています。昔は落ちた松葉を燃料として集めて使っていましたがガスや電気が供給される現代ではその必要は無くなりました。松露は日当たりのいい砂地で作られるため、その環境が無くなってしまったのです。

今では地元の小学生やボランティアの人たちが「松葉かき」を定期的に行っています。虹の松原が作られてから500年余りたった今でもこの景観が守られているのは虹の松原をこよなく愛する人たちによるものなのですね。

100種類以上のキノコが見られる場所

虹の松原では松露を含めた100種類以上のキノコが見られます。その4分の1は食べられるキノコとされれ、シモコシ、アミタケなどがあります。また、生えているキノコの種類によって黒松が健全に育っているかが分かります。

黒松が健全な所には松露、アミタケ、キツネタケ、ハツタケなどの菌根菌と呼ばれる種類のキノコが多く見られます。ベニタケやクロハツが生えるような場所ではクロマツが消え、広葉樹林帯に代わってきていることを示唆しています。

毒キノコに注意

虹の松原のキノコ群には毒キノコもたくさんあります。テングダケなど毒性の強い種類もありますので、うかつにとって食べることの無いようにしてください。

見所③鏡山展望台から見る絶景

鏡山展望台(かがみやまてんぼうだい)から望む絶景も虹の松原の見所の一つです。鏡山展望台からは目下に虹の松原と唐津の街並み、そして唐津湾と松原の七不思議ともなっている高島、神集島を一望することができます。

鏡山展望台は丘の上に約7~8m四方のデッキがせり出している状態なので、空に立っているようなダイナミックさを味わうことができます。春には展望台につつじや桜が満開になるので春の時期はとくにおすすめです。鏡山展望台は虹の松原の絶景を味わうスポットとして是非訪れていただきたいです。

山頂までの道のりは絶好のドライブコース

鏡山展望台までのアクセスは絶好のドライブコースとなっていて、鏡山展望台につくまでも楽しめるスポットとなっています。佐賀のおすすめドライブコースとしてもよく紹介されています。

鏡山展望台へのアクセスは麓から車で10分程走るドライブコースとなっています。麓から鏡山展望台へアクセスする途中には桜並木があるので、春にはお花見ドライブができます。初夏には森林の緑が美しく爽やかな気持ちになれます。

山頂に付くと甘酒やぜんざいが味わえる「さよひめ茶屋」あり、鏡山展望台からの絶景を眺めながら甘味をいただくことができます。さよひめは鏡山にまつわる伝説が残されたお姫様の名前です。

名称 鏡山展望台 (かがみやまてんぼうだい)
住所 佐賀県唐津市鏡大平6052-1
アクセス 長崎自動車道多久インターから車で約35分
JR虹ノ松原駅から車で約15分
駐車場 あり 175台
営業時間 なし
定休日 なし
料金 無料
電話番号 095-572-4963 (唐津駅総合観光案内所)
参考HP https://www.city.karatsu.lg.jp/bunka/tanbo/shizen/kagamiyama.html

クロマツの森林浴ができる

虹の松原には100万本のクロマツが生えています。虹の松原ではこの青々とした松の木の下で森林浴を楽しむができます。松の木の間を通り抜ける風を感じながら波の音を聞くのは格別です。

虹の松原へのアクセスは唐津街道が通っており、ここをドライブするのもいいかも知れません。虹の松原南方にある松浦橋は全長600m以上あり、左手には唐津城、右手には虹の松原の絶景を楽しみながらドライブすることができるので、唐津街道は虹の松原を楽しむのにおすすめのドライブコースとなっています。

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「虹の松原」の詳細情報

虹の松原は白砂青松が美しく、散策でもドライブでも絶景を楽しめることが分かりました。それでは虹の松原に関する詳細情報について案内します。アクセスの方法や駐車場などについて説明します。

アクセス詳細は?

虹の松原へのアクセスは車の場合、長崎自動車道多久インターから車で40分程です。JR筑肥線でアクセスする場合、虹の松原にかかる駅は3つあります。東から浜崎駅、虹ノ松原駅、東唐津駅です。アクセスが一番便利なのは虹ノ松原駅です。

駐車場はある?

虹の松原に駐車場はあります。虹の松原の駐車場は100台あまり停められますが、平日でもいっぱいになる事があるほど虹の松原は人気のスポットです。この駐車場は無料ですが、満車の場合、付近にも有料の駐車場がいくつかあります。

夏になると海岸で海水浴ができますので、付近の有料駐車場も満車になるほどです。駐車場を確保されたい場合はなるべく朝から行かれることをおすすめします。

おすすめのお土産は?

景観、歴史、七不思議等魅力満載の虹の松原ですが、お土産も負けていません。虹の松原のお土産では松露をかたどった「松露饅頭」が有名です。松露饅頭は虹の松原の付近にあるいくつかの和菓子屋やお土産ショップで売られています。

ご当地グルメ「からつバーガー」

虹の松原のご当地グルメで有名なのは「からつバーガー」です。このからつバーガーは虹の松原の駐車場で移動販売のバスにて販売されています。人気のスペシャル・バーガーには佐賀県産のビーフパテが使用されています。ほおばると肉汁が口の中にあふれ出るほどです。

「虹の松原」の基本情報

名称 虹の松原
住所 佐賀県唐津市浜玉町
アクセス 長崎自動車道多久インターから車で約40分
JR虹ノ松原駅から徒歩1分
駐車場
営業時間 なし
定休日 なし
料金 無料
電話番号 0955-53-7129 (唐津市文化振興課)
公式HP https://www.city.karatsu.lg.jp/bunka/tanbo/shizen/matsubara.html

「虹の松原」で特別名勝の絶景を楽しもう!

いかがでしたでしょうか。虹の松原では白砂青松の素晴らしい景観を楽しめるだけではなく、歴史的にまつわる出来事や七不思議を探索しながら歩くのも面白いです。また、ドライブもおすすめですし、ご当地グルメ味わえるなど色々な楽しみ方ができます。佐賀県にお越しの際は是非虹の松原へ足をお運びください!

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