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長崎「グラバー園」の歴史と魅力を解説!世界遺産に登録された観光名所! | 旅行・お出かけの情報メディア
















長崎「グラバー園」の歴史と魅力を解説!世界遺産に登録された観光名所!

長崎「グラバー園」は歴史的建造物が立ち並び、世界遺産の建物もある長崎の人気観光スポットです。幸せのハートの敷石や幻想的なライトアップ、イルミネーションなど、見どころもたっぷりです。グラバー園の魅力やおすすめのお土産、駐車場などの観光情報をご紹介します。

長崎「グラバー園」の歴史と魅力を解説!世界遺産に登録された観光名所!のイメージ

目次

  1. 1長崎「グラバー園」とは
  2. 2長崎「グラバー園」の概要
  3. 3長崎「グラバー園」の魅力とは?
  4. 4長崎「グラバー園」の歴史
  5. 5長崎「グラバー園」の歴史的建造物
  6. 6長崎「グラバー園」のイベント
  7. 7長崎「グラバー園」のアクセスやお土産は?
  8. 8長崎「グラバー園」を観光しよう!
    1. 目次
  1. 長崎「グラバー園」とは
    1. 世界遺産に登録された現存する日本最古の木造洋館
  2. 長崎「グラバー園」の概要
    1. 3つの国指定重要文化財の住宅
    2. 坂の地形のため動く歩道・エスカレーターも
    3. 長崎港の大パノラマを見下ろす絶景
    4. 「大浦天主堂」が隣接!
  3. 長崎「グラバー園」の魅力とは?
    1. 洋館群のライトアップやイルミネーション
    2. 坂本龍馬をかくまった?隠し部屋
    3. 特徴的なコロニアルスタイルのベランダ
    4. 革新的な明るい室内
    5. 幸せを運ぶハート型の敷石
    6. 明治時代の水道共用栓
    7. 外国人居留地の境界
    8. フリーメイソン・ロッジ(集会所)の門
    9. 三浦環とプッチーニ像
    10. 日本最初期のアスファルト道路
    11. 高島流和砲
  4. 長崎「グラバー園」の歴史
    1. 1859年数々の貿易商たちが住んでいた居留地
    2. トーマス・グラバーはイギリスの武器商人
  5. 長崎「グラバー園」の歴史的建造物
    1. 旧グラバー住宅
    2. 旧リンガー住宅
    3. 旧オルト住宅
    4. 旧ウォーカー住宅
    5. 旧自由亭
    6. 旧スチイル記念学校
    7. 旧三菱第2ドックハウス
    8. 旧長崎地方裁判所長官舎
    9. 旧長崎高商表門衛所
  6. 長崎「グラバー園」のイベント
    1. 春のイベント
    2. 夏のイベント
    3. 秋のイベント
    4. 冬のイベント
  7. 長崎「グラバー園」のアクセスやお土産は?
    1. アクセスの詳細
    2. 駐車場は?
    3. お土産は?
    4. グラバー園の基本情報
  8. 長崎「グラバー園」を観光しよう!
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長崎「グラバー園」とは

長崎駅から路面電車を乗り継いで、「大浦天主堂」停留所で降り、レンガ倉庫通りを少し進むと左にグラバー通りの坂道があります。道の両側にお土産やさんが立ち並ぶ、石畳の坂道を上っていくと、正面に美しい白い壁の大浦天主堂が現れます

大浦天主堂のすぐ右手隣に、グラバー園(グラバーえん)の門があります。グラバー園は、1859年の長崎港開港の後に、遠くイギリスから来たグラバー、リンカー、オルトといった商人たちの屋敷の敷地に、長崎市内の歴史的建造物を移築した、歴史観光野外博物館です。

世界遺産に登録された現存する日本最古の木造洋館

グラバー園にある「旧グラバー住宅」は、世界遺産として登録された「明治日本の産業革命遺産 製鉄・製鋼、造船、石炭産業」の構成資産のひとつです。2015年に登録された世界遺産で、日本全国8県に点在する23施設で構成されています。

世界遺産に登録された施設は、幕末から明治にかけて、爆発的に発展した炭鉱、鉄鋼業、造船業関係の文化遺産です。旧グラバー住宅は、日本の近代化に大きく貢献した、実業家トーマス・グラバーの邸宅で、日本最古の木造洋風建築として世界遺産の一つとなりました。

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長崎「グラバー園」の概要

グラバー園は長崎市南山手の丘の上、とても見晴らしのよい場所にあります。グラバーは文久3年(1863年)に美しい洋館を建て、生涯をここで過ごしました。旧グラバー住宅は日本に残る最古の洋風建築物で、世界遺産の構成遺産に登録されています

歴史あるグラバー園は、長崎の重要観光スポットとなっています。グラバー園を歩いていると、明治時代にタイムスリップして、外国人居留地を歩いているような気分になる事が出来ます。素敵なお土産ショップや触れると恋が叶うと言われるハート石もあります。

3つの国指定重要文化財の住宅

グラバー園はには、三つの国指定重要文化財の住宅があります。イギリス人トーマス・グラバーの邸宅「旧グラバー住宅」、グラバー紹介の幹部だったフレデリック・リンガーの邸宅「旧リンガー住宅」、イギリス人ウィリアム・オルトの邸宅「旧オルト住宅」です。

中でも旧グラバー住宅は、世界遺産の構成遺産に登録されている歴史的にもたいへん貴重な建築物として、グラバー園の観光の目玉となっています。冬には庭園がイルミネーションで飾られ、歴史ある建物がより一層美しく輝きます。

坂の地形のため動く歩道・エスカレーターも

グラバー園は坂の多い地形のため、エスカレーターと歩く歩道が設置されています。入り口から入り、階段を上るとエスカレーターがあり、料金所へ着きます。その先に歩く歩道がふたつ設置されていて、一番高い場所へ着き、坂を降りながら各施設を見学出来ます。

冬に行われるイルミネーションでイベントでは、エスカレーター内部がたくさんのイルミネーションで飾られ、幻想的でロマンチックな空間となります。

長崎港の大パノラマを見下ろす絶景

グラバー園は高台に位置しているため、長崎港と長崎の街並みが一望に出来ます。一番高いところにある、旧三菱重工造船所第2ドックハウス、ベランダからの眺めは格別です。夜景も美しく、イルミネーションなども行われ、人気の観光スポットとなっています。

「大浦天主堂」が隣接!

グラバー園の隣には「大浦天主堂」があります。大浦天主堂は、日本最古の現存するキリスト教関係の建築物で、国宝に指定されています。1865年江戸幕末の開国後に海外からの居住者のために建てられました。グラバー邸が1863年建築ですので、2年後となります。

正式名称は日本二十六聖殉教者天主堂というカトリックの教会です。1953年(昭和28年)に国宝に指定されています。2018年(平成30年)「長崎と天草地方の潜伏キリシタン関連遺産」の構成文化財として世界遺産に登録されました。

1865年3月17日に浦上の住人数十名が天主堂を訪れ、キリスト教徒であることを告白し、長きに渡り禁制の中信仰を守り続けてきた、隠れキリシタンの信徒発見となりました。このニュースを聞いた教皇は感激し「東洋の奇蹟」と呼んだそうです。

住所 〒850-0931 長崎県長崎市南山手町5-3
電話番号 095-823-2628
開館時間 8:00~18:00(入館は17:30まで)
料金 大人1000円 中高生400円 小学生300円
アクセス 「大浦天主堂」下車後徒歩5分
駐車場 駐車場はありません
公式サイト https://nagasaki-oura-church.jp/

長崎「グラバー園」の魅力とは?

長崎港を見下ろす丘の上にあるグラバー園は、美しい洋館群と景色はもちろん、他にもたくさんの魅力や見どころがいっぱいの観光名所です。鎖国が終わり、急速に近代化していった日本を、長崎の丘の上から見つめていた洋館たち。グラバー園の魅力をご紹介します。

洋館群のライトアップやイルミネーション

グラバー園では、四季折々にライトアップイベントやイルミネーションを行っています。洋館が美しくイルミネーションで彩られ、期間中は夜も開園します。幻想的で異国情緒溢れる、ロマンチックなグラバー園の夜をを散策することが出来ます。

坂本龍馬をかくまった?隠し部屋

グラバー園の旧グラバー住宅には、隠し部屋と言われる部屋があります。廊下の天井裏に小さな部屋があり、「グラバーが伊藤博文と密会した」「坂本龍馬をかくまった」などという話がありますが、実際は物置小屋として使われていただけだそうです。

特徴的なコロニアルスタイルのベランダ

グラバー園にある洋館群はコロニアルスタイルと言われるデザインの建築物です。コロニアルスタイルとは「植民地様式」の事で、アジアに国々がヨーロッパの植民地だった時代、ヨーロッパからやってきた文化や建築とアジアの文化が融合して生まれました。

コロニアルスタイルは、ヨーロッパの上品さと、アジアのリラックスした雰囲気が混ざった、独特の様式です。グラバー園の建築物は、これにさらに日本文化が加わった、日本で最初のコロニアルスタイルの建物が建築されました。

革新的な明るい室内

グラバー園のコロニアルスタイルの洋館群は、日本の建築様式を取り入れていますが、高い天井と大きな窓が特徴で、部屋の中に日が燦燦と差し込み大変明るく開放的です。優雅なベランダや明るく広いポーチが特徴的で、窓からは美しい庭と長崎港が見渡せます

幸せを運ぶハート型の敷石

グラバー園の中にハートの敷石、ハートストーンがあります。グラバー園のどこかに2箇所、ハート型の敷石が埋め込まれている場所があります。ハートの敷石を探し出してハートストーンに触れると恋がかなう、2つ見つけると良いことがあると言われています。

明治時代の水道共用栓

グラバー園には当時実際に使用された水道共用栓が残っています。明治期にコレラが流行した際、明治24年に日本で3番目の近代水道が通りました。イギリス人技師による施工です。当時の町には共同水道栓が設置され、各家庭から水を汲みにやってきました

共同栓はボタンを押すと水が出る仕組みになっています。明治時代は水道番がいて、朝に栓を開け、夜に閉めていたそうです。各家庭に水道が通るのはもう少し先になります。水道栓は貯水を利用しているので、現在でもボタンを押すと水が出ます。

外国人居留地の境界

江戸時代、日本は鎖国をしていましたが、長崎出島のオランダ商館と唐人屋敷だけが、外国人が滞在できる場所とされていました。1859年(安政6年)オランダ、中国、イギリス、アメリカ、ロシア、フランスに神奈川、函館、長崎の港が開かれることになりました。

3つの港では、外国人に対して居住や営業などを許可した土地を割り当てました。この区画は居留地と呼ばれ、長崎では居留地と日本人の住む境に、石の票が建てられ区別されていました。グラバー園の旧三菱第2ドックハウス横に、この石票が集められています。

フリーメイソン・ロッジ(集会所)の門

グラバー園の旧リンガー住宅の横に、フリーメイソン・ロッジの門があります。フリーメイソンは中世のイギリスで、大聖堂などを建てた石工たちで組織した友愛団体とされています。石工の道具である物差しとコンパスがデザインされたシンボルマークが有名です。

長崎でフリーメイソン・ロッジ(集会場)が出来たのは、明治18年1885年です。会員は三菱長崎造船所で働くイギリス人がほとんどで、初代会長はスコットランド人コルダーでした。コルター邸の2階にロッジが移され、入り口に門柱が設置されました。

大正8年(1919)にロッジは活動を中止しました。ロッジのあった洋風建築も取り壊され、表の門柱だけが保存さました。門柱にはフリーメイソンのマーク、定規とコンパスが刻まれています。グラバーもリンガーもフリーメイソンに加入した記録はありません。

三浦環とプッチーニ像

世界的に有名な作曲家プッチーニの代表作、オペラ「マダムバタフライ・蝶々夫人」は長崎が舞台です。オペラの物語で登場する景色が旧グラバー邸と似ている事から、第二次世界後にこの屋敷で暮らした進駐軍の夫人が「マダムバタフライハウス」と呼びました

蝶々婦人のモデルがグラバーの奥さんではないか、と言われた事もあり、長崎の観光名所として有名になりました。グラバー園内に、はオペラ「マダムバタフライ」のプリマドンナとして有名な三浦環の像と、作曲者のプッチーニの像が建てられています。

日本最初期のアスファルト道路

グラバー園には日本最古のアスファルト道路という場所があります。リンガーは晩年心臓病を患い、急な坂を移動するのも大変になってしまいました。リンガーは坂の下から住宅まで舗装路を造り、人力車で通れるようにしたそうです。

この「日本最古のアスファルト」というタイトルを巡って、神田昌平橋とグラバー園の道路は論争を繰り広げていました。グラバー園の道路は「アスファルト」ではなく石炭乾留物質である「タール」を利用した物であり、昌平橋が「日本初」のタイトルを得ました

昌平橋は秋田・豊川の土瀝青(天然アスファルト)で造られました。グラバー園の道路はアスファルトではありませんが、当時材料を手に入れるのが難しい時代に、手に入る資材タールで造られた最古の舗装道路であることに間違いはありません。

高島流和砲

グラバー園の旧三菱第2ドックハウスの、庭の隅に「高島流和砲」あります。この和大砲は長崎出身の幕末の兵学者で、砲術の高島流元祖高島秋帆の指導で、鉄砲鍛冶野川清造が製造したと言われています

長崎「グラバー園」の歴史

グラバー園はの歴史は、日本の近代化への歴史と重なります。日本は200年余りの長い間続けて来た鎖国を解き、函館、横浜、長崎の港が1859年(安政6年)開港しました。開港と共に、大勢の外国船と外国人がやって来ました。イギリス人商人グラバーもその一人です。

1859年数々の貿易商たちが住んでいた居留地

1859年に長崎港が開港すると、大勢の外国人たちがやって来ました。幕府は外国人たちが住む地域と、日本人が住む地域を分け、外国人居留地を造りました。グラバー園にあるグラバー住宅、リンガー住宅、オルト住宅はこの場所に建築され、150年がたっています。

グラバー園では、この三つの国の指定文化財の建物に加え、明治中期ごろに長崎に建てられた、歴史的にも重要な建築物を園内に移築復元しました。幕末から明治にかけて、長崎の居留地にたくさんの洋風の建物が並び、まるで西洋の港町のようでした。

商社、銀行、領事館、ホテル、製パン所、理容院、洋装店などが並び、居留地ならではの街並みが広がっていました。グラバー園がある南山手地域にも、大浦天主堂を囲んで洋館が立ち並んでいました。今でも石畳やレンガの塀、街並みなど当時の面影が残ります。

トーマス・グラバーはイギリスの武器商人

トーマス・グラバー

グラバー園で唯一世界遺産に登録されている建物「旧グラバー住宅」の初代オーナーはトーマス・ブレーク・グラバー(1838-1911)です。スコットランド出身で21歳の時、長崎にやって来ました。1859年長崎開港の年です。すぐにグラバー商会を設立しました。

時代はまだ幕末、グラバーは志士たちを陰で支えたと言われ、伊藤博文の英国留学も支援したそうです。明治以降は造船、採炭、製茶などの貿易で日本経済と近代化に貢献しました。国産ビール育ての親で、キリンビールの基礎作りにも貢献しました。

温厚な性格のグラバーは日本をこよなく愛し、日本人ツルと結婚しました。生涯日本で暮らし、73歳で永眠します。グラバーの息子倉場富三郎は、日本にトロール漁業を導入するなど貢献しましたが、第二次世界大戦後、長崎原爆投下後に絶望し、自ら命を絶ちました。

長崎「グラバー園」の歴史的建造物

グラバー園には貴重な歴史的建造物があります。旧グラバー住宅、旧リンガー住宅、旧オルト住宅は国の重要文化財に指定されていて、旧グラバー住宅は世界遺産の構成資産として登録されています。このほかの建物も貴重な居留地建築物です。各建物をご紹介します。

旧グラバー住宅

旧グラバー住宅は、日本最古の木造洋風建築で、1961年(昭和36年)国の重要文化財に指定され、2015年に世界遺産の構成遺産として登録されました。数回の改築工事を経ながら、建築当時と同じ場所に150年建っています。

旧グラバー住宅の屋根は日本瓦で、壁は土壁でしたが、建物の中は明るい西洋風の造りになっています。リビングルーム、ダイニングルーム、暖炉のある寝室、厨房や、庫などがありました。大きな松の木があったことから、グラバーは自宅を一本松と呼んでいました

一本松は明治38年(1905)に枯れ死ししたため切り倒されました。旧グラバー住宅はグラバー園の観光の目玉となっています。彫刻が施されたマントルピースや手書きの有田焼タイルが張られた暖炉など、優雅で格調高いインテリアが魅力です。

旧リンガー住宅

旧リンガー住宅は、明治から昭和にかけて、長崎の経済界に大きな影響を与えた、フレデリック・リンガーの屋敷です。国の重要文化財に指定されています。一家が明治から昭和にかけて住んでいた、当時の日本では珍しい石造りの洋風住宅です。

重厚かつ優美な佇まいが特徴です。建物の周りをにベランダが設けられ、応接室と居間の正面側はベランダに張り出した出窓です。化粧室と調理室の間にもベランダがあります。応接室、居間、寝室、食堂には大理石のマントルピースがあります。

旧オルト住宅

旧オルト住宅は、製茶業をしていたウィリアム・ジョン・オルトが家族と3年間住んでいた邸宅です国の重要文化財に指定されています。明治の洋風建築の中でも突出して美しい建物です。円柱が列ぶベランダ、中央に妻切屋根のポーチがあります。

堂々としたこの建物は、イギリス人設計士により、施工は大浦天主堂も手掛けた、小山秀之進といわれています。玄関正面の噴水は、旧オルト邸建築当初からあるもので、建物と一緒に国の重要文化財に指定されています。

旧ウォーカー住宅

旧ウォーカー住宅は、ロバート・ニール・ウォーカーJrの邸宅です。明治の中頃に建てられたと思われる建物を、ウォーカーが購入し、1958年に亡くなるまで住んでいました。元は大浦天主堂のそばにあり、台所と和室もありました。

ウォーカーの妻が母屋の一部を長崎市に寄贈、1974年にグラバー園へ移築された4つの部屋がある建物です。ウォーカーは海運業を中心に貿易事業をしていました。「バンザイ清涼飲料工場」を開業しました。兄のウィルソンは、麒麟麦酒の前身となる会社を作りました

旧自由亭

旧自由亭は、1878年明治11年建築の、レストラン「自由亭」の建物です。昭和49年にグラバー園に移築されました。レストラン自由亭は日本で初めての西洋料理シェフ、草野丈吉のお店でした。元は長崎市若宮稲荷のそばにあり「良林亭」という名前でした。

自由亭は、地元の重要人物たちの社交の場として繁盛していました。店主のが亡くなり、1887年(明治20年)廃業後は、建物を長崎地方裁判所が購入し、検事正官舎として使用されていました。その後長崎市へ譲渡、1974年(昭和49年)に現在地に移築されました。

当時の自由亭のメニューは、ビフテキ、カレーライス、コーヒー、スポンジケーキなどがあったそうです。現在は自由亭建物の2階が喫茶室となっていて、美しい景色を眺めながらコーヒーやケーキを楽しめるようになっています。ダッチコーヒーがおすすめです。

旧スチイル記念学校

旧スチイル記念学校は、1887年明治20年に、旧英国領事館後に建てられました。亡くした息子を惜しんで、学校建設に寄付した宣教師、W.H.スティールの名前から「スティール・アカデミー」と名付けられ、数か月のうちに百人以上の生徒が集まりました。

その後、数々の違った学校に使用され、海星学園校舎となり、1972(昭和47年)に海星学園は建築物保存のため長崎市へ建物を寄贈しました。翌年にグラバー園へ移築し復元されました。現在は写真展示、講演、教育イベントを行う会場として使用されています。

旧三菱第2ドックハウス

旧三菱第2ドックハウスは、グラバー園の一番高い場所に位置しています。ベランダからは長崎港の絶景が見渡せます。ドックハウスは、船がドックに停泊している最中、船員たちが宿泊するための施設として利用されるものです。1896年(明治29年)に建築されました。

1972年(昭和47年)に三菱造船が長崎市へ寄贈し、グラバー園へ移築復元されました。各階にベランダがあり、4部屋の中央に廊下が通っていて、石炭を燃やすの英国式暖炉があります。 現在は、世界遺産関係の資料展示などに活用されています。

旧長崎地方裁判所長官舎

旧長崎地方裁判所長官舎は、1883年(明治16年)に建築されました。居留地の外側の市街地に建てられた洋風の官庁で、原爆を生き延びた唯一の貴重な建築物です。長崎控訴裁判所が1945年(昭和20年)に福岡に移転した際、長崎地方裁判所長の官舎となりました。

明治時代の貴重な建築物として、1979年(昭和54年)にグラバー園へ移築復元したものです。現在は、レトロ写真館になっています。たくさんあるレトロな衣装からお気に入りを選んで記念撮影が出来ます。衣装を着たまま園内を散策することも可能です。

旧長崎高商表門衛所

旧長崎高商表門衛所は、1905年(明治38年)創立の長崎高等商業学校の門衛所です。1976年(昭和51年)にグラバー園へ移築して復元されました。外側は洋風の建築ですが、建物の中は畳敷きとなっています。

長崎「グラバー園」のイベント

世界遺産の構成遺産でもある旧グラバー住宅があるグラバー園は、長崎の重要観光スポットです。一年を通して多くの観光客が訪れ、四季折々にライトアップやイルミネーションなどの様々なイベントが行われています。グラバー園のイベントをご紹介します。

春のイベント

グラバー園、春のイベントは「スプリング・グラバー・ガーデン」です。グラバー園には多種多様な花々が植えられていて、春になると一斉に咲き揃い、園内が美しい花で彩られ良い香りが漂います。3月末には桜が、5月はバラが、6月にはアジサイが見ごろになります。

春爛漫の時期の4月末から5月上旬には「ナイトグラバーガーデン」が開催されます。開園時間が延長され、幻想的にライトアップされたグラバー園を散策することが出来ます。闇に浮かぶ、花と洋館がロマンチックな夜を演出します。

夏のイベント

グラバー園の夏のイベントは「ナイト・グラバー・ガーデン」です。例年7月中旬から10月初旬まで、毎日21:30まで開園時間が円著され、ライトアップされた洋館が美しくグラバー園を彩ります。世界新三大夜景、長崎の美しい夜景を心行くまで楽しめます。

トーマス・グラバーは、キリンビールの生みの親です。グラバー園では例年8月と9月の週末に「夏のグラバー園ビール祭り」が開催されます。7月末には長崎花火大会も開催され、ビールを片手に花火を見ることも出来ます。屋台も数多く出て、おつまみも楽しめます

秋のイベント

グラバー園、秋のイベントは9月に行われる「長崎居留地まつり」です。長崎市の旧外国人居留地、東山手、南山手、大浦地区で開催されるイベントです。急な石畳の坂道を駆け上がる「グラバー坂かけあがり大会」や「居留地大バザール」などが行われます。

グラバー園ではグラバー顕彰式、グラバー顕彰パレード、バグパイプ演奏などが行われ、グラバー園が賑やかな音楽でいっぱいになります。

冬のイベント

冬のグラバー園のイベントはイルミネーションイベント「光の庭園イングラバー園」です。11月から2月まで、グラバー園の庭がイルミネーションでいっぱいになります。イルミネーション期間中、開園時間が延長され、幻想的な光のイベントをゆっくり堪能出来ます。

一斉にイルミネーションが点灯される17:00は感動もので必見です。期間中はハートキャンドルイベント、ランタンイベント、フォトコンテストなど、イルミネーションを盛り上げる様々な催しが開催されています。光の中のグラバー園もロマンチックです。

ハートキャンドルイベントでは、願い事などを書いたキャンドルに火を灯します。ハート型に並べてあるキャンドルの中で記念撮影をすることも出来ます。

長崎「グラバー園」のアクセスやお土産は?

世界遺産の旧グラバー住宅を始め、歴史ある建物が立ち並ぶグラバー園は、長崎の重要観光スポットです。様々なイベントも開催され、特に冬のイルミネーションはロマンチックです。グラバー園の、お土産や駐車場など詳細情報をご紹介します。

アクセスの詳細

路面電車を利用する場合は、長崎駅から長崎電気軌道1号系崇福寺行きに乗り、新地中華街で5号系統石橋行きに乗り換えます。「大浦天主堂」停留所で下車徒歩7分です。長崎原爆資料館とグラバー園を往復している長崎観光ルートバスも運行されています

平成14年に斜めに動くエレベーター「グラバースカイロード」が完成しました。路面電車の終点「石橋」停留所から徒歩2分で、乗り口に着きます。運転時間は午前6時~午後11時30分で無料です。

グラバースカイロードを降り、垂直エレベータに乗り継いいで、グラバー園の一番高いところに着きます。エレベーターや平坦な道でアクセスが良いので、車椅子の方やお年寄り、小さな子ども連れにおすすめです。駐車場は無いので、ご注意ください。



駐車場は?

グラバー園に駐車場はありません。アクセスは公共交通機関を利用するか、近隣の有料駐車場を利用します。周辺駐車場は「松が枝ターミナル 駐車場」は30分50円でグラバー園までは徒歩9分、「ググラバー園前駐車場」30分200円グラバー園まで徒歩4分。

「TOP24パーキング大浦海岸通」30分100円でグラバー園まで徒歩8分などの駐車場があります。「本田ガレージ」30分100円グラバー園まで徒歩8分などがあります。

グラバー園周辺の駐車場は割高となっているようです。駐車場から路面電車を使ってグラバー園へアクセスする方法もあり、眼鏡橋近く「牛島パーキング」は最大600円の割安駐車場です。

お土産は?

グラバー園へのお土産はどこで買ったら良いでしょう?グラバー園の中には「ガーデンショップ」というお土産が買えるショップがあります。グラバー園限定お土産グッズや、長崎定番のお土産もあります。素敵なお土産を探すのも観光の楽しみの一つです。

園内ハートストーンをモチーフにした、ハート小皿、ハートストラップ、ハートペーパーウェイトなどがお土産に人気です。グラバー園の外のグラバー通りの坂に沿って、たくさんのお土産屋さんも並んでいますので、お土産を探しながら散策するのも良いですね。

グラバー園の基本情報

住所 〒850-0931 長崎県長崎市南山手町8番1号
電話番号 095-822-8223
営業時間 8:00~18:00(最終入園受付は20分前)
夜間特別営業延長期間あり
定休日 年中無休
料金 大人620円 高校生310円 小・中学生180円
アクセス 長崎電気軌道大浦天主堂停留所下車徒歩7分
駐車場 なし
公式サイト http://www.glover-garden.jp/

長崎「グラバー園」を観光しよう!

歴史ある建物が立ち並ぶグラバー園は、見どころがたっぷりです。四季折々に開催されるイベントも人気で、特に冬のイルミネーションで飾られたグラバー園は必見です。秘密のハート石を探してみたり、お土産を選ぶのも楽しみの一つですね。

ヨーロッパから夢を追いかけて、遠い日本へ来たグラバーのような外国人達は、高台から長崎港を眺め、何を想っていたのでしょうか。旧グラバー住宅を始め、グラバー園の建物は主人の独り言を聞いていた事でしょう。歴史ロマン溢れるグラバー園へ出かけてみましょう

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ORANGE77

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