「飯豊山神社」は標高2000mにある県境の神社!御朱印やご利益は?

福島県にある「飯豊山神社」について紹介します。標高2,000mにあるというだけで驚きですが、実は飯豊山神社は県境にも大きな影響を及ぼした施設なのです。飯豊山神社の歴史やご利益、そして最近人気の御朱印について紹介します。不思議な県境の歴史は要チエックです。

「飯豊山神社」は標高2000mにある県境の神社!御朱印やご利益は?のイメージ

目次

  1. 1「飯豊山神社」とは
  2. 2「飯豊山神社」の歴史と特徴
  3. 3「飯豊山神社」の不思議な県境とは!
  4. 4飯豊山神社の御朱印とご利益
  5. 5不思議な県境の「飯豊山神社」を参拝しよう!

「飯豊山神社」とは

福島県にある「飯豊山神社」について紹介します。飯豊山神社は福島県喜多方市にある神社です。名前の通り飯豊山の南峰標高2,102mに造られた神社であり、いくつかのユニークな特徴を持ち合わせています。通常の神社との違いやご利益、また近年ブームとなっている御朱印に関して解説していきます。

福島県喜多方市の飯豊山にある神社

飯豊山神社は福島県喜多方市の飯豊山にあります。山の上にある神社というのはいくつか存在しますが、かなり古くから存在していたと考えられています。それだけに不思議な言い伝えも多く、ご利益にあやかりたいという人が訪れているようです。

「飯豊山神社」の歴史と特徴

神社には様々な不思議な言い伝えが存在していますが、飯豊山神社にも気になる点がいくつか存在しています。飯豊山神社の歴史やその特徴を確認していきましょう。

創建には諸説ある

飯豊山神社の創建はいまから約1400年ほど前の話だと考えられています。古い時代の話のため、飯豊山神社が創建された歴史には諸説あるのだとか。飯豊山神社の不思議な創建の歴史を紹介します。

625年の役小角が飯豊山に登り創建が有力

時代はさかのぼって625年のことになります。中国から渡来した僧の知道と修験道の開祖である役小角が、飯豊山山頂まで登ったそうです。このときに「山容飯を豊かに盛るが如き」という言葉を残して、山を飯豊山と名付けたのだとか。

また、飯豊山地を5つの神様の王子に見ててて、飯豊山の山の神を祀ったことが現在までの起源となっています。他にも弘法大師として有名な空海が関わっているとか、徳一や行基が飯豊山の創建に関わったという不思議な噂も残っているのです。

役小角は山岳信仰の修験道の開祖

飯豊山神社の不思議な言い伝えに関わった役小角ですが、彼は山岳信仰の修験道の開祖と言われています。修験道は山に籠もって厳しい修行を行う人たちのことで、山岳信仰の持ち主です。修験道は時には山伏と言われることもあります。

江戸時代には会津藩主松平氏も会津守護として比護

時代が進んで江戸時代になると若松城主であった蒲生氏郷や、会津藩主の松平氏も会津守護として飯豊山神社を比護しています。他にも上杉氏も飯豊山神社を大切にしていたと言われており、多くの関係者が保護した場所といえるでしょう。

現在は山頂の奥宮と麓の麓宮のみ

飯豊山山頂にあるという特徴から、現在は山頂の奥宮と麓の麓宮のみが残されています。麓宮を参拝するだけでもご利益はあるでしょうし、奥宮まで訪ねるのも良いでしょう。

奥宮に本殿はなく拝殿のみ

奥宮には本殿はなく拝殿のみとなっています。これは山自体が御神体という考えがあるからです。標高2,000m級の飯豊山ですが、山頂に向かう道のりはまさに修験道の世界といえるでしょう。また、夏期間だけ奥宮に宮司さんがいらっしゃいます。

麓宮には銅造五大虚空蔵菩薩坐像が安置

麓宮には銅造五大虚空蔵菩薩坐像が安置されています。こちらは福島県指定重要文化財にしていされており、神仏習合を現すものです。ありがたい銅造五大虚空蔵菩薩坐像を参拝しましょう。

飯豊山神社はかつて女人禁制の山でした。時代が移り変わり、現在は女性の登山も問題ありません。ただし、険しい山となっているため危険が多いといえます。しっかりとした装備や登山に慣れていないと危険なので、しっかりとした情報収集をしましょう。

「飯豊山神社」の不思議な県境とは!

不思議な歴史が残されている飯豊山神社ですが、実はもう一つ不思議なポイントがあります。それは飯豊山神社は3つの県の県境になっているのです。飯豊山神社の不思議な県境について解説します。

標高2000mの細くて長い危険な県境

飯豊山はあまり初心者向けの山とはいえません。最初の山小屋に行くまでに剣ヶ峰という岩が転がっている危険な場所を通るからです。剣ヶ峰で足元を踏み外すようなことがあれが、そのまま谷底まで転落する危険性すらあります。

途中には鎖につかまりながら進む道もあり、標高2,000mにたどり着くと細くて長い尾根を通ることになります。この細い尾根が県境となっているのです。この一帯は三国岳と言われており、ここから飯豊山・御西岳の先のみ福島県となっています。

県境は新潟県と山形県に挟まれている

なんとも不思議な三国岳ですが、新潟県、福島県、山形県の県境が落ち合う地点となっています。福島県は長くて細い尾根の道のりが、ずっと県境として続いているのです。そのため、片方によれば新潟県、もう片方によれば山形県に足を踏み入れていることになります。

実際に飯豊山神社を目指して登山している人の画像や動画を見ると分かりますが、かなり危険な道のりとなっています。飯豊山神社に参拝したい気持ちも理解できますが、初心者は危険なので無理をしないようにしましょう。

不思議な県境になった歴史

世にも珍しい飯豊山神社の県境の道のりですが、これは明治時代に起きた出来事が関係しています。このような県境となった複雑な歴史を解説していきます。

歴史➀明治時代には山頂全域が新潟県に編入

福島県の福島県町は位置的に上の方にあり、全体から見ると県民は不便と感じる状態でした。そのため、福島県町を現在の郡山あたりまで移動しようという話が、明治15年頃にでました。しかし、北部の人たちが反対したことから「東蒲原郡」の人たちは、新潟に編入することになったのです。

ここまでは時代が代わり始めたばかりの明治初期だったこともあり、珍しいことではなかったといえます。しかし、問題となったのは東蒲原郡が新潟県に編入されたことで、福島県にあった飯豊山が新潟に含まれる状態となったのです。

歴史②麓宮が鎮座する福島県が反発

長い歴史を持つ飯豊山だけに「ちょっと山のことは別です」という感じで、福島県と新潟県で県境の話し合いが行われます。つまり、飯豊山はどちらのものなのか、という取り合いが起きてしまったのです。

飯豊山神社の山頂には「飯豊山神社奥の院」があり、麓宮は福島県にありました。しかし、新潟県側は越後山脈に飯豊山が連なっているという意見を主張したのです。明確な県境が決まらず、国に判断を求めたものの結論が出るまで20年近くかかったのだとか。

歴史③飯豊山神社奥宮の境内と参道は福島県となる

なんとか落とし所が決まったのは明治40年でした。飯豊山は一ノ木村(現在の福島県喜多方市)に帰属するという結論となったのです。このことで、飯豊山を含む三国岳から御西岳の先までが福島県になり、極細の県境が制定されました。

飯豊山神社奥宮の境内と参道は福島県となっており、ほんの少し左右にズレるだけで新潟県や山形県に入ってしまうという不思議な県境なのです。福島県の地図やグーグルマップを確認すると、その不思議な状態を確認することができます。

飯豊山神社の御朱印とご利益

近年、新しいブームとなっているのが「御朱印帳」です。飯豊山神社も御朱印がもらえるので、御朱印帳を忘れずに持参して訪れましょう。厳しい山を登ってもらえるだけに喜びもご利益もあります。

御朱印は本山小屋で授かれる

日本には登山をしないと御朱印がもらえない場所というのがいくつか存在します。例えば山形県と秋田県にまたがる鳥海山もそうです。しかし、そういった中で飯豊山神社の御朱印は登山の難易度が最も高いと言われています。

標高では他の山に譲る部分はありますが、上級者向けの登山となっており、なかなか簡単に御朱印はもらえません。御朱印は本山小屋で授かれますが、決して無理のない登山をしましょう。

飯豊山神社のご利益は五穀豊穣

飯豊山神社のご利益は「五穀豊穣」となっています。また、成人儀礼の山という役割もあったそうです。五穀豊穣に関わっているからこそ、飯豊山神社は長い時間をかけても県境の話し合いが続けられたといえるでしょう。

9月1日には例祭が執り行われる

9月1日は飯豊山神社の例祭が執り行われる日です。飯豊山神社の拝殿で神事が執り行われる、厳かな日といえるでしょう。渡御行列は主要な家々をまわりながら移動するので、地域全体が賑わう日となっています。

このように御朱印帳にこだわらなければ、飯豊山神社の雰囲気を味わうことが可能です。飯豊山は過去に滑落で死亡事故も起きており危険度が高いです。飯豊山神社に直接たどり着かなくても、例祭などのお祭りを楽しみながらご利益を受けましょう。

「飯豊山神社」の基本情報

【名称】 飯豊山神社
【住所】 福島県喜多方市山都町一ノ木字中在家乙1760番地
【アクセス】 電車:JR磐越西線「山都駅」からバスで30分
車:磐越自動車道「会津若松IC」から40分
【参考サイト】 http://www.kitakata-kanko.jp/category/detail.php?id=62
【備考】 山の登山難易度は高いため初心者には危険
しっかりとした装備や防寒具を用意して、
登山に慣れてから訪れましょう

不思議な県境の「飯豊山神社」を参拝しよう!

福島県にある飯豊山神社について紹介しました。地域の人々に昔から信仰されている神社であり、県境にも深く関わっていました。山にある神社として御朱印が欲しい人も多いでしょうが、初心者には危険な難易度の高さとなっています。

飯豊山神社を直接訪れるのもいいでしょうが、麓から眺めるのも美しい景色と合わさっておすすめです。飯豊山神社の例祭が行われるときが非常に賑わうので訪れてみましょう。

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この記事のライター
浅倉恭介
動物や料理、カメラやギターが好きです。カメラを持ち歩いて各地を旅行しています。コンビニの新商品を定期的にチェックし...

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