「浄土ヶ浜」には美しい海と白い岩の大自然が!青の洞窟を遊覧船で観光!

三陸復興国立公園を代表する名勝・浄土ヶ浜。遊覧船で青の洞窟巡りや、レストハウスで食べられるご当地グルメなど、浄土ヶ浜観光を最大限に楽しめる情報を詳しくご紹介していきます。震災津波から力強く復活した浄土ヶ浜へ、足を運んでみませんか。

「浄土ヶ浜」には美しい海と白い岩の大自然が!青の洞窟を遊覧船で観光!のイメージ

目次

  1. 1「浄土ヶ浜」とは
  2. 2「浄土ヶ浜」の魅力
  3. 3「浄土ヶ浜」観光の楽しみ方
  4. 4「浄土ヶ浜」の見どころ
  5. 5「浄土ヶ浜」のレストハウスで食べれるご当地グルメ
  6. 6「浄土ヶ浜」の関連情報
  7. 7「浄土ヶ浜」でしばし時間を忘れよう

「浄土ヶ浜」とは

浄土ヶ浜」は、本州最東端のまち・岩手県宮古市の海側に位置する人気景勝地です。一帯は三陸復興国立公園に指定されており、自然の奇跡によって生み出された景観が訪れる人々を魅了し続けています。まずは「浄土ヶ浜」の特徴からご紹介していきましょう。

三陸復興国立公園にある名所中の名所

浄土ヶ浜がある場所は、三陸復興国立公園に指定されています。それまでも、一帯は陸中海岸国立公園として指定されていましたが、2011年、東日本大震災によって三陸沿岸は甚大な被害を受けました。震災・津波被害からの復興と、震災被害を伝え続けていくことを目的に、公園の名称と一部指定範囲が変更されました。

三陸復興国立公園青森から宮城まで、その範囲は南北約250kmにも及びます。三陸復興国立公園内には、自然が織りなす多くの景勝地が存在するのが特徴でもあります。その中でも、浄土ヶ浜にはたくさんの風光明媚な景観・見所があることから、三陸復興国立公園エリアを訪れるなら絶対に外せない名所中の名所となっています。

津波に打ちのめされるも復活

東日本大震災によって起こった津波は、浄土ヶ浜も容赦なく襲いました。津波によって多くの命が奪われ、住む場所や働く場所も失い、人々の生活は一変しました。浄土ヶ浜の美しい海岸やその周辺もまた、一瞬にして津波に飲み込まれ、震災後は観光やレジャーで訪れることができなくなってしまいました。

しかし、地域の人々はもちろん、ボランティアなどたくさんの人々の力によって復旧活動が行われ、浄土ヶ浜の観光は復活していきます。2012年7月にはレストハウスが営業再開、震災津波被害があった海水浴場の中でいち早く海水浴場も再開させることができたそうです。

震災による津波や地盤沈下などの被害から徐々に復興が進み、2013年に三陸復興国立公園として浄土ヶ浜は新たなスタートを切りました。浄土ヶ浜を含む三陸復興国立公園は、景観の美しさだけではなく、津波を始めとした自然の脅威も伝えていく大きな役割を担っています。

今もまだ所々に残る津波の影響や高い防潮堤など津波の悲惨さを物語るものもありますが、震災による津波被害を乗り越えた景勝地として、浄土ヶ浜は一層人々の心に残る場所となりました。

日本の快水浴場百選など名を連ねる

浄土ヶ浜は、日本の快水浴場百選かおり風景百選日本白砂青松100選など数々に選ばれている国の名勝です。とりわけ日本の快水浴場百選では、総合評価の高い「特選」に選定されています。浄土ヶ浜の白浜とそれを取り囲む奇岩や断崖、青色の穏やかな海、岩に生える松。浄土ヶ浜が選定される理由は、見れば納得の景観の美しさと言えるでしょう。

地名の由来

浄土ヶ浜の地名は、1680年頃にこの地を訪れた宮古山の僧侶が、あまりの景観の美しさに「さながら極楽浄土のごとし」と例えたことが由来とされています。極楽浄土といえば、一切のストレスを感じることもない、得も言われぬほどの美しい場所だと言われています。

極楽浄土と地獄は表裏一体。穏やかな美しさの近くに、切り立った雄々しい断崖もある浄土ヶ浜は、300年以上前もまさしく「極楽浄土」であったのでしょう。

「浄土ヶ浜」の魅力

三陸復興国立公園・浄土ヶ浜の特徴が分かったところで、ここからは訪れる人々を魅了する浄土ヶ浜の魅力について触れていきましょう。魅力を知れば、きっと一度は足を運んでみたくなるに違いありません。

魅力①日本庭園のような美しい景観

浄土ヶ浜の最大の魅力は、なんと言ってもその美しい景観です。海蝕や風化によって削られた白い流紋岩(火山岩の一種)の上に松の木が群生する姿は、さながら日本庭園のようだとも言われるほどの美しさです。岩の上の松には、岩手県の木・南部赤松も自生しています。

大自然が生み出した景観でありながら、計算され尽くした日本庭園のような美しさをがあるとは、なんとも不思議なことです。浄土ヶ浜には、いつまでも心静かに眺めていたくなるような景観が広がります。

魅力②季節・時間帯で見られる景色

浄土ヶ浜のもう1つの魅力は、訪れるたびに異なる景色が楽しめることです。浄土ヶ浜は、四季折々に表情を変えて人々を魅了します。自然の力によって象られる景観や、季節・天候によって変わる海の色は、まったく同じということがありません。

また、浄土ヶ浜は時間帯によって見られる景色が素晴らしいと写真好きの間でも人気があります。海から昇る朝日や、夜の海上に広がる満天の星空など、その時しか見られない浄土ヶ浜の景色があります。訪れるたびに異なる表情を見せる浄土ヶ浜に魅了されて、人々は何度でも足を運びたくなってしまうのでしょう。

「浄土ヶ浜」観光の楽しみ方

三陸復興国立公園・浄土ヶ浜には、様々な楽しみ方があります。その中から、おすすめの楽しみ方を4つご紹介しますので、浄土ヶ浜を観光する際の参考にしてください。

楽しみ方①遊覧船でプチ航海

おすすめの楽しみ方1つ目は、「遊覧船でのプチ航海」です。浄土ヶ浜の観光スポットを間近に、詳しく楽しみたいなら遊覧船に乗ってみましょう。遊覧船は断崖絶壁の姉ヶ崎や潮吹穴、天然記念物の奇岩など、浄土ヶ浜を訪れたら外せない観光スポットの数々を巡る一周約40分の遊覧船クルージングです。

遊覧船では、マリンガイドによるアナウンスで浄土ヶ浜を学べる他、ウミネコへの餌付けも楽しめます。遊覧船の出港に合わせてウミネコたちが遊覧船の周りを飛び交う姿は、さながら船守か船頭のよう。遊覧船内でウミネコの餌も販売されていますので、買い忘れても安心です。

遊覧船の中には、震災による津波被害から唯一助かった第16陸中丸」があります。船長の機転と判断力で、津波から逃れることができました。津波から逃れ沖にいる間は、ウミネコパンが役に立ったのだそう。今も元気に運航している「第16陸中丸」は、津波や震災被害を伝え続けると共に、人々に元気を与える存在でもあります。

浄土ヶ浜遊覧船は、「プロが選ぶ水上観光船30選」にも選定されており、その素晴らしさは折り紙付きです。遊覧船は、ビジターセンター近くの桟橋から出港します。時期によって運航時間が異なりますので、公式HPで事前に確認しておきましょう。

名称 みやこ浄土ヶ浜遊覧船
住所 〒027-0001
岩手県宮古市日立浜町32-69
電話番号 0193-62-3350
アクセス ○宮古駅から岩手県北バス
「浄土ヶ浜ビジターセンター」バス停(所要時間約15分)下車
○宮古駅から車で約10分
駐車場 ビジターセンター前:浄土ヶ浜第1駐車場(無料・100台)
運行期間 ○2019年3月16日~11月23日の金・土・日・祝日運航
※4月28日~5月31日、7月15日~8月31日は毎日運航
※上記以外にも随時臨時運航あり
料金 大人1,400円(中学生以上)
小人700円(6歳~小学6年まで)
幼児無料(5歳以下)※細則あり
公式HP http://jodo-yuransen.jp/

楽しみ方②磯船で青の洞窟探検

「青の洞窟」と言えば、イタリアの観光スポットを思い浮かべる人も多いでしょう。しかし、岩手県の浄土ヶ浜でも「青の洞窟」が見られることをご存知でしたか?続いてご紹介する浄土ヶ浜の楽しみ方は「磯船で碧の洞窟探検」です。

浄土ヶ浜の青の洞窟は、八戸穴(はちのへあな)という海中にできた洞窟です。名前の由来は、穴に入った犬が青森県・八戸市で発見されたことから、穴が八戸まで通じているという伝説が広まり、八戸穴と呼ばれるようになったそうです(実際は8mほどで行き止まり)。

太陽の光にきらめき、様々な色に変化する美しい八戸穴が評判となり、いつしか陸中の「青の洞窟」と呼ばれるようになりました。青の洞窟の入り口は狭く、遊覧船では行くことができません。浄土ヶ浜マリンハウス前から、「さっぱ船」と呼ばれる陸中の漁師が使う小型の漁船で向かいます。

青の洞窟に向かうまでは、遊覧船とはまた異なる浄土ヶ浜の観光スポットを巡り、ウミネコの餌付けももちろん体験できます。さっぱ船での青の洞窟観光はまるで探検気分。青の洞窟の最奥で潮吹穴から吹き出す瞬間を見ると願いが叶うのだとか。青の洞窟の神秘的な美しさと、小船の揺れや洞窟内部に侵入するスリルも思う存分満喫できます。

名称 青の洞窟(さっぱ船遊覧)
住所 浄土ヶ浜マリンハウス
〒027-0001 岩手県宮古市日立浜町32-4
電話番号 0193-63-1327
アクセス ○宮古駅から岩手県北バス
「浄土ヶ浜ビジターセンター」バス停(所要時間約15分)下車
ビジターセンターからウッドデッキに降りてトンネルの先
○宮古駅から車で約10分
駐車場 ビジターセンター前:浄土ヶ浜第1駐車場(無料・100台)
営業時間 8:30~17:00
営業期間 3月~11月(冬季休業)
定休日 営業期間内は無休
※天候・海況によって運休あり
料金 1人1,500円
公式HP http://j-marine.com/index.html

探検のあとは「青の洞窟ソフト」

青の洞窟の神秘的な美しい色を楽しんだ後は、「青の洞窟ソフト」で味覚でも青の洞窟を楽しんでみましょう。青の洞窟ソフトは、さっぱ船乗り場近くにある浄土ヶ浜マリンハウスで販売しています。見た目も爽やかな青いソフトクリームは、観光中の一休みにぴったりです。

青の洞窟ソフトは、青の洞窟ソフトミックスの2種類、価格は250円です。浄土ヶ浜をのんびり眺めながら、洞窟探検の余韻に浸ってみましょう。気になるお味は、食べてみてのお楽しみです。

楽しみ方③整備された木道を散策

浄土ヶ浜の観光は、海の上からだけではありません。「整備された木道を散策」すると、場所によって浄土ヶ浜は様々な表情を見せてくれます。以前も遊歩道はありましたが、震災による津波被害を受けたことをきっかけに木道が整備され、さらに観光しやすくなりました。

浄土ヶ浜ビジターセンターからはエレベーターもあり、ベビーカーや車椅子の人でも安心です。ビジターセンターから浄土ヶ浜までは片道約15分ほど。木道のところどころにベンチが設置してあるため、散策途中の休憩やお気に入りスポットでのんびり美しい景観を眺めることもできます。

名称 浄土ヶ浜ビジターセンター
住所 〒027-0001 岩手県宮古市日立浜町32−69
電話番号 0193-65-1690
アクセス ○宮古駅から岩手県北バス
「浄土ヶ浜ビジターセンター」バス停(所要時間約15分)下車すぐ
○宮古駅から車で約10分
駐車場 ビジターセンター前:浄土ヶ浜第1駐車場(無料・100台)
営業時間 ○4月~10月 8:00~18:00
○11月~3月 9:00 〜17:00
定休日 年末年始
料金 無料
公式HP http://jodogahama-vc.jp/

楽しみ方④4つの展望台巡り

陸上からのもう1つの楽しみ方は「4つの展望台巡り」です。美しい景観を楽しめるよう、浄土ヶ浜には「剛台展望台」「ハマユリ展望台」「御台場展望台」「舘ケ崎展望台」、4つの展望台が整備されています。

「剛台展望台」は、浄土ヶ浜第3駐車場から歩いて2分ほどの場所にあります。眼下に蛸の浜、目前には切り立つ姉ヶ崎の眺望が広がります。

「ハマユリ展望台」は、浄土ヶ浜レストハウス近くにある宮沢賢治の歌碑から歩いて10分ほどの場所にあります。展望台までの道のりは少々きついですが、海の青さが一段と美しく、潮吹穴も見えます。

「御台場展望台」は、第1駐車場から歩いて7分ほどの場所にあり、名前のとおり昔は御台場だったそうです。浄土ヶ浜を一望することができます。

「舘ヶ崎展望台」は第1駐車場から歩いて10分ほどの場所にあり、宮古湾~太平洋を一望できます。特に重茂半島にある月山の眺望は素晴らしいものがあります(山形の月山ではなく宮古市にある月山。別名御殿山)。各展望台までの道のりは整備されていますが、階段などもあるため歩きやすい靴で訪れることをおすすめします。

剛台展望台 浄土ヶ浜第3駐車場から徒歩2分
ハマユリ展望台 浄土ヶ浜レストハウスから徒歩約10分
浄土ヶ浜レストハウス駐車場または第3駐車場利用
御台場展望台 浄土ヶ浜第1駐車場から徒歩約7分
舘ケ崎展望台 浄土ヶ浜第1駐車場から徒歩約10分
公式HP https://www.city.miyako.iwate.jp/kanko/jyoudogahama.html

「浄土ヶ浜」の見どころ

上空から見た浄土ヶ浜

浄土ヶ浜には北側の姉ヶ崎や、海側からしか見られないスポットなどたくさんの見どころがあります。浄土ヶ浜を観光で訪れるならぜひとも見ておきたいおすすめの観光スポットをご紹介していきましょう。

見どころ①姉ヶ崎

姉ヶ崎」は、海蝕によって作られた高さ約60mもの断崖が突き出た岬です。自然の浸食によって様々な形に象られた姉ヶ崎の断崖や洞穴など、大自然の雄大さと神秘を感じることができます。姉ヶ崎から三陸の沿岸を見ると、三陸復興国立公園の北側は大断崖、南側は入り組んだリアス式海岸であることが分かります。

姉ヶ崎は浄土ヶ浜の北側、休暇村陸中宮古からすぐです。姉ヶ崎の周囲には約1.5kmに渡って遊歩道が整備されており、散策しながら景観や動植物の観察などが楽しめます。姉ヶ崎遊歩道は浄土ヶ浜の見どころの1つ「潮吹穴」にも通じていて、姉ヶ崎から片道約1時間ほどで潮吹穴に出ることができます。

浄土ヶ浜と言えば白岩と青い海の景観が有名ですが、せっかく浄土ヶ浜を訪れるなら姉ヶ崎からの景観も見ておくことをおすすめします。大自然の持つ力や雄大さ、厳しい環境の中で生きる動植物、浄土ヶ浜が作られてきた果てしない時間など、姉ヶ崎を見て知ることがたくさんあります。

また、姉ヶ崎はウミネコやウミウの繁殖地でもあり、繁殖期となる4~7月には姉ヶ崎の先に見える島々に数千羽ものウミネコが群れをなし、可愛い鳴き声が賑やかに響き渡ります。

名称 姉ヶ崎
住所 〒027-0006 宮古市崎鍬ヶ崎
アクセス ○宮古駅からバス(休暇村行)で27分、「休暇村陸中宮古」バス停下車
○宮古駅から車で25分(約10km)
駐車場 150台(無料)
※休暇村陸中宮古の駐車場
公式HP https://www.city.miyako.iwate.jp/kanko/anegasaki.html

見どころ②潮吹穴

浄土ヶ浜と姉ヶ崎のちょうど中ほどの場所に「潮吹穴」があります。潮吹穴は波の力によって潮が吹き上げる海蝕洞(海の侵食によってできた洞窟)で、日本では他にも10か所ほど潮吹穴があります。浄土ヶ浜の潮吹穴は、高い時には潮吹穴から吹き上げる潮の高さが30mになることもあるのだとか。

波や潮の満ち引き、風向きなど様々な条件によって潮の吹き方が変化する潮吹穴。「潮吹穴」と言いながら潮を吹かない時も多いことから「ほらふき穴」と揶揄されることもあるのだそうです。運試しも兼ねて、潮吹穴をじっと見つめてみるのも楽しいかもしれませんね。なお、潮吹穴は国の天然記念物にも指定されています。

名称 潮吹穴(しおふきあな)
住所 〒027-0096 岩手県宮古市崎鍬ヶ崎
アクセス ○宮古駅からバス(休暇村行)で25分「潮吹穴入口」バス停下車徒歩約20分
○宮古駅から車で駐車場まで20分(約9km)
駐車場 乗用車20台(大型バス可)
公式HP https://www.kankou385.jp/sightseeing/nature/index_08.html

見どころ③海側の見どころ

浄土ヶ浜の入り江を形どる岩の裏側(外海側)からは、穏やかな浄土ヶ浜側から見るのとはまた違った景観を見ることができます。今も言い伝えが残る名所の由来や歴史を学びながら、見どころを巡ってみましょう。

賽の河原

「賽の河原」は海側にある小さな入り江、子安地蔵への登り口近くにあります。自然の力によって作り上げられた天然の堤防があるため、打ち寄せた砂や小石などがこの場所に留まり、河原のようになっていることが名前の由来と考えられています。

賽の河原といえば、昔話で聞いた三途の川にある賽の河原を思い浮かべる人も多いでしょう。近くに子安地蔵が祀られていることからも、浄土の裏側=地獄にある賽の河原という意味合いも想像することができます。

鍬形

浄土ヶ浜の南の海側から見られるのは「鍬形(くわがた)」です。鍬形の上部に見える岩の断層が鍬の刃の形のように見えることから、鍬形の名前が付いたとされています。「鍬ヶ崎」の地名の由来となった場所とも言われています。

血の池

その名も恐ろしい「血の池」は、賽の河原から南へ向かった岬の先端近くにあります。波や風雨にさらされ続け、所々鋭く尖った岩に囲まれた血の池は、普段は海と同じ色に見えます。しかし、夕焼けに照らされ赤く染まると、周囲の薄暗い雰囲気と相まってまさしく血の池のように見えることもあります。

千畳敷

千畳敷」は、子安地蔵が祀られている場所の裏側に広がる平らな岩場です。実際には畳千畳分までとはいきませんが、断崖絶壁の下に広がる岩場を見るとどのようにしてこうなったのか、大自然の神秘を感じることができるでしょう。

子安地蔵

子安地蔵

子安地蔵」は元々安産や子供の健やかな成長を見守ってくれるお地蔵様ですが、こちらの子安地蔵は家族の健康と大漁を願う地元の人々から信仰されているお地蔵様です。漁業の盛んな宮古市ならではですね。

雨風を凌げるよう鞘堂が建てられており、地元の人々は賽の河原から小石を持ってお参りに行くそうです。そのため、別名「賽の河原のお地蔵さん」と呼ばれ、地元の人々に親しまれています。

弁慶手形

武蔵坊弁慶像

浄土ヶ浜レストハウスの北の海側に「弁慶手形」と呼ばれる岩があります。名前の由来は、岩が人の手の甲のように見えるからだそうです。岩に見える手の大きさは巨人サイズで、昔から巨人の代名詞としても有名であった武蔵坊弁慶に例えて名前が付けられたのであろうと推測されています。

砥石浜と剣山

浄土ヶ浜の風光明媚な景観を最も印象づけると言っても過言ではない「剣山(剣の山)」。砥石浜と呼ばれる、砥石のような岩が所々で海面から顔をのぞかせながら剣山に向かっていく様は、大自然の神秘そのもの。絶好のビュースポットです。

浄土ヶ浜の海側からの見どころを観光するには、遊覧船さっぱ船シーカヤックなどを利用しましょう。遊覧船・サッパ船については先にご紹介した基本情報を参考にしてください。

名称 三陸シーカヤックスクール Sea-son
住所 〒027-0021 岩手県宮古市藤原上町5-15
電話番号 0193-71-2345
アクセス 集合場所:宮古市浄土ヶ浜(砥石浜の東屋前)
〒027-0001岩手県宮古市日立浜町32番地
○宮古駅から岩手県北バスで約20分、「奥浄土ヶ浜」下車
駐車場 浄土ヶ浜第2駐車場利用(無料)
営業時間

9:00~18:00

営業日・期間 4月~11月の主に金・土・日・祝日
※HPで案内
定休日 不定休
料金 大人:5,000円~/子供(中学生以下):3,500円~
※子供の体験は5歳から
※5~10歳の子供は必ず保護者の同伴が必要
公式HP https://www.sea-son.net/

「浄土ヶ浜」のレストハウスで食べれるご当地グルメ

浄土ヶ浜の観光を思う存分楽しんだら、ご当地グルメも気になるところです。浄土ヶ浜レストハウスには食事処「浜処うみねこ亭」が併設されており、漁業が盛んな宮古市のご当地グルメが味わえると人気です。浄土ヶ浜レストハウスでは食材の旬や鮮度にもこだわり、季節限定のおすすめメニューも登場します。

今回は、浄土ヶ浜レストハウスで食べられる特に人気のご当地グルメを2つご紹介します。海・山・川の大自然に恵まれた「宮古味」をぜひ味わってみてください。

ご当地グルメ①雲丹麺

浄土ヶ浜レストハウスで食べられるご当地グルメ1つ目は「雲丹麺(うんたんめん)」です。宮古市は牛乳瓶に詰められた「瓶詰めの生ウニ」が初夏の名物となるほど、ウニ漁が盛んな町でもあります。

浄土ヶ浜レストハウスの雲丹麺はレストハウスのオリジナルメニューで、麺の中にウニが練り込まれ、さらに具にもウニ、とまさしくウニづくしの一品です。磯の香りとウニの甘みを堪能できます。価格は1杯900円です。

ご当地グルメ②浄土ヶ浜カレー

浄土ヶ浜レストハウスで食べられるご当地グルメ、2つ目にご紹介するのは「浄土ヶ浜カレー」です。思わず写真を撮ってから食べたくなるビジュアルと、希少な短角牛を使っているカレーの味が人気です。カレーの海には「おっとっと」のお魚たちが泳いでいます。

崩すのがもったいなく感じるかもしれませんが、ぜひレストハウスから望む浄土ヶ浜の景観を楽しみながらお皿の上の浄土ヶ浜を味わってみてください。価格は1杯750円です。

名称 浜処 うみねこ亭
住所 〒027-0001 岩手県宮古市日立浜町32  
浄土ヶ浜レストハウス内
電話番号 0193-62-1179
アクセス 宮古駅から岩手県北バス
奥浄土ヶ浜行で約20分「奥浄土ヶ浜」バス停下車徒歩1分
駐車場 11月~3月は店舗前20台駐車可能
その他は浄土ヶ浜第1〜3駐車場利用(徒歩10〜15分)
※2019年12月現在
第3駐車場からレストハウスへの道路は通行止め(台風による道路崩落)
営業時間 10:30~14:30(L.O.)
定休日 なし
公式HP http://www.kankou385.sakura.ne.jp/resthouse/

「浄土ヶ浜」の関連情報

浄土ヶ浜から望む月山

最後に、浄土ヶ浜へのアクセス方法など浄土ヶ浜関連情報をまとめてお伝えします。浄土ヶ浜観光の際の参考にしてください。

「浄土ヶ浜」へのアクセス

三陸復興国立公園・浄土ヶ浜へのアクセス方法をご紹介します。観光スポットが点在している浄土ヶ浜へは、車でアクセスした方が便利と言えます。しかし、春~秋にかけて無料の「浄土ヶ浜園内周遊電気バス」が運行するなど、公共交通機関でも観光しやすい環境が整えられていますので、合わせて検討してみてください。

電車→バスで行く

電車とバスを利用する場合は、まず電車かバスで宮古駅を目指します。盛岡駅からJR山田線快速を利用すると約2時間10分で宮古駅に到着します。宮古駅前から岩手県北バスに乗車、約20分で浄土ヶ浜周辺に到着です。

なお、JR盛岡駅から宮古駅まではバスでもアクセスすることが可能です。岩手県北バスの106急行を利用した場合の所要時間は約2時間10分で、電車利用時と同じ所要時間で宮古駅に到着します。盛岡駅ー宮古駅間のバスは1日18往復運行していますので、電車の待ち時間が長い時などにも便利です。

車で行く

車でアクセスする場合は、東北自動車道「盛岡南I.C.」から国道106号線を通るルートになります。移動距離は約100km、所要時間の目安は約2時間です。国道106号線沿いは店舗などが少ないため、飲み物調達や給油などは盛岡付近で済ませておいたほうが無難です。

国道106号線は区界峠(くざかいとうげ)を始め、カーブや難所もあるため運転には細心の注意が必要です。冬期は積雪や凍結にも注意しましょう。東日本大震災後、国道106号線は復興支援道路に指定され、難所解消に向けて区界峠付近に「新区界トンネル」が建設されました。新区界トンネルは2020年度中に開通予定です。

駐車場情報

浄土ヶ浜には無料の駐車場が整備されており、車でのアクセスの際にも安心です。それぞれの駐車場から歩いて10~15分ほどで浄土ヶ浜に出られます。各駐車場の詳細を下の表にまとめていますので参考にしてください。

ただし、GWやお盆などのハイシーズンには非常に混み合いますので、余裕を持たせたスケジュールがおすすめです。現在、2019年に発生した台風19合の影響により、第1駐車場ー浄土ヶ浜レストハウス間が片側交互通行となっています(2019年12月現在)。訪れる際には、通行情報にも注意しておきましょう。

「浄土ヶ浜」の基本情報

名称 浄土ヶ浜
住所 〒027-0001 岩手県宮古市日立浜町32 ほか
電話番号 0193-62-2111(宮古市産業振興部観光課)
アクセス ○JR宮古駅から車で10分、第1〜3駐車場から徒歩10〜15分
○JR宮古駅からバス(奥浄土ヶ浜行)で20分、バス停奥浄土ヶ浜下車すぐ
○東北自動車道盛岡南ICから車で120分、第1〜3駐車場から徒歩10〜15分
駐車場 ○第1駐車場:乗用車109台・バス7台・障がい者用2台
○第2駐車場:乗用車128台
○第3駐車場:乗用車118台
公式HP https://www.city.miyako.iwate.jp/kanko/jyoudogahama.html

「浄土ヶ浜」でしばし時間を忘れよう

浄土ヶ浜に昇る朝日

浄土ヶ浜は、三陸復興国立公園にある数々の景勝地の中でも群を抜いて美しい景観が楽しめる人気の観光スポットです。震災による津波被害や地盤沈下など様々な困難を乗り越え、今も静かに美しく「そこにある」浄土ヶ浜を見れば、自然と心が洗われるような、勇気づけられるような気持ちになることでしょう。

浄土ヶ浜を訪れたら、きっと「さながら極楽浄土のごとし」と表した僧侶の気持ちがよく分かるはずです。時には忙しい毎日から自分を開放して、浄土ヶ浜でゆったり大自然の奇跡の景観を眺めてみませんか?

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この記事のライター
てんきんまる
転勤で日本各地を転々としながらも、その土地ならではの観光スポットや美味しいもの巡りを楽しんでいます。温泉と美味しい...

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