岩手「チャグチャグ馬コ」ってどんな祭り?見所や行進の撮影ポイントは?

岩手県では古来より農作に欠かせなかった馬の勤労を感謝するお祭り「チャグチャグ馬コ」が毎年6月の第2土曜日の日程で開催されます。豪華な装飾に身を包んだ馬が街を練り歩く姿は豪華絢爛で、そんなチャグチャグ馬コを見るために街道は人で溢れます。

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目次

  1. 1岩手の伝統!チャグチャグ馬コとは
  2. 2「チャグチャグ馬コ」の歴史
  3. 3「チャグチャグ馬コ」行進の見所&撮影ポイント
  4. 4「チャグチャグ馬コ」の玩具
  5. 5「チャグチャグ馬コ」の日程や開催時間について
  6. 6チャグチャグ馬コと一緒に歩いて楽しもう!

岩手の伝統!チャグチャグ馬コとは

岩手県では、毎年6月の第2土曜日という日程で「チャグチャグ馬コ」というお祭りが開催されます。このお祭りは、昔から農作を行うのに欠かせなかった家畜である、馬の勤労に感謝するお祭りです。約70頭近い馬たちが行進する姿は圧巻です。

色鮮やかな衣装を身にまとった馬が約4時間かけて行進を行い、沿道には一目チャグチャグ馬コを見ようと全国から人が押し寄せます。昭和53年にチャグチャグ馬コは「記録作成等の措置を講ずべき無形の民俗文化財」に選定されました。

岩手県滝沢市と盛岡市の伝統行事

チャグチャグ馬コは、岩手県滝沢市と盛岡市の約200年の歴史を持つ伝統行事です。出発地点のある滝沢市の鬼越蒼前神社から到着地点の盛岡市にある盛岡八幡宮まで、馬上に子供を乗せ、総距離13キロメートルを約4時間かけて行進します。

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「チャグチャグ馬コ」の歴史

チャグチャグ馬コは、馬を大切にしてきた岩手の人々の歴史と密接に繋がっています。長い間伝統が受け継がれ、守られてきたチャグチャグ馬コの歴史をここでは紹介します。

馬の勤労を感謝する祭り

チャグチャグ馬コは、馬の勤労を感謝する伝統あるお祭りです。岩手では昔田植えをする際、馬が家畜として働いてくれていたため、そんなよく働いてくれる馬に対し、大切に思う人々の気持ちから生まれたお祭りになっています。

チャグチャグ馬コの起源

岩手県では、昔から同じ屋根の下で暮らすほど馬を大切にしていました。田植えの最盛期には、農耕で疲れた馬を労わり、大切な馬の無病息災を願うため馬の守り神がいるとされている蒼前神社でのお参りをする風習があったそうです。

その際綺麗に着飾った馬を引いて参拝したことから、チャグチャグ馬コの歴史ができたとされています。

200年の伝統を得て現代に

もともとは農民のお祭りだったチャグチャグ馬コは、200年の歴史を超えて、岩手県の伝統行事として親しまれています。

もともとは田植えの最盛期である旧暦の5月5日の日程で開催されていたチャグチャグ馬コは、昭和33年からは天気が高確率で晴れになる、晴れの特異日新暦の6月15日に開催日程が変わっています。

しかし平成13年から現在までは、より多くの方が参加、観覧できるように6月の第2土曜日に開催日程が変更されています。開催日程にもその時代毎の歴史を感じます。

「チャグチャグ馬コ」行進の見所&撮影ポイント

そんな歴史ある伝統行事チャグチャグ馬コは朝に行進がスタートし、13キロメートルの道のりを約4時間かけて滝沢市と盛岡市をまたいで行進をします。

行進ルート総距離の13キロメートルの間にはチャグチャグ馬コのたくさんの見所と撮影ポイントがあります。ここではそんなチャグチャグ馬コの行進での見所と、撮影ポイントをご紹介します。

見所と撮影ポイント①農耕馬の装束

チャグチャグ馬コの着る衣装は、色鮮やかで、それを着て歩いている馬コの姿に目を奪われます。チャグチャグ馬コの衣装は、江戸時代の参勤交代において、大名行列で幕府への献上品を運んでいた馬に着飾っていた小荷駄装束というものが原型になっています。

伝統あるチャグチャグ馬コの衣装は、手作りで作られており、南部盛岡地域ならではの紫紺染め、草木染めと言われる染料を使っています

現在のチャグチャグ馬コの衣装は、総重量が60キログラムもあるため、早朝からチャグチャグ馬コに参加する馬の馬主と、その家族総出で一定のしきたりがある衣装の取り付ける順番を守りながら、馬コに衣装を取り付けるそうです。

チャグチャグ馬コの鈴の音

チャグチャグ馬コの衣装で一番目を引くのは、数多く取り付けられた鈴です。この鈴は馬一頭あたり700個ほどついているそうです。

またチャグチャグ馬コの馬の首には、円形の鈴がつけられた首輪のようなものが付けられているのですが、これは昔のオオカミよけの名残で、この鈴は広い場所であれば4キロメートル四方まで鳴り響くのだそうです。

チャグチャグ馬コが歩く際に奏でるこの鈴の音が、「チャグチャグ」という音を鳴らすことから、お祭りの名前のチャグチャグ馬コになったそうです。また平成8年にこの鈴の音が「日本の音風景100選」に選出されました。

見所と撮影ポイント②スタートの「鬼越蒼前神社」

チャグチャグ馬コの行進のスタート場所は、鬼越蒼前神社です。鬼越蒼前神社は農業と馬の守り神がいることと、チャグチャグ馬コの原型が生まれた歴史ある場所でもあることから、早朝チャグチャグ馬コに参加する馬、それに乗る子供と馬主他参列者はここで行進前にお参りをしてからのスタートになります。

お参りが終わり、鬼越蒼前神社から馬たちが行進をスタートする姿が見所になっています。撮影ポイントは鳥居から出てくるチャグチャグ馬コの行進です。その光景は、昔にタイムスリップしたかのような感じになります。
 

鬼越蒼前神社へのアクセス GoogleMap

見所と撮影ポイント③青山町中央通商店街

続いての見所と撮影ポイントは、青山町中央通商店街です。ここではチャグチャグ馬コの馬たちが休憩する場所になっているため、馬たちが止まります。そのため絶好の撮影スポットとなっており、色鮮やかな衣装を着た馬たちの姿を間近で撮影することができます。

見所と撮影ポイント④材木町商店街

青山町中央通商店街を出発して、約一時間後に第2の休憩場所である材木町商店街でもチャグチャグ馬コを間近で見ることができます。ここでの見所と撮影ポイントは、材木町の街並みとチャグチャグ馬コの融合です。景色は変われど、昔から岩手の地に根付いていた伝統を感じることができ、感慨深くなります。

またここでは休憩中のチャグチャグ馬コを間近で見ることだけでなく、人参をあげることもできるそうです。間近でチャグチャグ馬コと触れ合って、素敵な思い出ができそうですね。

見所と撮影ポイント⑤大通パレード

行進ルートである大通りでは、チャグチャグ馬コ通過の前に、郷土芸能団体などによるチャグチャグ馬コ手踊り盛岡さんさ踊りを披露してくれます。ここではパレードが盛大に行われ、これぞお祭りともいえる雰囲気を味わえる活気に満ちたスポットになっているため見所と撮影ポイント満載になっています。

第2土曜日が開催日程なだけあり、沿道にはたくさんの人がチャグチャグ馬コを一目見ようと押し寄せます。

見所と撮影ポイント⑥盛岡駅前

盛岡駅前もチャグチャグ馬コの撮影ポイントになります。ここは盛岡駅の前をチャグチャグ馬コが通るので、近代的な建物と伝統的な衣装のチャグチャグ馬コの組み合わせを写真に収めることができる素敵な撮影ポイントになっています。

盛岡駅前というアクセスの良さから、気軽にチャグチャグ馬コを楽しむことができることも魅力のひとつです。

見所と撮影ポイント⑦中津川

長い時間をかけて行進し終わった後は、チャグチャグ馬コが全頭中津川の河川敷にに勢ぞろいします。一頭一頭衣装の違った馬たちが一列に並んでいる姿は圧巻です。色鮮やかな衣装をまとった馬たちを一度に見ることのできる絶好の撮影ポイントになっています。

見所と撮影ポイント⓼岩手銀行の「赤レンガ館」の前

チャグチャグ馬コの行進では、盛岡市中心部にある岩手銀行赤レンガ館の前を通ります。明治を象徴するこの建物は壮観で、歴史を感じることができます。盛岡市随一の岩手赤レンガ館とチャグチャグ馬コの組み合わせは絶好の撮影ポイントになっています。

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見所と撮影ポイント⑨「チャグチャグ馬コ」に乗っている子供

チャグチャグ馬コには菅笠姿の子供が乗っています。チャグチャグ馬コでは男性女性共に一定のしきたりある衣装を着用します。これは子供も同様です。しっかりと伝統ある衣装を見に着けた子供の姿を馬上で見ることができることも魅力のひとつです。

チャグチャグ馬コと一緒に約4時間のパレードを共にする子供たちは、沿道にいる人達に手を振ったりもしてくれます。中には行進中馬上で寝てしまう子供もいるそうですが、子供と馬は帯でしっかり繋がれているため落ちる心配はありません。

そんな可愛らしい子供たちの姿はチャグチャグ馬コと同じく、お祭りをより一層盛り上げてくれ、見る人を楽しませてくれます。チャグチャグ馬コでは馬上の子供も見所であり、撮影ポイントです。

「チャグチャグ馬コ」の玩具

そんな岩手の伝統行事、チャグチャグ馬コをモチーフにした民芸品の玩具があるのをご存知ですか?お祭りでチャグチャグ馬コを見たら、いつでも見に行ったことを思い出せるように玩具を手元に置いておくのもいいかもしれないですね。ここではそんな玩具として売られているチャグチャグ馬コについてご紹介します。

民芸品「チャグチャグ馬コ」

チャグチャグ馬コ玩具は、チャグチャグ馬コの行進にちなんで作られた盛岡市の民芸品の1つです。この民芸品は戦後に盛岡近郊に住むの人々の手内職として始められたものだそうです。

民芸品のチャグチャグ馬コ玩具は、木彫りに彩色仕上げをし、さらに実際に行進していた馬コの衣装と同じように、色鮮やかな装飾と「チャグチャグ」と鳴る鈴がついている玩具になります。その手の込んだ玩具の作りは民芸品の中でも珍しいものだそうです。

この民芸品は一つ一つ手作りで作られており、大きさも様々で人形のように小さいものから、置物として置ける大きいサイズのものまで多種多様です。その見た目の可愛さからチャグチャグ馬コの民芸品はお土産や贈り物として好まれます。

主な商品&値段

チャグチャグ馬コの民芸品の主な商品は、玩具になります。値段はサイズによって異なり、3号で1,650円。4号で3,780円。一番大きな8号が15,400円です。ネット通販で購入することもできるので、ぜひ盛岡市の民芸品、チャグチャグ馬コ玩具を気軽に手にとってみてはどうでしょうか?

問い合わせ先

チャグチャグ馬コ玩具などの民芸品を取り扱うサイトは「盛岡手づくり村」になります。電話番号は019-689-2201、FAX番号は019-689-2212です。詳しく知りたい方は以下の詳細記事をご覧ください!

詳細記事 「盛岡手づくり村」で伝統工芸品を手作り体験!お土産やアクセス情報も!

「チャグチャグ馬コ」の日程や開催時間について

ここまでチャグチャグ馬コの魅力をたくさん紹介してきて、見に行きたいと思われたのではないでしょうか?ここではチャグチャグ馬コの開催における詳細情報をご紹介します。日程や時間など、ご確認のうえお出かけください。

開催日程は?

チャグチャグ馬コの開催日程は、毎年6月の第2土曜日です。初夏の過ごしやすい陽気の日程で行われるため気軽に見ることができると思います。行かれる際は日程をよくご確認のうえお出かけください。

行進ルートをおさらい!

行進ルートは、9:30に鬼越蒼前神社を出発し、順に滝沢市役所前、盛岡少年院、青山町中央通商店街で休憩、つづいて夕顔瀬橋、材木町商店街で休憩をし、旭橋、盛岡駅、開運橋、大通3丁目・1丁目を通り、桜山神社、県庁・市役所前、中津川・中の橋、もりおか啄木・賢治青春館、八幡町と行進して、最後に盛岡八幡宮に到着します。

開始時間は?

チャグチャグ馬コの開始時刻は鬼越蒼前神社を出発する9:30です。そこから13キロメートルにも及ぶ道を約4時間かけて行進するので、終了時間は前後しますがおおよそ13:30~14:00頃になります。

アクセス

行進ルートまでのアクセスは電車やバス、車などアクセスもスムーズになっています。しかし、チャグチャグ馬コが開催される日の当日は大変混雑が予想されますので時間に余裕をもってお出かけください。ここではアクセス情報をご紹介します。

電車で行く

JR盛岡駅がチャグチャグ馬コ開催地の最寄になっています。JR盛岡駅からはタクシーで約20分ですが、お祭り当日無料シャトルバスが出ているので、JR盛岡駅からのアクセスはシャトルバスの利用がおすすめです。

シャトルバスで行く

チャグチャグ馬コの開催日当日は、盛岡駅から鬼越蒼前神社、滝沢市内駐車場から鬼越蒼前神社への無料シャトルバスが運行されます。当日は混雑が予想されるので、遠方から来られる際はこちらの無料シャトルバスの利用をお勧めします。

行進の始まる9:30まで盛岡駅からのシャトルバスは10分おきに運行しているため、とてもスムーズにアクセスすることが可能になっています。

駐車場情報

チャグチャグ馬コ当日は臨時駐車場が置かれます。ビッグルーフ滝沢駐車場、総合公園体育館駐車場、滝沢市役所駐車場が一般車両の駐車が可能になっています。大型バス用駐車場があるのはこの中でビッグルーフ滝沢駐車場のみです。なお鬼越蒼前神社には一般の方の駐車場がないためご注意ください。

その他にも市役所周辺に、盛岡市営岩手公園地下地下駐車場、マルフジ内丸、岩手酒類卸駐車場。中央通周辺に金田一駐車場。大通り周辺にMOSSパーキング、大通喜の字パーキング。盛岡駅周辺に盛岡駅南口時間制駐車場などの駐車場があります。ご自身の都合に合わせて駐車場をお選びください。

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トイレが使える施設(市街地)

チャグチャグ馬コ当日、トイレが使える市街地の施設は、プラザおでって、もりおか歴史文化館、もりおか啄木賢治青春館になっています。これらの施設は主に大通りパレードが行われる大通り周辺にあるトイレになります。

チャグチャグ馬コと一緒に歩いて楽しもう!

毎年6月の第2土曜日の日程で行われるチャグチャグ馬コ。お祭りは約70頭近くの、子供を乗せた馬が約4時間という行進を行うため、見所がたくさんあり、その姿をみるだけでも十分楽しむことができます。

帰りはお土産として、民芸品のチャグチャグ馬コ玩具を買って帰るのもいいかもしれませんね。歴史と伝統あるチャグチャグ馬コを是非一度見に行かれるのはいかがでしょうか?

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この記事のライター
Natsumi0723
古事記や日本史に関わる神社仏閣などの観光スポットが好きで、思い立ったらすぐ計画を立てます。海外での2ヶ月キャンプ生...

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