2019年11月10日公開
2020年01月16日更新
【北海道】釧網本線で景勝地と絶品グルメを巡る旅に!人気の撮影地は?
釧網本線は、釧路湿原や世界遺産の知床など道東の秘境の中を走り抜ける鉄道路線。周辺の豊富な観光資産とSLなどの臨時列車が人気で、廃止の危機もある一方、釧網本線の世界遺産登録を目指す動きもあります。釧網本線沿線の景勝地と撮影地、北の絶品グルメをご紹介します。

釧網本線で楽しむ旅とは
釧網本線(せんもうほんせん)は北海道東部を縦断する鉄道路線で、南は太平洋に面した東釧路駅から、北はオホーツク海に面した網走駅までを27駅で結びます。全長166.2kmの釧網本線沿線には北海道の有名景勝地が続き、季節ごとに様々に表情を変える大自然の中を走り抜ける人気路線です。
景勝地と絶品グルメ!人気の撮影地も
昨日のSL冬の湿原号です😊#SL冬の湿原号#釧路川#蓮の葉氷#ファインダー越しの私の世界 pic.twitter.com/rtNiQIY13M
— ドン (@tomo0416yuki) February 4, 2019
釧網本線沿線には、釧路湿原、摩周湖、阿寒湖、知床など国立公園や世界遺産も含めた秘境が続き、冬季は流氷を見ることもできます。SLやノロッコ号などの観光列車もあり、雄大な自然の中を走る列車やどこか昔懐かしいレトロな駅舎など、写真映えするスポットも豊富なので撮影地によく使われます。
人気の観光地と撮影地、魅力いっぱいの観光列車、オホーツク海の恵みを味わえる絶品グルメ、一方で近づく路線廃止の危機など、釧網本線についてたっぷりご紹介します!

釧網本線で行く観光地の魅力
釧網本線沿線には、手つかずの自然がそのまま残る秘境と北海道の有名観光地が目白押し。まずはぜひ押さえておきたい人気の観光地をご紹介します。
北海道の有名観光地を網羅
釧網本線の起点である釧路駅を発車し2駅目の遠矢駅を過ぎると大パノラマで迎えてくれるのが、釧路川を中心に広がる釧路湿原。山手線が丸ごと入ってしまう広大な湿原は、タンチョウヅルやエゾシカ、キタキツネなど貴重な動植物の生息地になっており、国立公園に指定されています。
摩周駅の周辺は、「阿寒摩周国立公園」。マリモで有名な阿寒湖、日本最大のカルデラ湖である屈斜路湖、世界有数の透明度を誇る摩周湖と、周辺に火山がそびえる雄大な景色が広がり、秘境感抜群。知床斜里駅は、世界遺産である知床の玄関口です。
砂丘に広がる天然のお花畑が北海道の短い夏を彩る「小清水原生花園」。強酸性の湯で有名な川湯温泉、囚人たちが釧網本線の建設にも携わった網走刑務所、そして迫力満点の流氷が接岸するオホーツク海など、行きたい場所がありすぎて迷ってしまいそうですね。
沿線には有名な駅がいっぱい
釧網本線沿線には、北海道観光の目玉になる場所がいっぱい。地名だけ見ても、釧路湿原、摩周、川湯温泉、知床、原生花園、北浜、網走と有名観光地ばかりです。レトロな駅舎や周囲の自然に溶け込み佇む様子が旅情たっぷりの無人駅も多く、鉄道ファンやフォトグラファーにも人気です。
観光路線として利用されている
釧路湿原、オホーツク海の流氷、世界遺産の知床に屈斜路湖、摩周湖など、秘境ともいえる大自然の中を走る釧網本線。自然豊かな北海道の中でも、これほどまでに多くの自然観光地を有する路線は少なく、釧網本線は間違いなく一流の観光路線と言えるでしょう。

世界遺産に登録する動きも
沿線に魅力的な観光資源を多数有する釧網本線。2016年2月、約160人の民間有志により「釧網本線世界遺産登録推進会議」が発足し活動しています。自然景観に加えて、鉱山開発など近代化の歴史に触れられる複合遺産として、釧網本線の路線自体の世界遺産登録を目指しているそう。
廃止の危機がある
一方で、釧網本線は現在廃止の危機に瀕しています。2016年にJR北海道が発表した「自社単独で維持することが困難な路線」10路線13区間の中に、釧網本線の名も入っています。
釧網本線の赤字解消のためには、日常利用客の増加と、客単価増がポイントになるそう。「JR釧網本線維持活性化実行委員会」が発足し、廃止を回避すべく将来に向けた存続の方法が模索されています。観光客として訪れるのも、廃止回避の一助になるかもしれませんね。
臨時列車も人気が高い
SL冬の湿原号×タンチョウ!
— オレンジバーミリオン (@LineKeihin) February 4, 2019
大大大大大勝利😇
正式版!タンチョウにピントあってれば最高だったけどまぁいいや! pic.twitter.com/YWkLpUOm6n
釧網本線の大きな魅力の一つに、トロッコ列車や蒸気機関車などの観光臨時列車があります。雄大な自然の中をのんびり走るトロッコ列車、煙を吐きながら雪原を走り抜けるSLなど、どこを切り取っても絵になる風景で、釧網本線がフォトグラファーに人気なのも頷けますね。
「くしろ湿原ノロッコ号」や「SL冬の湿原号」
釧網本線の臨時列車の中で特に有名なのが、釧路湿原の区間を走る夏季秋季限定の「くしろ湿原ノロッコ号」と冬季限定の「SL冬の湿原号」。ノロッコとは「のろのろ走るトロッコ」という意味なのだとか。
釧路湿原ではエゾシカやタンチョウヅル、キタキツネなどに出会えることもしばしば。動物が近くに来たときや車窓の風景が特に素晴らしい場所では、ゆっくり観察できるよう速度を落として走行してくれます。

釧網本線で食べる絶品グルメ
今回の北海道で美味かったものその2.とあるローカル線北浜駅にくっついたカフェ「停車場」のオムカレー!大正時代に建てた駅舎の一部にあるんですが、思ったよりも何倍も美味い!トロットロのタマゴ!コクがあって優しい味わいのビーフカレー!たまらーん!(*´∀`*)https://t.co/9HKm4hXt1P pic.twitter.com/VqxuLa0LBX
— ラゴウ (@RAGOU_K) October 24, 2018
オホーツク海、太平洋にほど近く、北の海の恵みが存分に味わえる釧網本線の周辺エリア。無人駅も多い路線ながら、駅舎内にグルメスポットが多いのも釧網本線の特徴です。釧網本線で食べる絶品グルメをご紹介します。
絶品グルメ①釧路駅 釧路和商市場「勝手丼」
朝ごはん。
— 中澤友作 Nakazawa Yusaku (@tomosaku) September 18, 2019
ちょうど和商市場の開く時間に釧路駅着いたので、空港連絡バスを待つ間に名物勝手丼。ご飯を買って、魚屋で好きな具材を乗っけて食べるやつ。
どうせなら地のものをと、釧路や根室のキンキ、ホッケ、サンマ、さらにソイ、中トロ、花咲ガニに、脂たっぷり鯨の尾肉!(続#マイル日本一周 pic.twitter.com/HhV2pXl8Xa
釧網本線の南側の起点である釧路駅から徒歩5分ほどの場所に、北海道三大市場のひとつである釧路和商市場があります。こちらの代表メニューが「勝手丼」。市場内の海鮮を自由に組み合わせて、オリジナルの海鮮丼を作りましょう!

絶品グルメ②北浜駅 停車場「洋食」
北浜駅の喫茶「停車場」でホタテカレー🍛 pic.twitter.com/nReHMVsjKm
— HiRoℳ. (@kiha282010) August 30, 2019
釧網本線の絶品グルメ2つ目は、北浜駅の洋食です。レトロな駅舎内には「停車場」という喫茶店が。国鉄時代の座席や網棚がそのまま使われた雰囲気のある店内で、ハンバーグ、オムライスなどの洋食メニューの他、海の幸たっぷりのカレーやスイーツがいただけます。
絶品グルメ③止別駅内「ラーメン」
止別駅内にある、ラーメンきっさ えきばしゃの駅長ラーメンうますぎる pic.twitter.com/XV4mUgMUNc
— A6M5-b (@94a3611be8ae45c) June 4, 2019
釧網本線の絶品グルメ3つ目は、止別(やんべつ)駅のラーメン。駅事務室を改造した「らーめんきっさ えきばしゃ」のおすすめは、その名も「駅長ラーメン」。味噌ベースのスープに、エビ、イクラ、ホタテ、カニ…と北の海の幸が贅沢にあしらわれた満足度の高い一品です。
絶品グルメ④網走駅 酒菜亭 喜八「ザンギ丼」
今日のcena Da 網走 喜八
— 🇮🇹ミラノP🇮🇹@11/9・10名古屋7th参戦! (@ApMilano) June 10, 2019
網走ザンギ丼 ¥980
飲まないのに居酒屋飯。
網走ザンギはシャケのザンギでアッサリしてました。途中からとろろ醤油かけると、アクセントがついて美味しい。
ザンギ丼頼んだだけなのに、ツブの佃煮、スモークサーモン、漬物、お味噌汁がついてお得! pic.twitter.com/ZaBSxuKCK8
釧網本線の北側の終着駅である網走駅のおすすめ絶品グルメは「ザンギ丼」。駅から徒歩12分、ミシュランビブグルマンにも掲載の「酒菜亭 喜八」の逸品です。ザンギと言えば鶏のから揚げのイメージですが、こちらのザンギは鮭のから揚げ。網走産のオホーツクサーモンをからりと揚げた新名物です。

絶品グルメ➄桂台駅 食事処いしざわ「海鮮料理」
お食事処【いしざわ】
— うひひ… (@cg881) May 6, 2017
網走の市街を前回訪ねた二月は 厳冬期だっはたので 飲食店を冷やかす事なく素通りしたから
今回は早めに町に入りました 味のある暖簾を押して 朝釧路で食べたのに懲りずにまた海鮮丼です#網走 #いしざわ #海鮮丼 #ザンギ #北海道 #hokkaido pic.twitter.com/tsxZzMF0Nj
釧網本線の絶品グルメ、最後にご紹介するのは桂台駅の「食事処いしざわ」。昔ながらの居酒屋風食堂で、その時旬の海鮮をリーズナブルに楽しめるお店です。地元客も観光客も関係なく、あたたかく迎えてくれる店主の人柄もあり、全国からリピーターがやってくる人気店です。

釧網本線人気の景勝地!撮影地にもおすすめ
北浜駅
— ぽん しゅ (@IchigoExp4) February 12, 2018
北海道で最も好きな駅の一つ pic.twitter.com/hsUt9OvGNw
続いて、釧網本線で人気の景勝地をご紹介します。映画のロケ地になっている北浜駅や、ここでしか撮れない流氷と列車のコラボに天然のお花畑など、釧網本線には写真の撮影地としておすすめのスポットがたくさんありますよ。
北浜駅で撮影する冬のワンシーン
冬の北海道鉄道の旅〜2日目
— Yasu (@def712yasu) February 11, 2019
北浜駅🚉#北浜駅 #釧網本線 pic.twitter.com/bgjvgYPOdo
北浜駅は釧網本線で最も海に近い駅で、ホームに下りればオホーツク海までたった20m! 木造の駅舎に赤い丸ポストがレトロでかわいらしく、高倉健さん主演の「網走番外地」シリーズ、2008年制作の中国映画「狙った恋の落とし方。」の撮影地になりました。
流氷を撮影しよう
快速しれとこ号
— まみゅな (@masy_mn27_28) October 30, 2019
北浜駅に停車中
キハ54系❤️
オホーツク海がすぐそば‼️
流氷が見えるぅぅぅ~?
撮影地:北浜駅(JR北海道) pic.twitter.com/dTH6DY2mnq
北浜駅の撮影ポイントとして欠かせないのが流氷です。流氷が接岸するのは2月から3月。北浜駅周辺は、雪の中を走る釧網本線の線路と車体、流氷の迫るオホーツク海を合わせて撮影できる絶景スポット! 最果ての秘境の風情が漂います。
原生花園駅の草原
原生花園(げんせいかえん)駅は小清水原生花園の最寄駅で、5月から10月の間だけの臨時駅。小清水原生花園は約8㎞の細長い砂丘で、約40種の花々が北海道の短い夏を彩る、天然のお花畑です。オホーツク海をバックに草原が広がり、色とりどりの花が咲き乱れる夢のような風景を楽しめます。
春から秋にかけて撮影を楽しめる
小清水原生花園の花々が最も美しいのは、6月中旬から7月下旬にかけて。代表的なのはクロユリ、センダイハギ、エゾスカシユリ、エゾキスゲ、ハマナスなど。黒やピンク、黄色に紫と色彩も実に鮮やかです。
北海道遺産に登録されている花も多種ある
小清水原生花園は、同じくオホーツク海沿岸のワッカ原生花園とともに、次世代に引き継ぎたい北海道遺産に選ばれています。小清水原生花園は過去、花が衰退した時期があったものの、野焼きや帰化植物の除去などの努力により、見事に現在の姿によみがえったのだそう。
釧路湿原駅で撮影する駅舎
釧路湿原駅は、釧路湿原を散策するのに最も便利な駅です。湿原を見渡せる細岡展望台は、釧路湿原駅から徒歩15分ほど。駅から線路沿いに少し北上した先にある踏切は、カーブを曲がってくる釧網本線の車体を迫力ある構図で捉えられる撮影スポットです。
ログハウスのおしゃれな駅舎と撮影
釧路湿原駅とノロッコ号 pic.twitter.com/q9kfln1wW4
— ももタロウ (@momotaro814) July 17, 2018
釧路湿原駅は、まるで森の中のログハウスのようなおしゃれな駅舎。湿原の緑に赤い屋根が映えますね。駅舎の右手がホームになっているので、駅舎と列車やノロッコ号を一緒に撮影できますよ。
釧網本線で秘境を旅しよう!
釧網本線の魅力の数々と、廃止の危機にある現状をご紹介しました。手つかずの大自然と、ノスタルジックな列車旅が楽しめる釧網本線。観光需要が高まれば、廃止の危機から救える可能性もあります。次の北海道旅行では、道東の秘境を縦断する釧網本線の旅はいかがでしょうか?
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