2019年09月26日公開
2020年02月21日更新
函館ハリストス正教会の観光情報を解説!週末には美しい鐘の音色が響く!
国の重要文化財にも指定されている函館ハリストス正教会は、白壁と緑の屋根のコンストラストが素敵な異国情緒漂う教会です。週末には、函館の街に美しい鐘の音が響き渡り、「ガンガン寺」と親しまれています。そんな函館ハリストス正教会の観光情報をご紹介いたします。

函館ハリストス正教会とは
こちらは、日本初のロシア正教の教会「函館ハリストス正教会」(「主の復活聖堂」)。 pic.twitter.com/O8PfalKjVp
— あつこ (@himeroad) November 27, 2016
函館ハリストス正教会のハリストスとは、ギリシャ語でキリストを意味しています。正教会は、東方正教会とも呼ばれ、キリスト教の教派の1つです。キリスト教が生まれた中近東から、ギリシャ、東欧、ロシアへと広がり、江戸時代末期に日本に伝えられました。
函館ハリストス正教会は、1860年に日本で初めてのロシア正教会の聖堂として建てられたもので、ここを拠点に、青年司祭ニコライがロシア正教を広めたのです。現在の日本正教会の中でも、函館ハリストス正教会は歴史のある最古の教会の1つとされています。
函館ハリストス正教会は国の重要文化財
函館は、江戸時代から栄えた港町ですが、昔は幾度となく大火事に襲われています。その中でも2番めに大きいとされている1907年の火事で、函館ハリストス正教会は跡形もなく焼失してしまいました。
函館ハリストス正教会
— アコースティックギターのある楽しい暮らし (@alpsguitar) November 25, 2018
/ロシア・ビザンチン様式の美しさ pic.twitter.com/3aT5CQbKX8
その後、1916年にロシアビザンチン様式で再建され、1983年に国の重要文化財に指定されました。漆喰塗りの白壁と緑の屋根は、とても厳かで美しく、周辺の歴史的建造物にも溶け込んだものとなっています。夜にはライトアップされ、その白壁は一層の美しさを増します。
教会内でもっとも目を引くのが、イコノスタス(聖障)です。このイコノスタスはロシアで造られ、船で函館まで運ばれたそうです。また、日本初のイコン画家山下りんの作品が多いことでも有名です。100年以上の月日が経っても、聖なるイコノスタスは一見の価値ありです。

函館ハリストス正教会の観光情報
津軽・下北半島と函館の旅:いい感じに陽も落ちたので、改めて八幡坂〜函館ハリストス正教会へ。灯りのともった八幡坂は、夕暮れ時よりもさらにいい雰囲気。ライトアップされた主の復活聖堂も白さが際立って厳かさマシマシで、ココロまで洗われるゥ。 pic.twitter.com/drVvjuxxyz
— I.Makoto (@imkt1980s) November 9, 2017
昼間にみる函館ハリストス正教会の美しさは、見る人の心を魅了する事間違いありません。函館を訪れたら絶対に行くべき観光スポットの1つですが、函館ハリストス正教会の観光の目玉として、決して忘れてならないのは、鐘の音と夜のライトアップです。そんな函館ハリストス正教会の見どころをまとめました。
観光情報①日本の音風景百選に選ばれた鐘楼の鐘
函館ハリストス正教会の鐘の音は、「日本の音風景百選」に選ばれています。カーンカーンカーンと鳴り初め、段々とメロディーを奏でるように函館の山の手に鳴り響きます。地元の人達に「カンカン寺」と呼ばれ、愛されている音色です。
鐘が鳴る曜日と時間
通常は、日曜日の午前10時頃に美しい鐘の音を聞くことができます。それ以外にも、いろいろな礼拝などの時に、定めれらた場面で、決まった鐘の鳴らし方があるそうです。運が良ければ、いつもとは違う音色が聞けるかもしれません。
観光情報②教会のライトアップ
函館ハリストス正教会の周辺は、元町教会群と言われ、他にも聖ヨハネ教会、カトリック元町教会があります。日没から22時まで、それぞれの教会がライトアップし、どこかの外国に迷い込んだかのような幻想的な雰囲気が漂います。
残念ながら、夜は、教会内には入れませんが、美しくライトアップされた教会周辺を散策するだけでも、十分楽しめます。
観光情報⓷異国情緒漂う洋風建築
函館ハリストス正教会がある元町周辺は、古くから外国との貿易が盛んであった為、西洋の影響を受けた建築物が多く残っています。海まで続く坂とレトロな街並みをぶらぶら歩くだけでも、素敵な思い出となることでしょう。そんな異国情緒漂う建物群の中で、一際目を引くのが函館ハリストス正教会です。
函館元町エリアでは美しい洋風建築の旧函館区公会堂と教会を見てきました 。
— ミッキー四季島 (@shikishima0) November 5, 2018
教会は中に入ることはできましたが、公会堂は改修工事のため休館中でした。 pic.twitter.com/6rVlt9D0nM
ロシアのビザンチン様式で再建されている函館ハリストス正教会の特徴は、ロシアの街並でよく見かける、屋根の上の玉ねぎのようなドームです。この玉ねぎ型ドームは、雪が多いロシアで、雪が降雪しやすくするため考えられた屋根と言われています。また、祈りが天まで届くようにと、炎を象徴しているとも言われています。
旧函館区公会堂の特集記事はこちら

函館ハリストス正教会の特徴
山下りんの描いたイコン。いつか中入ってみたい|函館ハリストス正教会「市民クリスマス」あかり揺れ響く聖歌:どうしん電子版(北海道新聞) https://t.co/zOoVYonwYP pic.twitter.com/Yom7y0vMKp
— KNM (@KNM2002) December 26, 2017
正教会には、12の重要な祭日がありますが、これを「十二大祭」と呼んでいます。そしてこの中には含まれず、別格扱いされているのが復活祭です。ここ、函館ハリストス正教会でも、十二大祭の1つであるクリスマス(降誕祭)と復活祭には、観光客でも楽しめるイベントがあります。
また、函館ハリストス正教会と言えば、函館市民に愛された長司祭ニコライ・ドミートリエフ神父様を忘れてはいけません。いったいどんな神父様だったのでしょか?
①函館ハリストス正教会の神父
函館ハリストス正教会ニコライドミートリーエフ神父13日狭心症で亡くなったとはショックです。10日夜鶴瓶の家族に乾杯録画したのを見ましたが元気でした。自分は2月函館行った時ハリストス正教会行きました。歴史の重み感じます。 pic.twitter.com/hqFaw83Mhl
— こーりん 埼玉 (@Korin_425_GLAY) June 17, 2019
長司祭ニコライ・ドミートリエフ神父様は、2008年に函館ハリストス正教会に着任しました。なんと、115年ぶりのロシア人の神父様でした。着任後は、教会の歴史や文化を広め、その穏やかで温かい人柄は函館市民にとても愛されていました。
神父様は、日本語学校などには通わず独自で日本語を勉強し、祈祷書に出てくる難しい日本語もマスターしていたそうです。日本人よりも日本人らしいとも言われていました。ちなみに神父様の奥様は日本人だそうです。
そんな人々から愛された神父様でしたが、2019年6月13日狭心症のため59歳でお亡くなりになりました。ご本人の希望によって、ハリストス正教会の墓地に土葬で葬られたそうです。
②函館ハリストス正教会の復活祭
2019.4.28
— atelier-fiore (@fioretomoco) April 28, 2019
復活祭
司祭さんの衣裳が素敵だった。#復活祭 #ハリストス正教会 #函館の風景 pic.twitter.com/b6abmD4Rhq
復活祭とは、キリストが十字架にはりつけられ死んだ後、3日後に復活をしたことを記念する日で、ハリストス正教会では、最大の行事なのです。ここ函館ハリストス正教会でも、長く寒い冬の終わる頃、毎年3月の下旬から4月の日曜日に盛大に復活祭が行わるそうです。
そして、復活祭に忘れてはいけないものが、イースターエッグですが、函館ハリストス正教会では「ウクライナたまご」といわれる、カラフルで独特な模様のたまごを制作するそうです。
おミサの帰り、ウクライナエッグ、プイーサンカを購入した。中身を抜いて彩色したものだけど、よく割れないことと感心している。 pic.twitter.com/s2aBX7kKzB
— 小林由紀子 (@lupus211) April 21, 2019
日本では、復活祭という行事があまり浸透していないので、ウクライナ伝統のウクライナたまごを作成する人は少ないそうです。函館ハリストス正教会では、この美しいウクライナたまごを展示していて、行事などなければたまごの見学もできるそうです。
また、復活祭の前には、不定期ですが体験講習会を開催していています。観光客でも参加出来るので、日程をあわせて自分だけのオリジナルのウクライナたまごを作るのも素敵な旅の思い出になりそうですね。
③函館ハリストス正教会のクリスマス
クリスマスイブの24日夜、観光名所で国指定重要文化財の函館ハリストス正教会(函館市元町)でイエス・キリスト生誕を信者や地元住民が祝う「市民クリスマス」が開かれた。1916年(大正5年)に建築された聖堂内は https://t.co/Lk4mLKq8yU pic.twitter.com/Zm6EVpHvyG
— YUUJI 〈イケてるG3応援隊〉 (@0002Ka) December 25, 2017
毎年、函館ハリストス正教会ではクリスマス・イブの午後6時から7時まで「市民クリスマス」が開催されます。信者だけでなく、市民や観光客も参加が出来るので、いつもの楽しい賑やかなクリスマスとは違う、厳かで聖なる雰囲気を味わってみてはいかかでしょうか?市民クリスマスに参加する際にも、入場料がかかりますので、ご注意くださいね。
寺社仏閣教会城好きの私の中でベスト10にはいる建築物 #函館ハリストス正教会 pic.twitter.com/paIZfS8d29
— 桜皇帝 (@KaiserCEREZO) December 29, 2018
また、クリスマスといえば、ホワイトクリスマスに憧れますよね。ホワイトクリスマスの雰囲気を味わえるのは、日本ではなかなか少ないですが、でも、ここ函館ではホワイトクリスマスも夢ではありません。雪の積もった函館ハリストス正教会は、一段とその美しさが輝いています。
函館ハリストス正教会の詳細情報
八幡坂と函館ハリストス正教会
— ふぅたこ🐙💨 (@FutaGameaka) November 3, 2018
まだ早かったからか空いてた✨#北海道旅行 pic.twitter.com/Q6J7Ydzvhr
函館に行くのなら、函館ハリストス正教会とその周辺は絶対に訪れたい観光スポットです。レトロな街並み、異国情緒漂う建物、厳かな雰囲気の教会郡、街に鳴り響く様々な音色の鐘の音、そして海へと続く坂道。
どれをとっても訪れる人の心に焼き付く光景となることでしょう。その中でも、函館ハリストス正教会の凛とした佇まいに、目を奪われること間違いありません。
最後に、函館ハリストス正教会の詳細情報、アクセス方法、そして教会への入場に関しての注意事項や写真撮影についてご紹介いたします。ご参考にしてくださいね。
正教会の詳細情報
名称 | 函館ハリストス正教会 |
住所 | 北海道函館市元町3-13 |
TEL | 0138-23-7387 |
拝観時間 | 月~金:午前10時~午後5時 土:午前10時~午後4時 日:午後1時~午後4時 冬期(12/26~3月中旬):不定休 |
入場料 | 200円 |
公式HP | http://orthodox-hakodate.jp/ |
アクセス | 函館市電「十字街駅」下車、徒歩約10分 |
アクセスの詳細
市電の十字街駅がインスタ映えする。 pic.twitter.com/gWjWGrgrDr
— bewjbs8116 (@bewjbs8116) April 6, 2018
函館ハリストス正教会に行くのなら、函館市電を利用するのが一番便利です。市電の「十字街駅」で下車し、そこから徒歩10分ほどで函館ハリストス正教会に到着です。そこまでの道のりも素敵ですが、「十字街駅」周辺もとってもレトロ感があって、インスタ映えすると大人気の撮影スポットとなっています。
車で行かれる方は、教会には拝観者用の駐車場はありませんが、周辺に有料駐車場がいくつかあります。料金もそんなに高くないので、そちらを利用すると良いでしょう。
訪問時に押さえておくべきマナー
函館ハリストス正教会は、観光地として有名ですが、由緒正しき教会です。信者の方々にとっては、お祈りを捧げる神聖な場所なのです。教会の中に入場する場合は、200円かかります。この美しい教会を守るための維持費として入場料をとっているそうです。そして、入場した際には守って頂きたい事がいくつかあります。
まず入場したら、拝観担当者の方の説明をよく聞き、教会内では静かに見学しましょう。もちろん、飲食はしてはいけません。そして、写真撮影も教会内は禁止です。
函館ハリストス正教会の写真撮影
教会の中では、残念ながら写真撮影は禁止されていますが、外からは自由に写真を取ることができます。また、周辺の函館山からは、函館の港と一緒に函館ハリストス正教会を写真に収めることができる人気の写真撮影場所となっています。
自分だけの写真を取るために、いろいろ周辺を散策してみるのもいいですね。そして、春夏秋冬とそれぞれの季節に、違った雰囲気の写真を取ることもお薦めです。函館のインスタ映えするスポットやグルメの特集記事がこちらなので是非チェックしてみて下さい。
函館ハリストス正教会の鐘の音を聴こう!
残したい日本の音風景100選から✨💍✨函館ハリストス正教会の鐘🔔
— さら🔯sara🔯 (@usui_saya) August 7, 2017
大小6個の鐘『ガンガン寺』の鐘の音として親しまれているそうです✨🔔⛪ pic.twitter.com/KgRrD2eIgz
週末に函館の街に鳴り響く函館ハリストス正教会の鐘の音は、美しく厳かで一度は聞いてみたい音色です。時間があれば入場料を払ってでも教会の中を見学することをお勧めします。もし時間がなくても、外から眺めるだけでも違う空気の中へと導いてくれるはずです。函館旅行の計画に是非入れてほしい函館ハリストス正教会でした。
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