2019年10月05日公開
2020年02月19日更新
江差町の観光シンボル「かもめ島」!自然や歴史を体感!キャンプ場も!
かもめ島は檜山道立自然公園の特別区域に指定された自然豊かな島で、江戸から明治時代にかけては北前船(船主が直接商売をしていた船のこと)交易が盛んだった歴史があり、またかもめ島にはキャンプ場もあり、毎年多くの観光客がキャンプをしに訪れています。

江差町のかもめ島とは
北海道の道南にあたる場所にある江差町(えさしちょう)は日本海に面した町で、北海道遺産に選定されている民謡の江差追分(えさおいわけ)発祥の地になります。その江差町にある中でも特別かもめ島が人気で、毎年多くの観光客が訪れております。
自然と歴史が体感できる江差町のシンボル
かもめ島では主にニシン漁が盛んに行われており、江戸から明治時代にかけては、北前船交易(きたまえせんこうえき)も盛んに行われていた歴史深い島で、現在は、檜山道立自然公園の特別区域に指定され江差のシンボルとして人気で、島にはキャンプ場もあり、自然の中でのキャンプを味わいに毎年多くの観光客が訪れています。
北前船(きたまえぶね)とは、江戸時代から明治時代にかけて日本海海運で活躍した、主に買積みの北国廻船(かいせん)の名称。買積み廻船とは商品を預かって運送をするのではなく、航行する船主自体が商品を買い、それを売買することで利益を上げる廻船のことを指す。

かもめ島の魅力
かもめ島の魅力はなんといっても自然豊かな場所であるところ、歴史深い文化財が点在しており、また見どころ満載な散策スポットもあります。島内には散策路が整備されていて、それほど長い時間をかけずに島を1周できるところも魅力の一つです。
また、かもめ島のシンボルでもある奇岩、瓶子岩(へいしいわ)では、毎年7月の第1土曜日と日曜日に開催される「かもめ島祭り」が有名です。
見渡すかぎりの美しい自然
かもめ島には、海風や波によって岩盤が削られ平らになった千畳敷と呼ばれる場所や、引き潮時に崖下の平らな岩盤に現れる「弁慶の足跡」と呼ばれている場所があったりと、自然美の造形を堪能する場所がたくさんあります。
檜山道立自然公園の特別区域に指定!
北海道の23カ所もの自然公園の中の檜山道立自然公園特別区域に指定されているかもめ島ですが、自然豊かなこの島の夕焼け時の美しい景観は、他にはない魅力の一つとして見るものを惹きつけて止みません。

散策路がありゆっくり島を1周できる!
かもめ島の島内には特別に散策路が整備されているところがあり、島内を時間にしておよそ2時間程で巡ることができます。また、歴史深い文化財や自然の造形美を堪能できる散策スポットがあり、見どころが満載です。後ほど見どころ満載の観光スポットを紹介していきますね。
島内にはキャンプ場も完備!
かもめ島の島内にはキャンプ場の設備があり人気となっています。毎年多くの観光客が訪れ、大自然の中でのキャンプを楽しむ人々で賑わっています。開設期間は、4月中旬から10月中旬までになっています。
【名称】 | かもめ島キャンプ場 |
【住所】 | 〒043-0045 北海道檜山郡江差町字鴎島 |
【アクセス】 | 江差町から徒歩で10分から20分 |
【料金】 | 無料 |
【公式HP】 | http://hokkaicamp.com/navi/data/kamomezima.htm |
【備考】 | 開設期間:4月中旬~10月下旬 |
初夏には2日間開催される祭りも!
江差かもめ島まつり開幕 大しめ縄飾り替え / 函館新聞電子版 https://t.co/ze5HrMEVpg
— 函館新聞 (@hakodateshimbun) July 7, 2019
かもめ島には、7月第一土曜日と日曜日の2日間にかけて開催される「江差かもめ島祭り」という祭りがあって、祭りのメインは、漁民の守り神として崇拝され、かもめ島のシンボルとも言われている高さ10メートルほどもある巨岩「瓶子岩」への大しめ縄の飾り替えになっています。
かもめ島の散策スポット
かもめ島には、島のシンボルである瓶子岩や北前船交易が盛んに行われていた北前船係船柱及び同跡などの文化財が点在しており、また、鴎島灯台や江差追分記念碑などの歴史を感じさせる散策スポットがあって、散策するには見どころ満載なスポットがたくさんあります。後ほど、ひとつひとつ紹介していきます。
かもめ島で点在する文化財
かもめ島にはたくさんの文化財が島内のあちこちに点在しています。それらのものは歴史を感じさせ、またかもめ島の魅力に深みを与えてくれます。これからそれらの文化財を紹介していきます。
文化財①瓶子岩
遠い昔かもめ島に住んでいた預言者の姥(うば)が、ある日島に訪れたひとりの翁(おきな)から小さな瓶を渡され、その瓶をかもめ島から海に投げるように言われてその通りにやってみたところ、江差に大量のニシンがやってきたそうです。
島はその大量のニシン漁でうるおい、その功労者である姥は人々から折居様と呼ばれ神のようにうやまわれるようになったという言い伝えがあります。また、この瓶が石と化して海上に現われて瓶子岩になったとされています。
天気が良かったので #江差 までツーリング😄💨楽しかった😄寒くなったよねぇ
— 馬場イク 💨 (@1XHZVW2ikyl1T5b) September 26, 2019
・かもめ島の瓶子岩
・難破船のような開陽まる
・かもめの散歩道
・奥尻島から帰ってきたフェリー pic.twitter.com/iF19oe6eIC
毎年7月の第一土曜日と日曜日に開催される「かもめ島祭り」では、町内の若者たちによって全長30メ-トルにもおよぶ大しめ縄の飾り替えが行われて祭りを盛り上げています。
文化財②北前船係船柱及び同跡
かもめ島は意外と広いw^^
— あかいひぐま (@akahiguma) May 3, 2019
かつての北前船停留跡地…
「江差の5月は江戸にも無い」
って言われるぐらいニシンで賑わってたらしい…^^ pic.twitter.com/pT9OHw2Ckc
瓶子岩を右手に北へと進むと、大きな杭を打ったような「北前船係船柱及び同跡」があります。この時代この町で北前船交易が盛んに行われていたことを感じさせる文化財です。
文化財③階段跡
「北前船係船柱及び同跡」のすぐ横にうっすらと階段のようなものも見受けられますが、これが「かもめ島の階段跡」で、「厳島神社」へ参拝するために江戸時代に作られたもので、船乗りたちが航海の安全と商売繁盛のために参拝した姿が目に浮かぶようです。
文化財④江差商人の宴席跡
かもめ島の沿岸、北西部分に「江差商人の宴席跡」があります。北前船交易で利益を得た商人たちが停泊中ここに仮小屋を建て、毎晩のように宴を開いていたようです。海の男たちは豪快です。
文化財⑤厳島神社と石鳥居&手水石
散策ついでに“江差厳島神社”へ。。
— 化石 ( ・᷄ὢ・᷅ ) (@kaseki2k1y) April 2, 2017
(((╭( ・ㅂ・)╯
夏はキャンプ場になってるみたいだけど、すごいとこにあるのね(;^ω^) pic.twitter.com/hxcBxHcxH6
島の内部へ少し入ると、1615(慶長20)年に創建された「厳島神社」があります。北前船交易が盛んに行われていた時代、船乗りたちが航海安全を祈願したとされる神社で、「厳島神社の石鳥居」と共に文化財に指定されています。
厳島神社の境内にある「厳島神社の手水石」もまた1859(安政6)年に造られて、ニシン交易船関係者が寄進したとされているもので、こちらもまた文化財のひとつになっています。
文化財⑥松前船飲用井戸
道の駅「北前船 松前」へ来ました。
— 多摩HiRo (@Happy_hi) July 30, 2019
明治初頭に松前船を停留するため、松前城の石垣の石灰石を使って停留堤を造った跡が残されてます。複数の石柱がそれです。 pic.twitter.com/B2ZEIdhsbz
北前船交易の時代は島に生活水がなく、北前船の商人たちは島での水を確保するのに苦労しました。そこで当時島に住んでいた江差の問屋であった村上三郎左右エ門が私財をはたいて井戸水を作りました。それが「松前船飲用井戸」といって、現在は町指定の文化財に認定されています。
他にもあるかもめ島の散策スポット
かもめ島には、文化財のほかにも歴史深い散策スポットや自然の造形美を見ることができる散策スポットがまだまだたくさんあります。これからそれらの散策スポットを紹介していきます。
スポット①鴎島灯台
江差 鴎島灯台で久しぶりの灯台カードGET pic.twitter.com/ki9k39w6yx
— aka (@aka30zo) May 3, 2019
かもめ島の西側に白い外壁の美しい建物が見えます。それが「鴎島灯台」です。夕陽の美しい時には白い外壁が赤く染まり、訪れる観光客たちの撮影スポットとして人気を博しています。
スポット②江差追分記念碑
江差追分〜楽譜もありましたw pic.twitter.com/A62steepfk
— たなくぁ (@nefelli_427) September 28, 2019
前出の「厳島神社」境内の向かって左側に「江差追分の功労者」の銅像があります。この独特の哀愁を帯びた歌い出しの江差追分は、ニシン交易の船乗りたちによって信州から伝わってきたとされています。
スポット③江差追分の功労者
「江差町ってどんなとこ!?」
— パーラーヤマト江差店【official】 (@yamatoesashi) March 15, 2019
~観光編~「江差追分会館・江差山車会館」
地元の全国大会優勝者や師匠等が唄う本場の江差追分を聞くことができます
GWと姥神大神宮渡御祭期間中には餅つき囃子などの郷土芸能を見学できます。370年余りの歴史を誇る姥神大神宮祭典を紹介した施設が併設されています pic.twitter.com/KyQ00zxhfM
江差追分は謙良節を父とし、越後追分を母として、特色ある生活環境や、労働形態の中で形を変えながら出来上がった民謡であるというのが定説になっています。また、義経伝説に絡む悲話から片恋に死んだ哀れな女性の霊を弔う悲しい調べが江差追分を発生させたとする説もあり、今だ定説は定かではないようです。
スポット④徳川幕府砲台跡
江戸時代のこと、この地を管轄していた藩が沿岸警備のためにかもめ島に2台の砲台を設置しました。一般的には鴎島砲台と呼ばれているようで、現在はその跡のみが残されています。
スポット⑤千畳敷
今朝の南紀白浜、千畳敷🎵休憩☕😃🚬 pic.twitter.com/DR0KwetWsR
— 熊井君や (@DO3t2imMsQj6uTo) October 3, 2019
かもめ島の東側には、波風によって浸食されてたくさんの畳を敷きつめたような形態の岩肌が現れるようになり、千畳敷と呼ばれるようになりました。岩のような畳のような不思議な場所に訪れてみたいものです。
スポット⑥馬岩
瓶子岩の反対側、かもめ島に向かって左手にある、馬岩と呼ばれる白い岩。「動物が石になりました」系伝説のひとつで、江差まで逃れてきた義経がさらに北を目指す際に残された愛馬が主人を待ち続けて石化したというもの。遠くから眺めると確かに馬に見えなくもないかも。伝説の内容は実にロマン。 pic.twitter.com/1PZcXz61gt
— 若草 (@wkks_ptr) April 6, 2017
かもめ島のえびす浜と呼ばれている岸壁に白馬のような姿をした岩があります。かつて源義経が江差の町を離れる時、義経とともに旅をしていた愛馬の白馬をどうしても船に乗せることができずに残していったとされており、その馬が来る日も来る日も義経の帰りを待ちわびて岩と化してしまったという言い伝えがあります。
長い間苦楽を共にして追手から逃れてきた義経とその白い愛馬、愛馬が義経を思う強い特別な思い、そして別れ難くても別れなければならない義経の辛くも切ない思い、この馬岩はそんな悲しみを称えているように見えます。
スポット⑦2つの台場跡
かもめ島での目的地、キネツカ台場跡。明治2年4月に旧幕府軍は新政府軍に対して、ここから砲撃をしたそうです。北側のテカエシ台場に比べ、細長く狭い印象。 pic.twitter.com/n3xqD6MRLq
— なぎさ (@nagisanoyuki) May 16, 2019
かつてかもめ島には、1852(嘉永5)年に松前藩によって沿岸警備のために建造された砲台があり、南北の両端に設けられ北のものをテカエシ台場、南のものをキネツカ台場と呼んでいたそうです。箱館戦争終結後には使用されることなく廃止となったそうです。
スポット⑧幸せの鐘や弁慶の足跡
江差の幸せになる鐘を
— 瑚捺 (@hmttamnt) March 1, 2019
三回鳴らしたのは私です🙊 pic.twitter.com/tbdgWH3pDg
鴎島灯台のすぐ横に「幸せになる鐘」があります。恋人同士が永遠の愛と幸せを誓い、末永く結ばれていくスポットといった口コミで多くのカップルが訪れ、その鐘を鳴らしているようです。
今ではカップルたちのスポットとして大活躍していますが、かつて、北前船交易が盛んだった頃にあった灯台のすぐ横の幸せになる鐘、かつて船乗りたちが家族の元に帰ってきたことを知らせる、そんな幸せになる鐘でもあったことでしょう。
かもめ島の南西あたりにある、弁慶の足跡。1枚目の中央付近にある2つの丸いくぼみがそうらしい。 pic.twitter.com/l23c4eqRwa
— いのすた (@stage_champ) July 8, 2017
島の引き潮時には崖下の平らな岩盤に足跡のような2つの大きな「弁慶の足跡」と呼ばれている穴があります。かつて、源義経とともに江差に逃れてきた弁慶が、その体格の良い大きな大きな足跡を残していってくれたのかもしれません。
かもめ島の詳細情報
三連続ボーーーーーーーズ!!
— ロックフイッシュおやじ (@TapC1ZLAGsJjAi2) September 21, 2019
今日もかもめ島の景色は綺麗でした😭 pic.twitter.com/lcnQ92Jhs6
さて、ここまではかもめ島にはたくさんの文化財や大自然と歴史を満喫できる見どころ満載の散策スポットがあることをご紹介してきました。早く観光してみたい!!そんな気分になったことでしょう。ここからはかもめ島の詳細情報をお伝えしていきます。
かもめ島へのアクセス
かもめ島へは、函館から車で90分ほどかかります。レンタカ-を借りて行くのも良いですが、バスも出ているようです。JR函館駅前からバスで100分(函館バス 鴎島入口バス停下車)ほどかかります。レンタカ-で行くか、バスに乗って行くか決めてから行きましょう。
北海道本土から歩いて渡れる!
かもめ島は、本土と砂嘴(さし)と防波堤でつながっているので歩いて渡ることができます。車で行っても良し、のんびりと歩いて向かうのも良いでしょう。
車の場合は無料駐車場完備!
かもめ島には150台分も無料で置ける駐車場があります。ただ、時期によっては置けなくなる場合もありますので、車で行く場合は、予め江差町役場か観光協会に問い合わせると良いでしょう。
かもめ島の基本情報
【名称】 | かもめ島 |
【住所】 | 北海道檜山郡江差町字鴎島 |
【問い合わせ先】 | 江差観光コンベンション協会事務局 |
【問い合わせ先電話番号】 | 0139-52-4815 ※カーナビ検索には使えません |
【アクセス】 | JR函館駅から車で約2時間半 |
【備考】 | 駐車場無料駐車場あり(150台) |
かもめ島で自然と歴史に触れ合おう!
さて、かもめ島の代表的な瓶子岩の祭り、特別な文化財、大自然、見どころ散策スポットをご紹介してきました。数々の伝説や船乗りたちの歴史、大自然の見どころなどなど、歴史深く大自然を満喫できるかもめ島、また、キャンプもできて、そんな大自然豊かで歴史の深いかもめ島に、今年は遊びに行ってみませんか?
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