小樽市鰊御殿は高台にある有形文化財!古民家「旧田中福松邸」を訪ねる!

小樽市祝津にある小樽市鰊御殿は、この地でニシン漁が盛んだった明治時代の歴史を感じることができる有形文化財です。建物は120年以上前のものですが、とても立派で圧倒されます。小樽市鰊御殿は観光地の小樽市街からは少し離れた場所にありますが、ぜひ訪れたいスポットです。

小樽市鰊御殿は高台にある有形文化財!古民家「旧田中福松邸」を訪ねる!のイメージ

目次

  1. 1小樽市鰊御殿とは
  2. 2小樽市鰊御殿の見どころ
  3. 3「旧田中福松邸」観光案内
  4. 4小樽市鰊御殿の歴史
  5. 5小樽市鰊御殿の詳細
  6. 6有形文化財の小樽市鰊御殿を訪ねてみよう!

小樽市鰊御殿とは

「鰊御殿」とは、第二次世界大戦前に、北海道の日本海側で盛んだったニシン漁で富を得た網元が競い合うように建てた住宅兼漁業施設の木造建築物のことです。現在では当時建てられた古民家のほとんどが解体されてしまいましたが、小樽市祝津の旧田中福松邸は「小樽市鰊御殿」と呼ばれ一般公開されていて、たくさんの観光客が訪れています。

小樽市鰊御殿は有形文化財

鰊御殿と呼ばれるこれらの古民家は、ニシン漁で財を成した人たちが金に糸目をつけず建設したものが多く、当時としてはとても豪華なものでした。現在一般公開されている鰊御殿のひとつ小樽市鰊御殿は、明治時代の1890年代に建てられた古民家です。

小樽市鰊御殿は、昭和35年(1960)年に北海道有形文化財に登録されました。北海道で古民家が有形文化財に登録されるのは初めてのことでした。

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小樽市鰊御殿の見どころ

「小樽市鰊御殿」は歴史のある古民家で、高台の上にあるので海を一望できる眺めも最高です。ニシン漁が盛んだった頃の道具や生活用品など、小樽市鰊御殿に住んでいた人たちが実際に使用していたものが展示されていて、当時の衣装を着て写真撮影もできます。

積丹半島の村から移築され現在では丘の上に建つ小樽市鰊御殿。外の岬から望める青い海と空が一面に広がる展望も絶景で、中では無料で借りられる当時の漁夫たちなどの衣装を着て記念撮影もできます。

岬からの展望は絶景

小樽市鰊御殿は小高い丘の上に建っていて、そこからの展望は絶景です。岬からは目の前に広がる積丹ブルーの海と空が一望でき、写真撮影にも最適な場所です。小樽市鰊御殿の2階の座敷からの展望もよく、きれいな海を望むことができます。

岬からは遠くに広がる対岸や山々も見え、観光客に人気の絶景スポットになっています。小樽市鰊御殿はおたる水族館をのぼった先にあるので、岬の反対側からは小さいですがアシカなどの動物も見ることができます。

当時の衣装体験と記念撮影

小樽市鰊御殿にはさまざまな展示がされていますが、その中にここで生活していた人たちが着ていた衣装があります。貸し出しは無料で、昔の衣装に着替えて当時にタイムスリップした気分で小樽市鰊御殿内で記念写真を撮影することができます。

当時の生活道具写真が展示

小樽市鰊御殿には、ニシン漁やニシンの加工に使われていた道具や、当時の番屋(ニシン漁の漁夫が寝泊まりしていた場所)で暮らしていた人たちが使用していた台所用品や、お皿や湯のみ、とっくりなどの食器などのさまざまな展示がされています。

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「旧田中福松邸」観光案内

「旧田中福松邸(小樽市鰊御殿)」は、もともと積丹半島に建設され、その後展望のいい現在の場所に移築されました。建てられた当時では考えられないほど立派な建物で、現代の人が見てもとても贅沢な家屋です。

一般的に鰊御殿では親方家族と漁夫たちが住む建物は分かれていましたが、建設面積や資金面から同じ建物にする折衷型と呼ばれるものもあり、旧田中福松邸はその折衷型のひとつでした。

旧田中福松邸は古民家

小樽市鰊御殿こと「旧田中福松邸」は、明治30年(1897年)に建てられた古民家です。建設当時から小樽市に移築されるまでは、積丹半島の古宇郡泊村にありました。現代の人が見てもとても立派な建物ですが、明治時代の北海道を考えると、小樽市鰊御殿がいかに豪華であったかがわかります。

趣のある日本家屋

当時建てられた鰊御殿には和洋折衷を取り入れたものも多くありましたが、この旧田中福松邸はとても趣のある日本家屋になっています。中には広くて立派な座敷があり、とても贅沢に造られています。日本家屋の中で無料の貸し出し衣装を着て撮影すれば、当時の人々になった気分になれます。

移築された旧田中福松邸

旧田中福松邸はもともと積丹半島にある古宇郡泊村に建設されました。1958年(昭和33年)に北海道炭鉱汽船株式会社が展望のよい現在の場所へ移築・復元し、その後小樽市に寄贈されることになりました。移築して2年後の昭和35年(1960)年に北海道の民家では初めて有形文化財に登録されました。

小樽市鰊御殿の歴史

小樽市鰊御殿は、親方の家族と漁夫たちが生活し、作業をおこなう場所でした。多いときでは100人を超える漁夫たちが寝泊りをし、小樽市鰊御殿には漁以外の時期にも常に30人ほどが寝泊りをしていたといいます。

小樽市鰊御殿に飾られている写真の中には、漁夫たちの足元に一面獲りきれないほどのニシンが水揚げされているものがあり、当時のニシン漁がいかに盛んだったかをうかがい知ることができます。

小樽市鰊御殿の建築時期

小樽市鰊御殿は、ニシン業の親方だった田中福松氏によって明治30年(1897年)に建てられました。建設を始めたのが明治24年(1891年)なので、およそ6年以上もの歳月をかけて建設されたことになります。

建築された理由

ニシン漁を営む親方のもとには漁の時期になると雇用契約を結んだたくさんの漁夫が来て、番屋と呼ばれる場所で寝泊りをするのが一般的でした。親方とその家族が生活する住宅と番屋は別のことが多かったのですが、小樽市鰊御殿は親方家族と漁夫の生活場所が一緒になった折衷型と呼ばれるものです。

小樽市鰊御殿を建てた人物

小樽市鰊御殿を建設したのは、田中福松氏というニシン漁の網元です。青森県の出身で、叔父を頼り17歳のときに漁夫として北海道へ渡りました。ほどなくして独立し、漁業で成功をおさめた人物です。

生活していた人々

ニシン漁の最盛期には、小樽市鰊御殿に寝泊りをしていた漁夫はおよそ120人。小樽市鰊御殿には、冬などの漁の時期以外にも、越年の仕事のために30人もの人々が生活をしていたといわれています。

小樽市鰊御殿の総工費

小樽市鰊御殿の総工費は公表されていませんが、当時としてはずばぬけて立派な建物で、一部2階建の小樽市鰊御殿の建物は総面積は611.9㎡(185坪)にも及びます。これだけの資材を使って、現在の一般的なおよそ30坪の住宅を建てると20軒もの家が建てられるといわれています。

小樽市鰊御殿の詳細

小樽市街地から小樽市鰊御殿のある祝津までは、バスの利用が簡単で便利です。JR小樽駅から乗り換えなしで行くことができます。車で行く場合には無料駐車場が利用できます。入館料金も大人一人300円で入ることができ、展望もよいので写真撮影にも最適です。観光の際にはぜひ足をのばして行ってみましょう。

アクセス&駐車場詳細

JR小樽駅からバスで向かう場合は、中央バスの小樽水族館行きに乗車します。JR小樽駅から25分ほどのバス停「祝津」で下車し、そこから小樽市鰊御殿までは徒歩5分です。乗り換えが必要ないので、観光客にも行きやすくなっています。

車の場合は利用できる駐車場は2ヶ所あります。おたる水族館の先に有料の駐車場がありますが、左折してさらに小樽市鰊御殿へ向かって進むとその先に市営の駐車料金が無料駐車場があります。無料駐車場のほうが小樽市鰊御殿に近くて便利です。

名称 鰊御殿 駐車場
住所 北海道小樽市祝津3丁目
駐車料金 無料

入館料金

小樽市鰊御殿の入館料金は、一般300円、高校生150円、中学生以下は料金が無料です。小樽市内に在住する70際以上の方は高校生と同じく150円で入館することができます。20名以上で、一般240円、高校生120円で入館できる団体の入館料金もあります。

小樽市鰊御殿の基本情報

名称 小樽市鰊御殿
住所 小樽市祝津3丁目228番地
電話番号 0134-22-1038
営業時間 【4月上旬~11月下旬】9:00〜17:00 
※冬季間は休業
定休日 無休
アクセス JR小樽駅から中央バス「おたる水族館」行き
終点下車後、徒歩5分
駐車場 無(周辺に無料・有料駐車場有り)
入館料金 大人300円、高校生150円、中学生以下無料
公式HP https://bit.ly/35eft6u

有形文化財の小樽市鰊御殿を訪ねてみよう!

北海道の日本海側でニシン漁が盛んだった頃に建てられた「鰊御殿」。現在も残り一般公開されている「小樽市鰊御殿」は、当時の様子や歴史を知るのに最適な場所で、観光客にも人気のスポットです。観光地の小樽市街地からは少し離れていますが、ぜひ立ち寄って歴史を感じたりきれいな展望を撮影したりと楽しんでみてはいかがでしょうか。

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この記事のライター
はたやまむつみ
旅行先は都会の観光地よりもアウトドア派です。

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