2019年11月11日公開
2020年02月12日更新
「能取湖」はサンゴ草が真っ赤に染まる紅葉の絶景!潮干狩りも大人気!
網走の有名観光地の「サロマ湖」と「網走湖」の両ばさみにある「能取湖」、湖一面を覆うサンゴ草(別名:アッケシソウ)が珍しく貴重で、秋の紅葉にあわせたようにサンゴ草が鮮やかな赤色に染まる姿は絶景で、能取湖の潮干狩りや釣りなどもできる人気の観光地をご紹介します。

目次
網走・能取湖の一面のサンゴソウは圧巻!
網走の能取湖の紅葉が圧巻、通常の紅葉は森林の木々が紅葉の時期を迎えると秋の風物詩の綺麗な様相を見せますが、能取湖の紅葉は9月が見頃で、広大な湿地帯である能取湖の湖一面に生息するサンゴ草(別名:アッケシソウ)が真っ赤に染まり紅葉観光で訪れる人々を魅了しています。
サンゴソウの正式名称はアッケシソウ
サンゴ草には別名があり、正式名称は「アッケシソウ(厚岸草)」と言います。1891年に初めて、北海道東部の厚岸町厚岸湖のカキ島で発見されたことにより、その地名にちなみアッケシソウ(厚岸草)と命名されたそうです。
又、1912年に愛媛県でも発見され、日本第二の産地として発表され、能取湖やその他限られた地域にしか生息しない貴重な植物で、秋の見頃になるとアッケシソウの茎や枝が紅紫色へ紅葉する姿から、「サンゴソウ」や「ヤチサンゴ」とも呼ばれているそうです。
絶滅危惧種に指定
北海道以外では、宮城県、愛媛県、香川県で確認されていましたが、地域土地開発によりアッケシソウ群落は絶滅に近いとされています。環境省のレッドデータブックでは近い将来に絶滅の危険が高い種 (EN) に指定され、近年の地盤沈下や湖岸の侵食により、年々減少し、最初に自生が確認された厚岸湖でも僅かしか見られなくなっているそうです。
又、能取湖のある卯原内地区も例外ではなく、他の塩生植物の制御で国内最大級のアッケシソウ群落を維持していましたが、2011年に環境改善を目的にした土砂の搬入がかえって悪影響を与え、一度は大幅な減少をたどりましたが、2015年から8割程度まで回復させましたが保護が非常に難しいようです。
オホーツク海と繋がる湖
周囲約33km、最大水深約23mのオホーツク海と繋がっている湖の「能取湖」、海続きのため淡水と海水が入り混じる汽水湖で、ホタテや北海しまえび等が獲れます。
又、海とつながる能取湖口には漁港があり、サケ、カラフトマス、アメマスが狙える釣りポイントや、アサリの潮干狩りなどがあり非常に貴重な楽しめる湖です。
10月から潮位が上がり見えなくなる
能取湖は海つながりのため海の満潮時と干潮時の影響が出ますので、満潮時はサンゴ草が海水に覆われてしまう場合もありますので、観光で訪れる場合は干潮時の見頃をおすすめします。又、秋の見頃を過ぎると大潮時にはサンゴ草が完全に水の中に沈みます(気象庁の「潮見表 網走」のデータをご参考にしてください)。
ちなみに能取湖のサンゴ草は塩生植物の中でも特に塩に強植物で、日常から海水を取り込みながら生きていますので能取湖の下に水没してもダメージはなく、知れば知るほど力強く、不思議な魅力的がある植物です。
サンゴソウの紅葉の見頃は8月下旬から9月
能取湖のサンゴ草群落が真っ赤な鮮やかな色を解き放つ時期は、8月下旬から9月が見頃ですが、紅葉が最も美しく見える時期は9月中旬~9月下旬頃が見頃でおすすめ、散策所要時間は40分前後で入場料無料です。
ただし能取湖の紅葉シーズンは観光客で溢れていますので、インスタ映えする絶景ショットを狙うのでしたら少々眠くても9月の見頃の早朝がおすすです。
群生地は4つの地区がある
能取湖のサンゴソウ群生地は、美岬(みさき)地区、能取地区、平和地区などが能取湖畔沿いに点在しています。中でも規模が大きく有名なのが木道のある「卯原内(うばらない)地区」で、赤く色付いた様子は「真紅のカーペット」と呼ばれ、この世のものとかけ離れた絶景を9月の紅葉の見頃に望めます。

能取湖のサンゴソウ絶景の瞬間&スポット
湖畔一面に鮮やかな真紅のカーペットが広がる「能取湖」、サンゴ草は葉が無く茎が紅葉する姿はまさに天国、雨上がりに広がる瑞々しいサンゴ草と天にかかる七色の虹や、卯原内群生地の木道に立った時の360度の景色が見頃の9月、早朝の霧がかかった幻想的な景色の能取湖を見た瞬間、言葉を失いカメラを手につかみます。
絶景ポイント①雨上がりの能取湖
両親、念願のサンゴ草✨✨
— LILY (@thamc0328) September 23, 2019
この日は雨だったけど、一瞬の晴れ間&虹😊 #サンゴ草#能取湖 pic.twitter.com/zZSZpO0qbO
能取湖の紅葉の見頃に通り雨が過ぎ、目の前に広がる景色、雲の間から眩しい光が差し込むその瞬間、天に向かう架け橋、虹が自分を導くかのように天まで届き、雲と間に見えるスカイブルーの空、そしてスポットライトを浴びるように赤く輝くサンゴ草、自分がどこにいるかも忘れるくらいの能取湖とサンゴ草の絶景です。
絶景ポイント②卯原内群生地の木道
【絶景】北海道・網走
— 学生団体one's home (@oneshome2015) June 30, 2015
能取湖はオホーツク海とつながっている、面積58万平方mほどの大きな塩水湖です。8月下旬~10月上旬頃になると、サンゴ草の真紅の色が湖一面に広がりとても神秘的✨
4月〜10月頃にはアサリ狩りも行われます(^-^) pic.twitter.com/ghk56IDo0O
能取湖の木道の上に立つと、湖なのに潮の匂いが漂う「能取湖」、その足元には茎から頭まで真っ赤に染まるサンゴ草が天高くそびえ立つ姿がたくましくもあり神秘的な姿の能取湖、天国の海があるように、能取湖の木道は天国へ導く神秘的な道を感じさせます。
絶景ポイント③早朝の朝もやとサンゴソウ
#網走 の #能取湖 (のとろこ)にある#卯原内 (うばらない) は 日本一の #サンゴ草群生地 として知られています
— 打矢晶一@北海道くしろの事務機やさん (@shochan946) September 29, 2019
朝焼けの光に照らされる #サンゴ草
まだまだ見ごろでしたよ♪#α7RIII #SEL2470GM #SEL100400GM #アッケシソウ
撮影9月28日 pic.twitter.com/SbByxMBuec
映画で見るようなアフリカのサバンナかと思わせるような早朝の「能取湖」が見頃で、サンゴ草も目を覚まし真っ赤な茎で力強く太陽に向かう姿と、太陽の光を浴びるサンゴ草の影とのコントラストが素晴らしく、能取湖にかかる朝もやを背景に、見たことがないような配色と景色を生み出します。

海と繋がる能取湖ならではの楽しみ方!
オホーツク海と繋がる能取湖では、絶景のサンゴ草観覧だけではなく、能取湖口漁港で釣りも行うことができ、無料で潮干狩りが楽しめる季節もあります。又、本来は北極圏に暮らすベルーガ(シロイルカ)に高い確率で出会えるチャンスもある魅力いっぱいの湖です。
楽しみ方①能取湖口漁港では海釣りが可能
能取湖とオホーツク海を繋ぐところにある「能取口漁港」、オホーツク海に向かって伸びるテトラポットで囲まれた堤防の釣りスポットは、サケ釣り、カラフトマス釣り、アメマス釣り、カレイ釣り、コマイ釣りで各種狙えるポイントとして有名で、遠くまでルアーを投げずともテトラポットから少し投げたところで十分に釣りを楽しめ大物を狙えます。
禁漁情報は事前に確認を!
以下、能取湖、能取湖近隣の河川での禁漁情報及び河川禁漁情報になります。ルールを守り釣りや潮干狩りを楽しみましょう。
【能取湖禁漁情報】
【禁漁期間】 | 7月16日~9月30日(毎年) |
【対象魚種】 | アサリ |
【河川禁漁情報(市内の全河川対象)】
【禁漁期間】 | 5月1日~6月30日(毎年) |
【対象魚種】 | ヤマベ(サクラマスを含む) |
【外来魚の放流について】
【禁止事項】 | 卵を含む魚種の内水面への移植 |
【魚種】 | ブラックバス(オオクチバス・コクチバス・その他のオオクチバス属) ブルーギル ブラウントラウト カムルチー(雷魚) カワマス |
【罰則】 | 違反した者は6ヶ月以下の懲役若しくは10万円以下の罰金が科せられます |

楽しみ方②能取湖の無料潮干狩りが人気!
能取湖には「レイクサイドパーク・のとろ」と言う海洋レクレーション施設があり、キャンプ場や、パークゴルフなども楽しめる施設で、4月15日~7月15日、10月1~15日の期間は潮干狩りが地元の人々や観光客に大人気です。
又、能取湖が海と繋がっていることから能取湖の潮干狩りは漁業法上の海面に指定されることで7月16日~9月30日は採捕禁止になり、9月1日以降は開放区の遊漁で使用可能な「くまで」の使用も潮干狩りで禁止となりますのでご注意ください。
熊手の使用には申請書の提出必須
能取湖南東岸の二見ケ岡漁港~湖口漁港まで5kmが潮干狩りのポイントになり、獲れるのはアサリのみです(ホッキガイ、ホタテ、ツブ貝、ウニ、カキは禁漁)。又、潮干狩りの熊手使用は、現地での熊手使用申請書の提出が必要になりますので、潮干狩りの詳しい内容については以下の西網走漁業協同組合にお問い合わせください。
【名称】 | 西網走漁業協同組合 |
【所在地】 | 北海道網走市能取湖 |
【電話番号】 | 0152-61-3311 |
【アクセス】 | JR網走駅→網走バス常呂行きで10分、能取漁港下車、徒歩20分 車で15分 |
【駐車場】 | 無 |
【公式HP】 | http://www.trace-info.jp/jfnabashiri/ |

楽しみ方③ベルーガ(シロイルカ)に遭遇できる事も!?
湖なのにベルーガ(シロイルカ)に遭遇できるかもしれないオホーツク海と繋がる「能取湖」、ベルーガは本来北極圏に暮らしているはずが、能取湖の一人の漁師にベルーガがなついて遊びに来るようになり、能取湖に住み着いたという童話の世界がここにあります。愛らしい可愛い顔をした人懐っこいベルーガ(シロイルカ)に会えるかもしれません。
又、群れからはぐれた子どものメスのベルーガ(シロイルカ)で、野生のベルーガが人になつくのは非常に珍しいケースで、ベルーガが怪我をしたり、ベルーガがトラブルに巻き込まれないように、「能取湖の自然環境を見守る会」を立ち上げベルーガを守ってるそうです。

能取湖や周辺の人気観光地&イベント
網走には有名観光地が多くありますが、能取湖卯原内サンゴ草群生地の散策は勿論のこと、そこで9月に行われる「さんご草祭り」や、透き通る紺碧の海と大自然のコントラストが絶景で、映画やCMでもおなじみで、季節ごとにいくつもの魅力を持ち合わせている「能取岬」と「能取岬灯台」を以下に簡単にご紹介します。
人気の観光①能取岬は「南極料理人」の撮影地
能取岬は南極料理人の撮影地でもあるらしい pic.twitter.com/SXE94SiLLK
— Mokko (@Y_Mokko) September 28, 2019
能取岬一帯は市営美岬牧場になっており、牛や馬が放牧されている風景や、エゾカンゾウなどの花々、キタキツネも生息している自然豊かな土地で、冬には流氷も眺めることができる絶景ポイントです。
又、「堺雅人」「生瀬勝久」「きたろう」など、錚々たる有名個性派俳優が出演する映画「南極料理人」の撮影地でもあり、映画やCMでも度々使用されるほどの美しさがあるロケーションです。
人気の観光②能取岬灯台はJALのCM撮影
JAL国内線トップページの嵐さん達♪
— 黒豆きなこ (@godymama) September 14, 2017
網走国定公園の能取岬と能取岬灯台。札幌からは中々気軽には行けない距離だけど、嵐さん達が座っている牧場から眺める灯台や海の景色はいずれ見てみたいなぁ(*´ω`*) pic.twitter.com/UJWz9P2HVa
能取岬はオホーツク海に突き出た岬で、突端には能取岬灯台と管理事務所があり、能取湖と常呂町の海岸やオホーツク海、知床連山が眺められる絶景スポットです。
又、日本のトップアイドルグループ「嵐」が出演するCM、JAL先得「旅の写真」篇のCMロケ地としても知られ、CMで一躍人気スポットとなった能取湖岬灯台、能取岬に到る道路は人気俳優の阿部寛が出演したトヨタプリウスのCM、「プリウスPHV 郵便配達編」のCMロケ地でもあります。
人気の観光③卯原内地区で行われる「さんご草祭り」
9/15 さんご草演舞🌊
— 東京農大YOSAKOIソーラン同好会「農天揆」 (@noutenki_tua) September 28, 2019
卯原内さんご草群生地で行われた、さんご草祭りにて踊らさせていただきました!
一面を赤に染め上げるさんご草をバックに、他チームの方も多い中踊りました!
会場はとても賑わっており沢山の方の前で大魂盛を踊ることができてとても楽しかったです!
バイト勢もお疲れ様!! pic.twitter.com/yLCZJ68KDn
大人にも子供にも大人気の「さんご草祭り」、地産食材や能取湖で採れたてのホタテやつぶ貝等ご当地グルメが数多くあり、エリア内には「ふれあい動物園」が設置され、ひよこや、うさぎなどの小動物と触れ合うことができ子供たちは大喜びで、ポニー馬車に乗ってサンゴ草を鑑賞するイベントなどもあります。
又、地元のお子様の演奏会や、よさこいソーラン演舞、餅まき、お菓子巻き、ホタテの早剥き競争など各種楽しいイベント盛りだくさんです。能取湖サンゴ草祭りの日程は9月10日~11日頃で、開催時間は日中のみです。日程に関しましては毎年変わる場合がありますので以下「卯原内(うばらない)観光協会」にお問い合わせください。
【名称】 | 能取湖さんご草まつり |
【住所】 | 北海道網走市卯原内 |
【電話番号】 | 0152‐47‐2301 卯原内(うばらない)観光協会 |
【開催場所】 | 能取湖畔 |
【駐車場】 | 100台、無料 |
【参考情報】 | https://www.abakanko.jp/ |

網走・能取湖の詳細情報
北海道網走市にある湖で網走国定公園の「能取湖」で、湖名はアイヌ語の「ノッ・オロ」(岬のところ)に由来します。又、日本の湖沼では14番目の面積規模を持つオホーツク海と繋がっている湖で、能取湖には日本最大級のアッケシソウ(サンゴ草)の群生地があり、湖ではホタテ、サケ、北海しまえび(ホッカイエビ)やカレイ等が捕れます。
広大な湿地帯である湖一面に生息するサンゴ草(別名:アッケシソウ)が真紅のカーペットのように真っ赤に染まる、網走おすすめの観光スポット「能取湖」の詳細情報を以下にご紹介します。
能取湖の詳細情報
今日も一日お疲れ様でした。
— カメラのタカハシ (@niceviewtokoro) September 21, 2019
今日は気温も上がり、青空が心地よい一日でした。
能取湖卯原内のサンゴ草と夕陽です、この時間赤味が一段と深まります。#網走 #能取湖 #卯原内 #サンゴ草 #アッケシ草 #夕陽 pic.twitter.com/4cRPZeJQUF
【名称】 | 能取湖のサンゴ草群落 |
【住所】 | 北海道網走市卯原内 |
【電話番号】 | 0152-47-2301 |
【営業時間】 | 24時間 |
【駐車場】 | 駐車場無料(普通車80台、大型バス20台) |
【参考情報】 | https://www.jalan.net/kankou/spt_01211ac2100007899/ |
アクセスの詳細
【電車及びバス移動】 | JR「網走駅」から網走バス乗り換え 「常呂・サロマ湖栄浦方面」行きで20分 「サンゴ草入口」下車、徒歩10分 |
【車移動】 | 女満別空港から国道39・238号経由40分 |
卯原内園地には観光案内所・売店あり!
網走市卯原内のさんご草群落地の売店が今日から営業開始 網走の土産物やオホーツク産のおつまみ さんご草の絵はがき など販売 契約農家さんの トウモロコシが収穫始まれば 茹でたてトウモロコシや蒸かし芋など販売いたします お立ち寄りください pic.twitter.com/iePXPOxjCL
— 迷カメラマン (@aki_385) August 29, 2018
アニメに出てきそうなレトロ感いっぱいの平屋建ての観光案内所「さんご草AZUMAYA」、店内には網走のお土産屋や、オホーツク産のつまみ、 さんご草の絵はがき 、茹でたてトウモロコシ、蒸かし芋などを販売しています。
トイレも設置されている
卯原内園地駐車場に設置しているトイレは8月11日~10月21日までの9時~17時の間のみ利用できますので時期と時間帯にご注意ください。道中トイレのあるところで済ませてから訪れることをおすすめします。
能取湖観光の注意点
自然保護の難しい「サンゴ草」保護の観点から湿地帯への立入禁止、能取湖及び近隣河川で「釣り」に関する禁漁情報の確認、「潮干狩り」の捕獲禁止期間の確認及び熊手の使用申請、ベルーガ(シロイルカ)に遭遇した際の追いまわし禁止など、各注意点を遵守し、魅力いっぱいの能取湖をお楽しみください。

網走・能取湖は見る価値ありの絶景観光スポット!
網走の神秘的な湖「能取湖」、広大な湿地帯である湖一面に生息するサンゴ草が真紅のカーペットのように真っ赤に染まる姿は圧巻で、早朝の湖に朝日が差し込み「もや」がかかる神秘的な姿など、四季折々の顔を見せる日本最大級で絶滅危惧種でもある「サンゴ草群生地」は、一見の価値ある絶景観光スポットです。
又、CMで一躍有名になった「能取岬」は、CMや映画で使用するだけの素晴らしいローケーションなので是非お立ち寄り頂き、CMに出演した雰囲気をCMアプリなどで撮影しお楽しみください。
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