2020年07月03日公開
2020年07月03日更新
国宝「臼杵石仏」は時を超えて謎に包まれる石仏群!地元に残る伝説とは?
臼杵石仏は大分だけでなく、九州を代表する石仏群です。臼杵石仏には謎や伝説が残されていて、歴史ロマンを感じると観光客からも高く評価されています。今回は臼杵石仏の見所や周辺の観光施設の詳細を詳しく紹介していきますので、旅行計画の参考にしてみてください。
国宝!「臼杵石仏」という伝説の石仏群
臼杵石仏は、1995年に国宝に選ばれた大分を代表する観光名所です。いつごろ何のために作られたのかという史料はなく、長者の伝説が残る場所として知られています。観音様や石仏の顔も穏やかで、訪れてよかったという人も多いです。
謎と伝説に包まれた石仏群!
【大分・臼杵磨崖仏群/古園石仏(平安末)】臼杵石仏の一部である古園石仏群は通称古園十三仏と呼ばれ、金剛界大日如来坐像(像高270cm))を中心とした13体の仏像が、曼荼羅様に安置されている。 pic.twitter.com/sQf9i83mfn
— 美しい日本の仏像 (@j_butsuzo) October 6, 2018
臼杵石仏には、60体以上の石仏があります。穏やかな顔の石仏や長年の雨風を耐えた力強い姿を見せてくれている石仏などが人気です。中でも元々仏頭が体から離れていた石仏は、国宝に選ばれる際に修復されたことで話題になりました。
リストラ除けのご利益が有名!
臼杵石仏観てきました。リストラ除けって願い事があるんだ🤔 pic.twitter.com/ZFMyj4lRyc
— ゆうき (@Lovetrinita0629) October 8, 2019
頭が離れていた石仏の首がつながったということで、臼杵石仏は首が離れず仕事が解雇されないというご利益があることで知られています。他にも、縁結びや合格祈願、所願成就などの御利益を求めてアクセスする観光客も増加しています。
また御朱印も販売されているため、御朱印巡りを楽しみたい人にもおすすめできる国宝として有名です。
「臼杵石仏」の概要や歴史について
それでは、臼杵石仏の詳細や歴史について詳しく紹介していきます。実際に観光でアクセスする前に、臼杵石仏にまつわる伝説をチェックしておくことがおすすめです。謎が多く残る臼杵石仏の概要を知ることで、より観光が楽しめるでしょう。
①1000年の時を超え謎を秘める
うちの田舎の近所にある臼杵石仏が1000年前らしいのを最近知って割と驚愕だった pic.twitter.com/qGKbfeKJDf
— ジョニー尻山 (@JohnnySiriyama) August 26, 2015
臼杵石仏がいつ作られたのか明確な資料は残されていませんが、石仏の様子から平安時代の終わりや鎌倉時代に作られたと推測されます。周辺に伝わる炭焼き小五郎伝説では、長者が娘を供養するために作られたと言い伝えられています。
臼杵石仏はいつの間にか忘れられ、1000年以上も風雨にさらされることになりました。石仏の下の部分が削られているのは、自然の力によるものと考えられています。
深田の鳥居と関わりがある?
不思議な鳥居#臼杵市 #深田の鳥居#臼杵を散策 pic.twitter.com/GtFXHoD6u8
— miu。 (@Sun_shower09) April 6, 2019
臼杵石仏は、近くにある深田の鳥居と関わりがあると言われています。深田の鳥居は凝灰岩で作られていて、臼杵石仏と強い結びつきがある日吉神社の鳥居だったという説が有力です。何度も水害に見舞われている鳥居は、地中に埋もれているような印象を受けます。
鳥居が作られた年代は、鎌倉時代から室町時代だと推測されています。鳥居自体も県の有形文化財に指定されていますので、臼杵石仏の観光に鳥居にも立ち寄ってみるといいでしょう。
②九州初の国宝に指定
臼杵石仏は、彫刻として九州で初めて国宝に指定されたことで知られています。1995年時点では、本指定が27体で、附指定が32体でした。さらに2017年度は、金剛力士像2体も国宝に追加されました。国宝巡りが好きな人にも支持されています。
③石仏群は4群に分かれている
石仏群は、主に4群に分かれています。謎の多い臼杵石仏ですが、溶結凝灰岩の岩壁に高肉彫で作られたと分析されています。また、群によっては鎌倉時代に追加されたものもあります。じっくり観光して、違いを観察してみることがおすすめです。
ホキ石仏第二群
市役所前からバスに乗って、臼杵石仏へ。写真はホキ石仏第二群。 pic.twitter.com/jP8QlFVCJ1
— MDate (@mdstation) September 9, 2015
ホキ石仏第二群は、2龕から作られている臼杵石仏を代表する観光スポットです。第1龕には、見事な阿弥陀三尊像が印象的です。阿弥陀三尊像のお顔は穏やかなため、ぜひ頭から顔の部分に注目して観光してみてください。
第2龕には、小さなサイズの仏像が並んでいます。九品の弥陀と呼ばれていますので、観察してみましょう。
ホキ石仏第一群
ホキ石仏第一群 pic.twitter.com/iz5cO7p
— ねこやま (@neko_yama) February 26, 2012
ホキ石仏第一群は、磨崖仏が20体以上並んでいる謎の多い場所です。4つの龕から構成されていて、強いパワーが感じられると話題です。第三・四龕は鎌倉時代に追加で制作さえたのではないかと言われています。平安時代に作られた石仏との違いを確かめてみると面白いでしょう。
山王山石仏
臼杵 山王山石仏 pic.twitter.com/EGt8ZXxd3a
— えすじま (@esjima) April 29, 2018
山王山石仏群は、真ん中にある丈六の如来像が有名です。丈六の如来像は隠れ地蔵と呼ばれることもあり、他の臼杵石仏に比べて顔が穏やかで可愛らしいという印象を受ける観光客も少なくありません。ぜひ頭から顔の部分に注目して観光してみてください。
古園石仏
臼杵古園石仏。臼杵煎餅の缶に描かれちょったよね。 pic.twitter.com/BbcLXdaEUk
— aya2chopa (@aya2chopa) October 10, 2016
古園石仏は、金剛界大日如来坐像をメインにした全13体の仏像で知られています。謎の多い尊像構成ですが、金剛界曼荼羅を表現しているのではないかと推測していきます。臼杵石仏の中心的な存在ですので、ぜひ足を運んでみてください。
④シンボルは「大日如来像」
臼杵石仏 大日如来像。国宝なのに、撮影可! pic.twitter.com/J5KVPHBh2u
— 土屋聡 (@tsuchi_sato) October 8, 2018
大日如来像は、臼杵石仏のシンボルとして知られています。大日如来像は、平安後期頃に作られたと考えられます。崩壊破損が激しく、頭が体から離れている状態で長年安置されていました。しかし、国宝に指定されるために、中尊大日如来の頭と体を繋ぐ復旧作業が行われ、現在に至ります。
仏頭が荘厳な姿に復旧
仏頭が荘厳な姿に復旧したため、首がつながりリストラされないご利益がいただけると話題になっています。日本の石で作られた仏の中でも特に美しく荘厳な姿だと話題の大日如来像は、写真撮影も可能です。ぜひ観光の思い出に素敵なお姿を写真におさめるといいでしょう。
⑤御朱印も貰える!
臼杵石仏でいただいた御朱印ですが、こういうのもアリなのかもですね( ̄▽ ̄) #大分 #臼杵 #御朱印 #臼杵石仏 #ほっとさん #ゆるキャラ #御朱印部 pic.twitter.com/uDiB49recw
— 畳バカがいる店 たたみの福田 (@ttmabnoforgreen) March 21, 2017
伝説の残る臼杵石仏では、御朱印が頂けます。すでに書いている御朱印を販売する形式が取られていて、ゆるキャラのようなかわいい御朱印だと話題になっています。またお手持ちの御朱印帳に書いてほしいという場合は、向かいの満月寺で違う形の御朱印を書いて貰うこともできます。
御朱印を集めているという人は、臼杵石仏の御朱印を手に入れて伝説や謎に思いを馳せてみることがおすすめです。
「臼杵石仏」周辺の観光スポット
臼杵石仏周辺には、他にも魅力的な観光スポットがあります。臼杵石仏にアクセスした際は、ぜひ足を運んでみるといいでしょう。最寄りの駅前からバスなどでアクセスできる場所も多く、充実した時間を過ごすことができます。
観光①宝篋印塔
特別史跡の附指定。推定鎌倉後期 関東形式の特徴が見られ、宝篋印塔としては日本最大級 (@ 日吉塔 in 臼杵市, 大分県) https://t.co/79rp6QTNoJ pic.twitter.com/dj8VvXsGdf
— Jagar.Mogar (@JagarMogar) May 14, 2018
宝篋印塔は、凝灰岩で作られている重量感のある塔です。鎌倉時代中期に作られたと考えられていて、国の重要文化財にも選ばれています。臼杵石仏の近くにある満月寺の中にありますので、ぜひ足を運んでみてください。
観光②満月寺
臼杵石仏すぐそば
— miu。 (@Sun_shower09) April 6, 2019
『満月寺』
だいぶ散りはじめたけれど
桜が綺麗
人懐こいニャンコがいました#満月寺 #臼杵市#桜 #猫 #ネコ pic.twitter.com/3iXPUIREeg
満月寺は、蓮城法師が開基したと言われている歴史ある寺です。蓮城法師の保護者は臼杵石仏の伝説にも登場する真名長者だと伝えられてます。寺の中にも石仏があり、臼杵石仏と昔から強い結びつきがあると考えられている観光名所です。
観光③仁王像
仁王像は、満月寺の正門前にあります。木原石仏という名前で、特別史跡に選ばれています。左右に阿形と吽形が鎮座していて一般的な仁王像と違って武器を持っていないという特徴があるため、臼杵石仏に立ち寄った際は足を伸ばしてみましょう。
観光④蓮城法師像
蓮城法師像は、満月寺の近くの祠のにある像のうち1体です。3体の像の一番左にあり、頭が平べったい形をしていて、蒙古人種ではないかと考えられる顔立ちをしています。蓮城法師とは石仏を彫った人物と言われていますので、ぜひ蓮城法師の像に注目してみてください。
観光⑤真名野長者夫婦像
真名野長者夫婦像は、蓮城法師像の隣にある像のことです。真ん中が炭焼古五郎の像、右が玉津姫です。炭焼古五郎は北方の中国人のような顔立ちをしていて、玉津姫の像は足が長という特徴があります。
真名野長者夫婦に関しては色々な伝説が残されていますので、興味がある人は調べてから訪れると面白いでしょう。
観光⑥石仏公園ハス畑
石仏公園ハス畑は、例年7月上旬から8月中旬に美しいハスの花が楽しめるスポットです。ハスの実ご飯が振る舞われる国宝臼杵石仏火まつりが人気で、多くの人が足を運びます。なお冬場のハスの季節以外は、畑が整備されていることがあるため注意してください。
観光⑦化粧の井戸
臼杵の化粧の #井戸 。この井戸の水で洗ったらあざが落ちて絶世の美女になったとか。全く撮ったの覚えてなかったのをGoogleフォトさんが発掘してくれました^^ #ちゃらぽこTwitter散歩会 pic.twitter.com/UFibA8lFop
— たなかゆう@VoxelorerBird開発中 (@am1tanaka) June 20, 2020
化粧の井戸は、石仏公園近くにある井戸です。この井戸水を使えば、しみが薄くなり、イボが消えると地元でも有名です。伝説の中では、炭焼き小五郎の妻の玉津姫のあざが化粧の井戸の水で消え美人になったと言われています。
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「臼杵石仏」のアクセス&料金情報
ここからは、臼杵石仏のアクセスや料金情報を紹介していきます。臼杵石仏を訪れようと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。周辺も観光名所が多いため、充実した時間が過ごせるでしょう。
アクセス方法は?
おすすめのアクセス方法は、臼杵駅からバスを使う方法です。バズを使えば約20分で到着しますので、観光計画も立てやすいでしょう。バスの時間と合わない場合は、タクシーを使えばバスと同じ20分程度で到着します。
JR大分駅からもバスが出ていて、約1時間10分でアクセス可能です。臼杵石仏というバス停がありますので、迷わず足を運べます。
駐車場はある?
臼杵石仏には、駐車場も用意されています。駐車場は広いため、レンタカーでアクセスすることもいいでしょう。駐車場は無料で利用できますので、周辺観光の際に活用してみましょう。
拝観料金まとめ
個人 | 大人550円 | 小人270円 |
団体30人以上 | 大人440円 | 小人220円 |
臼杵市民 | 無料 | 無料 |
「臼杵石仏」の基本情報
【名称】 | 臼杵石仏 |
【住所】 | 大分県臼杵市深田118 |
【アクセス】 | 臼杵駅からバスで20分 |
【料金】 | 550円 |
【URL】 | 公式サイト |
【備考】 | 国宝 |
謎と伝説に包まれた「臼杵石仏」に行こう!
臼杵石仏は、謎と伝説に包まれた観光名所です。臼杵石仏周辺にも関連する観光施設が多いため、長時間滞在することがおすすめです。臼杵石仏を目の前にすれば、臼杵石仏の荘厳さの魅力に感動するでしょう。