2019年11月11日公開
2020年09月15日更新
最先端「知床岬」の絶景!トレッキングやクルーズが人気!行き方は?
北海道の北東、オホーツク海を望む知床半島の「知床岬」は、世界遺産でもある手つかずの大自然の絶景が残る人気の観光スポットです。知床岬では希少な生態系を観察できる観光船クルーズや、大自然の中を徒歩で進む上級者向けのトレッキングなどさまざまな楽しみ方があります。

知床岬とは
知床岬は、北海道北東部に位置する知床半島の先端から、オホーツク海に向かって突き出す、世界遺産にも登録されている美しい岬です。
知床岬先端へは車で陸路からアクセスすることが不可能となっており、手つかずのままの大自然の中でヒグマなどの希少な動物をはじめ、絶滅危惧種の動植物たちが多く生存しています。
知床岬を観光するには、専用の観光船クルーズに乗って、知床岬の絶景を海から眺めるのが人気のコースとなっています。また、上級者の方は海岸沿いをトレッキングしながら自然を観察することも可能です。
北海道の最先端で絶景が望める岬
知床岬へ一般の観光客が上陸することは、ヒグマへの遭遇や険しいトレッキングコースを考えると困難ですが、観光クルーズ船などの観光船を使って、海上から安全に付近を探索することができます。
知床岬を見ました〜(^-^)/
— 福岡のひろひろ (@goldenhirohiro) July 10, 2015
海岸沿いに、ヒグマが5匹いました! pic.twitter.com/tShorKanQ1
知床岬には数々の自然の見どころがあります。例えば、海に直接流れ落ちる壮大な滝や、海岸沿いを歩くヒグマの姿など、知床岬でしか遭遇することができない、貴重で美しい絶景を鑑賞することができます。
知床岬の基本情報
名称 | 知床岬 |
住所 | 北海道斜里郡斜里町大字遠音別村イワウベツ |
アクセス | ウトロ港から観光クルーズ船で往復約3時間~3時間半 |
料金 | 大型船「知床観光船おーろら」往復大人6,500円~ 小型船 8,000円~ |
公式HP | https://www.shiretoko.asia/ |
備考 | ※陸路から知床岬先端への車の通行は不可 |

知床岬の魅力
世界遺産にも認定されている知床岬では、手つかずのままの自然と生態系が見ることができます。特に知床全域はヒグマの生息地域でもあるので、観光船からヒグマに遭遇することもしばしばです。
また、夏にはイルカやクジラなどの海洋生物が、冬には流氷が押し寄せアザラシなどを見ることもできます。壮大なオホーツク海ならではの海の生態系が観察できるのも、知床岬ならではの魅力のひとつです。
魅力①世界遺産に認定された自然遺産
知床岬は2005年に、日本で三番目に世界遺産に登録された自然遺産です。知床岬が世界遺産に登録されたのは、その貴重な生態系が主な理由だそうです。
車など陸路からはアクセスすることができず、今でも手つかずの大自然が広がっています。ヒグマやアザラシ、エゾジカ、シマフクロウと言った絶滅危惧種とされる動物も生息しています。
希少な生態系を守るために、知床ではおおよそ40年ほど前から、開発から原生林を復元する事業が町を挙げて行われてきました。知床の人々の長年の努力もあり、知床岬は世界遺産に選ばれたのです。
魅力②希少な動植物が生きている環境
知床岬では希少な動植物が多く見られます。知床岬で見られる生態系は絶滅危惧種とされるものも多く、中でもシマフクロウは北海道内では、約140羽しか生存が確認されていない大変希少な鳥です。
吹きすさぶ風にも負ケズ...
— つよぽっくる (@tsuyopokkur) July 3, 2014
ガレ場に凛と咲く白い花、
シレトコスミレ。
そんなものに僕もなりたい。 pic.twitter.com/pmZVhoDrce
また、知床半島のみに分布するシレトコスミレも、知床岬で見れる希少な絶滅危惧の高山植物となっています。
冬は知床岬に大量の流氷が押し寄せます。流氷と共に大量のプランクトンが発生し、その豊富な栄養分を求めてアザラシやオオワシなども現れます。
ヒグマおよぐ知床岬#ヒグマ #知床岬 #知床岬ヒグマボートクルーズ pic.twitter.com/CgQveQoMY8
— 知床らうすリンクル (@sr_lincle) July 3, 2016
サケが遡上する季節にはヒグマが活発になり、知床岬の海岸でもヒグマの親子の姿などが、海上の船から確認することができます。こうした有りのままの大自然のサイクルが守られているからこそ、知床岬では希少な生態系が生き続けるのです。
イルカの群れと遭遇することも!
豊富なプランクトンが含まれる栄養たっぷりの知床岬の周辺の海では、プランクトンを追ってイルカやシャチの群れ、クジラなども回遊してきます。
知床岬は、世界でも有数のイルカのウォッチングスポットとしても知られています。運が良ければ野生のクジラやシャチなどにも遭遇でき、珍しいクルーズ体験ができるかもしれません。
魅力③クルーズで様々な観光名所を見れる
陸路でのアクセスが難しい知床岬は、観光用のクルーズ船で海上から観光を楽しむのが主流です。知床岬までは、北海道斜里郡斜里町のウトロ港からクルーズ船が出ています。
知床岬まで行くクルーズ船を運営する会社はいくつかあるのですが、中でも大型のクルーズ船「知床観光船おーろら」は、揺れも少なく人気の観光船のひとつです。展望デッキやコーヒーラウンジをはじめ、船内も広く設備も充実しています。
#写真で振り返る2017年
— ie_yas (@kym_yas) December 28, 2017
知床にてオオワシ オジロワシ シマフクロウを撮影 pic.twitter.com/eS8XuldRTt
もっと、アドベンチャー的に知床岬を楽しみたい方には、ヒグマやオジロワシなど希少な知床の動物や野鳥、イルカなどにフォーカスをして運行する、小型の観光クルーズ船などもあります。
クルーズでしか見られない自然の景色も!
知床岬の観光クルーズ船ツアーでは、海上からしか見られない絶景を楽しむことができます。世界遺産にも認定されている手つかずの自然の景色は、他のクルーズ船では味わえないダイナミックな景色です。
海上から見る知床岬の有名な絶景スポットとして、断崖絶壁の岩肌から流れ落ちる滝が上げられます。崖の上や巨大な岩から噴き出すように流れる滝の数々は、まるで映画のワンシーンのような光景です。

魅力④四季や天候によって変わる景色
8/22
— GO (@juke_22) August 23, 2016
昨日は、クルージングで知床岬まで行った!
台風来てる中でもたまたま晴れてて絶景やった! pic.twitter.com/y6VAhvdmjP
知床岬は四季折々でさまざまな景観を見せてくれます。夏季である5月から10月までは、マッコウクジラやイルカ、シャチ、ミズナギドリの大群などをクルーズ船から観察することができます。
冬季の1月から4月の知床岬には流氷が流れ着き、まるで別世界のような光景です。クルーズ船で流氷をかき分けながら、越冬してきたアザラシやオジロワシなど希少な動物を追いかけます。
季節や天候によって、さまざまな自然の姿を見せてくれる知床岬でのクルーズは、何度訪れても飽きの来ない内容となっています。
魅力⑤知床岬灯台は日本の灯台50選に選ばれている
中知床岬灯台 pic.twitter.com/mBL5XPXccR
— eijikobori (@Samantabhadra00) September 21, 2018
知床岬には、日本の灯台50選にも選ばれている「知床岬灯台」があります。知床国立公園の特別保護地区内にある灯台で、1963年に初点灯したコンクリート造の灯台です。
徒歩で灯台へ接近できるのは、灯台を点検する人たちや管理をしている人のみで、一般の観光客は観光クルーズ船から灯台を望遠することしかできません。
「知床観光船おーろら」
— たぬきねこ (@JGXC4035370) July 12, 2017
知床岬灯台! pic.twitter.com/VAv7sNXid5
雪の中でも海上から灯台の存在が分かるように、白い灯台に黒い帯が塗装されており、北国独特の灯台の姿を目にすることができます。世界遺産にも指定されている知床岬に建つ灯台として、全国的にも珍しい灯台として知られてます。

知床岬への行き方
知床岬へと行く方法には、陸路を使って行く方法や観光船クルーズを使う方法、また徒歩でトレッキングをしながら目指す方法などがあります。どのようにして知床岬へと行けるのか詳しく見ていきましょう。
行き方①空港から陸路を使う
知床岬まで空港から陸路を使う場合、女満別(めまんべつ)空港か釧路空港を利用し、観光船の出ているウトロまで行く行き方があります。
女満別(めまんべつ)空港からウトロまでの行き方は、バスと車を使う方法があります。空港からは知床エアポートライナーというバスを利用し、約2時間15分でウトロまで到着です。レンタカーなど車を利用する場合も約2時間弱でウトロに到着します。
釧路空港からウトロまでの行き方です。釧路空港からは路線バスで約45分、その後JR釧路駅から電車で2時間弱かけJR知床斜里駅へ行き、そこからは路線バスに乗り換え約1時間でウトロに到着します。車の場合はトータルで約3時間半でウトロに到着します。

知床岬の突端には車ではいけない
知床岬へ車で行く行き方は全くありません。先端まで陸路からどうしても行きたい場合は、トレッキングで徒歩で行く方法しかありません。しかし、知床岬の先端部分はヒグマがたくさん生息する地域であり、厳しい自然条件もあります。
遊歩道や登山道も全く整備されていない、手つかずの自然のままの土地なので、徒歩で行く場合には最新の注意と、十分な準備が必要になってきます。
行き方②海路で知床観光船クルーズを使う
知床観光船"おーろら"でオホーツク海クルーズ。スピーカーから加藤登紀子の「知床旅情」が流れ、まさに旅情に浸る。 pic.twitter.com/8uDc4NU1qi
— バイオリニストオガチャン (@yasogawa55) July 13, 2018
知床岬の先端近くまで行く行き方として、知床観光船クルーズが最も人気の方法です。観光船クルーズを使えば知床岬のさまざまな絶景を見たり、貴重な生態系も確認することができます。
知床観光船クルーズは、主にウトロや羅臼(らうす)の港から出ているものが主です。各港には有料駐車場も用意されているので、車でウトロや羅臼(らうす)を目指し、そこから観光船クルーズで知床岬に行く行き方をおすすめします。
行き方③海岸トレッキングコースで徒歩で行く
知床岬まで徒歩で行く行き方としては、海岸トレッキングコースを利用する方法があります。しかし、トレッキングコースといっても、遊歩道や登山道など観光用に道が整備されているわけではありません。
徒歩で行くトレッキングコースは、石だらけの石浜を通ったり、岩壁をクライミングしながら登ったり、横歩きしたりとかなり困難なコースとなっています。また、時にはヒグマに遭遇することも多々あります。
徒歩で知床岬の先端を目指すには、予め丹念な計画と準備、知識も必要となり、また突然の天候の変化にも対応できるよう、余裕をもった旅行日程を組むことも大切です。

知床岬の周辺の観光スポット
知床岬周辺には、人気の観光スポットなど見どころがたくさんあります。船からしか見れない場所から徒歩で陸路から行ける場所など、知床岬に行く際に寄ってみたいおすすめの観光スポットを紹介していきます。
観光スポット①知床五湖
知床五湖(しれとこごご)は知床岬周辺の人気観光スポットです。自然遺産の知床の原生林に囲まれた5つの湖からなります。
5つの湖の周りには遊歩道が整備されているのですが、ここもヒグマの出没スポットなので注意が必要です。特に冬場は、ヒグマ出没の危険から閉鎖される場合もあります。

観光スポット②オシンコシンの滝
オシンコシンの滝は知床の入り口に位置し、国道のすぐそばに位置するので、知床岬周辺の観光地の中でも立ち寄りやすいスポットです。
落差80メートル、幅30メートルと壮大で迫力のある滝で、滝の中腹まで階段を使って登ることができます。また、滝の上の展望台からはオホーツク海や知床連山を眺めることができます。
オシンコシンの滝は流れが途中から二手に分かれており、別名「双美の滝」とも呼ばれ、日本の滝100選にも選ばれています。駐車場から滝までも近く、滝までの行き方も簡単なので、ぜひ立ち寄ってみたいスポットのひとつとなっています。

観光スポット③フレべの滝
ウトロ港から出ている観光船クルーズを利用し知床岬を目指す際に、一番最初に目にするのがフレべの滝です。落差約60メートルの迫力ある滝で、知床ならではの岩肌から地下水が染みだして落ちる滝となっています。
別名「乙女の涙」と呼ばれる美しい滝の姿が魅力的です。陸路でフレべの滝を目指す場合は、バスや車を使った行き方があります。しかし、ヒグマに遭遇する事もあるので、できれば観光船から見ることをおすすめします。
観光スポット④プユニ岬
プユニ岬は、知床の中でもとっておきの夕日スポットとして知られています。プユニ岬の行き方は、ウトロから車で約3.5㎞、5分ほどで到着します。
位置的には知床自然センターに向かう途中にあり、知床自然センターからは徒歩で行けるので、車はセンター内の駐車場に駐車してから向かいます。

観光スポット⑤カムイワッカの滝
カムイワッカの滝は海に直接流れ落ちる迫力ある滝です。陸路からの行き方はなく、海上の観光クルーズ船からのみ眺めることができます。
上流に流れている「カムイワッカ湯の滝」は全国的にも珍しいお湯の流れる滝です。こちらは陸路で知床自然センターからバスで行くことができます。

観光スポット⑥硫黄山
北海道の旅に出た(゚ω゚)
— まんたろう (@mantaro_1113) May 28, 2019
・#旅に出る #旅行 #北の大地 #北海道 #道東 #新潟発 #5月 #旅行好きと繋がりたい #景色 #知床硫黄山 #噴煙 #硫黄山 #温泉臭 #川湯温泉 pic.twitter.com/YYhSWvwXA5
知床の活火山である硫黄山も、知床岬周辺の観光スポットとして知られる場所です。硫黄山に行くには硫黄山登山口を利用します。予め登山申請が必要で、申請を出した方のみが徒歩で登山することが可能です。
活火山ですが今は休止中なので登山も可能となっています。しかし、ここもヒグマ出没スポットなので登山には十分に注意が必要となっています。

知床岬のトレッキングする際の注意点
知床岬のある知床は全域がヒグマの生息地域となっています。また、満潮時は岩場が海の中に沈んだりと、海沿いや知床岬先端周辺を徒歩でトレッキングする際には、予め気候やヒグマの出没情報などを手に入れることも必要です。
注意点①ヒグマの事前情報を手に入れる
知床岬の先端や周辺をトレッキングするには、ヒグマの存在に注意することが必要です。知床全域はヒグマの生息地域となっています。あくまでも、彼らが住んでいる手つかずの自然に足を踏み入れるので、こちらが事前に注意する必要があります。
ヒグマの出没にあたっては、過去に出没があった場所を事前に調べておくことも重要です。また、海岸トレッキングコースを徒歩で通過する場合には、近くを通った漁船や観光船がヒグマの出没情報を教えてくれる場合もあります。
注意点②知床半島の冬山は冬期道路通行
案内表示板も冬支度・・・。by知床横断道路(岩尾別ゲート側) pic.twitter.com/t6miD9rudE
— 流氷なび (@ryuhyonavi) November 9, 2015
知床岬のある知床半島を通る知床横断道路は、冬は冬期通行規制が入ります。冬季通行止めとなる知床横断道路は、斜里郡斜里町字岩尾別間から目梨郡羅臼町湯ノ沢の区間を通る国道34号線です。
知床斜里町観光協会のウェブサイトなどで、事前に通行止めの通知を確認することもできますが、悪天候によっては予告なしの通行止めもあるので、予め余裕をもった旅程を組むことをおすすめします。
注意点③日数に余裕を持ち綿密に計画する
知床岬、知床半島を観光・旅行する際は、急な天候の変化にも合わせ、余裕を持った旅行日程を組むことをおすすめします。
特に徒歩でトレッキングをする場合には、満潮や高波によってトレッキングコースがその場で通行できなくなり、数日足止めされることもしばしばです。
また、ヒグマの出没など命に関わる観光ともなりえるので、無理をしない程度の安全な旅の計画を組むことをおすすめします。

北海道の最先端「知床岬」の絶景を眺めよう!
世界遺産にも認定されている、手つかずの自然の絶景を満喫できる知床岬は北海道観光の中でも、かなり冒険性とスケールの大きな観光スポットとなっています。
夏と冬でも景観や見るものが全くちがい、いつ訪れても新たな発見があるのも魅力的です。ただし、大自然の中にあるので、ヒグマとの遭遇や急な天候の変化があるのも事実となっています。
知床岬を訪れる際は、予め余裕を持って旅程を組み、観光クルーズ船など自分に合った観光ルートを選んで楽しむことをおすすめします。
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